デンマークのスマホ禁止法案
みなさん、こんにちは。教育カフェテラスへようこそ。大学講師の水野太一です。
こんにちは。大学2年生の高橋紗友香です。今日も教育に関する最新情報をお届けしていきます。
紗友香さん、今日はデンマークの教育に関する興味深いニュースがありますよ。
2025年2月25日付けのザ・ガーディアン氏の記事によると、デンマーク政府が、学校でのスマートフォン使用を禁止する法案を準備しているそうです。
え、本当ですか?スマホ禁止って、かなり思い切った対策ですね。どうしてそんな決定をしたんでしょうか?
はい。デンマーク政府は、子どもたちの幸福度向上を目指して設置した委員会の提言を受けて、この決定をしたようです。
教育大臣のマティアス・テスファイ氏は、「学校は教育の場であり、自己精査の場であるべきで、キーネイジャーの進出の延長であってはならない。」と述べています。
なるほど。でも先生、スマホって今の学生にとっては、なくてはならないものですよね。完全に禁止してしまって大丈夫なんでしょうか?
さやかさんの心配は最もです。実は、この法案では単にスマホを禁止するだけでなく、個人所有のタブレットも対象になっているんです。授業中はもちろん、休み時間にも使用できなくなります。
え、それは厳しいですね。でも、緊急時の連絡とかはどうするんですか?
その点については、特別な教育的ニーズがある生徒に対しては例外を設ける可能性があるそうです。ただ、基本的には学校を通じて連絡を取ることになるでしょうね。
へえ、昔ながらの方法ですね。でも先生、スマホを使わないことで何か良いことがあるんでしょうか?
はい。実はスマホ禁止を実施した学校では、学業成績が向上したという報告があるんです。特に劇的な改善が見られたケースもあるそうです。
また、対面でのコミュニケーションや読書、文章を書くことなどが認知発達に重要だという研究結果もあります。
へえ、意外ですね。でも確かに、最近は友達と話すよりもスマホを見ている時間の方が長いかも。
そうですね。デンマークの文化大臣のリアコブ・エンゲル・イコール・シュミット氏も、スクリーンは多くの子どもたちから子ども時代を奪っていると懸念を示しています。
なるほど。でも先生、スマホを完全に禁止するのは難しくないですか?
確かに課題はありますね。デンマークの校長会は、多くの学校がすでに独自のルールを設けているので、法律で一律に禁止するのは学校の最留権を奪うことになるのではないかと懸念しています。
あ、なるほど。学校ごとに状況が違うから、一律の規制は難しいってことですね。
そうですね。ただ、この問題はデンマークだけでなく、世界中で議論されているんです。
スマホ使用の影響とリテラシー
例えば、フランスでは2018年から学校でのスマホ使用を禁止していますし、ノルウェーではSNSの最低年齢を15歳に設定しています。
へえ、世界中で子どもたちのスマホ利用について真剣に考えているんですね。日本はどうなんでしょう?
日本でも文部科学省が学校でのスマホ使用に関するガイドラインを出していますが、法律による禁止までは至っていません。ただ、多くの学校が独自のルールを設けているのが現状です。
なるほど。でも先生、スマホを使わないとデジタル社会に対応できなくなりませんか?
いい質問ですね。確かにデジタルリテラシーは重要です。ただ、デンマークの提案では、13歳以上でもスマホ使用を推奨しています。つまり、完全な禁止ではなく、年齢に応じた適切な使用を目指しているんです。
ああ、そういうことですか。子どもの発達段階に合わせてスマホを使うってことですね。
そうですね。実は、デンマークの9歳から14歳の子どもたちは、1日平均3時間もTikTokやYouTubeを見ているそうです。これは子どもの健全な発達にとって懸念される状況なんです。
え、3時間も?確かに長すぎますね。私も気をつけなきゃ。
そうですね。さやかさんも含めて、私たち大人も自分のスマホ使用時間を見直す良い機会かもしれませんね。
はい、本当にそう思います。今日の話を聞いて、スマホとの付き合い方をもう一度考えてみようと思いました。
素晴らしいですね。今回のデンマークの取り組みは、子どもたちの健全な成長と学習環境の改善を目指したものです。日本でも参考になる点があるかもしれません。
はい、とても勉強になりました。これからの教育現場でのスマホの扱いについて、もっと関心を持って見ていきたいと思います。
リスナーの皆さんも、ぜひスマホとの付き合い方について考えてみてくださいね。
今日はデンマークの学校でもスマホ禁止の話題をお届けしました。次回もまた、教育に関する最新情報をお伝えしていきます。
次回も楽しみにしています。それでは、また次回お会いしましょう。
