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2025-03-29 06:50

多様性を包摂する新しい学び!2025年学習指導要領改訂の注目ポイント

2024年12月、文部科学大臣から中央教育審議会への諮問を受け、次期学習指導要領改訂に向けた議論が始まりました。デジタル技術の進展やグローバル化など、急速に変化する社会に対応するため、教育のあり方も大きな転換期を迎えています。今回の改訂では、質の高い深い学びの実現や、多様な子どもたちを包摂する柔軟な教育課程の構築など、さまざまな観点から検討が行われます。新しい時代に求められる教育とは何か、一緒に考えていきましょう。

サマリー

2025年の学習指導要領改訂に向けた議論が進んでおり、特に多様性を包摂する教育課程が重要視されています。改訂では、子どもたちが社会環境の変化に対応し、持続可能な社会を作る力を育むことが求められています。

学習指導要領の改訂背景
みなさん、こんにちは。教育カフェテラスへようこそ。本日のパーソナリティは、水野太一です。
こんにちは、高橋紗友香です。よろしくお願いします。
紗友香さん、今日は大切なテーマについて話し合いたいと思います。
文部科学省が、2025年3月27日に公開した資料、初等・中等教育における教育課程の基準等の在り方についてを基に、
次期学習指導要領の改訂に向けた議論について取り上げます。
わあ、学習指導要領の改訂ですか。私たち教育学部の学生にとっては、とても気になるテーマですね。
でも、学習指導要領ってどのくらいの頻度で改訂されるんですか?
いい質問ですね。学習指導要領は約10年ごとに改訂されます。
今回の改訂に向けた議論は、2024年12月25日に文部科学大臣から中央教育審議会への諮問を受けて始まりました。
なるほど。10年に1度というのは結構大きな節目ですね。改訂のプロセスはどのように進むんですか?
改訂のプロセスは大きく分けて、中央教育審議会での有識者による議論、子どもからの意見聴取、
そしてパブリックコメントによる一般の方からの意見募集などを経て行われます。
最終的に中央教育審議会から答申が出され、それをもとに新しい学習指導要領が作成されます。
へえ、子どもの意見も聞くんですね。それって素晴らしいことだと思います。
ところで、今回の改訂で特に注目されているポイントはありますか?
はい。いくつかの重要なポイントがあります。
まず、子どもたちを取り巻く社会環境の変化に注目しています。
少子高齢化やグローバル化、デジタル技術の発展などが挙げられています。
これらの変化を踏まえて、子どもたちにとって本当に重要なことは何かを考えています。
確かに、私たちが生きる社会は急速に変化していますよね。
AIやデジタル技術の発展は目覚ましいですし、そういった中で子どもたちに必要な力って何だと考えられているんですか?
資料では主に3つの点が強調されています。
1つ目は、自らの人生を舵取りする力を身につけること。
2つ目は、持続可能な社会の作り手となること。
そして3つ目は、豊かな可能性を開花できることです。
これらの力を育むことが、これからの教育に求められているんです。
なるほど。自分の人生を自分で決められる力や、社会に貢献できる力を身につけるのは大切ですよね。
でも、具体的にどうやってそういう力を育むんでしょうか?
その点について、現行の学習指導要領が目指していることを見てみましょう。
社会に開かれた教育過程の実現や、
主体的、対話的で深い学びの視点からの学習過程の改善などが挙げられています。
また、知識及び技能の習得、思考力、判断力、表現力等の育成、
学びに向かう力や人間性等の寛容といったバランスの取れた資質、能力の育成を目指しています。
主体的、対話的で深い学びって、アクティブラーニングのことですよね。大学でもよく聞く言葉です。
でも、実際にそういった学びが実現できているのでしょうか?
いい質問ですね。実は、現行の学習指導要領の実施によって、いくつかの成果が出ています。
例えば、教員の授業改善の意識が向上し、約9割の学校が資質、能力の育成や授業改善の取り組みが実現できていると回答しています。
また、全国学力学習状況調査やOECDの記者調査では、地域間格差や学力格差の改善も見られています。
多様性を包摂する教育課程
へえ、そうなんですか。でも、まだ課題もあるんでしょうか?
はい、課題もあります。例えば、将来の夢を持つ子どもの割合や、深い理解を伴う知識の習得、自律的に学ぶ自信などの面で課題が見られます。
また、デジタルを活用した効果的な学びについても、まだ改善の余地があるようです。
なるほど。デジタル活用については、私たち学生も日々試行錯誤していますからね。
ところで、新しい学習指導要領では、こういった課題にどう取り組もうとしているんですか?
新しい学習指導要領の改訂に向けて、いくつかの重要な論点が挙げられています。
例えば、質も高い、深い学びを実現し、分かりやすく使いやすい学習指導要領の在り方や、多様な子どもたちを包摂する柔軟な教育課程の在り方などです。
また、各教科等の目標、内容の見直しや、教育課程の実施に伴う負担への対応なども検討されています。
へえ、多様な子どもたちを包摂するというのが印象的ですね。具体的にはどういうことなんでしょうか?
そうですね。例えば、不登校の児童生徒や、特定分野に才能のある児童生徒など、
一つの教育課程では対応が難しい子どもたちのために、より柔軟な教育課程を考えていくということです。
また、特別支援教育の充実や、高等学校での多様な学びの実現なども検討されています。
なるほど。一人一人の子どもに合わせた教育ができるようになるんですね。
でも、そうなると先生方の負担も増えそうですが、その点はどう考えられているんですか?
その点も重要な論点として挙げられています。
教育課程の実施に伴う過度な負担や負担感が生じにくい在り方を検討したり、
現在以上に増加させないことを前提とした、年間の標準総授業次数の在り方を考えたりしています。
また、地域や家庭とも連携、共同を促進しつつ、カリキュラムマネジメントを実質化する方策も検討されています。
へえ、先生方の負担にも配慮しながら、より良い教育を目指そうとしているんですね。
私も将来、教師になりたいので、とても参考になります。
新しい学習指導要領ができるのが楽しみになってきました。
そうですね。これからの社会を担う子どもたちのために、より良い教育の在り方を考え続けることが大切です。
さやかさんのような未来の教師の皆さんにも、ぜひこの議論に注目し、自分なりの考えを持っていってほしいですね。
はい、頑張ります。今日は学習指導要領の改定について、たくさん勉強になりました。ありがとうございました。
こちらこそ、さやかさんの熱心な質問のおかげで、とても充実した話ができました。
皆さん、今日も教育カフェテラスを最後まで聞いてくださり、ありがとうございました。次回もお楽しみに。
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