グリーンスムージー
作:弓枝ユズル @amanoharatsuki 様
BGM:魔王魂
https://x.com/amanoharatsuki/status/1919057278251987027
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サマリー
このエピソードでは、グリーンスムージーに関する思い出や初めての体験、そしてそれに対する素直な感想が語られています。
グリーンスムージーとの出会い
今までグリーンスムージーを手に取れなかったのは、君を思い出すからだ。 妙に健康を気にする人だった。
アセスルファムKとかいう舌を噛みそうな名前の人工甘味料を知ったのもその時だ。 そのくせラーメンだのポテチだのは好きだったから、もうよくわからない。
コンビニのグリーンスムージーをよく飲んでいた。 買うコンビニも決まっていた。
初めて飲ませてもらったそれは、生温かくて、あまり美味しいとは思えなかった。 どんな感想をこぼしたかも覚えていない。
ただ、コンビニに行くとどうしてもあのパッケージが目に留まる。 あのザラリとした舌触りが、夏の匂いとともに広がる。
どこにもたどり着かないコーロも、さよならをした朝も、 すべてあのカップに詰め込まれている。
いつかの君の軽やかな花歌も。 今日、久々に買ったそれは、思ったよりもすんなりと手の中に収まった。
ストローをさし、喉に流し込む。 意外と悪くない。
という言葉は、 君のすべてとともに飲み込んだ。
また、 夏が来る。
01:49
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