高木 恵子
その中で、私も最初から感じたんですけど、そのサウナの、なんて言うんだろう、ルールというか、サウナの礼儀っていうのが、それぞれの場所で違うのかもしれないけど、
私がいたところは、サウナに入って一度出て、水風呂に入ってまた戻るってときは、一回一回自分の場所をリセットするんですよ。
田中 愼一
自分の場所をね、サウナの中の自分の場所を。リセットっていうのは具体的にどういうことですか。
高木 恵子
だから、今のスポーツクラブの人って、ずっとサウナマットというか、自分のタオルを置きっぱにして出るわけです。席っていうか、自分の場所をキープするっていうのかな。
30分だろうが、1時間だろうが、ちょっと水風呂とか、ちょっとお水飲みにとか。
だから、それを何度も何度も繰り返している人って、30分も1時間もいるわけですよ。それをずっとそこの、なんて言うんだろう、自分の場所をサウナマットとかタオルとかでキープしちゃう。
そうすると、全然次の人が入れなくなりますよね。
で、私が前行ってたところは、みんな1階1階リセットするんですよ。
で、合併されたスポーツクラブのところの人たちもどうやらそうだったわけですよ。ただ、今の古くからいる人たちっていうのは、ずっと席をキープしてたみたいで。
中川 浩孝
なるほど。
高木 恵子
で、多分それって、もうその時ってそこまで人数がいなかったり、あともうみんな顔見知りの人たちっていう地域性がすごく強かったから、別に席を置いといても、
あ、じゃあちょっとあんた、そこ詰めてよとかって言いながらで、こうメンバー同士でこうやれると思うんですけど、一気に新しいメンバーが入ってきたわけだから、で、その新しい人たちは毎回きちんとリフレッシュするわけですよ。
田中 愼一
すると取られちゃうんだ。
高木 恵子
そう、おっしゃる通り田中さん。そうすると結局、新しい人たちだけがなかなかサウナに入れなくなる。
田中 愼一
入れなくなるってことですよね。
高木 恵子
それで、新しい人たちが当然スポーツクラブのフロントに文句というか、どうなってるんですかって。で、なぜかというと、サウナの中に席取りはやめてくださいっていうポスターがちゃんと書いてあるんですよ。
田中 愼一
それ、でも守られてないっていうか、習慣でね。
高木 恵子
そうなんですよ。で、それも、私が明らかに新しいメンバーだって分かってて、そんなに人数がいないときなんですよ。その常連さんとただ私だけっていうときに、
ねえねえ、このポスター見た?本当にさ、ふざけてるよねっていう話を、おっきな声でサウナの中で言い始めて、絶対これさ、新しい人たちが文句言ったんだよね、みたいな。
私がいるのを分かってて、そういうことを言うのが結構最初からあって、結構これってこの、昔からの人たちのコミュニティーがもうできてて、
かなあと思って、でも私はもともと前のスポーツクラブでもあんまりこう、交わらないタイプだったんで、そこもずっとスルーしながらただサウナに入ってたんですけど、
やっぱりどんどんどんどん新しいメンバーがフロントに文句を言ったみたいなんですよ。だからどんどんそういうポスターが増えたり、
とか、たぶん、分かんないですけど、注意があったのかな、分かんないんですけど、そしたらもうどんどん新しいメンバーがいるのにもかかわらず、もうサウナの中でそういう話をどんどんしてくるんですよ。
それで極めつけが、もうさあ、何て言うんでしたっけね、もう私たちのルールに従ってもらわなきゃ困るわよね、ぐらいのことを、別に同じ人じゃないんですよ、誰かボスがいるのかなと思ったらそういうわけではなくて、
やっぱり、もう昔からの人たちはもうみんな異口同音で、もう同じこと、すっごいことを言って、本当に入れないんですよ、そこまで大きくないし、10人から12人ぐらい入れれば満杯になっちゃうところを、
だから、古いメンバーだと、いいわいいわ入っちゃいなさいよ、つってぎゅうぎゅうに詰めて入れるのに、サウナマットとかなくてもね、でも結局新しい人たちはまずサウナマットとかね、なければ、なかなか入るというふうにはしないし、
あと、いいわよいいわよなんて寄せてくれる人もいないし、ってことで、結局新しい人は入れないっていうのを、私も何回も見てて、だから、私なんかは毎回出るたんびに席を外すと、やっぱり新しい人にどうぞ、私もね、まだ1回しか入ってないけど、待ってる方がいるなと思えばどうぞって言って、私なんかは渡して、っていうようなことをやったりしてたんですけども、
全然その前からいらっしゃる方たちってのは、もう30分、1時間へっちゃら。
田中 愼一
でも、それすごくいい話で。
高木 恵子
そうですか。
田中 愼一
だって、それ今の日本の縮図じゃないですか。
高木 恵子
そうなんですよ、って私思って。
で、結局ね、このスポーツクラブが合併したこと自体が、そもそも日本の構図じゃないですか。
高木 恵子
その暗黙のルールすらが知らない人たちっていうところと、どうやっぱり一緒に共存していくかって、
そこが共生とか共存っていう話になるんですけど、
っていうところを、ルールもそうなんですけど、実は私なんかは、
こういうね、大きな世の中とか企業とか社会のところでも仕事してるから、
今回の部分では、別にフロントに文句言っても、フロントはただポスターを貼るだけで、
じゃあ何かをするわけでもないってもう分かってるし、
結局それをまた言う私のエネルギーで、私はストレスになっちゃうから、
もう私はスルーをして、それだったら自分を嫌な場所から自分の身を離れた方が、
それが一番、私にとってはもう一番早いソリューションだと思って、
もうとっととそこを離れたっていう、でも結局そうすることで、
結局企業にしてみれば合併してちゃんと経営をやろうとしているところを、
多分私みたいに考える人って新しいメンバーでいると思うんですよね。
ちょっとまたそれが抜けてきますよね。
そうするとあんまり合併してきちんと一つのスポーツクラブとして
成り立たせていこうっていうところがどんどんどんどん崩れていくと、
そこでやっと企業側がちゃんとルールをしっかり会員さんに守ってもらわないと、
こうやって離脱者が増える。
気がついて初めてこんなポスターだけを貼るんじゃなくて、
なんかやらなきゃいけないとか、多分そういうことをね、
オペレーションとしてスポーツクラブが対応するんだろうなと、
いくらいくら言っても、結構私の周りの新しいメンバーさんも
フロントに言ったのにも全然フロントの人は動いてくれないってやっぱり言ってたんで。
田中 愼一
そうですよね。だからルールをつけるってことも重要だけど、
それを実際守らせるっていう。
例えば地域住民の方はある意味村八分にしちゃうわけですよ。守んない人は。
だから地域住民の方がそういう、ある意味ルールを守らせるための仕掛けっていうのは持っていて、
で村八分にしていくっていう、日本独特っていうか特有のね、
ルールの守らせ方ですよね。
ところが外から来た人はそういうものを持っていないから、やっぱり企業の方っていうか事務の方が
やっぱりしっかりとしたルールでやっていくっていうのは求められていくんだろうけど、なかなかねこれ、
今のジムの場合はルールはあるけど守られてないっていうか守らせてないっていうところですよね。
中川 浩孝
そうですね。そこは違いですよね。
田中 愼一
それがダメですよね。少なくともこっち側も外から来た人も守らせるための
何かの手段を持たないと意味がないですよね。
中川 浩孝
意味ないですね。
田中 愼一
それが多分企業社会のトランスフォーメーションの一番の壁になっているのはやっぱりそういうところで、
だから結局、わからないけど、いろんな大手の企業がどんどん一緒になっていって、
で結局、実る、ちゃんと落ち着いたなっていうのは結構10年20年かかっちゃって。
高木 恵子
まあまあまあそうですよね。
田中 愼一
その間に新しく入ってきた世代がどんどん入っていって、
で古い世代が、分かれてた時の古い世代がどんどん減っていくっていうね、
その中でこう入っていくっていう形だから、
日本もこれからいろいろな意味でグローバライゼーションになっていく中で、
そこのルール作りと同時にそれをどういう形で守ってもらうかっていうところを、
しっかり公平な視点でね、やらないと、
入ってくる人、今いる人の間のね、圧力がどんどん大きくなりますよね。
高木 恵子
なんかで私が思ったのはやっぱり、そもそも違うスポーツクラブが合併したわけだから、
まあこれはちょっと私がビジネスをやってる身としての視点なんですけど、
やっぱりリブランディングをする必要があるわけだから、
まずはもうちょっとそこは投資として、
施設をちょっとリニューアルするとか、
やっぱり今までと違うスポーツクラブのフェイスを作んなきゃいけない。
そうしないと前からいたメンバーが同じだとずっと思うわけじゃないですか。
でもAとBのスポーツクラブ、要は違う企業が一緒になった、
新しいスポーツクラブになりますよっていうやっぱり見せ方を、
オペレーションとしてしなきゃいけないから、
まずフェイス、ちょっとまあその施設をどこまでリニューアルできるかっていうのも、
まあ難しいかもしれないけど、でもそこをやって、
あとは私の場合はやっぱり若干でも会員費とかを値上げするとかね。
今とにかくやっぱりその前からいる人たちって、
最初に入った金額だからめちゃくちゃ安いわけですよ。
そのまんまでいるから、もうこれで新しいスポーツクラブになるわけだから、
一斉にみんな、例えば新しいメンバー費これにしますって言って、
ボンと変える。
田中 愼一
そこに新たな付加価値を加えた上ですよね。
高木 恵子
そうなんですよ。
そうしないと変わった感が既存のメンバーも新しく。
そうすれば一度ここで一斉のせでリセットすることで、
やっぱり気持ちがちょっと変わりますよね。
田中 愼一
変わりますね。
高木 恵子
そう、だからそういうことをしない限り、
この何だろうな、
私は負のレガシーだと思ったんですけど、この会員さんたちのね。
高木 恵子
新しい人から見ると、この負のレガシーって消えないよなと思って、
それだったらもう自分が辞めた方がいいやっていう。
田中 愼一
そうでしょうね。
入ろうとして、新しい入ってきた人からすると負のレガシーだし、
もう既にいる人からすると侵略者ですから。
高木 恵子
そうそう、侵略者なんですよ、そうなんですよ。
田中 愼一
だから、そういう意味では企業のトランスフォーメーションっていうのは、
すごく重要なんですけど、そこに関してはやっぱり僕はね、
正直いろいろ見聞きしてあるいは経験している中では、
やっぱり欧米の企業の方がそこに対する発想は強いですよね。
もともと日本みたいに、日本的な中で育った企業と違って、
やっぱりもともと多様性の中でオペレートしている欧米の企業の、
特にアメリカの企業なんかっていうのは、やっぱりトランスフォーメーションするときに、
成功してるかどうかは別ですよ。
でも少なくとも努力していろいろな新しい、そうじゃないですか、
今いろいろね、新しい企業をスピンオフしたりなんかすると、
そこに新しいブランディングをまずおっしゃる通りに作って、
そこである程度ルールも決めて、
で、なんでそういうルールになるのかっていうのをしっかりと背景の考え方を説明して、
で、新たなビジョンも作り、こうやって、
とにかくリセットっていうのを完全に切り替えていく。
しかもそれを可視化する。
可視化して経験させるっていう仕掛けに対してお金使いますよね。
だからそこがね、どっちかというとこれ相対的なもんなんですけれども、
全てが全て日本の企業そうだとは言いませんが、
やっぱり欧米の方が日本企業よりもそこに対して投資をする感覚ってあるなって気はしますね。
日本も少しそこあたりをやっぱり投資していく、
やっぱり異質なものがどんどん混ざってくるわけですから、
それは考えないとダメでしょうね。
高木 恵子
でも、私なんかも前からいるメンバーさんたちも、
なんでそのAとBのスポーツクラブが合併したのかっていうところを理解すれば、
自分たちだけのスポーツクラブではもう成り立たないんだなっていうのを、
私なんかはまあまあな大きなとこなんで、
こことここが合併しちゃったんだっていうふうに思ったわけですよ。
だからやっぱりスポーツクラブの経営も難しいんだなと思いながら、
うちの私がいたところは、そもそもビル自体を建て直すっていうんで、
もうクローズになったから、そこはまだグループとしては全国で展開してはいるんですけど、
だから多分私と同じ考えの、
そういう割と30代、40代、50代の女性で仕事をしながら、
スポーツクラブに来ている人たちって、
私もそういう考えで話が合っている人たちはいたんですけど、
やっぱり前からいた新しいところのメンバーさんたちっていうのは、
そもそも多分最初からの安いメンバーシップで、
ずっと地域の本当。