ちょっと難しい言い方してちょっと申し訳ないですけど。
よく僕らコンテキストと文化と個人っていうのが分けて考えるんですけど。
コンテキストと文脈と?
文脈と文化と個人。
つまり文化ってあるけどでもやっぱり個人の性格もあるじゃないですか。
まあそうだよね。
だから文化でちょっと語るのって結構ステレオタイプになりがちで、あの国の人間はこういう人でしょみたいな。
これはやっぱりあまりよろしくなくて、やっぱそれって個人があっての話だなと。
ただ一方で僕らって生まれ育った場所とかの影響からは逃げられないんですね。
これホーステイド先生がよく言ってるんですけど。
これはもう間違いなくて。
自分が意識してなくても、例えば日本で生まれたっていうのもそうだし、日本の中のちょっと地方とかで生まれたっていう。
この環境の常識を無意識のうちに10年ぐらい育ってた中で、やっぱり自分の中で価値観が蓄積されていってるわけですよね。
まあそうだよね。
それ今話してることがコンテキスト?
今のはコンテキストじゃなくて文化。
コンテキストっていうのはどっちかっていうと環境の話で。
今のこの独立の話で言うと、そもそも独立しやすい環境があるのかどうかっていうそういう話。
なるほどね。
これは結構面白いクエスチョンだなと思ったのは、どこまでけっこう考えられてくれたのか聞いてみたいんですけど。
考えてないと思う。
ありがとう。
野村総研のデータで、そもそも日本での企業数、つまり開業の数とか廃業の数、あと企業の意欲とかっていうのが、他の先進国に比べて圧倒的に低いっていうのはデータで出ているんですよ。
そもそもそうやってやること自体が少ないってことなのね。
そうです。日本やっぱ開業率も低い。廃業率も低いので、そこはちょっとなんかいろんな、生まれた会社がなかなか潰れてないっていう現象もある。
でもそれだけ考えてから踏み出すみたいなこともあるかもしれないね。
そもそも企業をしたいと思いますかっていう意欲の部分っていうのが、やっぱり他の国よりも低くてですね。
特にクエスチョンで言うと、企業をして成功したら社会的地位を得られると思いますか?みたいなクエスチョンに対して、日本人は他の国に比べるとそう思ってない。
じゃあ企業をするとあんまうまくいかないもんだって思ってるんだけど。
もしくは成功しても自分たちが欲しい成功ではないって思ってる可能性はここあるんですよ。
なるほど。
まあでもさ、確かにさ、なんか企業家の話をするとさ、やっぱりどうしても海外の人の話とかさ、なんか孫さんぐらいなのかなとかさ。
いっぱいいると思うよ。でももうちょっとさ、なんか企業家っていうとなんか大企業のさ、結構古い製造業を立ち上げてきたみたいなさ。
なんかそういう人の話が多かったりするしさ。
あ、そうか。なんかそれは面白いね。
だから数字だけで見ると、なんかちょっと独立向いてなさそうな空気は感じるんだけども。
でも文化の側面で見るとですね、日本ってその達成意欲って言われるような側面が世界でも圧倒的に高いんですね。
そうなの?
男性性ってやつですよね?
これね、ちょっと国によって言い方が違ってて。男性性、女性性って言うとちょっと最近のジェンダーのこの文脈からするとあまりふさわしくないってことで、
達成志向が高い、弱いみたいな言い方をしていて。達成志向の対局にあるのはどっちかというと社会の調和みたいな。
国でイメージすると、社会の調和っていうのは北欧の国をちょっとイメージしていただきたい。
なるほど。
割とその個人の成功よりも社会の調和の方をより重視してっていう。
福祉が扱ったりするような傾向があるのかもしれないけどね。
なるほど。
日本はこれが達成志向がすごく高い国で、本当もアメリカとかよりも高いぐらいに極端に高くて。
そうなの?
これの特徴は割と日本の職人的な志向性とかを表していると言われていて、
ひとつの道を極めることが称賛されるとか、社会的な地位とか成功を追い求めたいっていう感覚があるっていうのがこれを表しているんですね。
なるほど。
じゃああれじゃない、独立かっこいいとか独立イコール成功だみたいなふうな世の中の風潮になってくると、
一気にぼーっとみんな独立したいみたいな感じになるかもしれない。
おっしゃる通りで。
多分向いてる向いてないっていうよりかは、目はあると。
あとは条件がどう整うかっていうことかなっていうふうに思ってて、
たぶんそのうちの一つがまさにその企業界イコールかっこいいとか、
アメリカで言うようなイーロンマスクとかジョブスみたいな、
ちょっと身近ではないんだけど、でもすごいサクセスを収めた人たちっていうのが身近にどれだけ出てくるかっていうのは結構重要なポイントだなっていうふうには思ってて、
それがみんながああいうふうになりたいっていうふうに心の底から思うかどうかっていうのが、
一つキーワードになってくるのかなと思います。
面白いね。なんかノリなんだね。
なんかそういうことでしょ。あれかっこいいみたいなさ、このノリというか。
そういうのに左右される。
ミームというか。
ちょっと違う観点で話してみたいんだけど、
私この本を読んだ時に感じたのは、
これ6つの次元で文化を評価していくじゃないですか、アセスしていくじゃないですか。
それでその個人主義か集団主義かって、どれだけその集団の方の価値を重く見るのかっていうところが、
あるいは個人なのかっていうのは、実は日本は超真ん中なわけ。
だからもっと他に例えば中国とか東南アジアの国とかみたいに、
もっと集団の方の利益のことをもっと大事に考えてたりするのかと、
多分みんな思ってると思うんだけど。
和だとか超和だとか言うけどって話だよね。
そうでもないぐらい真ん中のぐらい、実は結構個人主義なわけ、日本って。
私はそれはすごいわかるじゃん。
だから結構本当は会社の中みたいなところにいて、
会社のためにみたいなことって、実はすごいストレスなんじゃないかなって思ったりするわけ。
あんまないよ。
これなんか面白い調査があって、
あなたは個人主義ですか集団主義ですか。
あなたの周りにいる人は個人主義ですか集団主義ですか。
私の質問を日本とアメリカでやって比較するような調査があったんですけど、
通常アメリカだったら自分も個人主義だし周りも個人主義だし当たり前だっていう結果が出たところ、
日本は自分は個人主義なんだけど周りは集団主義だと思っているっていう結果が出たっていう調査があるんですね。
それってどういうことだ。
だから割と今のちょっと中間にあるっていう側面が出てるなって、
要は個人主義的な側面をちょっと持ってるんだけど、
でもそれを表にあまり出さずに、
集団主義的な長盤のところに自分を合わせようとするっていう側面が割とこの調査結果から出てるなと思って、
結構この補正度のスコアとすごくリンクしてみえますね。
だってコーチングでいろんなクライアントさんと接するじゃない。
そうするとみんな私はもうちょっとこれを言いたいんですけどとか、
ここはもうちょっとこういうふうにするみたいなことを出してみたいんですけどって、
でもやっぱりそういう雰囲気じゃないんでっていうのを、
同じ会社の人はやってるわけじゃないんだけどさ、
10人いたら10人のクライアントさんがみんなそうやって言うわけよね。
って思うとさ、多分あなたの会社の隣の人も多分そう思ってるよみたいな。
でもなんかみんなそれを思ってるけど、
みんなが言うことを求めてないであろうから出さないみたいな、
そういう10人だったりするわけだよね。
すごいよ。
じゃあ誰も思ってないけどそっち行っちゃうみたいな。
だからそう、どこにも意思のない感じの、
何なんだろうこの集団はって、
集団のように見えるんだけど、
実はみんな全然違うこと考えてて、
全然誰も集団のことも考えてないで、
考えてること思ってることをただ自分の中で閉じ込めて、
で、悶々としているっていうさ。
さっきそういう組織ってストレスフルだよねって話ありましたけど、
実際に日本企業と外資系の企業で、
従業員満足度とかロイヤリティを調査した結果とかもあるんですけど、
僕らが想像する日本企業って低い。
そうだよね。
いやなんかなんとなくわかる。
イスラエルはもうスタートアップネーションって本があるんですけど
本当に起業家がたくさん出てますと。
で私もあの年通り働いた時代にイスラエルの起業家と4年ぐらい仕事してたんですけども
やっぱりあの最初そのスコアを見た時信じられなかったんですね。
いや嘘でしょって。あんなに起業家たくさん生まれてる国で
そんなに将来のことを心配してやってる人達かって思ったんですけど
でもよくよく考えてみると
やっぱりイスラエルって国自体が正常的にすごく不安定であるっていうのが一つと
あと国内のマーケットがほとんどないんですよ。すごくちっちゃい国なんで。
だからあのやっぱり起業して独立してその会社を例えば
M&Aで売却をする2,3年で売却するとか
できる人はアメリカのマーケットとかに行って上場を目指すとかっていう
この起業家オプションっていうのがリスク回避のための超合理的な行動なんですよ。
だから同じリスク回避が高い人たちでも
要はリスクをどんだけ感じてるかっていう環境、さっき言ったコンテクスですね。
これによって生まれる行動が変わっていくんですよ。
だからそう考えると多分あのもしかしたら日本人は
リスク回避度は高いんだけど
まだリスクを全然感じてない人たちがたくさんいて
大企業で行ったほうがいいなみたいな。
やっぱり1億2千万人ぐらいいたりするっていうのもさ
すげえ中途半端なとこなんだろうね。
なんかさ結構身近なマーケットでさどうにかなっちゃうみたいな。今のさ。
そうですね。よく言われる話。お隣の韓国とよく比較される話ですけど
やっぱ日本は日本のマーケットである程度の成功ができてしまうから
グローバルでのサクセスを目指さない。
それこそBTSがなんであんなにアメリカで成功したかっていう話とか
あと韓国映画がなんであんなに世界的に成功してるのかっていう
それはやっぱり最初からグローバルマーケットを目指してるんですけど
なんでかっていうと国内のマーケットがちっちゃいから
最初から外を目指すっていうことをやってるんですね。
これが多分イスラエル韓国にあって日本にはないもので。
なるほどね。
日本の企業家もどうしてもやっぱり最初は日本である程度成功してから
海外に行くっていう発想の企業家がやっぱりほとんど
それは決して僕は悪いことではないと思うんですけども
でも一方でグローバルの本当のデカい企業が
なかなか日本から生まれてこないっていうのは
根底にはそういうところがあるっていう。
やっぱ俺らもあれだよ。
何?
英語でポッドキャストやろうか。
もちろん!
いつでも!
外に出よう!
大きなマーケット!
これ本当にこの間ちょっとシャレで話したんだよね。
英語にした瞬間にいろんな人にリーチするんじゃないかなみたいなね。
そんな話もちょっとシャレでもしたんだけどね。
さっきの文脈化