暗闇の読書会の紹介
長澤文庫Encounter
暗闇の読書会。異なる職業、年齢、出身のゲストが集い、人生を変えた一冊を読み解く、暗闇の読書会。
そこにエンカウンターしたゲストは、その本から自分に必要な何かを持ち帰れる。
偶然ではなく、必然の出会いがある場所。
そんなエンカウンターの世界へ、あなたを誘います。
5月3日土曜日、俳優・創作者のための動作表現類語辞典、その1のスタートです。
改めまして、長澤文庫支配人、長澤則子です。
師匠見習いのトーマス・J・トーマスです。
この番組では、月に一度開催される暗闇の読書会の模様をお伝えしております。
では最初に、今月の本のご紹介です。
俳優・創作者のための動作表現類語辞典
マリーナ・カルダロンとマギーロイド・ウィリアムス著
鹿まっけんじ役
小説家・脚本家・映画監督・演出家・俳優
すべてのパフォーマー筆形の一冊
舞台で表現を輝かせたり、キャラクターに動きと感情を生み出したり
リアルにもフィクションにも役立つ
動作表現に特化した初めての類語辞典です。
役を演じる際、または登場人物を動かすために役立つ
動作表現の類語辞典は、ある動作に関する一つの動詞から
他の複数の動作表現を検討することができ
人物の動きのボキャブラリーを広げることが可能になります。
そして今月の登場人物は、本を紹介してくれたマサルさん
その場に集ったメンバーとして、りょうさん、さとみさん、いよりさん、トーマス、のりちゃんです。
ではのりちゃん、今回の配信の聞きどころを教えてください。
はい、ありがとうございます。今回はですね、なんと
この類語辞典っていう辞典なんですね。
なので、どんなふうにこの本がマサルちゃんの人生に影響したか
興味深いですよね。なんて言ったって辞典ですから。
そうですよね。読書する本ではないですよね。
息子との関係
一般的に。
この配信の中でも言ってますけど
これは本当に見るものですみたいな感じで
言ってたりするところもあるんですよね。だから決して読むものではない。
なのですが、本当にマサルちゃんの人生に大きく影響したっていうところをですね
ご家族の、特に息子さんとの関わりの中で話が展開されるって
非常に面白かった。
聞きどころですよね。
本当そうですよね。
こんなに家族のこととかを語る回も今までなかったですもんね。
なかったですよね。
だからそれこそマサルちゃんがオープンに語ってくれるから
みんなもオープンに聞けるっていうところがまた素敵な感じだったんですけどね。
でも本当にマサルちゃんが語っているところがですね
まるで映画のような感じで想像できるところがですね
素敵なんですよね。
本当ですね。めちゃくちゃ聞きやすい、聞き応えのある内容になってると思うので
とりあえずまずは聞いていただきましょうか。
はい、ぜひぜひ。
ではどうぞ。
この今日のゲストスピーカーのマサルちゃんにですね
どんな時にこの本を手に取ったのかっていうあたりから
ちょっとお伺いさせていただければと思うんですけど。
私は少年野球チームの監督を
私は監督業と呼んでるんですけども
監督業を7年やりまして
実はですね、私の息子が今中学校1年生なんですね。
息子が地域の少年野球チームに入るとと同時に
私もチームに参画したと。
親子で7年ほど一緒に少年野球チームのチームメイトとして
プレーができたんですけど
ありがたいことにですね
ちょっとだけ私のバックグラウンドをお話していきます。
長崎の出身なんですけれども
高校卒業まで長崎に行って
大学進学からこっちの関東の方に東京の方に来たという形なんですけど
高校まで長崎で過ごして
実は野球もずっとやっててですね
高校の時に
甲子園に3回出場することができたんです。
しかも首相だよね。
そうなんです。3年生の時はキャプテンになってまして
そういうのがあってですね
地域の少年野球チームにもう一つ一緒に入りました。
私の経歴みたいなところも
あまり自分からは言わないようにしてたんですけど
周りの方から話があったりとかして
重宝されますよね。
ぜひチームに一緒に指導してくださいというような
そんな声かけから
私もじゃあいいですかって
本当は夢だったもんですから
息子とキャッチボールって
お父さんのプチ夢みたいなのがあるじゃないですか
ありがたいことに監督をやらせていただいて
息子が卒業する6年生までですね
やらせていただいたと
今は形を変えて代表という形で
やらせてもらっているんですけど
子供たちに野球を教えていくわけですね
初めはやっぱりスキルの部分を
たくさん教えるわけですよ
まずはこのルールのところから始まって
こういう時にはこうするんだよ
こういう決まりがあるんだよねとかですね
いろんなことをやっていくわけですけれども
スキルの上達するために
いろんな話をするわけですよ
でも子供たちってやっぱり伝わらないんですよ
なかなか伝わらないんですね
なので私なりにいろんな工夫をしたりしてて
もちろん体を触ってあげたりとか
例え話をしたりとか
自分の体に置き換えて
言葉を咀嚼して動きにつなげていけるように
勤めていろいろ話をしたんですけど
もっともっとうまく伝えられるためには
どういうふうにしたらいいんだろうと思って
なんとなしに書店で本を見てたんです
そしたらこの本がピタッと目に留まったんです
なんだこの本はと思ったんです
タイトルが
俳優創作者のための動作表現類語辞典
辞典なんですよ
つまり動作とか動きを表現するために
自分のボキャブラリーを増やしたいなっていうような
僕の中での課題というか
のがぼんやりあって
多分これが目に留まっちゃったんですよね
でペラペラとめくってみて
書店で立ち読みしてたんですけど
つまんない本なんですよね
辞典で言ったら
辞典です
辞典なんです
言葉の解説とかですね
いろんなことがあるわけですよ
ただそんなこんなでも
私ももちろんこれを読んだりしながら
こういう表現とかあるんだとか
これで言葉を感情ごとにグルーピングしてるんです
グループ分けしてるんですよ
でこの中で自分が使う時には
このポジティブな感情と結びついている言葉だけを使おう
っていう風にやったりとか
実際にこの本
マサルちゃんの人生には
実際どんな風に影響を及ぼしたのか
ありがとうございます
ここがですね
またちょっと面白くて
あのこの問いにストレートに答えるんだったら
大して役に立ってないって
言ってもいいかなって思ってます
あのただ息子と一緒に野球やってたって話したじゃないですか
息子が今中学校1年生なんですよ
小学校6年生までの卒団まで一緒にやりまして
息子がですね
あの中学校に行くときに進路として
いくつか野球の進路を選ぶときにあるんですよ
進学する中学校の部活動として野球を続けるかとか
クラブチームとして近くのクラブチームに行くか
大体この2択なんですけど
私の息子はですねこのクラブチームに行って
より高いレベルで切磋琢磨するっていうことを選んだんですよ
でそうかとじゃあ頑張ろうっていうことでそこに入ったんですけど
で今中学校1年生もうすぐ2年生になるくらいなんですけど
1年生の7月にですね入れたら退部しちゃったんです
辞めちゃったんです
でなんでかというとちょっといじめられちゃったんですよ
割とこういろんなところからクラブチームなんでいろんな地域から来てるんですよ
別に同じ学校に通ってる子たちもいますけど
ちょっとうちの息子は野球はそこそこ上手いなと私も思うんですけど
あのちょっと引っ込みづらいなところがあるんで
そういった結構ガツガツした子が集まるんで
一学年でもう40人ぐらいいるわけです
だからやっぱり目立たないと試合にも出れなかったりするもんですから
結構気の強い子たちが集まって
その学習勉強するじゃないですか
勉強した後グラウンドに行くんですけどゴールデンウィークぐらいだったですかね
それぐらいから勉強が終わった後にですね教室の掃除するんですよ
掃除をして掃除をしたら最後ゴミを集めるじゃないですか
集めたゴミは誰かが捨てに行かなきゃいけないんですよ
一番最後のこの捨てに行く係を実は2ヶ月ぐらいずっとやらされてたんですよ
息子も気丈なふりしてこれをやってたらしいんですけど
そのあたりからちょっといじられるようになってきて
グラウンドに出た時には一番最後になるわけですよね
みんなはやっぱり我先にグラウンドに出たいわけですよ
一番最後にこのゴミを捨てに行くっていうところを
多分半分押し付けられてるんでしょうけど
まあいいやってことでやってたんでしょうけれども
2ヶ月ぐらいそういう期間があって
グラウンドでもちょっと自分の居場所として
居づらくなったみたいなところがあって
ある時夜に私ではなくて妻にポロポロ泣きながらそれを初めて取ろしたんですよね
私はそれ全く気づきもしなくて行ってないですからね
息子との絆を深める
親があんまり関わらないチームなので分からなかったんですけど
なので結構彼の中では満タンになってたんだろうなっていうのがあったんで
まあいいんじゃないのっていうことで
今中学の部活の方に行ってやってるんですけど
私の中でのこの人生を変えたエピソードっていうのが
要は息子のいじめなんですよ
私自身が今までいじめられたりとか
仲間外れにされたみたいな経験が一回もないんですよ
なさそう
一回もないんですよ
もちろん野球のチームとかで先輩からご指導をいただくことはあるんですけど
いじめとかすると全然縁がなくて
だから息子に対してどんな言葉をかけてあげればいいのか分からなかったんですよ
全く分からなくて
その時に久しぶりに僕はこの本を手に取ったんですよ
これは何て言えばいいんだろうと思って
経験ないですから
妻とかとも結構夜な夜な会議をしてたんですよ
どんな感じだったら今日とか
とかいろいろやってたりしてたんですけど
このですね動作表現類語辞典なんですけど
これのいわゆる
ちょっとだけ中身触れるとですね
グループ分け言葉をグループ分けしてるんですけど
3つに大きく分けて3つに分かれてて
育てるグループ利用するグループ傷つけるグループ
この3つに分かれてるんですよ
僕は主にこの育てるグループの言葉だけを使おうとしてたんですけど
この育てるグループもまた細分化されてて
愛する励ますサポートするっていうこの3つにまた分かれてるんですね
とにかくこの3つに共通してる言葉があったんですよ
これはハグする
言葉じゃねえじゃないかと
で僕もよくわからなかったんですけど
要は彼を勇気づけてあげるべきなのか
励ますべきなのかサポートするなのか全部だと思うんですよ
だからちょっと久しぶりにハグしてみようと思って
ハグしたんですよ
大丈夫かって
なんとなしに
そしたらもう号泣し始めてですね彼が
やっぱ辛かったんだなって僕も号泣しちゃってですね
でそれまでも多分こういう感情でハグしたことって多分ないんですよ
その一緒に野球やってて
その試合の中で
よっしゃーガシンみたいなのはあれど
ハイタッチしてよっしゃーみたいなのはあれど
こういう感情でハグしたのは初めてで
なんか
2人でおいおい泣きながらこう
僕はただ背中をさすって大丈夫だよっていう
でその時にやっぱ彼は
なんか父ちゃんには言いたくなかったし
多分父ちゃんには
なんていうのかな僕にはすごくやっぱりその自分で選んだ
その切磋琢磨するクラブチームに行くって選択をした
でうちの妻がですね割となんつうんだろう
私はそういうとこ好きなんですけどお金が細かいんですよ
もちろんなんだろうな
番当役としてはすごく適してるんで
うちの掛け屋とかも全部任してるんですけど
財布の紐が硬いんです
そういったクラブチームって初期費用がめちゃくちゃかかるんですよ
全部が刺繍された新しい用具を買わなきゃいけない
要はそれで多分670万くらいかかってるんですよね
そうっすよね
当時はうちの妻も
辞めてなんか行きたくないなみたいなことを軽く相談してる時に
あんたのいくら買ったと思ってるのみたいな話をしてるわけですよ
でも一緒にやってきた
父ちゃんと俺は甲子園に行きたいとか
プロに入りたいとかみたいなことを言ってて
なんか辞めるみたいなのを
父ちゃんはどう思ってるんだろうみたいなのを
多分思ってたんだろうなって感じ取ったんですよ
僕そのハグをした時に
そうだからなんかその彼がちょっとくつらくつらくて
クラブチームを辞めてしまった
僕も本当につらかったんだろうなと思って
なんだよ根性ねえなぁなんか全然思わないですよ
でも息子としては多分
なんかそういうふうな思われてるんじゃないかって
多分思ってたんだろうなと思って
ですねだからなんかその時のハグが
僕の中では結構人生を変えたエピソードになって
そうで今めちゃくちゃ仲良しなんですよ
さらに
だから思春期でいろいろあるじゃないですか
まあでもなんかこう一個親子としても
乗り越えられたのかなというか
みたいなことが人生を変えたエピソードですね
本の影響と締めくくり
というわけでお聞きいただきました
俳優創作者のための動作表現類語辞典の第1回目でしたけれども
どうでしたかのりちゃんもうね人生にどんなふうに影響しましたか
っていう質問でたいして役に立ってないって
ここがなんとも言い切ってましたよね
でもこれやっぱり辞典を買ったからこそ
その1600円という多分で後から出てくるかと思いますけれども
十分に投資価値はあったんじゃないかな
っていうような多分本だったんだと彼にとってね
思うんですけどね
こんな話聞いちゃうとちょっと家にも一冊置いておいてもいいかなって気持ちになります
そうですね本当になかなか家にはないような本だというので
そうですねなんかせっかくなんでこれをきっかけにお手に取っていただきたいですし
なんだろうね番組にお便りいただけるとプレゼント一冊できるから
抽選で一名なんでぜひお便りを送ってきてください
お持ちありがとうございますはいでは最後のご挨拶お願いします
はい最後までお聞きいただきありがとうございました
あなたはこの本から何を感じましたか
長沢文庫ではあなたからの質問やご感想を募集しています
概要欄にお便りフォームをご用意しています
番組へのご意見やご感想をどしどしお送りください
いただいたお便りの中から毎月抽選で1名の方に
ご紹介している方を一冊プレゼントさせていただいております
偶然ではなく必然の出会いあなたにもきっと起こるはず
それではまた来週バイバイ
最後までお聞きいただきありがとうございました
ナレーションは高橋洋介洋さんがお送りいたしました
それではThank you for your listening and see you again soon
バイバイ
