1. 今日の10分de1テーマ
  2. 今日の10分de1テーマ「映画..
2022-08-01 20:04

今日の10分de1テーマ「映画『エルヴィス』が再現する、当時の人々の心」

spotify

本職は編集者のエイドリアン太郎が1日1テーマを決めて10分話すpodcastです。 ※ご意見、ご感想、質問や話のお題などありましたら eidoriantarou@gmail.com へお便りください。

00:06
はい、というわけで始まりました。本日はまた最近の話をいろいろしたいと思うんですけども、
すごいね、感染者数になっちゃって、充実にもいけなくてですね、もうその分しょうがないんで、
もう家にこもってですね、まあいろいろ映画見たり、なんかドラマ見たりみたいな感じで過ごしてるんですけど、
そんな中でですね、まあ映画館は行こうかなって映画館に行ってですね、すごく面白かったのが、
エルビスっていう、エルビス・プレスリーの電気映画がすごい面白かったんですよね。
監督はね、バズ・ラーマンという監督で、グレートギャッツビーとか、
あとムーラン・ルージュとかね、あのビカビカな映画ばっかり撮ってる人なんですけど、
まあですね、その人が監督なんで、もう本当にですね、
ワーナーブラザーズかな?最初にワーナーブラザーズのロゴが出るんですけど、
それがですね、もう金と宝石って出てきたワーナーブラザーズのロゴでですね、
もう、いきなりビカビカみたいな感じなんですよね。
でですね、だからなんていうんですかね、あそこで活躍してる時の、
ラスベガスでショーをやってる時のエルビスみたいな、ああいうセンスですよね。
でですね、もうバチバチに作り込んだんですけど、
でですね、もうそこから2時間、結構2時間半近くある映画なんですけど、
ものすごいテンポとですね、もう画面がもうギュインギュイン動いて、
あのもうギラッギラの、すごいなんていうんですかね、
あの本当こう、ゴージャスというか、なんだろうな、
ゴージャスをちょっと超えてるんですよね。なんていうか、
なんでしょうね、ちょっとなんていうか、あの、
見分け広感というかね、ゴージャスという言葉で当てはまらないなんというか、
ビカビカ感があるんですけど、それがですね、まあ2時間以上続いて、
まあ非常になんていうか、豪勢な映画なんですけど、
えっと、まあすごいですね、面白くて、あの、
僕ね、エルビスプレスリーのあんまりこう、
なんていうか、どんな人生だったかみたいなことあんま詳しくね、知らなかったんですけど、
あの、まあ面白かったのがですね、
エルビスが初めてこの世に出た時の、その驚きっていうのが、
あの、それがですね、現在の我々がそう感じ取れるように描いてるところなんですよね。
あの、僕らはね、そのロックスターっていうものの存在を知ってですね、
ロックスターが前に出たら女の子がキャーって言うみたいな、
まあそういうのをですね、なんかこう、あの、イメージとして持ってるわけですけど、
ロックスター第一号みたいな人のわけでですね、
03:01
それまでそのロックスターって人がいなかったわけですよね。
で、ロックスターっていうものがいなかった時に、ロックスターが出てきた時の衝撃っていうのはですね、
本来もう僕らが感じられないものなはずなんですよね。
あの、それをしかもね、もうその予備知識としても知ってるというか、
なんていうかね、そういうロックスターってこういうもんだよみたいなのを知ってるわけですけど、
そういうものが知らない中に突如ロックスターが現れたらどうなるか、
どんな心理状態になるかみたいなのがですね、
まあ、普通は感知できないものなんですけど、
それをですね、感知できるように描いてたんですよね。
それはその、具体的にその最初の方のライブのシーンなんですけど、
まず南部の、メイキスでしたっけ?
アメリカの南部の方の話なんで、
全員ですね、すごい保守的なんですよね。
男はみんなですね、なんていうんですかね、
IBカットっていうんですかね、
なんかほんと短髪、角刈りのちょっと長いみたいなやつでですね、
女の人はですね、みんな髪の毛を弱えて、
あの、なんていうんですかね、
ほんとにもうこう、固執不可視、
なんか、なんていうか、南部のドレスみたいな感じの格好をしてるんですよね。
で、その人たちはですね、
まあその、音楽を聴きに来るんですけども、
ほんと音楽を聴きに来ましたみたいな感じで、
全員ですね、体育館みたいなとこに、
こうパイプ椅子に並んで座ってるんですよね。
で、すごいですね、前でまあ、おじさんがカントリーソングを歌って、
で、それ聞いてパチパチパチみたいな、
まあそんな感じなんですけど、
そこにですね、もういきなりその、若いエルビスが来るわけですよね。
そしたらそれがもうその、あの、全身ピンクのスーツでですね、
頭がリーゼントっていう、
まあ、その世界観からしたらすごい異様なんですよね。
で、それ見て男の人がですね、
あの、えっと、
おい、女みたいな髪切ってやろうか、みたいなやじ飛ばして、
アハハハ、みたいになるんですけど、
それもですね、まあ僕、今の僕らからしたらですね、
そんな長いか、このリーゼントみたいな。
長く見えなくてですね。
で、これがなんかそういう風に受け取られんだ、みたいな感じなんですよね。
で、しかもピンクのスーツを着てると、全身。
だからまあ、そのですね、その、なんていうか、異形さ、みたいなのは、
でも今の僕らの感覚で言うとですね、
下田歌劇とか、ふわちゃんとかみたいなですね、
まああんな感じだと思うんですよね。
もう、なんか、なんだこれ、みたいな。
なんだそれ、みたいな感じだと思うんですけど。
でですね、そんな中でこう、あの、
こう、ロックを歌い始めてですね。
で、かつ腰を振り始めると。
そしたらですね、もう、みんなこう、はっ、ってなるんですよね。
その、特に女性とかはですね、なんか、
え、え、なにこれ、え、え、みたいにこう戸惑うみたいな感じなんですよね。
06:01
で、戸惑いながら見てるうちにですね、
こう、戸惑って見てた女の人が、口元に手当てながら戸惑って見てた女の人が、
あの、ひゃっ、ひゃっ、って言ってですね、
まあしゃっくりみたいに、こう、あの、悲鳴を出すんですよね。
で、悲鳴が、こう、喉の奥から悲鳴が漏れたことにですね、
自分自身でびっくりしてるんですよね。
え、なに、私なんで、こんな悲鳴、声出したの、みたいな感じなんですよね。
で、ですね、あの、そうするうちに、その、どんどんどんどんですね、
まあ、いろんなとこ、女の人が悲鳴をあげ始めてですね。
で、それで、あの、え、
どんどん、その、なんていうか、悲鳴がでかくなっていって、反狂乱状態になっていくと。
で、それがですね、向こうの、まあ南部のですね、古式床市、すごい保守的なね、
特に女性に対しては保守的な、その、土地ってですね、
まあ多分、性的にもすごく抑圧されている中にですね、
いきなりこう、セックスの塊みたいなですね、あの、
エルヴィス・プレスリーが前で腰を振り始めると、もう、
それにですね、もう嫌をなく、体の方が反応してしまうと。
で、音楽もね、もうその、体が反応してしまうビートなわけですよね。
だからそれがですね、もうすごくこう、あの、抗いきれずにですね、
あの、こう、体から悲鳴が出てきてですね、
本人も驚いてるし、男の人も、
なんだなんだ、何が起こってるんだ、この周囲の女の人のリアクションは、みたいな感じなんですよね。
で、それがですね、もうその感じっていうのが、
あ、エルヴィスが世の中に出てきてるけど、ほんとこんな感じだったんだ、みたいな感じで、
それはですね、ほんとにこの映画じゃないと味わえないっていうか、
それがすごく良かったですね。
あの、その後ね、そのエルヴィス・プレスリーはその、なんていうか、
腰振るなとかね、いろんなこう、世間からのバッシングとかを浴びてですね、
まあ、帰省しろみたいになるわけですけど、
それをやっていくのは、やっぱりこうなんていうか、
南部の保守系の政治家とかが結構旗振り役になってですね、
まあ、一つ、もう一つあるのはその、黒人の音楽を白人がやってるってことですよね。
そこでですね、その黒人のビートみたいなものを、
あの、白人が持ち込んできているっていうことに対しての、
まあ、恐怖感というか、それをやっちゃいけないことをやってるみたいな、
人種融和的であるみたいな感じの、
今で言ったらね、人種融和って言ったら良いことなんじゃないかと思うわけですけど、
まあ、当時の南部だったら、まずいことなわけですよね。
で、人種融和的であるって言ってですね、まあすごい過剰に反応するんですけど、
やっぱりそこにはですね、なんかこう、あの、
なんて言うんですかね、なんか、それをやっぱり先導するのはみんな、
映画の作中では、まあ、男性なわけですけど、
やっぱりですね、その流れを見てると、女性のですね、もうなんて言うか、
09:01
もう、あの、欲望みたいなものをですね、本能的にかき乱してしまうと。
で、あの、すごく刺激してしまうし、
で、それをですね、あの、やっているのが、
まあ言わば黒人的な社会を、音楽をそのバックボーンにしたですね、
自分と全く違うですね、ファッションとかのセンスを持ってる若者によってですね、
女性がどんどんですね、魅了されていくみたいな、
なんかそれへの、このままだと、なんか、
うちの群れのメスが取られてしまうみたいな、
そういう危機感みたいなのに突き動かされているっていうふうに見えるんですよね。
その辺もですね、すごい面白かったんですけど、
でですね、なんか、まあ本当にね、その後その、
まあ言わば、あの、悪徳マネージャーみたいなのに捕まってですね、
まあ、いい感じでプロデュースもされるんだけどめちゃくちゃ削除もされるみたいな感じでですね、
まあ結構こう、最後の音が悲惨な感じになってくわけですけど、
なんていうんですかね、その、えっと、
でね、その、えー、当の悪徳マネージャーはですね、割と自分のことをですね、棚に置いて、
なんか、エルヴィスを殺したのはワシだという人がおるが、みたいな、
あの、ワシじゃない、愛によって殺されたんじゃ、みたいなことをですね、なんか万年言ってるんですけど、
いやおめえだろ、みたいな気持ちもありつつですね、
ただ、確かにそれもわかるというか、もうなんていうんですかね、
あまりにも強烈なんですよね、その、存在というか、その、えっと、
前ね、あの掃除の話してた時に、無用の用っていう話してたんですけど、
その無用の用ってね、その、いなくても、いなくてもいいということがすごく、
あの、なんていうか、ある種、なんか、生存に役立つんだとか、
えー、それがその全体の中で役に立ってるんだみたいな話ですけど、
それの真逆なんですよね、もう、有用すぎるというか、
あの、これを見たら、えー、絶対ほっとけないし、
で、本人も自分自身をほっとけない、みたいな、
なんて言ってたかな、作中でなんか、ネットを、えー、
えー、なんか、車輪の、その着陸する車輪のついてない飛行機、
みたいなもんなんだ、みたいな話をしてて、ずっと飛び続けるしかないと、
で、飛べる、飛べなくなったら、落ちて死ぬしかない、みたいな、
感じなんですけど、もうまさにそんな感じなんですよね。
で、なんかこれはね、その評論家のその、ゆかれいこさんとかもおっしゃってたんですけど、
もう晩年のエルビスはもう、ステージ上で死にたいと思ってるように見えると。
で、ですね、えっと、まあ本当に、あの、なんでしょうね、
本当にこう、自分の体をね、痛めつけながら、ステージ上で絶賞してるみたいな感じなんですけど、
12:05
で、そのステージのですね、あまりにすごい熱狂っていうのに、
あの、なんていうか、あの、自分自身もですね、中毒になっちゃうんですよね。
そこに、ステージにいるということがあまりにも強烈すぎて、
それ以外の時間っていうのがですね、
なんかまあ、薬とかでやり過ごさないといけなくなるみたいな感じなんですよね。
で、これはですね、まあ本当僕はこのですね、1億分の1ぐらいのスケールで味わったことがあって、
何かというと、えっと10年くらい前かな、10年くらい前にですね、
中国の大学で講義というか対談みたいなことをするっていう謎のちょっとイベントがあってですね、
で、まあ僕日本語で普通にやってたんですけど、
で、その時にですね、あの、えっとまあ結構ですね、もう北京大学っていうね、めちゃくちゃエリート大学でやったんですけど、
明らかにですね、対談相手含めて確実に自分が一番バカだろうみたいな感じだったんで、
もうこれはもう、なんていうか、面白いこと言って誤魔化すしかないと。
で、その本当に北京の大学生たち超エリートなんで、日本語もなんかだいたいわかるんですよね。
通訳ついてるんですけど、通訳する前にみんな笑ってたりとかするんで、
こんな通じるんだったらもうギャグいっぱい言って誤魔化そうとか思ってですね、めちゃくちゃ笑いとってたんですよ。
で、あ、よかったよかった、受けてと思ってですね、ステージから降りてですね、降りようとしたらですね、
こう、女子大学生たちがワーッて来て、あの、なんかすごい話が面白かったって、
うんぬんかんぬんてーってな感じでワーッて言って、ウェイボーって向こうのツイッターみたいなのがあるんですけど、
ウェイボーやってたら教えてくださいとかでワーッて来たんですよ。
もう、数十人くらいに囲まれたんですよね。
でですね、そしたら僕の、なんていうか、なんか多分そのなんていうか、
日本から来た編集者でみたいなのとかの掛け合わせでですね、なんか上手いことハマってそういう状態になったんですけど、
そんなですね、アイドルみたいな扱いを受けたことは人生でそれ一回だったんですけど、
で、すごいなんだこれってなったんですが、
これが日常だと、これはすぐ頭おかしくなるって思ったんですよね。
その僕が数十秒だけ味わったアイドルの生活みたいなものですね。
まさに生活にしてる人っていうのは世の中にいるわけで、それが通常みたいな人がいるわけですよね。
それってもう半端じゃないなと思ったんですよね。
これで勘違いしないやつの方がすごいし、
逆に勘違いしないと維持できなそうだし、みたいな感じですね。
なんか、この状態が常に生きてる人いるんだ世の中に、その時すごい思ったんですけど、
エルヴィス・プレスリーとか、それの1億倍くらいな感じなんですよね。
だからですね、本当にこれは生きてらんないと思いましたね。
15:00
まともに生きてらんないなと思って、実際ね、そうやって持ち屈しておくわけですけど。
でですね、ちょっと話し忘れたんですけど、前半のエルヴィスの衝撃ぶりっていうのが、今の僕らにも伝わるように描かれてるって話なんですけど、
それを見た時にすごい一つ思い出したのがですね、アメリカかな?アメリカのグラフィックノベルの漫画ですね、アメリカのコミックのアライバルっていうコミックがあって、
コミックって言ってもですね、めちゃくちゃでかい絵本みたいなやつで、ページ数も多分百何十ページとか百ページとかそれくらいだと思うんですけど、
セリフも一切なくてですね、なんかスケッチみたいな絵柄、スケッチっていうのかな?そういう絵柄で描かれてる本なんですが、ものすごいアーティスティックな本なんですけど、
それがですね、そのアライバルって到着って意味ですよね。なんですが、アメリカに移民してきた人たちの話なんですよね。
なんですけど、アメリカっていうのが、例えばニューヨークの自由の女神あたりにあった移民が入ってくる港ありますけど、
あの港とか船とかはそのままな感じなんですけど、建造物とかですね、その場にいる生き物とかはですね、全く見たことがない異形なものばっかなんですよね。
空にうっすらドロゴンみたいなのが飛んでったりとかしてですね、すごくファンタジックな、確かにみんな都市生活をしてるんだけど、見たことのない世界なわけですよね。
で、そこにこう、おそらくはヨーロッパとかから移民してきた、移民局みたいな通して移民してきた人たちが、そこに根付いて働いて生活をしているっていう様をですね、淡々と描いてるんですけど、
それを読んだら、本当にすごい衝撃を受けたんですよね。
これもですね、同じで、僕らはアメリカっていう国に、各国のアイルランドとかいろんな国からですね、移民して、船で大西洋を渡って、
ニューヨークとかたどり着いて、そこで都市生活を始めていった人たちっていうのが、歴史的にいるってことは知っててですね。
で、その時の写真とか映像とかみたいなのもですね、見たことあると思うんですよね。テレビだったり本とかでチラッと見たことがあったりすると。
で、こう歴史的事実として知ってるわけですよね。
で、なんか、18世紀とか19世紀くらいに、こんな感じでですね、20世紀まで含めて、こんな感じでどんどんアメリカに移民してきたんだよな、みたいなのがですね、知識としては知ってるんですけど、
18:03
ただですね、その時の、じゃあその人たちが一体どういうような気持ちで来たか、全く知らない土地ですよね、当時の。
で、今の感覚の、今の僕らアメリカっていうのは、いろんなメディアとか通じて知ってるわけですけど、当時の人たちはもちろんそんなに情報も少ない中でですね、全く知らない新天地で、
はるばるね、心細い海を渡ってですね、心細く生活を始めた人たちの、その気持ちっていうのは、知りようがないんですよね。
そこを同じように体験することっていうのは不可能なわけですけど、で、推測しようにも、すでに僕らは知っているので、推測も難しいわけですよね。
まあでもこんな感じでしょって、どっかで止まっちゃうんですよね。
なんだけど、それをですね、思いっきしファンタジーな世界として描く、僕らが見たことないものを描くことで、実際にその人たちも見たことがない世界に飛び込んでいったという、その心を再現してるんですよね。
本当にこの本、本当すごいなと思ったんですけど、そんな感じでですね、その時の人の心が再現されてると。
だから本当にですね、エルビスにもそういうところを感じましたし、なんだっけな、同じような心再現系のなんかがあった気がするんですけど、
それちょっと忘れちゃいましたね。また思い出したら何か話しますけど。
ということでですね、そうやってエルビスっていう存在が突然世の中に出た時の、その時の人たちの心を味わうことができるという面でですね、
ちょっとこれは映画にしかできないことだし、そういう意味ですごい面白い映画でした。
というわけで本日は以上です。ありがとうございました。
20:04

コメント

スクロール