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すこしふしぎナイト。この番組では、藤子F不二雄先生の、すこし不思議な物語について、楽しくおしゃべりします。
はい、みなさんこんばんは。ゆうすけです。
さっぱです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
藤子F不二雄SF短編シリーズ、今回の作品は、分岐点。
うん。
分岐点という作品ですね。
はい。シンプルなタイトルですよね。
そうね。なんとなくどういう話か、タイトルでわかりやすいというか。
うん。
分岐すんねんなっていう、そのままやけど。
はいはいはいはい。
これがですね、1975年の作品ですね。ビッグコミックに掲載された、読み切りの作品ですと。
はい。
これ結構、まあ奇妙なお話ではあるんやけど。
うん。
僕、結構好きかな。お話の中身は、また後で触れるにしてね。
はいはいはいはい。
人生の選択みたいなところがテーマになってるお話なんですけども。
ですね。
で、ちょっとまたあらすじをご紹介します。
はい。
恒例となりました主人公の名前のコーナーですけど。
はい。
これさ、モテキさんって言うんですね。主人公。
うん。
名前の通り、まあモテる人なんですよ。男の人なんですけど。
うーん。
その、女性にね、まあモテるってエピソードがちょっと物語の中にも絡んでくるようなお話なんですけども。
はい。
結婚してて、三江さんっていう奥さんがいはって。
うん。
で、一人息子の正人君っていう、まあ男の子がいると。3人ぐらい。
はいはいはいはい。
で、彼が夜の公園を歩いてるところからお話を始めますと。
うん。
時計を見てるんですよね。時計を見て、今0時超えたぐらいかと。
うーん。
今からなら終電に乗れる。や、やめとこうって言いながら、ブツブツ言いながら歩いてて。
うん。
ただね、遅い時間なので、夜の公園を歩いてるから、その裏に不老者。
うん。
まあね、おっちゃん達に絡まれるというかね、囲まれたりとかするんですよ。
はいはいはいはい。
だけど、その不老者達に囲まれてピンチってなった時に、一人の異様な雰囲気をね、まとった男の人が近づいてきて、
まあそれを見た、あのおっちゃん達もただならぬものを感じて、まあ去っていくと。
うーん。
結果的にはその男に助けられた形になるんですけども。
はい。
この不気味な男が何者か。で、主人公はどうしてこんな遅い時間にこの公園を一人でね。
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うん。
子供もいるはずなのに歩いてたのかっていうところが、このお話の始まり方なんですね。
うんうんうんうん。
で、彼はこの後、人生の中で選択してきたことに関して、ちょっと考え直させられるようなね。
はい。
体験をしていくわけですけども。
うん。
で、いつものように、ちょっとこれを読んだね、感想をさっぱさんに聞いてみましょう。
そうですね。
うん。
この文記典、まあタイトルから結構まあわかりやすいんで、まあこういう流れの話なんだなーっていうのはなんとなくわかって。
うんうんうん。
で、はいはいはいって読み進めれたんですけど、途中あれ?みたいな思うとこあったんですよ。
おー。
まあちょっとこれからまたデタバレあるんで、まあその時に言おうと思ってるんですけど、あれ?みたいな。
はいはいはい。
で、もしかして?みたいな感じでちょっと思うところがあって。
うんうん。
そこが私は結構好きなポイントなんですけど、ちょっとネタバレ、完全なネタバレだと思うのであんまり言えない。
あ、じゃあもうこれは中身に早く触れたほうが話はほずみそうな感じがしますね。
そうですね。
うん、わかりましたわかりました。
うん。
じゃあ、もうね、いつものようにネタバレに入っていきますので、
はい。
ここから先、結末までね、しゃべりますのでご注意くださいませ。
はい。
はい、じゃあここからしゃべっていきます。
はい。
えっと、この主人公は、この遅い時間にね、帰らなかったのは、家を出ようとしてたんですよね。
うんうんうん、ですね。
うん。
なんかよっぽどの事情がない限り、ほら、黙ってもう今日から家に帰らないみたいなね、やり方をして、
家に戻らないってよっぽどの事情あるんじゃないかなっていう雰囲気をまとってるんですが、
うん。
結局、帰るんですよ、流れで言うと。
で、その前にその、この異様な雰囲気をまとった男と少し話をするんですが、
はい。
彼に聞くんですよね、何をやってる人なのかっていうのを。
うん。
だから、その不気味な男はね、やり直しコンサルタントとでも言いましょうか、っていう風に語るんですよ。
うんうんうん。
自分の現在の境遇に不満を持ち、そこから脱出したがっている人。
そういう人々にささやかながらお手伝いするのが、私の商売と言っていいでしょうなという風なことを言うので、
うん。
それだと、僕が今、まさにその境遇にあたるんですと。
うん。
この男に相談に乗ってもらおうとするわけですね、主人公は。
はい、そうですね。
ただ、このやり直しコンサルタントを名乗る男は、
はい。
先から見てると、まだ何かあなたは未練を残しているような気がしますねと。
うん。
で、主人公も返すわけですよ、誰がこんな生活に未練なんか、
うん。
06:00
あの生活には戻りたくないっていうことを言い始めて、
で、金ならあるぞって言いながら、この上着のポケットをガサガサガサって探るんですけど、
うん。
探せるぞって言って取り出したのが、息子からの手紙だったんですね。
うんうんうんうん。
パパ、今日は誕生日です。今夜早く帰ってきてね、お願いっていう息子からの手紙が入ってて、
うん。
あ、まさとってなるんですよ。
うん。
家を消して、もうこの家には帰らないって思ってたんやけど、その夜は息子の誕生日で、
そうですね。
息子はずっとね、パパの帰りを待ってたわけですね。
うん。
で、それに気づいたというか、
はい。
はっと我に帰った主人公はうなだれてしまって、
うん。
で、その男に言われるわけですよ、息子さんですなと。
うん。
あなたにそんな心残りがあるうちは成功しない。帰りなさい、今のところは。
って言われて、タクシーを使ってね、家に主人公のもてきは帰ることになるんですけども、
うん。
で、家に着いたら、お帰りなさいって嫁さんが迎えてきてくれてと。
はい。
で、もうね、息子はどうしたかなって言ったら、もうずいぶん泣いてましたけども、さっき寝たようです。
うんうんうんうん。
もう泣き顔で、涙でぐちゃぐちゃになった泣き顔のまま寝てると。
はい。
で、その寝顔を見た主人公はね、ごめんなと。僕は悪いパパだったよ、ごめんよごめんよ。
誕生日にね、帰ってやれなかったことを謝るんですね。
うん。
で、今日は久しぶりに一緒に寝ようって言いながら戻ると、その奥さんがね、上着にこう鼻を押し当てて、この襟のところを嗅いでてね。
はいはいはいはい。
香水が匂うか、口紅か、長い髪の毛でも見つかったかと、そういうさめきった会話をこの夫婦はしてるんですよ。
はい、そうですね。
この3人の関係からもわかるように、この息子はね、愛する息子はいるんだけども、完全にこう夫婦仲がさめきってるというか、
はいはいはいはい。
まあ、描かれてる以上のいろいろあったんだろうなっていうのがわかるんですよね、ここで。
うん。
帰ってきて迎え入れた奥さんの目とかも、全然もう光が灯ってなかったりするし。
そうですね。
主人公の茂木のやってること全部をこっそりこう嗅ぎ回っては、この女がね、いた証拠があるんじゃないかみたいに探ったりとか。
うん、はいはいはいはい。
完全に信頼関係という意味ではもう破綻してるような、まあそういう家やと。
うん。
主人公は息子の存在悪にしても、もうこの生活を抜け出したいと、こっそりいなくなってしまいたいぐらいな勢いで、
うんうんうんうん。
終電が終わっても、電車に乗らずに夜の公園をさまよってたっていうことなんですよね。
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はい。
で、次の場面で、主人公は夢の中に飛ぶんですね。
はい。
深い霧の中を、主人公が一人で歩いてて、そこにパパ、パパっていう声がすると。
うん。
パパ、どこにいるの?って。
で、女の子が走り寄ってきて、ちっちゃい女の子が。
うん。
で、その女の子に、「まゆみ?」って呼びかけながら、
まゆみって呼ばれてる小さい女の子と主人公が抱き合う。
うん。
で、「ひどいわ、パパ。まゆみを置いてどっかに行っちゃうなんて。悪かったな、まゆみ。だからほら、パパは帰ってきただろう。」っていう、
これ、呼んでる側がちょっとよくわかんない?がわかるような不思議な夢を見てるんですよ、主人公は。
はい。そうですね。
で、場面変わって、朝の場面になって。
うん。
さっきのほら、まさとくん、息子のまさとくんが、「パパひどいよ。僕をベッドから落としちゃうなんて。」
うん。
まゆみ、まゆみって言ってたけど、まゆみって誰のこと?って。
で、主人公も息子に言われたけど、「まゆみ?いや、ちょっと心当たりないな。」と。
うん。
主人公にも、この夢に出てきた女の子が誰かがわかんないんですよ。
そうですね。はい。
うん。ちょっとここ、不思議な場面が続きますと。
うん。
で、この日が日曜日で、この息子と一緒にね、このまさとくんと一緒に、父親として虫を取りに外に出かけたりとかいうね、親子のシーンが出てくるんですけども。
はい。
そこでね、このまさとくんがね、「パパ、ちょっと僕、重大な相談があるんだけど。」って言って、父親にこのヒントを求めてくるわけですよ。
はいはいはい。そうですね。
よし、じゃあ話聞いてやるよっていうことを言って、トンボを取りながらお金をこしかけて、さっちゃんがねって、こう話しかけてくるわけですよ、息子が。
うん。
さっちゃんが、「あたしとみおちゃん、どっちが本当に好きなのかはっきりさせて。」って言うんだよって。
うん。
つまり、女の子2人に言い寄られてると。
そうですね。
かわいいね、なんか。
やっぱね、あの、モテるパパのね、息子をモテると。
そうそう。さすがパパの子だとか言いながら、頭撫でてあげたりしながら。
はい。
で、「どっちなんだ?まさと。」とね、「好きなのはさっちゃんなのか?みおちゃんなのか?」って聞いたら、息子も息子で、「それがわかんないから困ってるんだよ。」みたいな。
うん。
で、息子いわくね、「かわいいのはさっちゃんだけど、ときどき僕のことひっぱたくんだよ。」
うん。
みおちゃんのほうは、おとなしいけどすぐべそ隠し。
うん。
言ったら、「どっちが好きというよりかは、どっちも選べない。」みたいなね。どっちもいい子やから。
そうですね。
なるほど、なるほどってこうね、恋愛相談ですよ。
うん。
息子からの。
うん。
で、言うんですよね。父親の立場から。
はい。
で、「まさとは今、ひとつの分岐点にさしかかってるんだよ。」と。
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うん。
右を選ぶのか、左を選ぶのか。それで、「まさとの今後の運命が大きく変わるかもしれないぞ。」って。
うん。
で、息子のこういう相談を受けたのを受けて、主人公のもてきも、「実はな。」と。
「パパにも10年前に大きな分岐点があったんだ。」って言いながら、自分の話を始めるわけですね。
はいはいはい、そうですね。
で、まあ偶然、運命的な展開ではあるんやけど、そこに通りかかったのが、その10年前に分岐点であった女の人ね。
うん。
これ、べにこさんって呼んだらいいのかな。
べにこさんですね。
うん、べにこさんっていう、どっちかっていうと何やろう、こう、すごいスタイルがよくて、美人で、なんかジャーナリストかテレビ局かなんかの仕事してんのかな。
そういうキャリアウーマン的なね。
うん。
まあ、そういう女性が通りかかって、「あの、もてきさんじゃありませんか。」って言って、ここで再会するわけですね。
10年ぶりねって。
うん。
で、「ああ、お元気そうで何より。」と。
「ちょっとマサト、先帰ってなさい。ちょっと大人で2人喋るから。」っていうことで、子供は返して。
うん。
で、このもてきとべにこさんは、まあ喫茶店で2人で、その10年前の話をし始めるわけです。
はい。
で、「あの時、どうしても言えなかった言葉。今、言わせていただくわ。三枝さんとのご結婚おめでとう。」って。
うん。
つまり、10年前の分岐点っていうのは、今の奥さんとこのべにこさん、どっちを選ぶか。
そうですね。はい。
で、主人公は三枝さんを選んだと。
うん。
で、「あの時はすいませんでした。」みたいなことを言うんやけど、主人公もね。
まあまあモテるんよね、この人。名前の通り。
はいはいはいはい。
で、「謝ることないわよ。」と。結果的に見れば、あなたの選択は正しかったんだから。
もうそれ、あの時は苦しかったわよ。もう目がくらんで、世界中が真っ暗に見えたわ。
で、「いっそあなたを殺して、私も死のうか。」と。
うん。
それぐらい愛してたってことよ。と。
うん。
まあ、その時のまあ、その時はつらかったんですよね、きっと。このべにこさんもね。
はい。
選ばれなかったことが。
まあまあまあ、そうですね。
その後、まあ素敵な青春にやりついて、今幸せにやってるから、安心してね。と。
10年も前のことやから、まあいろいろあったけども、まあお互いに、それぞれのね、相手を見つけて、よくやってます。と。
はい。
で、「それに引き換え、自分は?」って言いながら、こう家に戻ると、この三枝さんですよね、今の奥さんがね、もうすごい鬼の行走で、「誰にやってきたのよ。」と。
うん。
で、「ちゃんとまさとに聞いたんだから。」って、いきなりもう首を絞めてきたりだとか。
はい。
分かってるのよ。まゆみさんにやってたんでしょ。って。
うん。
で、「まゆみ?誰だよ、まゆみって。」って。なんてずうずうしい。いつも寝言で言ってるくせに。
うん。
でも、すごくヒートアップしててさ。
15:00
うん。
叩いてきたり、顔をひっかえてきたりとか。
で、ここでまた息子のまさとくんが、「まゆみじゃないよ、パパ。その人のこと、べにこって呼んでたよ。」ってまた横から言ってくるもんやから。
うん。
べにこ?って。
さらにね。
そう。そうだったの。あの、あの、あの、なと。みたいなところで。
またもう10年前のどっちを選んだみたいなのが、また三枝さんの中でもよみがえってきて。
はい。
さらにさらに、こうちょっと、これすごい顔がやばいんですわ、もう。ちょっと病んでるというか。
うん。
で、「待ってくれ。ちょっとぐらい僕の言うことを聞いてくれ。」とか言いながら逃げるんやけど、もう、あの、こうなると抑えがきかないと。
うん。
うん。でもう、ショッキ投げてきたり、引っ叩いたりとかしながらも追いかけましたりした上に、
うん。
べらってめくるとね、この三枝さん、首に名をかけて。
うん。結構ね、衝撃的ですよね、これ。
うん。うわっと思ったんやけど、これ狂言自殺らしいですね。主人公いわく。
なんか、ページめくった瞬間、この人が首にね、名をかけて倒れてるもんやから、主人公がやっちまったんかなと思ったんやけど。
あー。
そうじゃなくて、そうそうそう。この、毎回毎回こうやって、ヒートアップして暴れ回って、最終的には狂言自殺をしてみたいな。そういうことをこの三枝さんはやってると。
ですね。
うん。旅重なると驚いてみせる気さえなれへんって言いながら、もう主人公もなれっこなところでね。
うん。
で、もう彼女のことを見捨てて、もう出て行ってしまうわけです。この家を。
はい。
で、どこに行くのーって。あなた待ってーみたいな。
うん。
この奥さんだいぶやばいよね。見ててんやけど。
いや、まあだいぶやばいですね。
だいぶ病んでるよね。なんかちょっと気持ちわからなくはないけどさ。
まあ、ずっとモテてる夫の監視に異常に神経をすり減らしちゃってるっていうことなんですかね。
たぶんね。
うん。
主人公としたら、こういう奥さんとずっと一緒にいるっていうことが我慢できなくて、冒頭の出て行ってしまおうっていうところにつながってたらなってのがわかるわけですけども、
で、家を飛び出してた主人公が向かったのは、さっきのやり直しコンサルタントを名乗る男のとこなんですね。
はい。
で、そのコンサルタントの男は言うわけですよ。細かい事情はいりませんと。
わしとしては、あなたが本気で人生をやり直したいっていうのがわかればいいんです。
で、そこで主人公も本気です。今回はもう迷いなく言うわけですよ。
新生活を始めるにあたっては、何でもするつもりですと。
けど、ちょっとニュアンスが違ったみたいで、この男に言わせると、わしの言うやり直し人生っていうのは、あなたが過去に踏み誤ったと思ってる分岐点。
そこで、もし正しい選択が行われてたらという仮の人生を現実のものとして差し上げるのですと。
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ちょっとなんか現実離れしたことを言ってくれるわけですよね。
はいはいはいはいですね。
いやいやいや、もう何でもいいですと。今の暮らしから抜け出せればもうそれでいいですっていう風に主人公も言って。
うん。
で、それを聞いたこの怪しい男はですね、扉をガチャっと開いて、
はい。
もう二度とここへ戻ってこられるように祈りますよ。その道をまっすぐ行ってご覧なさいっていうことで送り出してくれる。
うん。
そしたらもう白くて深い霧が差し込めて、まるで雲の中を歩いてるみたいだ。
うーん。
ということで、どんどんどんどん自分がどこを歩いてるかわからないモヤンの中を歩いていくわけですね、主人公は。
うんうんうんうん。
で、声がするわけですよ。パパーパパーって。
まさとくんの声がね。
はい。
ここだよここだよ。ひどい僕を置いていっちゃうなんてって言いながら、このまさとくんがすがってくるわけですよね。
はい。
主人公としても多分後ろ髪を引かれる思いがあったのかもしれないけども。
うーん。
で、追いかけてきたまさとくんに、どこにも行かないよって、さあ帰ろって言いながら、霧の中を歩いていくんですけども。
うん。
次の場面では朝になってて。
はい。
ひどいわよパパ。私をベッドから落っことして、ねえパパまさとって誰のこと?って言って、女の子が横にいるんですね。
うーん。
まさと、誰のことだよそれはって主人公も言い始めて。
はい。
パパがいつも寝言で言ってるじゃない?本当か?全然心足りないなあっていうね。
うん。
状況が変わってるんですよ。
そうですね。
うーん。で、起こしに行けた奥さんが、さっきの三枝さんじゃなくて、紅子さん。
うん。
だから、紅子さんと結婚した、言ったら世界になってるわけですよね。目が覚めると。
そうですね。
ただ、この紅子さんも、なんかさっき出てきたみたいな、キリッとした紅子さんとちょっとイメージが違って、よくいつまでも寝てられるわねと。
うん。
お隣のご主人なんか、とっくにゴルフに出かけたのよとか、コーヒーに砂糖入れすぎってね、そんなにたくさん入れてとか、ステレオで音楽聴いてたらね、ボリューム下げてくださらない?みたいなことを、すごく口うるさく言ってくる系の奥さんになっててね。
はいはいはいはい。
あんまり主人公としても、こういうことばっかり言われて居心地のいいような生活じゃないっぽいと。
うん。
で、最後のシーンでは、まゆみ、トンボ捕りに行こうって言って、そのまゆみちゃんと一緒に、トンボを捕りに出かけた丘で、お前はやがて、人生のキロに迷う日が来るだろう。
判断を謝ることのないようにパパは祈ってるよって、子供に一縷の思いを託して、この話は終わっていくと。
はい。
うん。
なんともなんとも。
21:01
そうですね。
これ、一応ね、分かりにくかったかもしれないので、もう一回説明しておきますと、
はい。
主人公は、三枝さんと紅子さんの2人の、どちらを選んだかっていうところの、ここの分岐点で迷ってたわけですよね、ずっと。
うん。
だから、はじめの人生では、三枝さんを選んで、紅子さんに対してちょっと未練があったと。
うん。
もし、紅子さんと結婚してれば、みたいなことを、どっかで思い描いてたんやと思うんですけども、
はい。
不思議な男の力で、紅子さんと結婚した人生が実現したわけですけども、
はい。
そっちはそっちで思い描いてた、はたまらしい結婚生活ではなくて、窮屈な思いをしてて、
うん。
で、そっちの主人公も、なんか逃げ出したいなと思ってるというね。
はい。
なんて言うんでしょうか。人生の別れ道を決定づけるような、それぐらい大きな決断をもしやり直したとしたら、
果たして自分の望んでた人生にたどり着くことはできたのかと、そういう問いかけてくるような、これはお話なんですよね。
そうですね。
またこれ、また微妙だよね。なんか、もしもの話やから実際に実現することはないんやけど、
あるじゃないですか。人生の中で今までも、僕らね、20年ないし30年ぐらいしか生きてないって言われたらそれかもしれないけど、その中でも、
うーん。
あの時こうしてればみたいな、あるでしょ。
はいはいはい。まあまあまあまあ。
思ったことありますか?人生をやり直してみたいっていうこと。どっかのタイミングから。
あー、まあでも、やり直しても、同じ結果になっちゃうんじゃないかなって思ってるところが結構あるんで。
おー、多分でもそういうことなんでしょうね。
まあまあまあ、そうですね。ちなみになんですけど、この話、多分なんですけど、何回もやり直してる話だと思うんですね。
おー、なるほど。
その夢の中で、もうこの女の子が出てきてるってことは、その段階でもうすでに一回やり直してるはずなんですよ。
あー、なるほどなるほど。そっか、初めのシーンだよね。
実は、この話の中では、なんかほら、なんかあなたの顔見たことありますねっていうシーンあるじゃないですか。
あ、言ってた言ってた。僕飛ばしちゃったけど、初めてその男に会った時に、どっかで会ったことありませんかって言ってたね。
はい。なんで、おそらくなんですけど、三井さんと結婚したのが初めじゃないんじゃないかなっていう。
まあどっちが最初かわからないんですけど、何回もこの人実はやり直してて。
結局何回やり直しても、あそこに行って、また別の方面を選びたいって言って、繰り返しているのではないかなっていう。
なるほど、そうか、そうかもしれへんね。確かに。
そういう話なのかなってちょっと思ってて、そこがだから、書かれてない、ちゃんと明示されてないんですけど、なんか伏線としてそういうのがあるのかなっていうのがあって。
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ちょっとそれに気づいた時に、この短編やばいなって私は思ったんですよ。
確かにね。
ラストシーンでほら、トンボの取れる丘で、自分の子供に対してね、この人生の分岐点がどうのっていうところに、結局戻ってるから、また巻き戻ってるというよりかは、この後またね、この怪しい男のところで、もう一度選択をやり直してっていうことをやってる可能性はあるもんね、これ。
そうですね、なんで結局だから、また話の最初にまた戻っちゃうっていうか、っていうことになるんじゃないかなっていう。
そうやね。
今回はね、主人公にとっての分岐点で、この結婚っていうね、どちらの女の人を選んだかっていうね、まあまあことやったと思うんですけども、
面白いのが、この子供も同じようなこと言ってきてるっていうのがね。
そうですね。
親の顔をして子供にアドバイスするんやけど、自分はどうだったかっていうところがだいぶね、跳ね返ってきてるのが、この途中の息子の相談を受けるシーンのね、この味付けやなっていう感じがしますね。
いや、でもたぶんね、たぶんそうなんですよ。
あの、選択をやり直すことができたとしても、おそらく結果は、たぶん同じふうにこの世の中の何かがこう、うまいこと働いて、どっかで修正されて同じようなとこに行き着くんやろうなっていうね。
はい。そうなのかなって私も思っちゃいますね。
ゆうすけさんは戻りたいとか思います?
あー、でもあるよ。あるある。
あー、はいはいはい。
でも、こういう話をさ、読むとさ、たぶん、あの時にワイフにしてればきっとと思って、もう最終的に同じように行き着いてるんちゃうかなって思っちゃうよね。
まあまあまあ、そうですね。
これがさ、たとえばドラえもんとかさ、やったら、たぶん、そこそこハッピーになってると思うんですよ。
あー、確かにそうかもしれないです。
だってほら、そもそもほら、ドラえもんってそうじゃないですか、話。
はいはいはい、ですね。
一番初めて、そうそうそう。
歴史を変えるためにやってきてっていうところやから、よーく考えたら、結構この話って、アンチテールじゃないけど、ドラえもんの。
時間を扱う話って結構出てくるけど、はっきりね、こう、変えられませんよ、運命はっていうところを先生に言われたような気がして、複雑な思いというか、
これが大人に向けて書かれたっていう理由なんかなっていう感じはしますね。
なるほどなるほど、そうかもしれないですね。
あんまり子供には言いたくないよね、これ。未来は変えられないよって。
ちょっと、そんなことは言いたくない、確かに。
27:00
まあねー。
この三重さんの闇っぷりもすごいなと思ったけど、見てて。
いやー、まあでもなんか、結構前に書かれた作品ですけど、今だったらあり得なくもないなっていう、こういう人。
はいはいはいはい。
っていう感じの書き方をしてるから、なんかやっぱ、すごい年数経ってるはずなのに、今読んでも、なんかわかるなみたいな、思うのが本当にすごいなと思いますね、やっぱ。
あの、ヤンデレみたいなね、書き方されてるもんね。
そうですね。
選ばなかった方の選択肢って、なんていうんだろう、きれいに見えるよねっていうね。
まあそうですね。
そうそうそう、隣の芝生は多いじゃないけど。
そう、だから実際さ、その自分があそこでやり直したいって思った場面がさ、僕にもサッパさんにもあるみたいな話したけど、やり直した先が今よりもハッピーやってる保証はないわけやからね。
うん、ですね。
今の自分がもしかしたら、ベターな選択をした結果かもわからへんという。
はいはいはいはい。
しかしそれは、確かめることはできないのですというね、お話。
まあ、ですね。
いや、本当にね、人生ってもう選択の連続なんですよ。
まあまあまあ、小さい選択から大きいのまでいろいろありますけど、そうですね。
いや、今日の朝、パンじゃなくてご飯にしとけばよかったとか。
たまにあるなあ、そういう日。
あるでしょ。
うーん、なんで朝牛乳飲んじゃったんだろうみたいな。
そうそうそうそう。
まあ、短いお話の中でこんだけいろんな考えさせられるテーマをね、盛り込んでくるF先生すごいなということで。
そうですね。
今回の分岐点の感想ということにさせてもらいましょうか。
はい。
はい、今回は分岐点というお話をご紹介させていただきました。
はい。
ありがとうございました。
ありがとうございました。