みなさん、こんにちは。都市デザイナーの杉田麻里子と、エクスペリエンスデザイナーの石川由加子です。
Good News for Citiesは、世界中のグッドなニュースから、自分たちの手で都市の暮らしを豊かにするアイデアを探求していく番組です。
はい、みなさん、こんにちは。
今日はですね、For Cities Weekの参加者に来ていただきながら、
チェンマイで私たちが見つけたトピック、テーマをいろいろおしゃべりしていきたいなというふうに思ってます。
今回15名かな、トータル15名ぐらいの参加者が来てくれて、それぞれいろいろなバックグラウンド、年齢も住んでるところも別々の人が来てくれました。
そんな中でちょっと全員紹介することはできないんですが、今回トロピカルアーバニズムズというテーマの上に基づいて、
それぞれの人がチェンマイで1週間リサーチしたことを、いくつか紹介していく回にできればと思ってます。
はい、ということで、テーマについてって喋ったっけ、ウチル、前回。
喋っておりません。
そこら辺話しますか。
今年のFor Cities Weekはトロピカルアーバニズムズというテーマに設定しました。
むちゃくちゃ、多分初めて聞いてもハテナという感じだと思うんですが、
まずトロピカル、熱帯っていう意味ですよね。
トロピカルって普通にみんなカタカナで普段言うと思うんですけど、トロピカルアーキテクチャーとかはよく言われるかなと建築の分野だと思うんですけど、
でもそれも結構、熱帯のリゾート地の建築みたいなちょっとエグゾチックな文脈で語られることが多い、
結構批判的に考えられるようなコンセプトではあるんですけど、
トロピカルアーバニズム、都市を考える上でのトロピカルとか温帯、温帯性、温帯じゃないね、熱帯性みたいなところも一部の実践だったりとかアカデミックの分野で紹介されているコンセプトで、
今回ちょっと、タイに行くので、タイはいわゆるトロピカルっていう地域に位置づけられているんだけれども、
そこにおける気候に対応した都市の在り方っていうのを改めて考えてみたいというところで、トロピカルアーバニズムっていうトピックを作りました。
アーバニズム図っていうふうにしているのは、都市の在り方って一つではないよねっていうところで、あえて複数形にしてます。
アーバニズム図の図は括弧で複数形にしてるんだけど、
トロピカルアーバニズムのトロピカルもエアクオーツをつけて、トロピカルって一言に言ってもすごいその中に多様性があるんだよっていうところをそこで表現したくて、こういうトピックにしました。
そのトピックの中でそれぞれの参加者が一人一人トピックのテーマを自分の興味関心とか専門分野に紐付けて見つけて、それについて深掘るっていうのが今回のオーシティーズビーク2025でした。
なので今回3人のゲストの方に来ていただいてるんですけど、それぞれどんなトピックを選んだのか、何で選んだのかみたいなところを紹介してもらえたらなと思います。
じゃあまず一人目のゲストとして井上雅也さんから行きたいと思います。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
簡単に自己紹介からしたいなと思うんですが。
京都工芸専院大学という大学で建築学について学んでいて、チェンマイとの関わりなんですが、大学のコースでチェンマイ大学に半年間留学を、交換留学の形で単位を取得しながら留学をしていて、去年の7月から今年の2月までチェンマイで学んでいました。
また日本に帰ってきて、学生で一緒にいろんなプロジェクトをしたりとか研究をしたりして、今過ごしているような感じで、まだ学生を続けています。
だからチェンマイは我々より基礎情報がある状態で。
そうですね。ちょっと優位な形で参加させていただきました。
だから改めてまた大学といた頃とは異なる形でチェンマイを改めて出会い直すみたいな機会だったんじゃないかなというふうに思っているんだけど、そもそもなんか、
そのマサヤ君の関心とか都市への眼差しみたいなところも知りたいなと思っていて、どういうところに関心があって今回参加してくれたのかなっていうところと、なんでチェンマイ選んだのっていうところも気になります。
そうですね。都市への眼差しっていうものは、京都も歴史がいっぱいある都市なので、いろんな文脈があったりとか、いろんな土地的なシステムとかがいっぱいあって、それぞれで読みがいがいっぱいあるんですけど、そういう読むことが好きっていうのもあるんですけど、
まず熱帯への興味みたいなところ、熱帯都市への興味っていうところで、祖父がすごくスリランカに行くのが好きで、それで小さい頃から何回かスリランカにも連れて行ってもらって、いわゆる冒頭でもおっしゃられてたような、いわゆる熱帯のリゾートのホテルとかにも泊まって、昔からそういう熱帯に対しての興味は強かったんですけど、
大学で研究とかしていく建築について学んでいくうちに、実際そういう熱帯地域ってそんな美的なもので語りきり尽くせないよねっていうのが大分も占めているというか、もっと綺麗というよりかはもっと汚くて、もっと全然発達もしてなくて、でもその中にいっぱいいろんな人が住んでいて、いろんな活動があってっていうところで、
リゾートでは語り尽くせない熱帯ってものがあるなって思っていて、熱帯への興味を持ったっていうところで、それで大学でもそういうコースが、チェンマイに行くコースがあったので、チェンマイ大学、もう有名な大学ですので進学を決めたというような形でですね。
実際どうでしたその半年間は。
そうですね、すごく授業もかなりあったりして、そもそも異国で勉強するっていうのは結構難しいところだったんですけど、ただいろんな分野の先生がいろいろお話をしてくださったりして、建築学についての話もチェンマイの建築であったり、どうやって都市が出来上がっていたのかっていうのもいろいろお話を聞いてすごく興味深かったんですけど、
実際一番興味深かったのは、結構歩けるところが多いのがチェンマイで、バンコクとかだと結構車がすごい激しくて交通が激しくて、なかなか歩いていると楽しいところもいっぱいあるんですけど、ちょっと怖かったりするんですけど、チェンマイは本当に夜道でも一人で歩けるし、
山から自然から都市までいろんなものがあって、裏路地もいっぱいあって、そういう意味で楽しかったし、留学期間の最後の方はずっと毎日歩きに出かけていましたね。
なんか実際今回フォーシティーズウィークに来てみて、前と異なって見えてきたこととかあったりしましたか?
前というか研究をやっぱりしなきゃいけないっていう気持ちが強かったので、建築に関わることみたいなものでずっとチェンマイってものを見てて、ここはショップハウスの形式、台でよく見られるような形式だとか、これは伝統的な衣装があるなとか、そういうふうなすごい真面目な見方をしていて、
今回のフォーシティーズでの活動として、もう少し真面目じゃないって言い方はどうなのかわからないんですけど、もっとニッチなところがあるんじゃないっていうのがすごく気づけたのかなっていうのは思っていて、
例えば、平らしい建築スタイルとかもあると思うんですけど、なんで建物の前が開かれているのかとか、なんで神社の後ろにはこういう建物があったり、こういう大きな木があったりとかっていう、そういった建築だけじゃなくて、なんで建築とか都市がこういう形になってきてるのっていうところを、もう少し俯瞰的なところで見れたのかなっていうのがすごく気づきました。
そういうのがすごく印象深かったです。
マサヤさんと1週間プログラムで過ごしてみて印象的だったのが、半年間もうチェンマイ知ってたから、結構なんだろうな、もう知っているみたいな感じで街に接するのかな、他の参加者に比べてって思ったんだけど、
なんか常に驚いたりとか、キュリウスなんか好奇心がある表情でキラキラしてたのが印象的でした。
なんか私だったら、他の人よりその街のこと知ってたら、もっとなんかこう知ったかぶりじゃないけどさ、なんかね、これはこうでみたいな、なっちゃうところもあったかなと思うんだけど、なんか今話を聞いてて、すごいしっくりきました。
そうですね、やっぱり特に留学中は一人で歩いてたりしたので、今回15人ぐらいで毎日こういろんなとこ歩いたりして、浦路寺とかもみんなで行ったりして、すごい目がいっぱいあったっていうのが面白くて、
その目がいっぱいある中で、あの人があんなものを見つけて、あっ本当だみたいなそういう気づき、自分一人じゃなかなか気づけないところとかがあったり、
あとその特に建築だけの目線で見てたりすると、わからないところが多分にあると思うので、そういうのにいっぱい気づけたのが良かったと思います。
なかなか見出されないような、大部分のメインストリームじゃないような
コネクションがいっぱいあるんじゃないかっていうところで、
このサイレントコネクターズっていう名前をつけて、
いろいろ調べてきました。
ちなみにこの装飾のついた木の名前はマイカームって言うんですけど、
これはチェンマイだけじゃなくて、他の仏教、
タイ全土で行われているようなものなんですけど、
これもやっぱりチェンマイのオールドシティの中でいろいろ見たんですが、
本当にコミュニティをリプレゼントしている部分が多分あって、
非常に面白かったですね。
そのコンセプトで、今回参加者一人一人がブースを、
ブースというかスペースを持って展示を作ったわけなんですけど、
マサヤさんの展示スペース、結構工夫にあふれてて面白かったなと思って、
どうそのアイディアを展示したのかもちょっと教えてください。
そうですね、まず展示期間っていうのも短かったんですけど、
その中でどうやったら自分のコンセプトが伝わるかなっていうところで、
マイカームには主にY字になっている装飾された木の枝を使うんですけど、
それをどうやって表現しようかなっていう時に、
やっぱり立てかけた方がいいんじゃないかなって思って、
自分の展示台は平たい低い腰より低いところぐらいにあるようなもので、
1メートル四方のものだったんですけど、
まだ何かないですかって聞いたら、
立てかけられるような柱みたいな展示台があったので、
それに立てかけつつ展示させてもらって、枝を展示したんですけど、
またその枝だけじゃやっぱり、
もっと展示街にも広げていけなくちゃいけないんじゃないか、
その静かなコネクションと言いつつ、
展示会場だけで展示が終わってしまってはもったいないんじゃないかなと思って、
本当に簡易的な拾ってきた木の枝で、
自分でマイカームってものを作って、
それを自分がご神木ではなくて、
都市の自分が気に入っているところに置いてくるっていうような、
小さな簡易的なマイカームキットを作って、
そちらも展示して、展示内容を拡充していきましたね。
最終日にはチェンマイ撮ってきた動画みたいなものも流して、
自分の中でこういうつながりであったり、
自然が人間と人間の暮らしの中で生きてるんだよっていうようなものを、
可視化したようなものを流させてもらったんですけど、
これに関しては個人的にすごくチェンマイで印象深かった景色を集めたものだったんですけど、
最終的に展示にも近いものだったので、共有をしたっていう感じですね。
なんかさ、このサイレントコネクターズマイカームに関してなんだけれども、
なんかフィードバックの回だったっけ、
キティカさんと我々をガイドしてくれた人が来てくれたときに、
これが後々人になるみたいな話をしていた記憶があるんだけれども、
それってこの木の話だっけ?
もしかしたら五神木の方に布を巻く行事があるんですけど、
そっちのことなのかもしれないなと思ったんですけど、
こちらはどちらかというとお布施の代替品みたいなものになるので、
お供えのものになるんですけど、
たぶんその五神木、木に布を巻きつけて、ある意味ブッダというか如来みたいなものにするっていうところも、
やっぱりチェンマイの寺院でもいっぱい見られて、
そばにこのマイカームが立てかけられてて、
そのやり方に関してもいろいろありました。
そこも面白かったですね。
そういう自然感というのが正しいのかわからないんだけれども、
その目の前にある木みたいなものに対してすごい魂を見出したりとか、
関わり合いを持たせるためにそういう何かを巻きつけるみたいな行為をするとか、
また日本もそういった感性というか価値観ってあるんだけど、
またちょっと違う想像力だなと思いながら、
それぞれの国にやっぱりいろんな関係性とか表現の方法があるんだなっていうのを思いました。