映画「憎しみ 4K」
2026-10-22 12:55

映画「憎しみ 4K」

クリエイティブプロデューサー・三好剛平が時事のニュースについて、解説・コメントします。

田畑竜介
Groooooow Up

メール ⁠gu@rkbr.jp⁠

公式ホームページ ⁠https://rkb.jp/radio/gu/⁠

公式X ⁠https://x.com/rkbgu⁠

公式Instagram ⁠https://www.instagram.com/rkb.rkbgu/⁠
Learn more about your ad choices. Visit megaphone.fm/adchoices

感想

まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!

サマリー

三好剛平が、1995年のフランス映画「憎しみ」を4Kリマスターした「憎しみ 4K」を紹介する。パリ郊外の団地を舞台に、異なるルーツを持つ3人の若者が、警察と市民の衝突や拳銃の発見をきっかけに過ごす24時間が描かれる。移民への差別、貧困、教育や就労機会の不足、警察の暴力が若者たちの怒りにどう結びつくかを解説し、作品が「バンリュー・シネマ」と呼べる視点を築いたと語る。モノクロ映像やヒップホップ、ファッションを生かした演出にも触れ、現代の排斥論を考えるうえでも劇場で見る意義があると述べた。

映画「憎しみ 4K」の紹介
この時間は日替わりコメンテーターが独自の切り口で、 多様な視点を提案するCatch Up。
木曜日は、クリエイティブプロデューサーの三好剛平さんです。 三好さん、おはようございます。 おはようございます。
さて、今日はどんなものを紹介してくれるんでしょうか?
はい、本日はですね、10月30日より、 KBCシネマで上映されるフランス映画をご紹介します。
はい、映画のタイトルは、「憎しみ 4K」という作品になります。
憎しみ!
はい、これね、憎しみという映画がもともと1995年にフランス、 そしてその後日本でも公開された作品になるんですけれども、
この憎しみという映画がですね、 その後、現在に至る映画シーンにおいても、
ほとんど新しいジャンルを打ち立てたって言っていいぐらい、 非常にある視点でおいて金字塔とも言うべき傑作、重要作なんですけれどもね。
この憎しみという映画が30年の時を経て、 4Kリマスター版として劇場に帰ってくるという、非常に貴重な機会になります。
ここからまずその魅力をご紹介していきたいと思います。
パリ郊外の若者たちの24時間
まずこの映画、憎しみという作品のあらすじからご紹介していきます。
映画はパリ郊外、これフランス語でバンリューっていう風に言うらしいんですけど、
このパリ郊外のバンリューですね、の移民とか、 定職所得の労働者の方たちが多く暮らしている団地住宅があるわけですけれども、
これらが立ち並ぶエリアから始まります。
物語の主人公は3人の若者です。
それぞれユダヤ系のディンツという男の子、 そしてアラブ系のサイドという男の子、
そしてアフリカ系のユベールというですね、
この3人が異なるルーツを持ちながら、 この町で暮らしてきた幼なじみみたいな3人の青年なんですね。
この3人、映画はですね、彼らの友人が警察による交流中に、 署内で暴行を受け、重傷を負ったというですね、
そういう出来事があったことをきっかけに、 この町で大規模な警察と市民が衝突するような暴動が起きるわけですね。
その暴動の最中に、警官が1丁の拳銃を噴出しちゃうわけです。
その拳銃を、主人公たちの1人であるヴィンツという男の子が手にしてしまったところから始まる、
この3人の24時間を描き出す物語になっていくというわけですね。
非常に緊張感がある映画なんです。
この映画、憎しみという映画なんですけど、1995年に実際にフランスで起きた事件に着想を得て、
制作された映画ということにもなるわけですけれども、
それを当時27歳、その後フランス映画界の重要作家になっていく映画監督、
マチュー・カソビッツという監督がいるんですけど、
この人が移民系住民への差別であったりとか貧困、あるいはそうした彼らに対する警察による暴力といった、
フランス社会が抱えている矛盾だったりを背景に、
それを鮮烈なモノクロ映像と緊迫感あふれる演出で、行き場のない怒りを抱えた若者たちの24時間を描き出した作品、
みたいなことでですね、発表直後からフランス、そして世界で注目される、すごい重要な一本になったわけですね。
そういうこともあって、第48回観の国際映画祭ではこの映画監督賞を受賞していたり、
あるいはフランス国内最重要の映画賞とも言われるセザール賞というものでも作品賞他3分を受賞したりしています。
この映画何がそんなに新しかったか重要だったかっていうのをちょっとここからもう少し踏み込んでいきたいわけですけども、
その後の映画シーンに大きく影響を与えたのは2つってまず言えるんじゃないかなと思います。
まずは作品が捉えたこのフランス郊外、万流の実像、その姿のありようですね。
その郊外越しに、その郊外っていうその舞台越しに見えてくるその世界の現実を映し出す、いわばこの万流シネマとも言うべき視点があるわけです。
まずそれが1つですね。さらにはその万流シネマ的な視点を映像、音楽、ファッションなど、
現地の若者たちのリアルな当時のスタイルがそのまま閉じ込められたようなスタイリッシュな表現になっている。
その2点がポイントかなというふうに思います。
移民差別と社会の不遇が生む憎しみ
ここからまずその1つ目の万流シネマとも言うべきですね。
その点についてまさしくこの万流を舞台にした映画を研究した陣野俊文さんという方がいらっしゃるんですけど、
この方がまとめられた万流フランス団地映画という本があって、
そこからもちょっと引用しながらご紹介していきたいと思うのは、
フランスと郊外、その万流、そして移民というこの3つの関係についてのお話をしたいと思います。
フランスは実はもともと19世紀以来の第一次大戦とか戦争などによって国民人口自体が激的に減少した。
それが深刻化していたわけですね。
そういう背景もあって、第二次大戦が終わって以降、積極的な移民の受け入れを始めるわけです。
今に至るまでです。その移民たちによって国を支えられてきた歴史を持つというような国でもあるわけですね。
にもかかわらずです。そういった移民たちの多くは、そうして国に招き入れられたにもかかわらず、
実際には多くが低所得で、どころか十分な教育も得ることが難しく、
時に差別の対象にもされて、警察などからも常に厳しく取り締まられるような、そういうような暮らしを強いられていく中で、
徐々にですね、低所得者向けの共同住宅である郊外の団地に移り住むようになっていくわけですね。
劇中に登場するこの3人の主人公というのも、それぞれやっぱり異なるルーツを持つ移民の青年たちなわけですけれども、
彼らは、いわゆる社会においてはね、劇中に登場するアリオとしては不良とされてしまうような若者たちではあるんです。
なんだけれども、それは彼ら自身の問題かというところがやっぱり一つですね、出てくるわけですよ。
彼らは移民だから問題分子なのではなくです。むしろ社会自体が数十年という長い時間をかけて、移民たちを差別して、
時には教育とか就労など、社会的活躍へつながる機会を十分に与えてこなかった、その不遇の結果として彼らが今あるということなわけですね。
実際、劇中にも彼らの家族とかが正しい教育を求めているにもかかわらず、移民であることからその機会を十分に得られていないというようなですね、そういう場面が出てきたりもするわけですね。
果たしてそのような彼らは常に映画のタイトルにもなっている憎しみを負わされていく存在になっていかざるを得ないわけですね。
3人の主人公のうち精一杯人に優しくあろうとするユベールという青年がいるんですけども、彼が一人の青年に対して何とか人に優しくあろうよと悟すわけですけども、
もう一人の主人公の男の子は、俺は学校にも行っていないんだと。路上で学んだことといったら右の方を差し出せば殴られるということだよとかって言って語るわけですね。
彼らが精一杯この社会から飲み込まされながら刻み込まれてきたその不遇への怒りとか悔しさ、潜入感とか偏見から自分たちをあらかじめ危険因子と決め込んでくるようなこの社会の中で、
タフに生き抜くしかなかったその憎しみというものがこの物語においては一長の拳銃です。
その仮初めの力、パワーを得たことでどのような決着を迎えていくのかというようなことをその展末を見届けていくような映画になっていくわけです。
なかなかシビアですよ、これね。
モノクロ映像とヒップホップの表現
という中身があるんですけども、もう一つ洗練だったのが先ほども触れたそうした物語をスタイリッシュな映像と音楽、そしてリアルなファッションで捉えたこの映画のスタイルそのものにありました。
これね、ここに関しては言葉で尽くすよりもとにかく本作の予告編だったりとか、あるいはこの映画の公式Xが今、劇中シーンのいくつかを投稿してくれてるんですけども、
これらが一目見たら、これはすごい映画だってわかるようなシーンがたくさんあります。
そのうちの一つだけちょっと触れてみると、バンリューの団地の高層階から窓を開け放ってDJがターンテーブルを構えて窓越しに団地中に響き渡るヒップホップのミックスを投下するシーンがあるんですよ。
めちゃくちゃかっこいいんです、このシーンがね。この映画のすごいのは、そのシーンをね、まず部屋の中から撮って、そのまんまバンリューの団地を空中から見下ろすようなショットに繋がっていって、さらにそこから遠
景にフランスの街全体を見渡すような、そこまでをワンショットで捉えるんですよ。
もうね、見るだけでもこれはえらいものを見ちゃったというようなですね、すごいシーンなんですけど、みたいなすごい場面、映画の演出がたくさんこの映画の中に登場します。
これはね、今回の4Kリマスターで改めて劇場で見るということは間違いなく特別な鑑賞体験になるだろうなということで、ここもね、今から楽しみなポイントになります。
現代社会に問いかける映画体験
はい、ということでちょっとまとめに入っていくわけですけれども、近年、日本でも、移民とか外国人労働者に向けて極端な排斥論が少し加速しているようにも個人的にも感じています。
なのですけれども、彼らを危険因子扱いするよりも前に私たちができること、もっと言えばすべきことはまだまだありそうな気がしています。
自分たちが属するこの社会自体が彼らをどのように扱ってきたのか、そこに十分な尊厳とか敬意というのはあったのか、彼らに自分たちと同じような機会というものをきちんと提供がなされてきたのか、いったことです。
互いの認識が憎しみとして固まってしまう前に、私たちにはまだできることがたくさんあるはずですし、この30年前から残念ながら変わっていない現実を改めて見つめ直すという意味でも、この映画を今年このタイミ
ングで劇場で見るというその意義は十分にあると思っています。
そして何よりこの映画は映画の体験としても本当にすごいので、それも含めて絶対に見ておいてほしいなという一本でございます。
ということで本日は10月30日よりKBCシネマで上映されるフランス映画「憎しみ4K」をご紹介しました。ぜひ劇場でご覧になってみてくださいというご紹介でございました。
はいミュースターありがとうございます。
次回企画「ミステリー映画といえば」
さあそして来週に迫ってまいりました月に一度の企画リスナー名作劇場。
来週のテーマはミステリー映画といえば。
ということですね。
もう様々な作品数多くありますけども、ミステリー作品といえばどんなものが浮かぶのか、これに影響を受けました、ハマりましたというエピソードを注いで送っていただきたいと思います。
もうちらほら届き始めてますからね。
そうなんですよもうね見ながらねうわーこれはと思ってますよいろいろね。
25日今度の日曜日までに送ってください。
メールgu.rkbr.jpあるいはSNSの方でもですねお待ちしております。
ここまで三好豪平のキャッチアップお送りしました。
ミュースターありがとうございました。
ありがとうございました。
12:55

コメント

このエピソードのトピック

すべてのトピック →

それぞれのトピックから、ほかの番組の会話も探せます。

スクロール