1. 今日の10分de1テーマ
  2. 今日の10分de1テーマ「小説..
2021-09-04 11:46

今日の10分de1テーマ「小説指南書『小説家になって億を稼ごう』の誠実さ」について①

spotify

本職は編集者のエイドリアン太郎が1日1テーマを決めて10分話すpodcastです。

※ご意見、ご感想、質問や話のお題などありましたら eidoriantarou@gmail.com へお便りください。

00:04
はい、というわけで始まりました。本日はですね、小説家の松岡圭介さんという方が書いた
小説家になって億を稼ごうという本について話したいと思います。
ちょっとですね、紹介されて読みましてですね、面白かったんでちょっと話をしたいんですけど
小説家でですね、年間億を稼ごうと。年間億というのはですね、なかなか大変ですよね。
ざっくりと言うと、1000円の本が100万部売れたら1億円ですね、その印税で言うと。
なのでですね、700円ぐらいの文庫だったら150万部売れる必要があると。
そう考えるとですね、年間数冊出している必要はあるでしょうね。
その1冊で100万部、150万部みたいな大ヒットをね、1年に1回出すっていうのは難しいと思うんで。
でですね、その年間数冊がですね、結構アベレージ高く売れてるってことを考えると
まあやっぱシリーズものを書ける、書いているっていう状態でもあるだろうと思うんですよね。
さらに言うと、それがヒットシリーズである必要があるわけですよね。
おそらくですね、そのためにはメディア化も必要だと思うんですよね。
結構その年間何冊もヒットシリーズを書いていてメディア化もしてるぐらいの人が
ようやくですね、年間多くとかいくのかなっていうふうに思うわけですけど。
なかなかですね、やっぱりそうやってクリエイターの方をですね、多く年間稼がせるというのは難しいことだと思うんですが。
この本はですね、こうやっていけば食っていけます。
もの書きながら食っていけますみたいなことじゃなくて、多く稼ぐにはどうすればいいか。
食っていけますもいいんだけど、そして貧乏臭い感じで目指す人がいなくなるから、多く稼げるんだよと。
僕は多く稼いでると。
だから多くを稼ぐ方法っていうのを伝えて、それでみんな多く稼げるぐらいになって幸せなこの執筆生活を送ってですね。
で、まあその小説全体が盛り上がればいいと思うんですみたいな、そんな感じなんですよね。
そうするにはどうすればいいかっていう本なんですけど、これがですね、すげえ面白かったですね。
まずですね、めちゃくちゃ具体的なんですよね。
すべての面で具体的なんですけど、まずその小説の作り方がすごい具体的なんですよね。
ちょっとですね、最近僕は企画の持ち込みっていうことを受けていると、すごくですね、あるパターンがあって、それは何かっていうと、
プロットが優位になっている人が多いんですよね。キャラクター優位じゃなくてプロットが優位になると。
なんでですね、最初にざっくり考えたあらすじとかストーリーに合わせてキャラクターがその役割を演じているっていう感じが多いんですよね。
そうなるとですね、話がなんか2点3点してすごい大どんでん返しがあろうがですね、そんな面白くないんですよ。
なんかキャラクターで話が作れていないので、キャラクターのやり取りでぐいぐい話が進んでいくんじゃなくて、
03:05
最初に決められたあらすじをただただなぞっていくだけだと。
でですね、それのですね、何ていうかな、覆し方というか、そういう状態に陥っている人にどうやってキャラクター優位のやり方をさせるかっていうのは結構人それぞれ、
この人にはこう伝えてみよう、この人にはこう伝えてみようみたいな感じでですね、話していたわけですけど、
この本はですね、かなり具体的なそのメソッドが書いてあってですね、
えーとなんだっけな、まず男、男女7人のキャラクターを作ろうと。
それは男4、女3、逆でもいいみたいな感じで、
で、俳優のイメージをして、その俳優の顔写真をダウンロードすると。
ダウンロードしてそれに名前をつけて、プロフィールをばーっと書き込んでプリントアウトすると。
つまり7人のプロフィールみたいなのができると。
で、それをですね、壁に貼って、で、その壁にですね、その舞台となる背景の写真かな、
これもまたプリントアウトしてきて、例えば新宿とかのね、写真をプリントアウトしてきて、その背景に貼ると。
でですね、それをこの部屋の壁に貼って、ずーっと眺めてキャラクターのやりとりをいろいろ想像するんだって言うんですよね。
で、それが十分にできるようになる、で、もしくは十分にできないやつを外すっていうのことをやることで、
それが十分にできるキャラクターになったら、ようやくそのストーリーを考え始めようみたいな感じですね。
すごいキャラクターが優位になるようなやり方っていうのを、割と惜しげもなくやり方を披露してるんですよね。
ちょっとそれ面白いな、自分もやってみようかなって思ったんですけど。
さらによく言われる三幕構成って、ハリウッド映画とかがですね、よく物語を3つに分けて三部構成ってやるんですけど、
これもその三幕構成をストーリー作る時に撮ってるんですが、
また面白いのがですね、すごい簡単な5W1Hのあらすじっていうのを1行ずつポンポンポンと書いていくんですけど、
それで最後のストーリーまで書き切るわけですけど、
長さがですね、最初の1幕目にあたるところは1、2幕目にあたるところは2の長さ、3幕目にあたるところは1の長さ。
つまりそのあらすじの文章っていうのを、1に5行使ってるんだとしたら2に10行使って、3に5行使いなさいみたいな感じで、
そうしたら自然、だいたい3幕構成のバランスの良い形になる。
すごい唐突なクライマックスだったりとか、冗長な序盤とか、そういうことがなくなりますみたいな感じですね。
めちゃくちゃ具体的なんですよね。
そういう創作のメソッドについて具体的なのもあるんですけど、
それがじゃあ作品ができましたっていう先がですね、またすごい具体的で笑えるぐらい具体的なんですけど、
06:04
ざっくりとですね、編集者とこう付き合おうみたいなことが書いてあるんですよね。
そこで小説家視点で書いてあるんで、かなり人間付き合いを勇めてるんですよね。
こんなふうに調子に乗っちゃダメだとか、相手だって迷惑なんだからそんなこと言っちゃダメだとか、
向こうに感謝しないとダメだとか、向こうの立場を分かってあげないとダメだみたいな感じですね。
すごくですね、編集者との付き合いみたいなことでですね、
小説側に国家側に人間付き合いがこんなことダメだよ、人間と付き合いとしてみたいなことをですね、
すごい忌ましめてるんですよね。
でですね、まあ本当にさらにですね、今は例えばですけど、出版社通さなくても、
例えばKindleでですね、KDPか、直接出版、電子版の出版をすることができると、
そしたらすごい印税率が70%なんですよね。
すごい良いんだけど、でもそれにはこういう、なんていうかな、それはちょっと目に当たる人が狭くて、
全部自分でやらなきゃいけないし、ということがあると。
なので本当にこう、全然うまくいかなかったら、編集者とか出版社の間でうまくいかなかった作品はそこにちょっと入れて、
最後の小遣い稼ぎくらいの手段にしようと。
多くを稼ぐためにはここメインっていうのはちょっと考えた方がいいみたいなことを言ってるんですよね。
そんな感じでですね、めちゃくちゃ成功法なんですよね。
今ある、出版とか含めたそういう環境の中で、
よし多くを稼ぐぞって言った人に対しての取るべき道としてですね、
全然邪道がないというか、まっすぐど真ん中を歩いていくような感じのやり方なんですよね。
そういうことがですね、ある意味バカ正直に丁寧に書かれているんで、すごい面白かったんですけど、
これを読んでてちょっと思ったのがですね、こういう本結構珍しいなと思ったんですよね。
というのはこういう、言ってみれば非難書ですよね。
非難書でこういうふうなやり方があるよみたいな本って、
基本的に新しいやり方とか独自のやり方とかを進めてくるわけですよね。
例えば代表的なのは金婚の西野さんとかだと思うんですけど、
例えば今はこういうことも可能なんだ、こういうものを利用すればと。
それを利用しなかったらね、例えば出版だったら、KDPを利用しなかったら、
出版社とアホらしい、古い体質だったりとか、人間付き合いに付き合わなきゃいけなくてもアホらしいことばっかりだと、古いと。
そんなことよりこんなことをやればもうこういうことができるんだみたいな。
もうそっちに行こう、革命のファンファレになってるぞみたいな感じでですね、まあよく知らないですけど、
みたいな感じで、まあなんかそういうですね、新しくて独自なもので俺のやり方っていうのを進めてくるわけですよね。
09:07
さらにですね、これまた厄介なことにですね、俺はやったぞって言うんですよね。
つまり自分でこう実践例を作れてるわけですよね。
でですね、なんですけど、それって、じゃあ今普通に小説書いて売れたいですっていう人に対してですね、
まあそれが合う人もいると思うんですけど、大多数の人にとってですね、細い道を紹介してるんですよね。
俺はこういうちょっと細くてトリッキーな新しい道を開拓したぜみたいな。
だからその細くて新しい道だから、誰も取ったとこがないことだからこういう現象起きたぜ、すごいだろみたいな感じなんですけど、
これはですね、じゃあなんでそれができるかって言ったらですね、西野さんに知名度と実力があるんですよね。
なんでですね、この知名度、実力を持ってるからその細く新しい道を切り開けたわけですよね。
なんですけど、その本読んで、なるほどよしやろう、ついてきます西野さんみたいな人はですね、
その強さと実力と知名度を持ってないんですよね。
その新しい、どうだ新しいだろ、どうだこのやり方あるぞっていうのにですね、惹かれてわーってなっちゃう人は、
まあ普通に知名度と実力を持ってないと。
多分ですね、西野さんの前にですね、ちょっと10歳年上の西野さんみたいな人を置いてですね、
俺はこうやってやったぞって言ったら、けっ、あっそう、俺は俺の道を行くみたいな感じですね。
そういう強者はですね、勝手に自分の道を行くと思うんですけど、
強者を見てですね、わーってついてる人はですね、やっぱ強くないので、
知名度も実力も持ってない人が、その細くてですね、新しい道を渡らされるんですよね。
結構危険だと思うんですよね、それは。
でですね、そう考えるとですね、この本のですね、今の正解っていうのをですね、
ただただ本当にこう真面目に教えているっていうスタンスはですね、
結構著名がね、小説家になって奥を稼ごうみたいな言い方なんで、
割とこう、どうかなっていうタイトルに聞こえるんですけど、
今の正解を真っ当に教えるという意味では、すごい誠実な本だなというふうには思ったんですよね。
というわけでですね、この話も10分で終わるかなと思ったら過ぎたんで、また続きは明日話します。
ではでは、失礼します。
あとですね、意見とか感想とか、もしお題とかありましたらですね、
ローマ字でAdrianTaroで、Gmail.comまでメールをください。よろしくお願いします。
11:46

コメント

スクロール