日本料理フォーラムの開催
こんにちは、74才 薬膳&料理研究家の木下賀律子です。
私は先日、京都で行われた日本料理フォーラムに参加してきました。
今日は、その時のお話をさせていただきます。
京都の新世の料理人10名が、日々研鑽を積み、そこで得た知識や技術を活かし、
講師となって、皆の前で料理のパフォーマンスを繰り広げてくれます。
参加者は約120名、全国から集まり、料理人や企業の方々の姿が多く見られました。
中には、ゲストとして、帝国ホテルの料理長の姿も見ることができました。
料理長となると、日本、中華、西洋、その他すべてのジャンルに精通していることが大切だとお考えなのですね、きっと。
京都の日本料理を学びにいらしたのだと思います。
特に今回は、今までの日本料理フォーラムの総仕上げ、つまり現メンバーのラストパフォーマンスとなりました。
次回からは、新しいメンバーで引き続き実施されるということです。
講師一人あたりの持ち時間は、料理のデモと説明で約30分ほどでした。
多くの参加者の前で、口も手も動かしながら料理を仕上げていくって、本当に大変だなと思いました。
時々ですね、調理の最中、お料理を作っている最中に、進行役の村田義裕さんから、村田さんといえば料亭菊の井のご主人なんですけれども、
村田さんから、料理人の方にですね、お料理を作っているところで、質問とか、料理の質問やコメントが入りましたが、
受け答えもバッチリで、皆さん受け答えもバッチリで、手を休めることなく料理を仕上げていらっしゃいました。
日頃からメンタルの面でも相当鍛えられている様子を、うかがい知ることができました。
この県参会から私が学んだことは、料理の知識や技術はもちろんですが、常に新しいことに進化していくことの大切さです。
料理の進化と伝統
先ほどの村田さんが、革新の連続が伝統を守ることだとおっしゃっています。
やはりね、時代の変化に沿ってお客様の要望も変わってくるので、かつて先人たちがしてきたように、料理も変化していくべきではないかという意味だと思います。
お話の中にね、京都の清水寺とか西木市場、嵐山のあたりでは、外国人観光客の方が圧倒的に多いということをおっしゃってました。
で、先ほどの料理が変化していくという話に戻りますと、例えばお酒、酒といえば今まで調味料として日本酒しか使ってなかったものを白ワインに変えてみるとか、そして油もオリーブオイルを使用するとか、
今回面白いと思ったのは、苦味は料理の味の幅を広げてくれるというので、うなぎのタレにコーヒーやカカオ、シナモンを加えている格子も見えました。
白焼きのうなぎによく合いました、そのうなぎのタレはね。
冒頭で私はこのフォーラムは日頃から県産を積んでいる料理を発表する場であると言いましたけれども、お聞きするところによると、
講師の皆さんは2ヶ月に一度、菊の井のキッチンスタジオでテーマを決め、例えば食材ですとかぼちゃとか茄子とか、それらを使った料理を自分なりに工夫して、皆の前で試食をしていただき、意見を伺っているそうです。
それもですね、お店が終わってからの夜10時頃から始まり、時には午前2時、3時までかかることがあるようです。
その場でね、皆さんの意見を聞き、自分の未熟さを知ることもあるでしょうし、他の人の料理を見てアイデアをいただくことも多いと思います。
フォーラムが終わった後、懇親会がありました。その懇親会というのは、6人ずつのテーブルが15ほどあったものですから、90名ぐらいが日本料理フォーラムの後、懇親会に参加されたと思うんですけど、
その中に講師役のお料理人がですね、京都の料理人が一人ずつ中に入るというスタイルだったんです。その講師役のご主人が、私はこの懇親会に入っていて、本当に勉強になったとおっしゃってました。
例えば、老舗ですので、根立めを簡単に変えるわけにはいかないわけなんです。だから、根立めは同じであっても、料理の中身は10年前とは全く違うとおっしゃってました。調味料を変えるとかね、分量を変えるとか、手順を変えるとか、盛り付けを変えるとか、新しいものをちょっと添えてみるとか、などですね。
はい、一見華やかに見える京料理の世界ですが、その奥にはね、凄まじい努力があると感じました。
京都新生の料理人たちの決して、のれんにあぐらをかくということなく、切磋琢磨し、常に進化している京都の日本料理。ちょっと大げさかもしれませんけれども、日本の食文化の礎ともいえる学びに触れることができたのは、大きな収穫でした。
はっきり言って、今回の日本料理フォーラムの参加費は決して安いものではありませんでしたが、参加するという行動を起こしたからこそ、五感を通して学ぶことができたように思います。
今日は日本料理フォーラムに参加して感じたことを収録してみました。最後までお聞きいただきありがとうございました。