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2020-10-30 22:55

8. コロナ禍の今こそ実現したい「多拠点居住」という新しい暮らし方


「多拠点居住」とは、複数の拠点を行き来しながら生活する暮らし方。今回は会社の近くの住まいに加え、地方に別宅を持ったり、ホテルにステイしたりすることで、「多拠点居住」を実践する2人の男性にインタビューします。別宅やホテル住まいは、一般的には贅沢と思われがち。しかし彼らは、コロナ禍でリモートワークが広まった今こそ、新しい暮らし方にチャレンジするチャンスだといいます。

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PitPaのザ・フォーカスへようこそ。
この番組は、時事・カルチャーシーンをテーマに、
取材音声を元にしたリアリティーあふれる情報を配信していきます。
こんにちは、フリーランス編集者でライターの八谷智子です。
これまで、さまざまなメディアで住宅関連の取材をしてきました。
不動産は高額で、家を買うというのは大きな決断ですが、
この番組では、そんな高額な不動産に縛られずに、
自分らしく生きるための不動産ハックをお伝えしていきます。
今回の不動産ハックは、複数の地域を拠点にして暮らす
多拠点居住についてです。
今、いくつもの拠点を持ち、暮らしながら仕事も継続する
というライフスタイルが注目されています。
実際に、仕事の拠点を東京中心部にキープしつつ、
他にも複数の拠点を自由に行き来する、
そんな暮らしを実践している2人の人物をレポートします。
実は、彼らが今のライフスタイルを確立できたのは、
新型コロナウイルスの影響による社会変化という側面もあるそうです。
それはどういうことなのか、探っていきたいと思います。
まずは、この夏から千葉と東京の2つの拠点で生活を始めた
佐藤さんのケースを紹介しましょう。
佐藤さんは38歳の独身男性。
今年、2020年の夏にアパレル企業から製造業へと転職しました。
仕事を変えるとともに暮らし方も変えた佐藤さん。
千葉県の海の近くにサーフィンを楽しむためのセカンドハウスを購入しました。
佐藤さんがセカンドハウスを持ちたいと思ったきっかけは何だったのでしょうか。
元々は海沿いに住みたいなと思っていて、
一番初めはアパートで借りようかなというのをきっかけに探していました。
短期間でも住もうかなと思っていたのですが、
調べてみると海沿いの家でもリゾートマンション、古いものに関しては
結構値段も安いものがあるというのがあったので、
その結果借りるよりもそのぐらいの値段で買えるなら
自分の視野に入れて探し出したというのが購入まで至った経緯。
物件を探す中で、郊外では思ったより安く買えると気づいた佐藤さん。
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実際にセカンドハウスを購入した金額は、住宅を買うための費用が250万円、
自分で改装するDIYの費用が40万円、合わせて300万円だったといいます。
それでサーフィンをしている海岸から徒歩2分、
約40平米ほどのマンションが手に入ったわけです。
一人暮らし向け物件の広さは25平米前後が標準と見られていて、
40平米だと随分と広々としている印象です。
それが300万円なら貯金で購入するのも選択肢の一つとしてあり得る
と思われる方も多いのではないでしょうか。
一方で、会社は都心部にあるため、今まで住んでいた東京の賃貸住宅も維持し、
移住ではなく2拠点居住を選択しました。
現在は、平日・休日問わず、
波の良い日は千葉のセカンドハウスでサーフィンと仕事を両立しています。
休日を含めて週に5日ぐらいを千葉で、
それ以外の平日2日は東京で今までと変わらない生活を送っているそう。
夢のような暮らしですが、佐藤さんは余裕があるからそういったライフスタイルに至ったというわけではなく、
ある意味、逆境を跳ね抜けて今の暮らしを手に入れたのです。
その背景にあったのは、新型コロナウイルスの流行でした。
今は製造業のIT部門で働いているのですが、
今年の4月くらいまではアパレル関係の会社に勤めていました。
そこで働いているときは、基本的には会社に週に5日行って仕事をするというスタイルで仕事をしていましたが、
アパレルの企業がコロナの影響でいろいろインパクトを受けて、
私の働いているポジション自体がなくなるというようなことになって、
転職をして、今は製造業のIT部門で働いています。
前のアパレルで働いているときもコロナの影響で仕事場にはいかずに、
家から仕事をするというような形で仕事をしていた。
だから自分の住む場所を移すというような考えをしていました。
そこからポジションがなくなるということで転職活動をして、
基本新しい会社もテレワークでいいので、
その結果こういった働き方は今後も続くだろうなというところで、
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家の購入、あるいは拠点を2拠点にしてみるというところで購入に至ったというのが、
ちょっと最近の背景というか。
確かにリモートワークが主体となった今では、
仕事をする場所にとらわれずに住みますよね。
Zoomなどでリモート会議をしている分には、
都内にいようと海辺にいようと仕事相手には関係がないわけで、
それならもっと自由に自分の居場所を選んでも良いはず。
新型コロナウイルスの影響で転職することになった佐藤さんですが、
その逆境を逆手に取って新しい暮らし方と新しい仕事を手に入れた形です。
海辺のセカンドハウスでの暮らしはどのようなものか聞いてみましょう。
朝5時半くらいの朝起きて海に入って、
7時くらいに海から帰ってきて、
そこから朝飯を食べ、
8時半か9時くらいに仕事をスタートさせるので、
そこから5時か6時くらいまで仕事をして、
ご飯を食べて寝る生活ですね。
夕方も海に入ることは、
コンディションが良さそうなときは夕方も海に入るというので、
朝日が昇ったら起きて、暗くなったら寝るというような生活を
千葉にいるときはしています。
サーフィンをして仕事もするという経験は無経験だと思うんですけど、
今までサーフィンがずっと趣味でやられている中でも、
それってどうですか?
朝サーフィンをして仕事をしてという暮らしが仕事にもプラスに働いていますか?
そうですね。仕事にもプラスに働いていると思います。
朝から結局自分のやりたいことが平日でもできるという満足感があるというのは、
生活にとってすごくプラスになるなというふうに感じていますね。
今までは土日の時間しかできなかったことを、
毎日の朝でもやろうと思えばできる。
それだけの時間の使い方が家があることで、
すごく充実した一日を送れるということが仕事にもプラスになっていると思います。
とっても素敵な働き方ですね。
佐藤さんは、この暮らし方は今は多くの人にとって夢物語ではないと言います。
それがみんなができるようになったというのが、
これからもっと考えていける一つのポイントなんじゃないかなと思っています。
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あった方は、もともとそういうふうな生活ができるような会社だったり、
外資系の方だったりだとか、
もともと会社に行かなくても仕事ができるというような方が多かったようで、
そういった方々は前からもうすでに始めていた人もいたようですけど、
これからはそれがいろいろな会社でも実現できるようになってくるのが一つ大きなメリットというか、
いろいろ生活を変えられるポイントになってくるんじゃないかなと思っていますね。
今まで都心で働くことに自分を合わせて住まいも合わせて、
割と狭いお家だけれども、駅近の方がいいというのが一般的ではあったんですけど、
その考えも変えられるタイミングではありますよね。
そうですよね。
いろいろな大変な状況が仕事の場所に制限されていたというのが今までだと思うんですよね。
それが一つ大きな制約がなくなったときに、
もう一回自分のライフスタイルを考え直せるいいチャンスだと思うんですよ。
完全な移住となると仕事との兼ね合いが難しいですが、
仕事の拠点を職場の近くに残しておけば、急な出社や帰りが遅くなったときも安心ですよね。
さらに佐藤さんはセカンドハウスを持つ醍醐味を次のように語ります。
一番ワクワクしたのは、DIYをしていろいろ自分のやりたいように変えているときですかね。
朝から海に入れる方かな。
朝から海に入って仕事が普通にできるんだっていうのを感じたときはそっちですね。
新しいライフスタイルを実践する人のワクワクした気持ちが伝わってきます。
続いて紹介するのは、2018年にアイテクテク株式会社というベンチャー企業を立ち上げた会社経営者の長岡さんです。
現在は一人でウェブメディアの運営を軸に、コンテンツ制作やイベント企画などの仕事をしていらっしゃいます。
長岡さんはどのような暮らし方をしているのでしょうか。
家自体はあるんですけれども、いわゆるずっと住む用の家というわけではなくて、
本当に家賃38,000円くらいのすごく固定費を落としたところに、今一応ベッドと机があるような感じでして、それが東京都内なんですけれども。
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で、なんでそんな固定費を落としているかというと、結構いろんなところにもともと出張していたような生活だったので、ずっとですね。
なので、あんまり東京に固執しなくてもいいやと、ただし拠点は東京にしたいという考えがあって、
それで、今ちょっとコロナ禍なので、あんまり地方にポンポン行くような生活よりかは、都内でいろんなホテルに泊まって、気分を変えようみたいな感じで過ごしているという、そんな生活をしています。
東京に家賃がわずか38,000円程度というミニマムな拠点を持ち、さらに都内や地方でホテル住まいを楽しんでいる長岡さん。
どのような経緯で今のようなライフスタイルを作られたのでしょうか。
去年の5月、2019年の5月に離婚したんですけれども、離婚したら余計縛られるものはなくなったので、娘がいるんですけれども、
真剣は僕は持っていなくて、向こうが真剣を持っているような感じなので、会うとしても週に2日、3日くらいなんですよね。
それでも正直相当他の家庭に比べたら多いと思うんですけれども。
なので、そのときアドレスホッパーって言葉がちょうど耳に入ってですね、じゃあこれやるかみたいな感じで一時的に住所を持たない。
住民票の住所はとある場所に一般置いていたんですけれども、もう本当にバーチャルな住所という形にして、定住する場所を一切持たないでいろんなところに行くと。
といっても、ずっと地方に行っているとお金の問題もいろいろあったので、半分から3分の1は東京、その他は地方に行くみたいな。
そういう生活で、純アドレスホッパーみたいなことをだいたい半年くらいやりました。
去年のだいたい6、7月くらいから12月から今年の1月くらいまでですね。
そうこうしているうちにコロナになって、アドレスホッピングとか絶対やっちゃダメでしょみたいな雰囲気になったので、
それでアドレスホッパーはやめて、ちょっとさすがに固定の場所がない。
どんな場所でもいいから、安住できる場所がないとこれからの時代、意外とこういうことが起きたときに入浴が逆に取れなくなるなと思ったので、
なるべく固定費を下げる形で、東京に住まいを持つようになって。
前の奥さんの家から徒歩15分くらいのところで、元鉄鋼会社のオーナーが使っていた料じゃなくなったので、鉄鋼会社がなくなったので、
そこをそのまま賃貸で走らせていたところで、本当にもうトイレ共同、シャワー共同みたいな感じなんですけれども、
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僕みたいな生活にちょうどいいなと思っていて。
そこに、だいたい週に1日1回行かなきゃくらいの生活をしつつ、残りの2日ないし3日は前の奥さんと娘のところに住んで、
残りのところは都内のホテルに行ったり、場合によっては近場だったら車でどこか温泉に行ったりみたいなことをやったりしています。
最初はアドレスホッピング、つまり定住せずに様々な場所で暮らしていた長岡さん。
離婚や新型コロナなどの背景があり、今のライフスタイルに落ち着いたそう。
ホテル暮らしと聞くととっても贅沢な気がしますが、実はコロナの影響でホテルの相場が下がっていて、
普段では考えられないほどリーズナブルに泊まれるそうです。
だいたいコロナ前でアドレスホッピングをしているときは、
一泊の予算がだいたい3,000円から6,000円で泊まっていてですね。
それがコロナ前にできたのって、ドミトリが土屋なんですよね、基本的には。
だいたい月に2日から4日くらいはだいたい1万円前後の良いところに泊まって、
その振り幅を楽しむみたいな生活をしていたんですけれども、
これがコロナになった瞬間にだいたい3,000円から5,000円で全然良いところに泊まれるようになったんですよね。
近場で少し豪華な宿泊体験をすることを示す言葉がステイケーション。
コロナの影響で遠方までの旅が難しくなっていたことしのトレンドワードともいえます。
そのステイケーションが生活に組み込まれているのが長岡さんのケースです。
長岡さんはステイケーションを生活に取り入れたことで、仕事もはかどるようになったといいます。
ステイケーションをするときは基本的にずっと仕事をしています。
もうずっとホテルに缶詰になって、重い記事を書いてっていうのをやってるんですけど、
ただずっと書いてると腰も痛くなるし動きたくなるので、
朝だったり夕方だったり、あまり暑くないタイミングで散歩したりしています。
なので近くに公園があるところをなるべく撮るようにしています。
セレスティンってホテルに泊まったときとは近くに芝公園があったので、すごい良かったなと思いますし、
イタリア街も近くにハマリキューがありますし、
ハマリキューに行かなくてもイタリア公園ってあったりするので、そこでボートするだけでも全然違いますし。
近場でも普段と目線を変えることで、旅のような気分を味わうことができるそうです。
今回はセカンドハウスを手に入れた佐藤さんや、拠点を東京にキープしつつも旅と仕事を両立する長岡さんの暮らしを紹介しました。
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そういった暮らしは余裕のある人がするものと思う人もいるかもしれません。
特に最近は新型コロナウイルスの脅威があり、その精神的なストレスも深刻です。
加えて不況でお金の心配もつきまとうので、そんな余裕はない、自分には関係ないと感じる人も多いかもしれません。
でも実は、佐藤さんも長岡さんも順風満帆で余裕があったから、このような暮らし方になったというわけでは決してありません。
佐藤さんは、前の職場がコロナのダメージを受けた結果、転職を選んで、長岡さんも異婚などのプライベート面での変化を経験されています。
誰しも予期せぬ荒波にさらされている今だからこそ、状況をプラスに捉えて大胆に行動していくことが必要だということが、2人のお話からは感じられます。
佐藤さんは、こんな時こそ前向きであることが必要だと言います。
基本的には、前向きに物事を考えていった方がうまくいくことが多いと、普段から思っているところが一つですかね。
転職活動をしているときにも、マイナスなことを相手に伝えてもプラスに思われないじゃないですか。
そういった部分を考えると、基本的にはプラスに考えながら物事を進めていかないと、マイナスなことばかりで良くない方向にどんどん行ってしまうかなというのもあるので、
何かいろいろ安心できるポイントもあれば、その結果をポジティブにやってみた結果、過去の経験とかもあるでしょう。
そういった経験をもとにやってみた方が、良い方向に転ぶというところも踏まえて、
そういう考え方なんですかね。前向きに考えた方が良いことが多いんじゃないかなと思ってやっているんですね。
そして長岡さんは、これからの厳しい時代を生き抜くために、いろんな場所に行くことそのものが一つの救いになると予想します。
あまり僕の解像度が高くないので、ぼやっとした未来イメージなんですけれども、
たぶんいろんなところに行くことによって、行くというライフスタイルをすることが一種の逃げ道というか依存先にもなり得る。
別に依存って悪い話ではなくて、依存先が多い方が人はたぶん幸せに暮らせるだろうと僕自身は思っているんですけれども、
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たぶんそういうライフスタイルは一つの依存先になるんだろうなと思っています。
自分なりのライフスタイルを持つということに依存しているということですか。
そうですね。たぶんこういう生き方もあるし、こういう生き方もあるという生き方のAPIみたいなのがたぶんどんどんできていくんだろうなと思っています。
今ってほとんどの人はやっぱり住所があって、その住所を基軸にっていうAPIしか持っていないんですけれども、
そうじゃなくて、こういう生活も許容されるよねっていう人が少しずつ増えていくと、
そういうのも選択肢になっていくよねっていうもので、ある意味今の自分が置かれている環境以外のものにどんどん生活が拡張していくだろうなと思っています。
2020年、新型コロナウイルスという未知の存在に直面し、社会生活の基盤が揺らいでいます。
そのような世界では、まず自身にフィットするライフスタイルを見つけ、そこに腰を据えることが、変化の多い時代を生き抜く支えになるのかもしれません。
ザ・フォーカス。この番組は、ポッドキャストプロダクションピトパのオリジナルコンテンツです。
番組の感想・リクエストは、詳細欄のURLよりお待ちしています。
それでは、また次回お会いしましょう。
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