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2023-09-01 10:18

4:【DR】ツール・ド・フランスで考える空気抵抗

産業機械の設計者が世の中の色んなもののデザインレビューを勝手にしてしまうpodcastです。今回は自転車ロードレースと空気抵抗について話してみました。X(Twitter)のハッシュタグ「#デザレfm」でご意見・ご感想お待ちしてます。X(twitter )アカウントは@makino_fan です。

サマリー

ツールドフランスでは空気抵抗が重要です。人や機材が空気抵抗の原因となります。空気抵抗を減らすためにドラフティング効果を利用することが大切です。また、産業機械でも今後は空気抵抗を考慮する時代が来るかもしれません。

00:05
こんにちは、ツネゾウです。
デザインレビューFM第4回目、始めたいと思います。よろしくお願いします。
このデザインレビューFMは、世の中の様々なもの、主に工業製品やそれに関わる出来事について、私の主観で勝手にデザインレビューをしていこうという番組です。
なぜこんな設計をしているんだろうとか、こういう設計にした方がいいんじゃないかという話を無責任にしていきますので、気軽に聞いていただければ幸いです。
前回は、歯車屋の見た世界という本についてお話しさせていただきました。
今回は、ツール・ド・フランスで考える空気抵抗と題して話してみようと思います。
では本編をどうぞ。
はい、では本編です。
ツールドフランスと空気抵抗
皆さん、ツール・ド・フランスって聞いたことあるでしょうか?
今年はですね、7月1日から7月23日の期間で開催された自転車のロードレースです。
ヨーロッパではですね、サッカーと同じくらい人気があるスポーツなんです。
私はですね、2021年の東京オリンピックで見てから好きになったにわかファンなんですけども、それから毎年追いかけてますね。
今年はですね、ユンボビスマのビンゲゴーが総合連覇という形でですね、去年に続いて優勝しましたね。
ポガチャルとですね、熱い戦いにドキドキしましたね。
そこでですね、今回考えたいのが空気抵抗ということで、この空気抵抗なんですけども、
ロードバイク、自転車で走る上で最も大きな抵抗がこの空気抵抗なんです。
空気抵抗の他には、路面の抵抗、タイヤが変形した際の抵抗だったり、
あとは摩擦抵抗、その車輪の軸とか、チェーンですね。それによる摩擦抵抗。
あとは重力抵抗、上り坂とかであればその重力の抵抗がかかるんですけど、
その中でも一番大きな抵抗というのが空気抵抗らしいです。
この空気抵抗がどれくらいかというと、
例えば時速10キロで走っているとすると、全体の抵抗のうち50%、
時速30キロメートルパーアワーで走っているとすると、
全体の抵抗のもう80%がこの空気抵抗によって与えられるそうです。
この空気抵抗というのもいろいろ含まれているんですけど、
その中で一番大きいのが人ですね。
人間の投影面積によって発生する空気の抵抗が一番大きくて、
それが75%から80%がその人による抵抗らしいです。
なのでなるべく走っているときに、
投影面積を小さくして走るような姿がよく見られますね。
特に下り坂なんてスピードが出るので、
特に体を小さくして乗っている姿をよく見ます。
人の次に大きい空気抵抗の原因として、
機材、自転車ですね。
これが残りの20%から25%が機材による空気抵抗。
その中にはハンドルとかフレームとかホイールとか、
そういったものが原因になるんですけど、
それも様々な工夫を自転車のメーカーがしていて、
例えばBMCというフレームのメーカーがあるんですけど、
そこはF1のレッドブルと共同で、
空気抵抗の少ないフレームの開発をしているみたいですね。
人と機材が空気抵抗の原因になるんですけど、
実際レース中に空気抵抗をいかに減らすかというのが結構大事で、
例えば前の選手の後ろに並んで走るというのが非常に効果があって、
前の選手が空気の抵抗を受けてくれて、
その後ろにぴったりついて走ることで、
自分は空気抵抗を受けずに走ることができる。
それをドラフティング効果というらしいですね。
例えばツールドフランス、チーム戦なんですけども、
1チーム8人でレースを行います。
エースが1人いて、他の人はサポートという形で、
エースを勝たせるためにいろんな工夫をするんですけども、
例えばスタートしてゴールまで100キロ以上あるんですけど、
サポートの人が先頭を走って、
その先頭の2番目もサポートの人がいて、
後ろの方にエースが走っていると。
先頭のサポートの人はどんどん入れ替わって、
順番に空気抵抗を受けながら、
ゴールが近づいてくるとだんだんサポートの人たちは脱落していくんですね。
体力がなくなって。
ゴールの直前にやっとエースが1番前に出てきて、
飛び出して、どーんと全力で走ってゴールすると。
そんな光景をよく見ます。
あとは、例えば機材のトラブルで1回止まってしまって、
自転車を交換したりとかパンクの修理をしたりという光景もあるんですけど、
自転車を持っているサポートカーというのはいるんですが、
遅れちゃった選手はサポートカーの後ろを走って、
空気抵抗を避けて、なるべく遅れを取り戻すということもあります。
このドラフティング効果というので、
20%から30%の空気抵抗を減らせるらしいですね。
産業機械と空気抵抗
では、産業機械で空気抵抗を考えることはあるかというところの話に行きたいんですけど、
私は今までそれを考えて設計したことはないんですね。
例えば自動車とか新幹線とか飛行機というのは、
当然その飛行機も空気抵抗を考えられたような形をしてますよね。
ただ私が設計しているような工場の中で、
それも自動車とか飛行機に比べると、
ゆっくり動くような機械ではなかなか空気抵抗まで考えて設計をすることはないですね。
強いて言うとチューブとか配管を通す時の配管抵抗を考えますが、
そこらへんは今回の空気抵抗とは違いますよね。
そうですね、ないですよね。
工作機械と言うと主軸のカバーを空気抵抗の小さい形にして省エリになりましたとか、
そういう話も今までは聞いたことないんですけども、
もしかすると今後そんなことを考える時代が来るかもしれませんね。
はい、ということで最後になりましたが、
少しでも自転車ロードレースに興味を持ってくれたあなた。
ちょうど今ですね、ブエルタア・エスパーニャンというレースがスペインで開催されています。
このレースはですね、8月26日から21日間、9月17日まで行われているんですけども、
Jスポーツというインターネットのサービスで見ることができます。
私もですね、Amazonプライムの中のJスポーツというのを契約してそこで見てます。
興味を持った方はぜひ見てみてください。
もちろんツールドフランスもですね、そのビデオが残っているのでそれで見れることができます。
私もそのちょうど7月から今の時期ですね、ロードレースの期間だけJスポーツを契約して見ています。
はい、ということで今日はですね、ツールドフランスのタイミングだったので、
そのロードレースと空気抵抗というところの話をさせていただきました。
ではまたお会いしましょう。さよなら。
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