2024-06-20 10:04

第36回 なぜ日本ではこんなに単語学習が好まれるのか?

英語の学習と言えば、単語の暗記と言うイメージが強い方が多いと思いますが、実はこれは国際的に見ればかなり珍しい英語学習に対するアプローチだと言えると思います。

なぜこんなに単語学習が日本人に好まれるのか、歴史的な考察も含めてお話ししました♪

このチャンネルでは、英語指導歴・易者歴ともに30年以上の経験を元に、考え方を変えることによって英語力を劇的に向上させたり、人生を大きく好転させる秘訣をお伝えしています♪

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こんにちは、はじめ先生です。
このチャンネルでは、思考を変えることによって英語力と人生を劇的に好転させる秘訣についてお伝えしています。
今日のテーマは、なぜ日本ではこんなに単語学習が好まれるのか、というお話です。
皆さん、中学、高校の時にですね、入試とかテストとかに向けて英語を勉強するといった時に、単語本あるいは単語カードを使って覚えた方が多いんじゃないかなと思います。
英語学習系のYouTuberさんなんかでも、単語本をいかに攻略するか、単語何千語をいかに覚えるか、みたいなお話をしている方も多いですよね。
高校の時代とかに大学入試になると、例えば4500語とかね、そういった単語本を持たされて、いついつまでにどこどこまでやってこい、みたいに範囲を決めてテストみたいなことをね、やらされていた人も多いんじゃないかと思います。
僕はやらせていた方なんですけどね。
僕は英会話教室を経営しているので、多国籍のさまざまな外国人と日々ね、いろんな会話をしているんですけど、その講師の中では非ネイティブの人もいるんですよね。
そういう人たちに英語をどうやって勉強したのって言ったら、やっぱり本を読んだり、映画を見たり、英語の歌で覚えたり、そんな感じかな、みたいな回答がね、大体そうなんですよ。
で、こういう英単語本とかないの?って言ったら、いや、ちっちゃい子の向けのはあるけど、ないですね、みたいな感じの話が多くて。
全部の国を調べたわけではないのでわかんないんですけど、いろいろ話を聞いていくと、単語本でひたすら単語を覚えていくっていう勉強の仕方は、かなり日本人に独特なものだっていうことが言えると思うんですよね。
皆さんもね、英語の勉強って言ったときに、英語の本を読むっていうことをした人ってあんまりないんじゃないかと思うんですよね。
教科書に載ってる英文ぐらいを読んでるかもしれないですけど、受験生がやる単語の学習のように、自分の英語力を向上させるための学習方法として、英語の小説を読むとかっていうことをしてる人って、あんまり聞かないと思いませんかね、周りで。
よっぽど英語が好きな人だったらやってるかもしれないけど、普通に英語の勉強って言うと、やっぱり単語の勉強をやってる方が多いと思うんですよね。
こういう英語の勉強の仕方がなぜ普及しているのかっていうのを色々調べてみたんですけれども、古くはそれこそ明治時代ぐらいから英単語本っていうのがあって、英語一つに対して日本語一つで発音がカタカナで書いてあるみたいなね、そんなのがあったらしいんですよ。
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当時どのぐらいの人が英語を本気で使おうと思って勉強していたのかもわからないんですけれども、言ってみるとその頃からあまり変わってないっちゃ変わってないんだね。
で、その英語教育により力が注がれ始めたのがやはり戦後ということで、やはり世界の製造メーカーだった日本はですね、海外に物を売っていかなきゃいけない、そこで英語力が必要だということで、英語教育により一層力が入れられたと。
そんな流れがある中で、1950年代ぐらい以降ですね、戦後のベビーブームが起こり、そして生まれたのが受験戦争だったんですよね。
で、多くの人たちがより良い賃金をもらえる日本の名だたる製造業とか企業に就職をすることができるように、より良い大学へということで、受験戦争に勝ちに行くための勉強というものがある種日本人の骨の髄まで染み込んでいったんだと思うんですよね。
そこで登場した受験生に大ヒットした単語本というのが、昔でいうと試験に出る英単語みたいな名前で売り出された、入試でよく出る単語、品質単語というのをある程度データ分析して集めたようなものですね。
古くはシケ単、あるいはデル単語でデルタンとか言ったんですけども、このあたりの時代から英語の勉強というと単語の暗記をしているというイメージが非常に強く作られた。そして今もそれが続いているという状態なんじゃないかなというふうに思います。
第1回の放送でも述べましたけれども、英語を母国語としない国の英語力ランキングで日本は2023年度ではとうとう87位になってしまった。2022年に80位だったんですが、またランキングを落として87位になったんです。
なのでね、やっぱりこのやり方を変えない限り日本人は英語を使えるようにならないんです。
普通に考えてですね、対人競技のスポーツで筋トレだけしてて勝てるようになるか、あるいはプレーができるようになるかって言ったら、ならないんですよね、当たり前なんですけれど。
私の経営する英会話教室でお客さんが一番よく言う言葉は、「なんて言えばいいんだろう?」っていう言葉です。
結局英語の知識はあるんだけども、それをどう載せたらいいか、どう使ったらいいかわかんない。使い方を学んでいないから結局しゃべれないんですよね。
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しかもテストで100点取るっていうふうに目指してやってきてるから、とにかく間違えられない。間違いが絶対悪なんです、日本人にとって。
これがね、もうどうにもこうにもダメなんですよ。
本当に時間かけて何度も何度も繰り返して単語とか一生懸命覚えてる人がこれほどたくさんいるのに、結局英語を使えるようにならない人が圧倒的に多いわけですよ。
なのでね、これ何とかしたいと僕本当に思ってます。何とかしたい。英語教育に携わって30年以上になりますけどね、もうこれ、いい加減僕の代で何とかしたいです。本当にそう思ってるんですよ。
フィンランドは1970年代から本格的な英語教育改革を始めて、今、国民の7割がごく自然に英語を話せる状態。大学に行く学生であればセファールっていう国際基準でC1以上、英検1級以上ぐらいの英語力があるというふうにまでなりました。
現在2024年ですので、フィンランドはこの段階に来るまでに50年以上を費やしたことになります。
日本の英語教育改革というのも実は起こっていて、1990年代ぐらいから本格化しています。日本にALTという外国人講師が普及し始めた頃から、そして今の学習指導要領の改訂までずっと続いていますが、フィンランドと同じぐらい時間がかかるんだとすれば、いつですか?
1990年代プラス50年だと2040年。この頃には日本の英語教育もだいぶ変わっているんじゃないかなと思います。
一つ希望があるとすれば、AIがめちゃめちゃ普及しています。これによって英語教育が一気に加速する可能性もあるわけです。
だから僕は、何とか2035年ぐらいまでに、今からあと10年ちょっとですね、今とはもう全然景色の違う英語教育の姿が見えたらいいなというふうに思っているんです。
なのでもしね、このチャンネルを聞いている皆さんで英語を学んでいる方、ぜひお勧めしたいのが、やはり英語を読む、英語を聞く、そして英語で自分で発信をする、実際に会話をするという英語を使うことですよね。
それをぜひやってください。単語の勉強をする時間があったら、暗記じゃなくて英語を実際に体験する、使ってみる、そちらの方に時間を使っていただくことをお勧めします。
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はい、というわけで、今日も聞いていただいてありがとうございました。実は今までもですね、同じようなテーマでいろんな場所で発信をしているんですけれども、この単語中心の学習に対する問題提供した回というのが、再生回数が低かったり、いいねが少なかったりするんですよ。
面白いですよね。それぐらい皆さん、単語学習に対するある種の信仰を持っているんだと思うんですけれども、今回どんな反響があるのか、ちょっと楽しみにしています。
というわけで、今日のお話が良かったよという方は、いいねやフォロー、コメントなどお願いいたします。また、このチャンネルでは英語学習のお悩み、あるいは人生のお悩みを募集しておりますので、何かありましたらですね、レターで送っていただければと思います。
OK, thank you for listening and have a great day.
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