たまむら映画祭の振り返り
「おはよう!たまむらタウン」この時間は、玉村町の石川眞男町長に詳しくお話を伺います。
石川町長、よろしくお願いします。
さて、今日はですね、映画のお話をたっぷりと伺っていこうと思うんですけれども、
まずは、9月に行われました、たまむら映画祭の振り返りからお願いしたいと思うんですが…
はい。約20年前から自主企画上映会ということで、6回の映画上映会をしてきました。
活動経過を踏まえながら、玉村町の文化芸術を盛り上げると、
その一環として、2023年の10月に第1回たまむら映画祭を開催して、今回が第3回目となります。
今年は、戦後80年の節目として、「戦争と平和」 「過去から未来へつなぐ」をテーマに、
私たちがこれからいかに生きていくべきか、それを問う優れた4作品を上映いたしました。
まず、オープニングを飾ったのが、『小学校~それは小さな社会~』。
この映画は、日本の公立小学校に通う1年生と6年生の生徒の学校生活を1年にわたって描いたドキュメンタリーで、
教育大国フィンランドでは異例のロングランヒットとなって、海外で注目された作品です。
だから私も、どうしてこの普通の小学校のドキュメンタリー映画が海外でこれだけ注目されるんだろうということに注目して、上映させてもらいました。
その後のスクリーントークと言いますか、そこには玉村町で教育に関わる先生2人に出ていただいて、
映画の意味、今の小学校の抱えている課題、私たちがどうやって子どもたちを守り育てていくかという、そこまでトークの中で深めていける時間になったかなと思います。
実際に玉村町で教育に携わっていらっしゃる先生のお話も。
そうですね。その日の2本目は『福田村事件』という映画なんですけれども、1923年の9月6日に関東大震災直後に起きた行商団15人が虐殺されるという事件を映画化したもので、社会派ドキュメンタリーを手掛けてきた森達也監督の作品ですね。
そして登場していただいたのがプロデューサーの佐伯俊道さん、これ脚本ですね。それから出演した金井美樹さんも来ていただきました。
特に配給会社太秦の社長である小林三四郎さんも来ていただいて、3人でこの映画を語りながら会場の人とやはりこの事件というか、今の時代と絡み合わせながら考えていけた映画だったと思います。
そして当日は懇親会ということで、重田家住宅でこの3人と私たちスタッフが懇親することができまして、今の映画の課題といいますか、日本社会とかそういうものまで掘り起こせるという、アルコールこそありませんでした。
お茶飲みながら、サンドイッチを食べながら非常に深い交流ができたのかなと思っています。
町長も参加されたわけですね。
もちろんです。
2日目なんですけれども、これは『ひめゆり』ですね。ひめゆり学徒の生存者22人の証言を13年にわたって映像で記録した貴重なドキュメンタリー映画でした。
沖縄戦の中で自分が生き残り、家族、友達が死んでいったことの不条理、戦争の中で生きること、その絶望的な日々が、かつての激戦のあった場所で語られるということです。
だから非常に生々しい、本当にその時起きていたことが、私たちが実体験しているような、そんな感覚になりましたね。
まさに戦後80年というところでは、こちら『ひめゆり』。
私はこの映画も3度ぐらい見ているんですけれども、この監督がまた非常に丁寧にこの映画を作っていただいたので、柴田昌平監督とのスクリーントーク、ここで参加した人たちも、やはり戦後80年、改めて戦争の悲惨さというものは実感しながら、やっぱり平和の大切さということをみんなで考えられた2時間だったのかなと思います。
そしてクロージング、最後は楽しく行こうということで『侍タイムスリッパー』、これを上映しました。
これは幕末の会津藩士が、現代の時代劇今日と撮影所にタイムスリップするという物語で、そこにもこの監督が来てくれましてね。
どの作品もみんな舞台挨拶、スクリーントークが。
安田淳一監督、この人は自主制作映画だったんだけども、この作品の素晴らしさから、火がついてロングランヒットして、脚本、撮影、編集、監督、制作など1人で10役以上ものお仕事をしたっていう。
その人も帰りがけにラーメン食べながら懇親したんですけども、この映画は「箱推し」の映画だっていうことを言ってました。
どういうことですかったら、要するにこの映画に関わった出演者だけじゃなくて、関わった全てのスタッフ、それからこの会場にいる人、それから見る人、この映画をみんなで楽しめるんだって。
一つの箱と考えて。
全部で楽しめる。そういう「箱推し」の映画なんですよということで、映画に関わった人たちが、この映画の作りの思い、それから反響、そういうものを語ってくれて、
そして小学校っていうのは、玉村町の教育関係者がこの小学校のドキュメンタリー映画の意味を語ると。みんなで地域づくり、学校づくりをしようねというような思いを届けることができたんじゃないかなと思っています。
9月の6日、7日、2日間にわたって開催された第3回たまむら映画祭、今振り返ってお話しいただいてますけれども、多くの方がお越しいただいたようですね。
そう、人数は4作品トータルで600人程度ですよね。やはり、戦後80年ということで意識した人は『福田村事件』、そして『ひめゆり』を見ていただけたし、やっぱり今の社会の学校に興味ある人は『小学校』。
それからみんなで一緒に楽しもうねという方は『侍タイムスリッパー』。それぞれ味わいが違う映画ですから。だから逆にこれがたまむら映画祭の真骨頂という思いがしています。
映画の内容とトークセッション
そして映画のお話の続きということで、11月16日にですね、玉村八幡宮映画上映会があると。
そうです。
こちらもご紹介お願いします。
これは大﨑章監督、玉村町出身の映画監督ですけれども、この監督が作った『はじめての映画』、これを上映します。
それともう一つ足立紳監督による『しちゃったね』という短編映画になりますけれども、この2作品を上映して大﨑監督、足立監督が2人が来てトークイベントと。
その『はじめての映画』というのは、大﨑章監督の作品のタイトル名が『はじめての映画』。
足立新監督が『しちゃったね』という、これがまた見てもらうと非常に楽しめる、私たちの身の回りにある話ですので、この仲の良いお二人が八幡様に来て、映画上映の中で私たちと一緒に楽しんでいただける時間と空間を作っていただけますので、多くの人に来ていただきたいと思います。
玉村八幡宮映画上映会は11月16日日曜日、会場は玉村八幡宮の参集殿。
14時から午後2時からと午後5時から両方の会があるんですけれども、両方とも2作品上映があると。
そしてトークもあるということですね。
こちら入場料は500円でチケットは玉村八幡宮そしてシネマテークたかさきでお取扱いをしているということでございます。
さらに今日は玉村町でもロケが行われました映画のお話『君の顔では泣けない』。
これは去年の夏ですね。撮影場所は高崎と玉村でもいろんなところで撮影しています。
例えば玉村高校ですね。それから玉村町の南中学校のプールです。
この映画は男女の子供の入れ替わりというのが、そこがプールで起きたということで、プールが一つのポイントですから。
きれいなシーンが撮れています。
それからJAメモリアルホールたまむら。ここでの撮影とか。
あといろんな自然がきれいなところが出ていますので、玉村の町だけでも結構楽しめるぐらいの映画になっています。
それで『君の顔では泣けない』の原作もちょっと読んでシナリオも読んだんですけども、
なかなか入れ替わりを作品として作る出演者が難しいですよね。
体が入れ替わってしまう。
そうですよね。だからそれを演じていただいたのが芳根京子さん。
それから髙橋海人さんという非常に力ある俳優さんが、
それと作の方々が玉村町でこの作品の大きな部分を撮ったということで期待しているんです。
11月14日に公開となります。
そしてもう一作品。
これも11月14日に公開されるんですけども、群馬でのオールロケとなっています。
前橋市出身の飯塚花笑監督。
この飯塚監督は玉村町でも作品を撮ってまして、
重田家住宅にある医療機器ですよね。
今後の映画イベントの案内
昔の。
そうです。そういうものを映画に使っていただくということでのロケ協力となりました。
非常にこの『ブルーボーイ事件』は、
これは前橋シネマハウスとシネマテークたかさきで上映されていくわけなんですけども、
1960年代の日本での性転換手術ですかね。
1960年代の日本で性別適合手術と言うんですけども、
これが違法か合法かを争った事件を取り上げてますんで、
やっぱりこれは時代の推移を見ると、
私たちが知っておくべき内容の映画なんじゃないかなという感じがします。
タイトルは『ブルーボーイ事件』。
そうです。
『ブルーボーイ事件』の法廷は、
伊勢崎市の旧東村役場の議場です。
これを法廷という形で取りましたし、
この地域でロケ地を提供するという形での映画制作への関わり方もあるし、
そのことによって完成した映画をみんなで見るということは、
いい意味があるもんじゃないかなという感じがします。
はい。
「おはよう!たまむらタウン」
今日は映画のお話をたっぷりと伺いました。
玉村町の石川眞男町長でした。
ありがとうございました。
ありがとうございました。