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2022-08-12 16:23

今日の10分de1テーマ「がん医療の壮絶な歴史」

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本職は編集者のエイドリアン太郎が1日1テーマを決めて10分話すpodcastです。 ※ご意見、ご感想、質問や話のお題などありましたら eidoriantarou@gmail.com へお便りください。
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はい、というわけで、昨日の続きです。
その、「がん医療宣言の歴史化」という本でですね、
がんをですね、どういう風に治療法が確立していったかみたいな、
現在も格闘中かみたいな話なんですけど、やっぱりですね、壮絶なんですよね。
壮絶だし、なんていうか、本当にすごいんですけど、
まず、がんという病気の恐ろしさというか、
まず、これは現実の話としてそうですけど、
がんになった、もしくは家族ががんになりました。
僕、まだ幸いですね。
おじさんが前立腺がんになって手術したことあるくらいで、
家族の中でがんになった人はまだ出てないんですけど、
誰かですね、家族ががんになった、自分ががんになったという時にですね、
もう全ての意識がそこに行きますよね。
家族は自分もがんのことしか考えなくなるし、
家族もがんになった、家族のがんのことを家族全員が考えてるみたいな状態ですね。
がん中心の生活になるくらいな感じの、
それだけですね、全てが持っていかれるわけですよね。
他の病気がどんどん治療が確立していって、
死因ランキングから脱落していったのに、
がんがなんでそこから脱落しないかというと、
やっぱりですね、同じ細胞だからなんですよね。
同じ人間の細胞。
そういうのに無制限に増え続けると。
これが原因がウイルスだったりとか、
例えば細菌だったりとかしたら、
そこを狙い撃ちにするような化学療法とか薬とかによってできるわけですけど、
がんだけを狙い撃つということができないわけですよね。
もちろん放射線とかでやるということはあるわけですけども、
放射線があってたら、その放射線の周囲の身体にも影響がありますし、
抗がん剤も他の細胞も攻撃しちゃうわけですよね。
他の細胞と科学的に識別するものがないと。
それが無限に増え続けるし、
これも冷静に考えると恐ろしいなと思うのが、
普通細胞って幹細胞だったりとかしたものが、
普通の皮膚になりますとか骨になりますとか、
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歯になりますとかっていう形で、
何かの人間の器官になったら幹細胞になりますとか器官になったら、
幹細胞になったものを肌に戻せるかっていったらできないわけですよね。
一つの形になったらもう別のものには帰らない、巻き戻せないわけですけど、
幹細胞って何かしないけど巻き戻るんですよね。
肝臓にがんができましたって言っても、
他の部位でリンパ節とか肺とか脳とか他のところで増えちゃうんですよね。
そこに行ってここで増えるかみたいな感じですね。
全身かけめぐって増えちゃうと。
というので、IPS細胞みたいな感じですね。
なぜか一旦肝臓になってたのに巻き戻って他のところでもがんになれますみたいな。
どういうことじゃみたいな感じなんですけど。
そんな感じでやばい病気だなと。
基本的にがんというのは無限増殖していくがん細胞によって人間の元々の機能というのが
圧迫されて押しつぶされる形で機能停止に陥ってなくなったりしてしまうというような病気でしたよね。
だからどんどんどんどん増えていっちゃう。
それによって圧迫されるという病気なわけですけど。
その病気の治療法がどう確立したかみたいな話なんですが、
まずこういう医療史とかを読むとやっぱりいつも驚かされるのが
医療の発展遅ってことですよね。
例えば麻酔が発見されたのが19世紀ですし、
麻酔19世紀後半ですよね。
麻酔とあと消毒ですよね。
ちゃんと手術のときに医者が手を洗うとか、
消毒をしなきゃいけないということが発見されたのが19世紀後半。
それまでは消毒もしなくて麻酔もしないというのが当たり前で、
手術した方が死ぬみたいな世界かなわけですよね。
がんに関して言うと、古代ギリシャのヒップクラテスが
人間4液体説みたいな
赤色の液体、黒色の液体、黄色の液体、白の液体と
血液、黒単獣、黄単獣、粘液というので構成されている
人間4液体説みたいなのを唱えたんですよね。
古代ローマのガレノスがですね、
そのうちの黒単獣が鬱病とがんの原因になっているという風に言ったんですよね。
その説がですね、覆されるのが
確か19世紀という、ちょっと待てと。
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ちょっと待てみたいな、何千年信じとんねんみたいな
その説みたいな感じなわけですよね。
それもですね、ジョン・ハンターか誰かがね、
がんの組織を解剖したときに
ジョン・ハンターじゃないな、さすがに前か
10でも7世紀くらいにですね、ベサリウスか誰かかな
ちょっと忘れちゃったんですけど
がん組織を解剖したときに黒単獣が出てこない
これはちょっと言ってること違うんじゃないかみたいな
ガレノスの言ってることを否定するのにですね
言っても千も何百年かかってるわけですよね
そんなに最近までみたいな感じですね
そんな調子なんで
がんをですね、治療するというのが
というかがんというものが認識されるまでがめちゃくちゃ遅いんですよね
最初その白血病というのが19世紀くらいに報告されるようになったと
もちろんそれまで白血病で死んでる方はいるわけですけど
ただそれを解剖して
あれなんか血液おかしいぞみたいなことに気がつくような
科学的な土壌ができてるのが19世紀くらいなわけですよね
でですね、血液を採取したら
なんかすげー白血球だらけだと
この白血球だらけっていうのは海の特徴ですよね
海は白血球がいっぱい、死骸とかがいるわけで
で、血液が可能する病気だって言って
最初がんとかじゃなくて
まさか血液のがんとか疑わずにですね
血液可能症なんじゃないかっていう風に
最初は思うわけですよね
でですね、それががんってことも気づけないみたいなところから
始まるわけですけど
でですね、まあその
まあでもそれががんだってことも分かり
その後ですね
一応アメリカで
白血病の子供たちを集める
なんかその病院みたいなのができるんですよね
でも何もやれることはないと
ただただ死ぬのを待つだけみたいなところでですね
で、ほんと死ぬのを待つしかないので
何かやれることないかって言って
はっきり言ってほぼ人体実験みたいなことを繰り返すわけですよね
もうマジで打つ手がないから
もう人体実験するしかないって言ってですね
で、その時に悪性貧血か
悪性貧血に量産が効くっていうことがですね
分かって、でその量産をですね
取り寄せて、で白血病の症状の一つで
すごい貧血っていうのがあるので
貧血の白血病の子供にですね
量産を飲ませるんですよね
そしたらめちゃくちゃ悪化すると
で悪化して死んじゃうわけですけど
でですね、それは何でかっていうと
白血病っていうのは悪性貧血っていうのに量産が効くのは
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細胞という血を作る細胞に
量産がくしっとはまって働きかけて
でそこで血を作ることを促すことによって
貧血が治るわけですけど
そもそも白血病っていうのは
増血細胞がぶっ壊れてというか
がんによって
無限にですね
がんになった白血病を大量に生み出す
病気なわけですよね
その大量の白血球によって血液が
他の血液がうまく機能しなくなる
他のいろんな臓器とか
白血球によってつまらされるというか
機能不全に陥るというのが白血病なわけですよね
だからその量産を使っちゃうと
がん化した白血球が大量に出ちゃうわけですよね
だから逆効果なわけですけど
逆に言うと初めて
プラスであれマイナスであれ
投与したものが効果があったことが初めてだったんですよね
ということはこの量産の
逆の働きをするもの
えっと
量産と同じような化学式を持っているんだけど
量産の働きはしないものっていうのを
与えればいいんじゃないかって言って
量産の化合物を作るときに
出たそれを作るときに
似た化学式の別な物質ができるんですよね
似た物質ができて
それを取り寄せて投与してみたら
それが増血細胞に
はまることによって
でも量産の働きをしないことによって
がん化した白血球の生産が
一時的に止まるわけですよね
子どもの体調が少し良くなった
というので
それが初めての抗がん剤だったんですよね
というような感じで
なるほどって思ったんですけどもちろん今は
それとはまた別のいろんな原理での
抗がん剤っていうのが数百種類とかもっとあるのかな
とにかくたくさんあってですね
それをがんの症状とか
がんっていうのはとにかく同じ肺がん
同じ肝臓がんとか同じ病名でも
とにかくある意味
個性が豊からしくてですね
じゃあこの人のこのがんにはどういう
ある種の抗がん剤の
配合、与え方が良いのかっていうのが
患者によって千差万別らしいんですよね
それをカクテルみたいなものある
プロトコルっていうらしいんですけど
そのプロトコルを作る作り方っていうのが
それを支える抗がん剤っていうのが
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何百種類とあるという状況らしいんですよね
というのでですね
そんな調子でですねもうバタバタ人が
死んでいきながらですねでも少しずつ
あれこれ効いたぞあれでもすぐ死んじゃったぞみたいな感じですね
っていうのの積み重ねの上に
今の医療があるのかと思うとですね
なるほどと思いますね
抗がん剤もですね
できてやった初めて効果あった
って言って少し感慨するんですけど
やっぱりまた再発して死んじゃうみたいな
なんかいろいろまた新しいタイプの抗がん剤できた
またちょっと良くなった
でもやっぱり少ししたら半年ぐらいしたら死んじゃうみたいな
みたいなことが続いててですね
本当それに対してですね
間違ったアプローチもあって例えば
根治治療って言ってですね
がん組織の周りをものすごく
大幅にできるだけ取っちゃうみたいな
乳がんとかがポコってしこりができたりですね
胸の筋肉とかまで全部取っちゃうと
アバラの骨とかもいくつか取っちゃうみたいな
乳がんのあった部分の肉骨をごっそり取っちゃって
それによってですね
ものすごくQOLが下がると
しかも
転移っていうのは周りで起こるとかじゃなくて
さっき言ってたみたいに
全身を駆け巡っていくので
結局それでもどっかで再発が起こってみたいな
ものすごくですね
苦痛と肉体的な損傷の大きい手術が
すごく一瞬
ブームになったりとかですね
あとその
抗がん剤がですね
とにかくいろいろ研究したら
結果
とんでもない
何種類も同時に打ったほうが効くと
一種類じゃなくて数種類一回に打ったほうがいい
そして容量は最大クラスに多いほうがいい
かつなるべく長いほうがいい
そうしたら根治できるみたいな
もう本当に
生き残るには死の門をくぐらなきゃいけないみたいな
苦痛に満ちたみたいな
みたいなことがですね
なされたりとかですね
もうやばいわけですよね
そんな治療の
試行錯誤を経て
今があって
10年前と比べても
医療の進歩で
目まぐるしいというか
目覚めが遅かった分
物理学とかと比べたら
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1600年代の時に
惑星の運動を計算していたり
物理法則を発見していたり
しているのと比べると
黒単獣で
がんができるんだみたいな状態ですから
やけに医学って
遅いわけですよね
本当に数十年前で
めちゃくちゃ遅れてるんですよね
逆に言うと進歩がすごく早くて
今の医療と10年前の医療でも
随分違うと
僕が受けられる医療の質と
僕の子供が受けられる医療の質は
だいぶ違うだろうし
僕の親が受けられる医療の質と
こういうことの積み重ねの上に
今の医療があるんだと思うと
ありがたいなと思いました
というわけで
がんの話はまだ続くんですけど
とりあえずがんの歴史の本の話は
以上です
本日はありがとうございました
ありがとうございました
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