ゲーム業界の成長と停滞
皆さん、こんにちは。ゲームサミットのお時間です。
お会いするのは、今年東京パフォーマンスドール結成35周年ということで、
何かね、CDボックス、DVDボックス出るか、楽しみにしているmatsuさんです。
今回もゲームの話題をお届けしたいと思っております。
それでは早速、今回のテーマを発表したいと思います。
今回のテーマはこちらです。
ビデオゲーム業界の現状ということで、
ゲーム業界の数字的な視点から、いろいろと見ていきたいなと思っております。
これでね、意外なことがちょっとわかってきておりますので、
こちらを皆さんと共有していけたらなと思っております。
よろしくお願いします。
早速なんですけれども、
今日のテーマを語るにあたっての資料というものを用意しております。
こちらの資料がですね、マシェーボールさんという方が発表されたレポートになります。
およそ200ページ以上にわたって、
グラフなどを交えながら紹介しているレポートになっているんですけれども、
こちらの方から見えてくるものを今回ご紹介していきたいと思います。
まずですね、マシェーボールさんのレポートの方を詳しく見ていきたいなと思っているんですけれども、
世界のゲーム業界、2011年から2021年の間、
年間収益の方が約80億ドルから200億ドルへと約2.5倍へと急増しているということです。
これは世界経済の成長率をはるかに上回るペースで拡大してきたという報告がされているということで、
ここまでは本当に右肩上がりのグラフになっているんですよね。
ということで、ゲーム業界にとっては黄金時代ということも言えるのではないかなと思います。
ただですね、その状況の方が2022年以降になるんですけれども、若干限りが見えてくるということなんですね。
ゲーム業界停滞期に入りまして、支出の方は約3.5%減少。
その後3年間はほぼ成長が見られないというふうにされているということです。
この時期というのがですね、ちょうどコロナ禍にあたる時期、コロナがちょうど明けた時期ぐらいになるんですかね。
はい、ということで、コロナの需要像の反動ということも原因の一つとは考えられるかなとは思うんですけれども、
それ以外にもですね、業界全体で収益もそれからプレイ時間も減少しているということが見られるということで、
一応にコロナ系の要因だけでは語れないといったところなんですよね。
コンソールとPC市場の動向
特に大きな転換点となっているのがモバイル市場の停滞ということで、
これまでの言い方あたりで上がってきたゲーム業界の売り上げペースの多くがモバイルゲームが占めていたということなんですよね。
このモバイルゲームが頭文字になったことで、ゲーム業界全体の売り上げも停滞につながっているというふうに語られています。
確かにそうなんですよね。一時期に比べると、ここ最近はモバイルゲームの課金とかっていうのはあまり効かなくなったんですよ。
この中はやっぱり多かったのかなという感じは受けるんですけれども、
ここ最近はそれほど大きなヒットタイトルもあまり耳にしないので、そこまでの盛り上がりというのがないのかなという感じがします。
一番最後に聞いたのはウマ娘ぐらいじゃないですかね。それ以降本当に大きなヒットタイトルっていうのはあるんでしょうか。
ちょっとわからないんですけど、松さんはモバイルゲームとかガチャ要素の課金というのを全くしないのでわからないんですけれども、どうなんでしょうね。
これはでも日本に限らず世界的な数字で今お話ししているので、世界的なグローバルの視点からもウマ娘の傾向があるということだと思うんですよね。
松さんのレポートによると、アプリストアの収益構造、それから広告収益モデルの見直しが必要であると、
それからTikTokといったようなソーシャルメディアがモバイルゲームの消費時間を奪っているというふうに分析されています。
確かにTikTok、それからInstagramといったショート動画みたいな感じですよね。
YouTubeも最近はショート動画に力を入れていると思うんですけれども、TikTokだったりYouTube、Instagramといったショート動画によって、
今のユーザーのこれまでゲームに費やしてきた時間というのが流れていっているというふうにも捉えられるかなというふうに感じます。
それからですね、米国、アメリカの方ではスマートフォンの所有者が数千万人増えているにもかかわらず、
モバイルゲームのダウンロード数が2018年よりも減少しているというデータも出ているそうです。
ということは、やはりね、ゲームというよりも動画を見たり、何かしらニュースサイトを見たりしている方が増えているのかもしれないですね。
モバイルゲームに関してはこういった分析の方をされておりまして、
かたやコンソールゲーム、家庭用ゲーム機の方はどうなのかと言いますと、
コンソール市場はNintendo Switchの成功が経緯にしたものの、
PlayStation、それからXboxといった他のハードは若干伸び悩んでいるというふうに言われております。
ただですね、Nintendo Switchを除くと、PC市場も比較的顕著であるというふうに言われています。
ただですね、また別のグラフにちょっとなるんですけれども、見てみますと、
確かにね、Steamの売上ベースのグラフを今ちょっと目にしているんですけれども、
Steamの売上の方は本当に右肩上がりで現在まで顕著に伸びております。
かなりの伸びを見せているんですけれども、ただですね、このグラフの中の売上分布みたいなのがあるんですよ。
これがですね、アンダー5000ドル、それから5000ドルから10万ドル、それから10万ドルオーバー、
この3パターンで分布が表示されているんですけれども、
10万ドル以上の分布というのは2015年から2024年までほぼ横ばいなんですよね。
これ、ファーストイヤーセールスと書いてあるので、発売から1年に限定ということで、
それ以降、2年目、3年目と日が経つにつれて、この分布というのは若干変わってくるのかなというふうには思うんですけれども、
それでも1年目の分布としての割合というのは、10万ドル以上に関してはほぼ横ばい。
5000ドルから10万ドルも偽造ぐらいなんですよ。一番伸びているのがアンダー5000ドルの分布になっております。
なので、これを踏まえた上で見てみると、なかなか新規のIPがヒットを出すのは非常に難しい状況かなというふうに感じます。
こうした背景には、ゲーム開発コストの急増という問題も深く関わってきているかなというふうに感じるんですね。
やはりゲームを作成するコストというのは、約15年くらい前には5000万ドル程度だったと言われております。
ただ現在2億から5億ドルというふうにも言われているんですよね。
これおそらくAAAタイトルだと思うんですけれども、そのぐらいの資金が必要になってきていると。
その上で10万ドルオーバーの作品というのが増えていないわけなので、そうなってくると開発コストをかけたにも関わらず売り上げが伸び悩んでしまうという作品も多く出てきてしまう。
1、2位になっているかなと思うんですよね。
ユーザーの傾向と競争
特に最近よく聞くんですけれども、割と大手のスタジオさんが出している作品というのが、いわゆる爆死している。
大手のスタジオが手掛けた作品。
昨年だったらスターウォーズ、無法者たち。
それから今年だとサシンクリードシャドウズ。
この辺りはやっぱり、いわゆる大作と言われるランクのゲームだとは思うんですけれども、
軒並みね、セールスの方がかんばしくないというふうに言われております。
ということで、大手のスタジオさんでもやはりそういったリスクも伴っているというのが現状かなというふうに感じます。
この高騰した開発期というのは、また後でお話ししますけれども、
ゲーム価格、それから消費者の不満にもつながってくるということが書かれております。
そして、コストと並行して問題視されているのが、ブラックホールゲームという存在というふうに書かれているんですね。
ブラックホールゲームという単語がちょっとわからなかったんですけれども、
ボールさんによりますと、ブラックホールゲームというのは、
Call of DutyやGrand Theft Autoのような大型フランチャイズが既存プレイヤーを強力に引き止め、
新しいゲームが市場に参入しにくい状況を作り出していることだというふうにおっしゃっているんですね。
ということで、要は1本のゲーム作品で長い時間ユーザーを引き止めることができるようなゲームというふうな解釈でいいのかなと思うんですけれども、
これ今年ですね、Grand Theft Auto VIが出るんですよね。
となると、やはりどうしてもその時期というのは避けなければいけない。
というのは、ゲームスタジオさん、どこも考えていらっしゃるんじゃないのかなと思うんですよね。
このブラックホールゲームなんですけれども、PCに限ってなんですけれども、
同じ5つのフランチャイズが4年間連続で平均30%のプレイ期間を占めていると。
コンソール、家庭用ゲーム機ではトップ5が4年以上にわたって43%を占めているということで、
やはり大型のAAAゲーム、ブラックホールゲームと言われているゲームの存在というのは無視することができないということなんですよね。
続きましては、ユーザー側がどういった傾向にあるのかというところをまとめていらっしゃいますので、
実写版の方を見ていこうかなと思うんですけれども、
まずは箇所分時間、それからタイムパフォーマンス、タイパと言われていますね。
というところで掘り下げていきたいと思います。
まず、箇所分時間というのは、私たちが自由に使える時間のこと、
食事をしたりお仕事を行ったり、学校に行ったりとか、そういったものを除いた自由時間のことですよね。
ユーザーの限られた時間を、いかにゲーム会社を自分の会社のコンテンツに費やしてもらうかという競争の方が
ゲーム業界で競争の方が手列に行われているということがまとめられております。
そしてタイムパフォーマンスという言葉ですけれども、
これは時間あたりの体験価値という意味合いで使われております。
面白いのがゲーム業界ではコスパは高まるか、タイパは悪化しているという指摘があるということだそうです。
具体的には5,000円で200時間遊べる、あるいは5,000円で1,000時間遊べるといった
段階あたりのプレイ時間が非常に肥大化しているというのが現状原因だとされています。
ユーザーからするととても嬉しいことなんですよね。
いわゆる5,000円で買い切り型のゲームを買えば200時間淡泊される、1,000時間淡泊されるといった場合は
非常にコスパも良くなってくるんですけれども、タイムパフォーマンスとしては良くないということだそうなんですよね。
特に顕著なのは長時間のプレイを前提としたゲームが多いせいで、ユーザーの時間あたりに得られる体験の密度が薄くなっているという見方ができるということだそうです。
1つのAAAタイトルが何百時間も遊べるとなるとユーザーはなかなか他のゲームに手を出すことができなくなってしまい
結果的に他のゲームは売れなくなってしまうということで、そういったスパイラルに陥りやすくなってしまうということですね。
これはまさに箇所分時間の奪い合いの弊害ということで、映画とか動画の業界というのはこれまで2時間の縛りであったり
倍速再生ショート動画といった形で、時間あたりに体験強化と圧縮ということで勝負してきたということですね。
それによってタイムパフォーマンスを向上させるという取り組みをしてきたんですけれども、
ゲーム業界の方はある意味逆方向に進んできた感があるのではないかと言われています。
特に最近では基本無料で遊べるFPS、APEXとかそういったゲームを増えたことで、
子どもたちがそうした単一的な体験に収まってしまうのは良くないという点も見受けられるということです。
というのはやはりいろんな多様なゲームに触れることによってその感受性が育てられたりとかするものであって、
単一的なものに囚われるというところがちょっと問題ではないかというふうに言われていますね。
松さんもいろんなゲーム、ゲームに限らずなんですけれども、
映画だったり音楽だったり、あとは旅行だったり、いろんなものを目にしたりとか、
いろんなものを聞いたり、いろんなものを体験するというのは非常に大事なことだなと思っているので、
ゲームの期待とジレンマ
できればね、時間が許すのであればいろんなものを体験してほしいなというふうに感じております。
その対話の悪化はゲーム売上にも影響を与えているということで、
開発側も長時間のコンテンツを作るゲーム設計に限界があると認識しつつも、
ユーザーの期待に応えようとして、どうしても長い尺になってしまうというジレンマを抱えているということで、
最近だとモンスターハンターなんかは、ユーザーはおそらく長時間の体験を求めていたにもかかわらず、
ゲームの内容がそれに伴っていなかったせいで、結果的にユーザー離れが加速してしまったという事例でもあると思うんですよね。
このあたり開発の方がどういうふうに考えていらっしゃるのかちょっとわからないんですけれども、
松さんとしては長時間プレイできるゲームというのもあってもいいと思うんですけれども、
短い時間でも満足感を得られるものであればいいんじゃないのかなと思うんですよ。
それだけの価値があるのであれば、あまりタイムパフォーマンスだったりとかコストパフォーマンスだったりとかっていうのは、
そこまで考えていないので、どちらかというと満足度が高いものを出してほしいかなという感じですかね。
このレポートを見た方の感想だったりというのが寄せられておりまして、
ゲームの価格なんですけれども、やはり一時期に比べると高くなっているんですかね。
最近だと松さんがフルプライスで買ったゲームというのはモンスターハンターワイルスなんですけれども、
これが約1万円くらいでした。
ただですね、やはりユーザーの中にはこの価格はちょっと高いんじゃないかというふうに考えている方も多いようで、
アメリカの通貨母さんなので大体70ドル60ドルくらいが適正じゃないのかというふうに言っている方も多いようです。
70ドルだと日本だと、それでもやっぱり1万円くらいですよね。
そう考えると高くないのかも。
それからゲームスタジオの油産管理問題は消費者である私たちのせいではないと。
まず消費者がコストを負担しなければならないのかと。
開発費の行動に対する消費者の不満も顕著ですということなんですけれども、これはなかなか難しいですね。
そういったものを含めてやっぱりゲームというのは出来上がってくるものじゃないかなと思うので、
予算管理というのはもちろん大事だと思うんですよ。
その予算に応じたクオリティのものが出てくれば、
ユーザーも納得するのではないかなというふうに思うんですよね。
それに見合ってないものがやはり、
多く出てきているのかなというふうにも感じています。
なのでこういったことが言われているのではないのかなというふうに感じていますね。
それからですね、トレンドや政治的な動きに焦点を当てたゲームではなく、
ゲーマーのためのゲームを求めているということで、
これは政治的という意味合いかどうかはちょっと分からないんですけれども、
昨今言われているのがポリコレという言葉をよく聞きますけれども、
こういったもの、多様性だったりというものをゲームに落とし込んでいくというところで、
やはり不平、不満が出ているというのも現状かなというふうに感じます。
これに関してはね、いろんな意見があるかなとは思うんですけれども、
井口さんとしては、やはり別にゲームに無理に落とし込む必要がないんじゃないのかなと思っていて、
ゲームを作る現場であったりというところでは、もちろん大事なことかなというふうに感じるんですけれども、
それをゲームに持ち込むというのがまた別の話なんじゃないかなというふうに思っているわけですね。
無理にゲームに反映させようとするので、チグハグな感じになってしまうんじゃないのかなというふうに感じております。
最近多いですよね。これでポリコレ要素が多いということで、
やはりちょっとゲーマーの方が軽減してしまうというふうな意見も非常に耳にします。
新世代のゲーム体験
それから、新しい世代、それからいわゆるZ世代、家庭用ゲーム機には関心がなく、
ゲームにお金を払うこともないと、彼らはフリートープレイに慣れているという指摘もあるということで、
確かに最近多いんですよね。基本無料でできるゲームというのが。
なので、そこにお金を払って得られる付加価値というのを前面に押し出さないと、なかなか難しいのかなというふうには感じますね。
今年は、任天堂スイッチ2がつい先日発売されました。
発売台数の方が、発売3日間で350万台かなということで、なかなか景気がいい数字が出ているようです。
個人的には、もちろん台数の方が普及しなければ、いいゲームを出すことがなかなか難しいというところもあるので、
もちろん大事だとは思うんですけれども、やはりソフトが一番じゃないかなと思うんです。
このあたり、任天堂のゲームに関しては、任天堂のスイッチの話、第1回のポッドキャストでやっておりますけれども、
任天堂のゲームというのは、他のゲーム機では出せないようなゲーム、任天堂ファーストのゲームがたくさんありますので、
そのあたりは他のゲーム機との差別化ができているというところで、安泰なんじゃないかなと思うんです。
ただ問題なのが、やっぱりプレイステーションとXboxなんですよ。
これがPCとどういうふうに差別化していくのかというところが非常に難しいんじゃないかなと思うんですよね、今後。
プレイステーションもXboxも現行機が出て、もう5年ぐらい経つのかな、なんですよ。
なので、もうそろそろ次世代機の話が出てきてもおかしくないかなと思うんですけれども、
Xboxは携帯機に移行するんじゃないかという話もちょっとちらほら出てはいるんですけれども、どうなのかわからないですけれども。
といったところで、そうですね、ハードのほうも大事なんですけれども、やはりソフトのほうで頑張ってほしいなというところはあります。
あとは数値というのが、やはり買い切り方のソフトの価格に照らし合わせたデータになっていると思うんですよ。
2015年頃と現在とで違うところというのは、ゲームにもサブスクができているというところかなと思います。
Xboxだとゲームパス、プレイステーションだとプレイステーションプラス、任天堂マンなのかな。
そういったところで、カタログの中から定額でゲームを選んで遊ぶということもできるようになっているので、
買うほどではないけれども、でも興味があるのでちょっと遊んでみようかなという体験をするにはいいシステムだなとは思っているんですね。
なのでこれによってまたゲーム業界の動向のほうが少し変わってくるのかなというふうにも感じています。
ECのほうもそういったサービス、なくはないんですよ。
エレクトロニックアーツとかEAさんとかね、エセスターさんとかもそれぞれ出してらっしゃるんですけれども、
自社タイトルしかないので、作品数が少ないとサブスクの魅力ってやっぱり半減してしまうんですよね。
そういう意味では今現状家庭用ゲーム機のほうがサブスクでは有利かなというふうに感じますね。
ゲーム業界の現状と未来
それがPCで本当にSteamとかがやるとこれはまたちょっとね、かなり話が変わってくるかなというふうにも感じます。
そういったときに家庭用ゲーム機がどういう感じ取りをするのか、見届けていきたいなと思っております。
というわけで、今回はビデオゲーム業界が直面している課題とそれから現状ですね。
そして、消費者のリアルな声について掘り下げてみました。
2011年からの爆発的な成長期を経て、現在は一時的な停滞期にあるゲーム業界ですけれども、
その裏には過剰分時間の奪い合い、そして配布の悪化、それから口頭する開発費に対する消費者の不満など、
様々な問題が絡み合っているということが今回わかってきたかなと思います。
あとはね、ゲーム業界に限らずなんですけれども、AIの運用ですよね。
こういったものによって人件費を抑えられたりとか、制作期間を抑えることによってコストが抑えられるということも考えられるかなというふうにちょっと感じたりしております。
今日お話しした内容の方が皆さんのゲーム体験、それからゲーム業界への見方を深める機会になれば幸いです。
それでは今回のゲームサミットはここまでにしたいと思います。
次回は8月にまたお届けしたいと思いますので、ぜひお楽しみに。
ご視聴ありがとうございました。バイバイ。