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2021-08-02 10:32

今日の10分de1テーマ「エンタメとリズム」について②

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本職は編集者のエイドリアン太郎が1日1テーマを決めて10分話すpodcastです。第26回目は「エンタメとリズム」について話してみました。
#ダンダダン #イーストウッド
00:03
というわけで、昨日の続きです。
エンタメとリズムの話なんですけども、
段々とチェーンソーマンが同じリズムでできていると。
それはおそらく、同じ担当編集がために同じリズムになっていると。
同じように、ある書籍編集の人は、
ただの指揮者のような指示を著者に出すと。
ここ強めて、ここ弱めて、ここクライマックスみたいな感じの、
オーケストラの指揮者のような指示を出していると。
イースト・ウィッド監督は、すごく淡々としているけど、
退屈しない映画を作り続けていて、
それはすごいリズム感がいいからだという話の続きだったんですけど、
イースト・ウィッド監督が編集権限があるのかないのかわからないんですが、
あったとしても、イースト・ウィッド監督が撮るときに大体決まっているんだと思うんですよね。
この順番でこういう映画が来たら、
このタイミングでこういう映画が来たら、
すごい驚く、ドキッとする、気持ちいいだろうみたいなことがおそらくわかっていて、
だからもうすぐ撮るものが決まっているので、
バーッと撮っちゃうと。
はい終わり、NGも出さないみたいな感じですね。
常に作品がほぼ同じ水準ですよね。
水準以上の作品がまず続いているわけですけど、
水準ということ以上にどれもちょっと、
見た瞬間これイースト・ウィッドの映画だって感じがするわけですよね。
淡々としているけど退屈しない。
テーマも似ているというのもあるんですけど、
そういう映画なわけですよね。
やっぱりですね、
どれがなんていうんですかね、
なんでイースト・ウィッドが撮ると、
いつも淡々としているのに退屈しないのかというと、
イースト・ウィッドがそういうリズム感を持っている人なんですよね。
そういうリズム感を掴んでいる人なんですよね。
何を撮ってもそういうリズム感でやれちゃう人なんですよね。
だからイースト・ウィッドという人の中に、
リズムっていう再現性があるんですよね。
その再現性というのはですね、
言葉に落とし込めればマニュアル化できてですね、
例えば僕がそのマニュアル本を読んだらですね、
イースト・ウィッドと同じようなリズムで映画を撮れる可能性があるんですけど、
昨日話した通りですね、
リズムというのは言葉にはできないんですよね。
イースト・ウィッドの中だけにある再現性なわけで、
他人が再現できるものはないんですけど、
そういうリズムという再現性というのをですね、
チェーン・ソーマンとかダンダダンの編集者である
リンさんという方もおそらく持っているんだと思うんですよね。
03:01
編集者なんでイースト・ウィッドほど直接的ではないと思うんですけど。
こういうリズムっていうのは、
小回りとか編集のことなのか、
編集って映画の編集ですね。
映画のカット割りとか編集のことだけを指すのかといったら、
そうだけではなくてですね、
何が映っているかというのもリズムの一部なわけですよね。
リズムがですね、
トントントントンというリズムが、
そのリズムだけではなくですね、
トンカン、トンカンって同じリズムでも音が違えばですね、
もちろん違うものになるわけで、
そのリズムというのは何が映っているかというのもコミなわけですよね。
イースト・ウィッドの映画って、
すごい名作って言われているものがたくさんあるわけですけど、
それについて評論とかもたくさん書かれているわけですよね。
なんですけど、
冷静に考えてですね、
イースト・ウィッドの撮っている映画がですね、
すごく見たことのないようなテーマ設定だったりとかですね、
見たことのないようなキャラクターだったりとか、
見たことのないようなストーリーかといったらですね、
そういうわけでもないんですよね。
例えば許されざるものとかだったら、
昔めちゃくちゃ悪だと言われたロー・ガンマンがですね、
ちょっと不安感を倒してくれって言われてですね、
倒した。
本当にこの人大丈夫かな、このおじいさんと思ってたらですね、
めちゃくちゃ強くてですね、倒した。
以上。
みたいな話ですし、
例えばグラントリノとかでもですね、
車工場を勤めていて、
今は郊外に住んで、
孤独老人みたいになってですね、
イースト・ウィッドとかですね、
近所のアジア人の兄弟と知り合ってですね、
アジア人がすごいいじめられてるっていうのを知ってですね、
最初はアジア人に差別してたんですけど、
だんだんですね、
シンパシーみたいなのを覚えてですね、
最後は自分の命を懸けて、
そのアジア人の兄弟を救い出すっていう話ですよね。
なんか別にですね、
浅いかとかってそういうわけでもなくてですね、
ただですね、見たこともないようなストーリーとか、
設定とか、テーマとか、キャラクターかって言うとですね、
別にそうでもないわけですよね。
他の映画でも同じぐらいの、
つまりリズム以外の部分で同じぐらいに練られたものとか、
同じぐらいの深みがあるもの、
同じぐらいの面白みがあるものっていうのは全然あると。
なんだけど、イースト・ウィッドの映画っていうのは、
なんか、何でしょうね、
なんか堂々としていて淡々としてるけど退屈せずに、
なんかいいもの見たっていう感じがすごくするわけですよね。
06:01
じゃあなんでって言うとですね、
これやっぱりリズムだと思ってるんですよね。
だから何て言うんですかね、
例えばリズムって絶対僕評論できない部分だと思うので、
例えばイースト・ウィッドの映画っていうのはですね、
これはこういうテーマセッティング、
アメリカはこの時こういうような時代でですね、
その時のイースト・ウィッドのキャリアはこんなんで、
こういう風な発言とかもあって、
だからこういう風に撮られていて、
だからこういう風になストーリーになっているんだっていう風にですね、
こう解説するっていうことは、
それはそれ自体で面白いと思うんですけど、
でもなんか、
僕はやっぱりちょっと、何て言うんですかね、
片手落ちって感じもするんですよね。
っていうのはやっぱりイースト・ウィッドの映画が、
イースト・ウィッドの映画だな、いいなって感じがするのは、
イースト・ウィッドのリズムがあるからっていう部分が、
僕はやっぱり大きいと思うので、
言葉でですね、説明できる部分だけで評論すると、
半分以下、半分以下ですかね、
ぐらいにしか語れないような、
そこがやっぱりちょっと言葉の限界だなと思うわけですけど、
そんな感じでですね、
エンタメっていうのはそれぞれリズム感があって、
すごく重要であると。
言葉で語れる以上の部分の重要性を持っていると思っていて、
だけどこれはかなりの俗人性があるものだと、
リズム感っていうのはそういうものですよね。
人それぞれのリズムがあると。
それは真似できるものではなくてですね、
なんですけど、
それをですね、リズムっていうのを一旦持ってしまうと、
その人の中では再現性が出るんですよね。
その人固有のリズムっていうのが身について、
それがですね、人が喜ぶと。
このリズム好きってなるとですね、
そのリズムでずっと結構食っていけるわけですよね。
例えばですけど、
ジェームス・ブラウンとかですね、
いろんな曲いっぱいありますけど、
ほとんどどの曲がどの曲って全然わかんなくてですね、
聞いた瞬間にジェームス・ブラウンってわかるんですよね。
なんですけど一つ一つの曲がですね、
これあの曲だ、これあの曲だって感じはしないんですよ。
全部ジェームス・ブラウン風なわけで。
同じようにですね、
ジェームス・ブラウンはジェームス・ブラウンのリズムっていうのを身につけて、
それを手を替え品を替えですね、
違う曲っぽくものにしていったわけですけど、
一生食ってたわけですよね。
そういうような感じで、
その人固有のリズムっていうのが出ると、
その人こういうのヒットが出せると。
そしてそれはその手を替え品を替えですね、
別なものを出すことによって、
ずっと再現をすることができるんだと思うんですよね。
僕はですね、
エンタメ業界とかコンテンツ業界に関わってですね、
09:00
自分の中でリズムができたなって感じたのは、
だいたい10年くらいかかりましたね。
一つか二パターンくらいのリズムを掴んでですね、
ああ、これはあんなリズムだ、これはあんなリズムだって感じでやるのが
自分の中で身についたのが10年くらいですかね。
やっぱりですね、このリズム感がただ合わないとやっぱり難しいんですよね。
し、言葉で表現できないので、
例えばですけど、僕が思った通りにちゃんと作ってくれって、
僕は注文した通り、リクエスト出した通りにやってくれたんだけど、
リズム感が違うとですね、困っちゃうわけですよね。
ああ、そういうリズムじゃないんだよな、みたいな感じになって、
でもそういうリズムじゃないってどういうリズムなんだ、みたいなね。
それを説明できないわけじゃないですか。
だからですね、誰かと同じコンテンツを作ろうってなった場合に、
リズムが合っていること、もしくは、
どっちのパターンもあると思います。
僕のリズムを相手が理解してくれていること、
逆に相手のリズムを僕が理解していること、
っていうようなことが重要だと思うんですよね。
そんな感じですね。
今日はエンタメのリズムについて考えるような機会が多かったなと思いまして、
こういう話をしました。
ではまた明日。よろしくお願いします。
10:32

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