「なぜ あらそうの？」作：ニコライ・ポポフ（露）

今回紹介するのは、「なぜ　あらそうの？」　ロシアのニコライ・ポポフの作品。
原著タイトルは「ＷＨＹ？」。子供にも大人にも争いの意味を問いかける一冊です。

【語り】相川由里

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絵本と歩むｽ争いの意味を問いかける一冊。

平成12年にリーエル出版から刊行された

「なぜ争うの?ニコライ・ポポフ作」は文字のない絵本です。

美しい花咲く野に幸せそうに一本の花を手にするカエルがいました。

突然ネズミが現れ野にはたくさんの美しい花が咲いているのにカエルが持つ花を奪います。

するとカエルが二匹やってきてネズミから花を奪い返すだけでなく野の花を手当り次第に取ってしまいます。

負けてはなるものかとネズミも三匹の仲間で銃を積んだ車に乗りカエルに対抗します。

カエルもネズミも仲間を集め戦いが始まりますが両者とも意気揚々としているのです。

しかし爆撃で互いの車は破壊され花咲く野はやけの原と化します。

後に残ったのは呆然とするカエルとカエルから奪い取りすっかり枯れてしまった一本の花を持つネズミだけでした。

この本を一緒に読んだ子供たちから他に花はいっぱいあるのになぜネズミはカエルの花を取っちゃうの。

なんでカエルは取られた花をやめて返してって言わなかったのかな。

戦う前にどうしたらいいか話し合えばよかったんだという声が上がりました。

原著タイトルのwhyを子供たちは感じ取ったのです。

また色彩を失ったやけの原の場面で子供たちは息を呑みました。

今ロシアとオクライナが戦争してるんだよと一人が発した言葉にニュースで目にしたことを言い合いました。

戦争が起こったら学校に行けなくなるんだよ。

お母さんが戦争は誰も幸せにならないって言ってたんだ。

絵本から今起きている世界の出来事に関心を向けていきました。

子供にも大人にも争いの意味を問いかける一冊です。

ナビゲーターは相川優里がお届けしました。

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