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心理師のはるかめです。この放送では、あなたが自分に優しくしていけるように、セルフコンパッションやセルフケア、心理学などについてお伝えしています。
今日はですね、意思力よりも周りの環境を整えた方が、何かとうまくいきやすいよっていうお話をします。
意思力って言いますと、言葉通りですね、何かをしようとしたり、あるいは逆にしないようにしたりする時に、
自分の中で意識をそっちの方にね、保って、保ち続けているようなイメージがあるんじゃないかなと思います。
ですが、最新の心理学とか脳科学の研究傾向として、意思力とか心のエネルギーっていうのは限りがあるっぽいよねっていう風になってきているんですね。
それは考えてみると当然そうなんですよね。人間っていうのは何も霊的だったりとか、オカルトなエネルギーで動いているわけではなくて、少なくとも科学の世界ではそうなんですけども、
外から入手したカロリーとか栄養素とか、あるいはね、内側で化学反応が起きて作られた栄養素とかで動いているっていう状態なんですよね。
そうすると当然限りがあるわけなんです。それは心と呼ばれるものも脳も体もすべて同じなんですよね。
なので例えばね、昔の漫画みたいに木とかね、オーラとか霊力とかそういったものが無限に湧き出るようなイメージっていうのは現実にはないということになります。
少なくとも科学の世界ではそうなりますね。
なのでカロリーがあって働く意志力っていうものにも限界が出てくるわけです。
そして何かをしたりしなかったりするために意識を保ち続けるのは車のアイドリングのような状態になっているんですよね。
常にエネルギーを使い続けているというわけです。これは結構損をしている状態です。
水道で言えば水を垂れ流し続けているような状態ですからね。つまりエネルギーも垂れ流し続けているっていうことになります。
それよりも効果的なのは環境づくりをするっていうことです。
例えば家だと勉強がなかなかはかどらないなっていう人が図書館とかカフェとかね、そういったところに行って勉強するっていうのはよく聞くと思うんですけど、
これは誘惑するものを減らすっていうことが理由の一つにありますよね。
漫画とかテレビとかパソコンとかね、そういったものが周りになければなかなか自分のやりたいことに集中できるかなと思いますので。
これも立派な環境づくりっていうふうに言うことができます。
あとはついつい間食がやめられない人がいたとして、家の中の目に見えないところにお菓子をしまっておいたり、そもそも買わないようにしたりね。
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あとは買い物に行ってもお菓子ゾーンにはもう入らないとか、これも環境づくりの一つです。
これはあらゆるものに応用ができるんですね。
例えば自分のことではなくても、人の失敗を責めたくなる場面ってあると思うんですけれど、
これ実はその人に原因を求めたくなるっていうのは、実は人の心理バイアスなんですよね。
バイアス、つまり認知の偏りというか潜入感のようなものになります。
そしてこれは実はあまり良いものを生み出さないんですよね。
それよりも失敗を生み出す環境とかシステムとかそういったものに問題があると考えて、そちらを改善していった方が何かといい方に転んだりします。
もちろんね、その責められる人がダメージを受けにくいというものもありますし、環境づくりをその失敗をきっかけに行っていくと、
他の人たちとか、新しく入ってきた人たちとか、生まれつき障害がある人とかそういった方々にもとてもなじみやすい環境とかシステムになっていくんですよね。
この環境の方を改善するっていうのは、障害支援の分野ではもう常識なんですよね。
そしてこれをしておくと、本当に先ほどお伝えしたように、障害がある方がやりやすいように環境づくりをしていくと、例えば新入社員とかが入ってきたときにその人たちも学びやすいというメリットもあったりします。
それはつまり、あれこれ深く考えなくても理解できる仕組みができているっていうことなんですよね。
なので障害とかそういったものに限らず、人類すべてに適応していった方が本当に色々とうまく回っていくんじゃないかっていうことなんですよね。
これがなかなか浸透しない現実があったりして、ついつい人は人のせいに従うので、自分が何かを成し遂げたかったりとか、何かをしないようにしたいっていうとき、
それに加えて他の人と一緒にやっていくときとか、そんなどんな場合であっても環境の方に手を入れしていった方がいいんじゃないかってことになります。
なのでまずは自分自身の周りのこと、そういったものから変えていった方がいいので、意思力に頼っているなっていうところがあるのであれば、環境づくり、システムづくりの方も試してみてはいかがでしょうかというお話です。
それでは今日もあなたが自分に優しくあれますように、心理師のはるかめでした。
