思い込みとコミュニケーション
中川 浩孝
コミュニケーション力を究めるゴールデン・トライアングル。仕事でコミュニケーションを扱う3人が、これまでの経験や最新の話題を語りながら、コミュニケーションとは何かを一緒に考えていくポッドキャストです。
田中 愼一
皆さん、こんにちは。コミュニケーションの修羅場を人生のチャンスと思い込んでいる田中愼一です。よろしくお願いします。
高木 恵子
SE から PR コミュニケーション業界に転職して、はや四半世紀、高木恵子です。
中川 浩孝
外資系企業でマーケティング経験をしてきたアメリカ在住の中川浩孝です。
すみません、相変わらず声が悪くて申し訳ないです。
田中 愼一
いや、なかなか渋くていいですよ。
違ったヒロちゃんの一面が出てくる感じです。
中川 浩孝
ガラガラ声の悪いヒロが出てきそうですよね。
田中 愼一
でもね、やっぱり声一つ取ってもメッセージがあるんですよね。
なんかね、やっぱり非言語っていうか、声がガラガラなのとそうじゃないのとでは、
まずヒロちゃんに対する印象が少し変わってくるんですね。
中川 浩孝
確かにそうでしょうね。
田中 愼一
だから、案外ね、声が大きいんですよ。
ガラガラの。
中川 浩孝
声は大きいですよね、私ね。
田中 愼一
もともとね。でもいつも話してるよりも声が大きいですよ。
中川 浩孝
そうですか。
田中 愼一
ガラガラ声がなんかね、やっぱり声が大きいっていうふうに感じさせる何かがあるんでしょうね。
いずれにしても僕も声が大きいんでよく怒られるときがあるんですけどね。
例えばレストランで話してるときに声が大きいとかね、言われて注意されたりですね。
それからあと一度、デジハリってありますよね、デジタルハリウッド。
あそこで講演というかパネルディスカッションしたんですよ。
あのときね、結構錚々たるメンバーで、
ホリエモンと河野太郎と、もう一人誰か忘れちゃったけど、あと僕だったんですよ。
すごい前の話、20年ぐらい前の話。
それでワーワー話してて、僕がマイク取って、みんなマイク取ってたんですよ。
僕がマイク取ってワーって話をしたわけ。
でね、質問ある?って言ったらパッと手を挙げた人がいるわけ、僕の言ったことに対して。
お、反応早いなーって。
当てたらね、本人がうるさいですって。
中川 浩孝
失礼ですね、それはさすがに。
田中 愼一
なんとかなりませんかってうるさいです。
これ想定外でさ、やはりちょっとうろたえましたよね、一瞬ね。
だいたい質疑応答は慣れてるつもりだったんだけど、うろたえて。
でマイクを遠くに。
中川 浩孝
それ質問じゃないですしね、うるさいですって。
田中 愼一
質問じゃない、うるさいって文句なんですよ。
質問だと思って期待したら文句が出てきたっていうね。
だから声が大きいのはですね、必ずしもね、いいことばかりじゃないっていうのは。
すいません、無駄話しちゃって。
先週というか今週も前半もですね、どっちかというと日本ではジャニーズ問題でですね、NGリストっていうんで。
これは先週もいろいろちょっと話しましたけども。
話題になってますけども、そろそろ違うかなっていうことで。
今週やっぱり先週の後半からちょっとやっぱり注目され始めてきたのは、
やっぱり今中東で残ってるイスラエル対ハマスの殺し合いですよね。
あれはね、やっぱりね、だいぶジャニーズの問題と格差があってね。
それだけにちょっと強烈に響くのかもしれないですけども。
あれはね、どう見たって本格的にどんどんどんどんエスカレートしてるでしょ。
よく思うんだけども、お互いそれぞれ神様がいながらね、
なんでね、ああいうふうにお互いを殺し合うのかっていう。
願わくば神様同士で交渉してほしいっていうぐらいだけども。
でもなんでなのかなと、お互いの神様からお互いが怒られちゃうんじゃないかっていうふうに、
日本人的には考えちゃう。
中川 浩孝
確かにそうですね。
一神教の人たちにとってはでもね、私の神様以外は神様ではないですからね。
そこが難しいですよね。
田中 愼一
そう、まさにその通りで。
だからいわゆる神様一人しかいないんだと思っているのは信じてるわけですよね。
でもみんな信じることが違うわけで、この世の中。
そうするとお互い信じることが違うっていうことは、やっぱりそこに対立っていう概念が生まれちゃうんですよね。
だから本当に宗教って何かって本当に考えなきゃいけないんですけども、
宗教と信じること
田中 愼一
あと信じるって何かってのも考えなきゃいけないと思うんですね。
コミュニケーションの視点から言うと、どっちかというと、
僕は日本人だからある意味多神教的なバックグラウンドがあるんでね。
仏教は多神教ですからある意味。
いわゆるどこにでもたくさん神様がいていいと。
だから日本には八百万の神様がですね、皆さん仲良く寄り添ってね、対立もなく生きてるわけですよ。
そういう世界に慣れちゃった日本人っていうのは、
ああいう中東のケースを見ていると、なんかやっぱり僕としては違和感感じる。
両方とも神様じゃないかってふうに見ちゃうんですよ。
だからそこがね、感覚が違うっていうか。
そうすると、例えば日本人みたいな感覚を持っているとですね、
もしかしたらああいう対立まではエスカレートしないかもしれないですよね。
でもああやって信じるっていうところでクリアに分かれちゃってるとね、
やっぱりね、非常になんていうのかな、よりややこしくなってくるっていうか。
だからそこがね、何とも言えずあってね、コミュニケーションの視点から考えるとですね、
信じることの力
田中 愼一
僕は信じるにしても、思い込むにしてもこれ同じだっていうふうに僕は思ってるんですね。
で、これは何でかっていうと、
所詮信じると思い込みっていうのは、僕は同じだというふうに感じる。
同じにした方がコミュニケーション上説明が作っていった方がいいかも。
中川 浩孝
なるほど。
田中 愼一
で、人間ってやっぱり基本的には思い込まないと次の行動が出てこないっていう仮説なんですね、コミュニケーション。
だからコミュニケーションの人間仮説っていうのは必ず何らかの思い込みが心の中に生じて、
それは別の言葉で言うと信じるでもいいと思う。
まあ信じると同じだと思うんですけども、
そうすると信じたことを行うわけですよね。
信じないことは行いませんよね。
で、信じないっていうのは一つの思い込みでもあるし。
中川 浩孝
確かに。
田中 愼一
だから信じないという思い込みをするのか、信じるという思い込みをするのか、
これはその人の勝手なんだけども、それによってその次のその人の行動が変わってくるわけですよ。
確かにそうですね。
だから、例えば戦争みたいにあって、あれ僕思い込みのね、戦いだと思うんですね。
お互いがお互いを、まあ今回は宗教っていう話になってますけども、
普通の戦いだってあれ結構思い込みで戦ってるわけですよね。
要するにまあね、別に武器が使用されなくても、国際関係なんか見てると闘争ってたくさんありますよね。
中国対アメリカとかね、日本対アメリカとか、台湾対中国とか、ありとあらゆる対立があるんだけど、
そこはお互いがそれぞれの思い込みを信じてるっていうか、思い込んでるっていう形で、それが発生する。
だからやっぱりここはある意味で言うと、コミュニケーションの力の特質っていうのは対立を生まないでことを成す。
つまり何かを実現するための、いわゆる力でありね、もっと言い方変えると能力だと思うんですよね。
で、人間にはその能力が携わってるのに、授かってるのに、それをもう少しやはりね、使わなきゃいけないと思うんですよ。
だから僕は日本人の立場で考えてるけども、やはり中東で今起こっているハマス対イスラエルの戦いっていうのは、
もう少しね、コミュニケーションっていう能力、それを対立をなくして何とかことを収めようっていう、
能力っていうのかな、人によっては知恵って言うかもしれませんけど、これクリアに能力だと思うんですね、人間が。
それを行使してないんですよ。
そういう感じが印象としてね、ありますね。
どうですかね、そういう。
高木 恵子
なんか私も、私もそうですね、たぶん最初って人間ってまず思い込みから始まると思うんですよ。
私の考えで言うと。で、思い込みがいつか、それがだから信じるっていう方向に変わってくる。
田中 愼一
なるほどね。
高木 恵子
始まりはたぶんみんな思い込みだと思うんですよね。
田中 愼一
思い込みだったんだけど。
高木 恵子
それが自分の中でどんどん浄化してくると、信じるってところに来て、で、私は実は三段法、三段。
田中 愼一
飛び越えるの?
高木 恵子
三段の考え方があって、で、信じるからそれがもう本当に自分の中のものになると、もうそれが無意識のものになる。
だから、信じるってことすらももう。
田中 愼一
意識しなくなる。
高木 恵子
そうなんですよ。もう無意識でそれが自分の中の、もう一つの自分のものっていうか、この自分の思考回路の中に組み込まれれば、それを全く意識しなくてそうなってくる。
で、そうなってくると、たぶん人間って楽に、まあ良くも悪くも、いい方向に信じるものが増えてくると、人間ってすごく楽に生きていけるような気がするんですね。
だから最初は思い込みから。
田中 愼一
要するに思い込みがあって、その思い込みから徐々に段階的に、信じるっていう意識があって、さらにその信じる意識というレベルからもう信じる無意識になってくるって感じですか?
高木 恵子
そうですね。信じることが体の中に染み付けば、そこにもう迷いがないって言うと変ですけど。
田中 愼一
いや、それ迷いじゃないってことだと思いますよ。
高木 恵子
そうですよね。だからもうその信じるってことが、自分の中できちんと、自分の感情とか思考のプロセスの中に入ってくると、あまり考えないとか悩まなくなって、苦しまなくなってくるような気がするんですよね、人間って。
田中 愼一
あのね、その苦しまなくなったっていうのが僕の言葉で言うと、その感度がレベルアップした。
要するに今までの感度だと苦しい苦しいと感じちゃうんだけども、それがある程度、多分今言った思い込みがだんだん信じるの方に入って、さらにそれがもう無意識のレベルまで入っていくと、感度が変わっていくんですよね。
本当の感じ方が。そうすると今まで苦しいと思っていたものが、実は苦しくなく感じるようになる。
そうすると迷いがなくなる。たぶんね、そのプロセス間違いなくあります。
高木 恵子
そうなんです。だからそこにはやっぱり、コミュニケーションっていうツールなのかなっていうのは、全てのプロセスのところでは関わってきて、自分でそういう方向に持っていくのかなとは思いますよね。
田中 愼一
でもね、それはすごく面白いですね。そういう方向で持っていくというのは、たぶん前も話した、何て言うんですかね、やっぱりね、自分の中に心構えと覚悟を決めなきゃいけないんですよ、人間って生きていくときに。
で、そこを作っていく一つのやっぱり方法論として、コミュニケーションの姿勢から考えると、やっぱり自分との対話をどれだけ十分できるかっていう。
これね、やっぱりそっちにつながって、相手との対話もあるんですよ、もちろん当然。相手との対話の中でいろんな思い込みが出てくるんだけども、
対話と心構え
田中 愼一
でもやっぱり、今恵子さんが言った思い込みから信じる、信じるから、それをもうほぼ無意識でも行動が取れるようになるっていう段階を踏むためには、思い込んだものを育てなきゃいけないわけですよね。
で、それにはやはり自分との対話っていうのをしっかりできるかどうかっていうのがあって、
で、例えば、やっぱりコミュニケーションっていうのは、心構えと覚悟っていうのがすごく重要で、
で、どういう心構え、あるいはするとどういう覚悟が出てくるのかっていうのが、この前も話しましたよね、ブルースリーの言葉。
ビー・ウォーター、マイフレンド。
これはね、なかなか意味あることで、要するにね、水になれって言ってるわけですよ。
どんな形にでもまず形を変えろと。
相手によってこっちの形を変えろって言ってるわけでしょ。
で、普通変えることが苦痛なんですよ。
でもそれを水のように変えるようにしろと。
で、変えるようにする。
で、水はもうまさに自由自在に形を変えるっていう、つまり苦しまずにね。
苦しまずに自由に固めて、で、さらにはいざとなったらボーンとパワーを出す。
で、ことをなす。
で、しかもその存在っていうのが、基本的には周りからなくてはならない存在になっている。
これ、したたかの究極っていうことで、まあこれはもともと老子の発想なんですけどね。
そういうことを頭に考えながら、自分との対話をしていく。
だから一つ一つ、なんか相手と対立したときにそれを引き取って、
自分の中でその対立っていうのをどんどんどんどんね、水に流すってよく言うじゃないですか。
ビー・ウォーターってのは多分水に流すっていうのもあるんでしょうね。
で、水に流すことによって、今までそれが非常にね、相手の形に自分をはめることが嫌だったのが、
逆にそれが別に苦痛じゃなくなる。
もっと言うなら苦痛じゃなくて快楽になっていく。
ここまで行くとですね、多分ね、よくお坊さんが言ってる悟りの境地っていう。
悟りの境地ってあれは感度の問題で、何を苦しいと思うか、何を苦しくないと思うか、何を喜ぶかっていう、あそこあたりはね、感度の問題。
だから人が見て嫌だと思うものがある人の感度から見ると、いや素晴らしいなと思う人。
人の世ってそんな世じゃないんですかね。
そういう意味ではなかなかそのあるんだなって。
で、そうなった時にじゃあどうやってね、じゃあ心構えで分かったと。
演劇の重要性
田中 愼一
ね、相手が、嫌な相手が来たと。
そこに対してどうやってね、合わせるのかっていうか、水みたいになるのかっていった時に、
大体ぶつかるのがですね、自分の、あの、何て言うんだろう。
わがままというか自分の観念っていうか。
自分の思い込みですよ、そうだ。さっきの思い。
で、その思い込みをどうぶっ壊すかっていった時に、
多分ですね、前も話したように演劇の話ありましたよね。
コミュニケーションにとって演劇って重要だって。
高木 恵子
あれ、それありましたっけ。
田中 愼一
ありましたっけ、あのね。
高木 恵子
演劇の話は聞いてないかも。
田中 愼一
ない?じゃあちょっと、あの、なんだっけな。
もう最近ね、何話したか話してないかって分からなくなっちゃったんで。
すいませんね、もしダブってたら言ってください。
あの、いわゆる、特に欧米、西洋ですかね、
ヨーロッパのエリート教育の中に演劇ってすごく重要な要素になってるんですよね。
で、これ何かというと、自分じゃないキャラになりきる練習なんですね。
で、どうもいろいろな本読んでると、
欧米のそのリーダーシップのね、あり方っていうのは、
相手よりも強いキャラになって現れればいいと。
つまり、相手が来たら、それに合わせてこういうキャラになりきれば、
相手を倒せるっていうか、
相手を、相手と、まあ倒せるって言い方おかしい。相手を動かせるっていうかね。
うまくやれるっていう、どうも発想がある気がするんですね。
で、なんで演劇っていうのが非常によくできてるか。
もっと言い方変えると、
よくタレントの人で、
タレント的な弁護士の方が大阪市市長になられたケースありましたよね。
うまいですよね、みんなね。話が。
で、トランプももともとテレビのキャスターやってたんですよね。
自分のテレビ番組持って。
で、そういうなんて言うんですかね。
芸能というかね、演劇じゃないんですけども直接は。
ただ自分をどうそういう場で見せるかっていうことに、
結構経験が豊富な方々なんですね。
で、演劇ってのはまさに自分をどう見せるかっていうのをトレーニングする。
それも言語、非言語両方での場なんですね。
だから結局そういうことを使うことによって能力を高めることによって、
えっとまあ、怪人100面相じゃないですけども、
相手によってキャラをどんどん入れ替えていくっていう。
それで相手を動かすっていう発想が間違いなく僕は、
欧米の特にヨーロッパのね、
エリート教育というかリーダーシップ論の中にあるというふうに思ってるんですね。
多重人格との向き合い方
田中 愼一
で、それはね、ある意味で言うと、
自分の中にどれだけキャラ、つまりそれやってると何が起こってくるかというと、
多分間違いなくだんだん自分の中にですね、キャラが生まれていくんですよ。
中川 浩孝
そうでしょうね。
田中 愼一
前、多重人格の話しませんでしたっけね。
つまりそれやってるとね、どんどん自分の中にね、多重人格が生まれてきちゃうんですよ。
で、それを良しとするのか悪しとするのか僕には今わかんないんですけど。
で、ちょっとね、自分探しの旅に出てみたんですね、先週。
中川 浩孝
は?
高木 恵子
すごい、いきなり。
中川 浩孝
どこ行っちゃったんですか?
田中 愼一
いや、物理的に出てったわけじゃないんですよ。
中川 浩孝
ほう。
田中 愼一
自分の中を旅してみたんですよね。
ほう。
そしたらね、実は僕田中真一っていうから、みんな結構しんちゃんしんちゃんって呼ぶんですよね。
あの、コナンを見てんのはあれ、しんちゃん、コナンってね、名前しんちゃんって言うんですよ。
あ、そうそうそうそう。
しんちゃんしんちゃんって呼んでて、漢字は違うんだけど、音がしんちゃんで。
多分それでコナン好きなんでしょうね、僕はね。
すいません、ちょっと道外れました。
で、自分探しの旅に入ってったらですね、実はいろいろなしんちゃんが出てきたんですよね。
中川 浩孝
ほう。
田中 愼一
一人はね、雄弁なしんちゃん。
これね、シャワー浴びてるときに出てくるんですよ。
なんかね、シャワー浴びてると一つの発想が出てくるでしょ。
うん。
そうするとね、突然雄弁しんちゃんが出てきてね、語り始めるんですよ、どんどん、すごく理論的に。
いや、これはこうで、これでね、いろいろなものが結びついていくんですよ、そいつ。
そいつを結びつけていっちゃうんですよ。
高木 恵子
へー。
田中 愼一
雄弁に語ってる自分自身が、あの、以上にね、今の自分って誰かわかんないんだけども。
その、とにかく、すごい上手いんですよ、雄弁に語って、ロジカルに、どんどん綺麗に。
そう、だいたい僕何するかっていうと、もう即シャワーから出て、体拭いて、即、あの、えっと、PCに行って、iPadに行って。
今、その、雄弁なしんちゃんが語ったことを、どんどんどんどんメモしていくの。
高木 恵子
あー。
田中 愼一
それはね、それ先週気が付いたんですよ。
高木 恵子
うーん。
田中 愼一
あの、今日も、今日の朝、シャワー浴びたときも出てきましたけどね。
高木 恵子
ふーん。
田中 愼一
それからあとね、他にも随分出てきてね、この5日間ぐらいかな、えっとね、ちょっとメモったんだけどね、ぼやきのしんちゃん。
ぼやいてんのね。なんで俺これだけやってんのにさ、認めてくんねえのとか。
なんでこんなときにさ、うちのレピテーションが脅かされるような事件が、あのね、他のエージェントで起こったことのね、余波をこっちは受けなきゃいけないのか。
もうね、ぼやき、あのね、特に、うん、あのね、ジャニーズの件ね、もうぼやきまくりですよ、ずっと。
こいつが今ね、結構ね、幅利かせてる。
それからあとね、煩悩のしんちゃんって、まあこれは皆さんお持ちですよね。
それからあとね、覚醒のしんちゃんっての出てきたんですよね。
高木 恵子
おー。
田中 愼一
つまり、覚醒したと勘違いしているしんちゃん。
中川 浩孝
はー。
田中 愼一
俺ね、しょっちゅうね、覚醒したって思い込むんですよ。
中川 浩孝
おもしろい。
田中 愼一
でもしばらくすると、あ、違うなって感じのね、それが何人もいてね、困ってるってやつとかね。
あとね、不安のしんちゃんね、これは皆さんお持ちだと思うんですよね。
あと不安もあれば、あと不満のしんちゃんもいるんですね。
で、なんかね、これ見てると多重人格になってきてるって気がするんですね。
中川 浩孝
おー、おもしろいですね。
田中 愼一
人間って結構自分なりに多重人格ってあるんだ。
あのジキルとハイドっていうのは実に象徴的な小説で、
あれはやっぱり人間の中に多重人格が潜んでるぜっていうのと、
だから問題はですね、これから今の中にあるいろいろなしんちゃんがこれからも増える可能性が十分あって、
こことどう付き合っていくかがね。
中川 浩孝
でもそれを一番上の管理しているしんちゃんが、
それを外に出すか、どれが自分の本当のしんちゃんの代表の意見なのかは決めてるんじゃないんですか?
田中 愼一
いや、あのね、それを探そうと思ったんですよ。
絶対これにはほんまもんのしんちゃんがいるはずだって。
でも見つかんないの。ごめんなさい。
そのしんちゃんが出てきちゃうと、もうそこに支配されるんです。
中川 浩孝
面白いですね。
田中 愼一
だから逆に言うとこれからのチャレンジはですね、
その本物のしんちゃんを見つけるのか、あるいは存在するのか、そもそも。
もし存在するんだったら、そこを通じてマネージすればいいわけですよね。
でもそれがもしいないとなったら、
これどうやって対応する、マネージするのかっていうのが今の僕の心配事です。
中川 浩孝
いやでもそれぞれのしんちゃんをまとめあげて、
しんちゃん会議やってですね、その中で合議制でやっていくしかないわけですよね。
田中 愼一
ところがね、始末悪いのがみんな集まんないんですよ、いっぺんに。
中川 浩孝
集まんないですよね。
田中 愼一
一人一人出てくるわけですよ。
これがね、やばい。
中川 浩孝
それは分裂しているという言い方もあるのかもしれませんね。
田中 愼一
でもね、このままいくと本当に精神分裂になっちゃうんじゃないかっていうね。
高木 恵子
でもなんかそれって外的要因がすごくあるような気がするんですよね。
その田中さんの周りのシチュエーションで、
どういうシチュエーションが多いかで、
そのどのしんちゃんが出てくるかって、
なんか外に、その周りの環境に影響されているような気がするんです。
田中 愼一
なるほどね。確かにね、周りの環境に影響されてますよね。
高木 恵子
だから、年齢とともに、
外的環境の変化と選別されること
高木 恵子
その外的環境をちょっとずつ変わってくると、
そのたくさんいるしんちゃんがどんどん選別されてくるんじゃないですか。
田中 愼一
選別される、増えるじゃなくて。
高木 恵子
選別されてくると、その外的要因がだんだん年を取るとともに、
やっぱり変わってくるじゃないですか。
今まで若い時って、ものすごく外との関係性が広かったけども、
私の年ですらだんだん、若い頃に比べると、
その関係性、自分のコミュニティっていうのかな、
外の環境ってやっぱり狭くなってきてますよね。
そうするとそこの外的要因が減ってくるんで、
登場するたぶんしんちゃんも、だんだん選別されてくるんじゃないですかね。
田中 愼一
これはね、ちょっと悪い方向といい方向があるんですよ、今の解釈は。
悪い方向は、老害はね。老害っていうか、
だんだん外的要因が減っていくっていうのが、
これはもう老化現象だっていうふうな取り方と、
もう一つは、外部要因は変わってる。
変わってることは事実でしょうね。
それが減ってるのか増えてるのかちょっとわかんないんだけども、
そこに対する感じ方がね、変わってきたっていう、もっと肯定的な話。
僕はどっちかというとそっちのほうが元気になるんですけど、そう言われたほうが。
要するに感度がね、慣れてくるっていうか、
進化っていうかね、熟成していくっていうかなんかわかんないけども、
感じ方が昔だったら怒り心頭だったものが、
今は全然落ち着いて聞けるっていうのは結構経験値であるんで。
そういうもんじゃないですかね。
それによって自分の中の問題は、
外部要因の変化と新たな存在の登場
田中 愼一
しんちゃんの数が増えるのか、あるいは選別されるのか。
でも選別って言ったんだけど、選別と思った瞬間、選別しんちゃんが突然現れるわけですよ。
選別し始めようとこいつ思ってるんですよ、今。
これがね、本当変わり目に出てくるんですよね。
変わり目にパッと新しいしんちゃんが出てきて、ある程度支配的になって、
その次にまた新たなしんちゃん。
それは多分外部要因ですね、確かに。
切り替えのきっかけになるのは外部の環境、外部からのメッセージですよね。
だから、皆さん、自分探しの旅に出てください。
お金もかかんないし、外に出なくてもいいし、自分の中でずっと。
中川 浩孝
僕、自分の中で何か自分の中で何かが対立しているとか、
違う考えがすごい出てくるとかって滅多にないので、
逆に興味深いというか、どんな風になっているんだろうってすごい興味深いですね。
田中 愼一
もう悟りの境地なんじゃないの。だってだるまさんみたいな顔してるしさ。
中川 浩孝
なんで悟りの境地に出したのか、じゃあ、って自分でも考えて。
田中 愼一
それは僕の方が興味あるよ、本当に。
ヒロちゃんどうやってその悟りの。
だからそういう悟りを得たから、今のお顔になったんじゃないですか。
中川 浩孝
風貌に。
田中 愼一
風貌に、あ、風貌って言葉、素晴らしい。
でもさ、けいこさん合意しますよね、だるまさんに似てるってイメージの。
僕ね、初めてね、ヒロちゃんと会ったときは、僕はね、あ、だるまさんだと思ったんですよ。
高木 恵子
あたしなんか、えびす様みたいな感じに。
田中 愼一
あ、えびすさんね。本当だ、えびすさんも合ってるね、確かに。
高木 恵子
だるまっていうよりも、えびす様の方のもっとこう、福よかな、福っていうか、
大きいって意味じゃなくて、福の方のなんか、福の。
田中 愼一
いずれにしても両方とも悟りの境地だから。
だからそういう風貌になってんだよ。
中川 浩孝
なんでしょうね、そんな大変な経験してきたんですかね、私はよくわかんないですけど。
田中 愼一
いやだからそういうのを感じてなかったんだよ、大変な経験と。
それを悟りって言うんだよ。
中川 浩孝
若い頃はもちろんね、テンパったりとか、怒ったりとか、大変だったこともあるんですけど、
逆にだから、そうだからこそ、大概のことに関しては、そんなにこう、慌てないとか、っていうのは確かに。
田中 愼一
でしょ。なんか僕そういう印象は、僕と関係してからずっと一緒になってるけど、本当に落ち着いてるよね。
中川 浩孝
いや、なんかそうですよね。肝が冷えるような仕事ばっかり頂きましたけど、何とかやってましたよね。
田中 愼一
でも全然顔に出てこないんだよね。よくこんなの、ぶち当てられてね、もうひでえなと思うのも、別に苦もなくこなしてるっていう感じで。
中川 浩孝
いやまあ、どうなんでしょうかね。
田中 愼一
しかし、そういうのとこのメンバーすごい、お二方すごいかもしれない。
中川 浩孝
なんでですか。
田中 愼一
だって霊能者であるですね、けこさんと、だるまとほていさま、こんなすごいところないよ。
ここをもっとアピールすべきじゃないですか、このオブキャスティングで。
だからそういうね、わかりませんけど、お互い多重人格っていうのがもし、
僕の場合はこれが今一番のチャレンジ項目ですね、この5日間、突然自分がたくさん増えてきたっていう感覚があるんで。
中川 浩孝
面白い。発見しちゃったんですよね。
田中 愼一
発見しちゃったんですよ。