悪を引き受ける自覚と覚悟
皆さん、こんばんは。上水優輝でございます。
サイコパスのラジオ、ぜひ最後までお付き合いください。
今日は、悪を引き受けるというお話をしたいと思います。
今日はですね、いつにも増して、
サイコミが強い話かなと思うので、
ちょっと理解しづらいとか、共感しづらい内容かもしれません。
話が少しややこしいので、結論だけですね、先に言っておきます。
僕たちはですね、生きている以上、
悪を引き受けているんだということですね。
で、悪を引き受けるにあたって、
悪を引き受ける自覚、悪を引き受ける覚悟、
そして引き受ける悪は、なるべく選びましょうと。
そういうお話をね、これからしていきたいなというふうに思っているんですね。
それについてですね、考えるきっかけにしてもらえれば嬉しいなと思っています。
ここから先の話は、すべて今言ったことを説明するための枝葉の話でしかないので、
あんまりその枝葉に反応をしない方が良いかなと思っております。
ビッグモーターの不正
例題、すべて例題という感じですね。
昨今ですね、ビッグモーターの不正がですね、騒がれていますよね。
自動車の修理を行う板金塗装部門で不正が発覚しましたと。
修理代の水増し請求ですよね。
本当は数万円だったようなものを、十何万円とか請求しちゃう。
しかもそのためにお客様から預かった車をですね、故意に傷をつけたりしていたと。
だから人の車を勝手に傷つけて過剰に請求するということだったということですね。
実際にそれは外部の弁護士さんとかが調査委員会としてですね、取りまとめた報告書によってもですね、
およそ2,700件のうち、不正な行為が約4割以上あったというふうに確認されていると。
それは現場が勝手にやっていたのか、経営者が指示していたのか、みたいなことは僕にはよくわかりませんけれども、
実際に経営サイドからですね、修理する車、
1台あたりの工賃と部品の荒りの合計、修理にノルマを課していたと。
目標値を平均14万円前後に設定していたということですね。
普通修理ですから、悪いところを直すだけなので、例えば軽い損害とかだと数万円しかほんのりかからないそうなんですけど、
ノルマとして14万円あるから、傷つけなければいけなかったみたいな、現場側にそのようなね、
しわ寄せが言っていた、という話とかも上がっています。
で、その経営層とか幹部とかを、
ちょっとないだろうということで、結構みんなそのように思っているんじゃないかなって、多くの人がそう思っているんじゃないかなって思うんですけど、
じゃあそこで働いている人たち、社員の皆さんに対してどんなふうに思うかっていうと、結構また分かれるところがあるんじゃないかなって思ったりします。
愚かな権力者に従わされた、かわいそうな民、みたいな見方もできるんですけれども、僕はそういうふうには見ません。
なぜなら、ビッグモーターのホームページの募集要項ですね、採用ページなのかな、募集要項で、もうページそれ削除されているらしいんですけど、
平均年収、年収462万円から5040万円というふうに表示されていたらしくて、
結構ね、稼いでいる人は稼いでいたと、普通に1000万円とか3000万円とかもらっている人がいたらしいんですよね、社員で。
なので、不正をしたお金で結局それなりの給料をもらって生活していたということを考えるとですね、
もちろん新人はもらえてないとかあるかもしれないけれども、社内にドリームがあるわけですね、出世すればお金がもらえるかもっていう。
だからそのお金もらえるかもっていうのもやっぱり一方であって、そこに残ってたっていう側面がないわけじゃないと思うんですよ。
確かにね、変な指示をされたその瞬間にやりませんっつってね、突っ跳ねることは難しいですよね、組織で働いていると。
それはもう僕も一応ね、長いアルバイト経験であるとか、一度サラリーマン経験もしたのでわかるんですけど、その瞬間におかしいよねって言って拒否なんてことは難しいと思うんですよ。
ただ、準備期間を設けて辞めるぐらいはできなくはないと思うんですよね。
別に辞めなさいって言ってるわけじゃないですよ。辞めるぐらいはできなくはないだろうと言っていると。
だからそれをしないってことは突き詰めると、自分の生活のために他人の所有物を傷つけるということを選んだ、
絶対的な善と悪のない世界
選び続けた自分がそこにいたというわけですよね。
だから経営幹部はもちろんのこと、その現場でね、それをやり続けた人っていうのも同罪かなというふうに僕は考えるわけです。
ここから今日の本題です。今言ったみたいな話をすると、これ事件の一部とか事件にかかった人の一部とか場面とかを切り取ってですね、罪を断罪する。
別に何でもいいですよ、不倫問題でもいいし、何とか問題、税金脱税問題とか何でもいいんだけど、いろんな問題を断罪したような話し方をすると、
あたかもね、この世に悪と正義があるような、
もしくはその悪と、悪以外の何かがあるというような捉え方をする人が多いんじゃないかなと思うんですよね。
僕が生きているのはそういう世界じゃないんですね。 どこからが悪で、
どこからがその悪でないのか、みたいなものはわからない。 そういう感覚なんですよ。
この話をすると、 法律を持ち出す人がいるんですけども、
それはね、僕からすると一部でしかないんですよ。 法律っていうのは結局、その国会の議員の議決を経て
制定された掟でしかないんですよね。 だから日本で暮らす公式ルールという意味で、確かに日本の公式ルールとしてそれが正しいか正しくないかってことあるけども、
その公式ルールに沿っていることが全て善で、 それから外れたことが悪、みたいな話ではないと思うんですよ。
日本で暮らす以上のルールでしかない。 日本が機能するためのルールでしかないということですよね。
サッカーをやるのにボールを蹴るんですけども、 ボールを脇に抱えて走られると、みんながボールを蹴れなくなってしまって成り立たないみたいな話ですよね。
だから僕はボールを蹴るし、ボールを脇に抱えたりしないという話でしかないと。 ただ別の国ではボールを脇で抱えて走ってokで、
その脇に抱えて走っている人に思いっきりタックルをぶちかましてですね、 倒してボールを取り返してもokみたいなルールだってあるかもしれない。
だから絶対的な善とか悪とかみたいなことはそもそもなくて、その法律上をルール違反ですよとか、これはルールの範囲内ですよってことは規定されているにすぎないと。
じゃあ人を殺すとかどうなんですかって言うかもしれないけど、僕からするともちろん殺したくもないし殺されたくもないと思っているんですが、
これも人権なんてものがなかったら、そして法律で殺人罪とかそういうものが規定されてなかったら、僕はいつその範囲で殺されてもおかしくないわけですよね。
法律における観点、白か黒かみたいな話っていうのは、悪か悪じゃないかではなくて、法律に違反してるか違反してないかっていうことでしかないと。
必ずしも全て一致するわけではないってことですよね。 だからもう少し広い意味での
倫理というか、曖昧でもうちょっと多様性のあるものを今ここでは話しているという感じですね。
だからゴルフボールで人の車を傷つけるみたいな話だけじゃなくて、例えば電車でどう考えても高齢者の方とか妊婦さんとかいて
席を譲らない。これ犯罪じゃないよね。犯罪じゃないけど、なんか
悪っぽいよねとか、そういうことってあるわけですよ。必ずしも法律が全てではない。
無限に悪の要素ってあって、それを悪とみなすかみなさないか、そして気づくか気づかないかみたいな感じで、そもそも悪っていうのは
グラデーションであるというふうに思うんですね。 だから悪か悪以外かじゃなくて、悪の度合いでしかないというふうに思っている。
10年前までですね、僕は 宅急便のアルバイトをやってました。20代の頃ですね。
で、ちょうど10年前ですね。10年前から2013年に
クール宅急便の問題
ある宅急便の会社で問題になったんですね。 クール宅急便、冷蔵とか冷凍の荷物を常温で仕分けをするとか、配達員が
コールドバッグ、冷蔵のバッグを未使用、使わずに常温で配達しているとか、そういうようなことが発覚して
結構ニュースになったことがあるんですね。 これも結局ね
ビッグモーターほどの 悪かどうかみたいなものは確かにいろいろ余地はあると思うんですが
少なくとも冷蔵で配達しますよって言った お預かり車荷物を常温で仕分けをしているっていうのは約束を破っているということですよね。
僕自身は仕分けみたいな業務はやってなかったんですけども、配達員として働いてました。
パーキングに社員の方が車を止めて、バイトを含む僕とかがですね、台車で荷物を運んでいくみたいな感じでやってたんですけど
繁忙期これマジで地獄なんですよね。 通常その平常時の3倍ぐらい荷物が来ると、もうトラックにねなんていうのかな
もう隙間がないぐらい詰まれてて、もうドア開けたらもうなだれが起きるんじゃないかみたいなレベルの荷物の量が詰まってて
とかひどい時はトラックを往復するみたいな感じで 本当通常の3倍とか下手したら4倍とかっていう量があると
でも配達員の数はいつもと同じなんで そして配達の指定時間とかがありますから
単純にいつもの3倍4倍同じ人数でこなさないといけないというような状況だったわけですね 人間の身体的な動きなんて限界があるから3倍の動きでやろうと思っても無理だし
何ならお客さんに荷物届けてサインもらおうみたいな サービス業みたいなところだからお客さんが3、4倍のスピードで動いてくれるわけでもないし
悪を引き受ける現場
どんだけこっちが急いだところで3、4倍のスピードにはならないけど頑張ってやるみたいな感じで やっぱり2倍以上の働きをしてたんじゃないかなと思うんですよね
そうなると悠長なこと言ってられないということで何が起こるかというと 1分2分で行ける距離だったら
コールドバッグをわざわざ使用せずにクール宅急便をですねそのまま持っていくみたいなことを 実際にやってましたね10年前
ただ僕はそこで そのような矛盾を築いていながらも上司に言われるがままですね
そうやって配達してたし まあ仕事辞める手間でそれに抗うかというとそうでもなかったと
つまり自分の生活を優先したということですね それに現実問題として
現場はそれどころじゃないっていうのもあったんですよね 通常の3倍の業務量をこなすのになんていうのかな
そのクールのバッグに入れないとダメですよねとかって言ってたら じゃあ今日配達の荷物が明日になるぞみたいなことが起こるわけで
何かをとって何かを捨てなければいけないどっちの悪を選ぶかみたいな 悪を選ぶか悪を選ぶかしかないみたいなもしくはそれに加担しないためにその
瞬間仕事を辞めるみたいな無責任なことをするみたいなことしかできないわけですね まあそのままやるっていう選択をしている人というのはいるんじゃないかなと
もちろんそのままやるの内容の程度みたいなことをどう判断するか っていうのはやっぱり一人一人が判断しなきゃいけない
例えばこの卓球日の例はやっぱり良くないことだと僕は思っている一方で 何というか自分の生活を選んだという現実がありました
この責任は 大部分会社の責任だと思って人員を補強しない点で現場はもう
負け戦みたいになってるわけだからもうどうしようもないと その負け戦の中で上司がどのような指示を出すかという上司の責任
現場の責任者である上司の責任でもあるけれどもやっぱり僕自身にはその会社としての 責任っていうのはそんなに起こってはないけども実行した自分自身の責任
っていうのはあるのかなというふうに思いますね 上司が指示したからとか会社がそうだったからしょうがない
しょうがない部分は大いにあるんだがでも実行した責任というのはあるよねと思っています このようにですねある程度仕方なく
仕方ないかどうかもわかんないねけどある程度その自分の中では仕方なく悪を引き受ける 場面というのはあったりするんじゃないかなって
思うんですよね
これ話が長くなっちゃったんで 後編に続きます
本日は以上ですまたお会いしましょう さようなら