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【令和8年度改定】協力医療機関のカンファレンス頻度が大幅緩和|月1回→年3回へ
2026-03-31 06:20

【令和8年度改定】協力医療機関のカンファレンス頻度が大幅緩和|月1回→年3回へ

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令和8年度診療報酬改定では、協力医療機関と介護保険施設等が行うカンファレンスの頻度要件が大幅に緩和されます。この見直しは、協力対象施設入所者入院加算と介護保険施設等連携往診加算の2つの加算に共通する施設基準の変更です。背景には、現行の頻回なカンファレンス実施が医療現場の負担となっており、届出が進まないという課題がありました。今回の改定は、実効性のある連携関係を保ちながら業務効率化を図ることを目的としています。

見直しのポイントは3つあります。第一に、ICTによる情報共有を行う場合のカンファレンス頻度が、現行の年3回以上から年1回以上に緩和されます。第二に、ICTによる情報共有を行わない場合の頻度が、現行の月1回以上から原則年3回以上に緩和されます。第三に、カンファレンスを入退院支援加算1の連携機関とのカンファレンスと兼ねることが可能になります。

改定の背景:頻回なカンファレンスが届出の障壁に

今回の見直しの背景には、現行のカンファレンス要件が医療機関の届出を妨げているという実態があります。

令和6年度診療報酬改定では、介護保険施設等の入所者の病状急変時に備えた後方支援体制を強化するため、協力対象施設入所者入院加算と介護保険施設等連携往診加算が設けられました。これらの加算では、協力医療機関と介護保険施設等が平時から情報共有を行うことが施設基準として求められています。

この施設基準のうち、カンファレンスの頻度要件は、ICTを活用する場合で年3回以上、ICTを活用しない場合で月1回以上と定められていました。しかし、令和6年度改定の結果検証に係る特別調査では、カンファレンスの頻回な実施やICTの整備が困難であるという意見が寄せられ、加算の届出が伸び悩んでいることが明らかになりました。

こうした現場の声を受けて、今回の改定では、実効性のある連携関係を維持しつつ業務効率化を図る観点から、カンファレンス頻度の大幅な緩和が行われます。

変更点①:ICTによる情報共有ありの場合——年3回から年1回へ

ICTを活用して情報共有を行う場合のカンファレンス頻度は、現行の年3回以上から年1回以上に緩和されます。

この要件を満たすには、2つの条件を両方クリアする必要があります。1つ目は、入所者の診療情報と病状急変時の対応方針を、あらかじめ患者の同意を得たうえで介護保険施設等から協力医療機関に提供し、協力医療機関の保険医がICTを活用して常時確認可能な体制を有していることです。2つ目は、介護保険施設等と協力医療機関が、入所者の病状急変時の対応方針等を共有するためのカンファレンスを年1回以上実施することです。

現行では、ICTによる常時確認体制を整備したうえで年3回以上のカンファレンスが必要でした。改定後は、ICTを通じて日常的に情報を共有できている場合、対面等でのカンファレンスは年1回で足りることになります。

変更点②:ICTによる情報共有なしの場合——月1回から原則年3回へ

ICTを活用しない場合のカンファレンス頻度は、現行の月1回以上から原則年3回以上に大幅に緩和されます。

改定後の要件では、介護保険施設等と協力医療機関が、入所者の病状急変時の対応方針等を共有するためのカンファレンスを年3回以上実施することが求められます。さらに、一定の実績がある場合はカンファレンスの頻度がさらに軽減されます。具体的には、協力対象施設入所者入院加算では当該施設から年2件以上の入院を受け入れた場合、介護保険施設等連携往診加算では年2件以上の往診を行った場合に、カンファレンスは年1回以上で足りることとされます。

この実績要件による軽減が認められる場合には、加算ごとに求められる情報共有の条件が異なります。協力対象施設入所者入院加算では、入退院に際して施設職員と入所者の急変時の対応方針および入院依頼時の連絡方法等について適切な情報共有を行うことが条件です。介護保険施設等連携往診加算では、往診に際して施設職員と入所者の急変時の対応方針および往診依頼時の連絡方法等について適切な情報共有を行うことが条件です。

変更点③:カンファレンスの実施方法の柔軟化

カンファレンスの実施方法についても、柔軟な取扱いが新たに規定されます。

ビデオ通話による実施は、現行と同様に引き続き認められます。この点は従来から変更はありません。

入退院支援加算1の連携機関とのカンファレンスとの兼用は、今回新設される規定です。協力対象施設入所者入院加算と介護保険施設等連携往診加算のいずれについても、カンファレンスが入退院支援加算1における連携機関とのカンファレンスを兼ねることが認められます。すでに入退院支援加算1の届出をしている医療機関にとっては、既存のカンファレンスと統合することで、業務負担をさらに軽減できます。

対象となる2つの加算の整理

今回の見直しは、以下の2つの加算の施設基準に共通して適用されます。

協力対象施設入所者入院加算は、介護保険施設等の入所者が病状急変で入院が必要となった際、協力医療機関が入院を受け入れた場合に入院初日に算定する加算です。往診が行われた場合は600点、それ以外の場合は200点が算定されます。

介護保険施設等連携往診加算は、介護保険施設等の入所者が病状急変した際、協力医療機関の医師が往診を行った場合に算定する加算です。200点が算定されます。

いずれの加算も、対象となる医療機関は在宅療養支援病院、在宅療養支援診療所、在宅療養後方支援病院、および地域包括ケア病棟入院料の届出を行っている病棟・病室を有する病院です。

まとめ

令和8年度診療報酬改定により、協力医療機関と介護保険施設等が行うカンファレンスの頻度要件が大幅に緩和されます。ICTによる情報共有を行う場合は年3回以上から年1回以上に、ICTによる情報共有を行わない場合は月1回以上から原則年3回以上に変更されます。加えて、入退院支援加算1のカンファレンスとの兼用も認められ、業務効率化が図られます。協力対象施設入所者入院加算や介護保険施設等連携往診加算の届出を検討している医療機関にとっては、施設基準のハードルが下がる重要な改定です。



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サマリー

令和8年度診療報酬改定により、協力医療機関と介護保険施設等間のカンファレンス頻度要件が大幅に緩和されます。ICTを活用する場合の頻度は年3回から年1回に、ICTを活用しない場合は月1回から原則年3回に減少し、実績があれば年1回で済むようになります。これにより、医療現場の負担を軽減し、協力対象施設入所者入院加算や介護保険施設等連携往診加算の届出促進と実効性のある連携強化が期待されます。

導入と問題提起:医療現場の「定例会議」問題
あの、何もトラブルが起きていないのに、万が一に備えて、毎月必ずご近所さんと顔を合わせる定例会議を強要されたら、あなたはどう思いますか?
いや、それは絶対に疲弊しますね。
ですよね。実は、これと全く同じことが、医療現場で起きていたんですよ。今回の深掘り分析では、令和8年度の診療報酬改定に関する資料を紐解いていきます。
えー、カンファレンス頻度の大幅緩和というルール変更ですね。
はい。一見地味なこの変更が、なぜ現場の医師やスタッフにとって極めて重要な意味を持つのか、皆さんと一緒に探っていきましょう。
令和6年度改定の背景と連携加算の課題
実はですね、あの、この問題の背景には令和6年度の改定があるんです。
令和6年度というと少し前ですね。
そうです。この時に、医療機関と介護施設の連携を促すための新しい加算が新設されました。
最大600点の協力対象施設入所者入院加算や200点の介護保健施設等連携往診加算ですね。
なるほど。連携を強化したら評価される仕組みですね。
はい。意図は素晴らしかったんです。でも、その条件が驚くほど厳しくて、ICTの設備がない場合は、なんと月1回以上、ICTがあっても年3回以上の会議が必須とされたんです。
えっと、ちょっと待ってください。ただでさえ人手不足で病神のスケジュールで動いている現場に、毎月定例回避を義務付けたんですか?
はい。おっしゃる通りです。
いや、それはいくらなんでも負担が重すぎませんか?
まさにその通りでして、結果検証の特別調査データを見ると、見事にそれが消費期になっていたんです。
ああ、やっぱり。
ええ。頻快な会議の義務と、あのICT整備の困難さがネックになって、せっかくの加算制度なのに届出が全く伸び悩むという本末転倒な事態が起きていました。
ICT整備の困難さと実務の壁
そこでちょっと疑問なんですけど、そのICT整備の困難さってどういうことなんですか?
と言いますと。
今の時代、スマホ一つあれば誰でもビデオ通話できるじゃないですか。
病院と介護施設でサクッとオンライン会議をするのが、なぜそんなに難しいんでしょうか?
ああ、それはですね、医療や介護の現場ならではの特殊な事情があるんですよ。
特殊な事情ですか?
はい。患者さんの非常にセンシティブな個人情報を扱うので、病院も施設もそれぞれ強固なセキュリティに守られた独立したネットワークを使っているんです。
なるほど。カルテとかの大事な情報がありますもんね。
ええ。システム自体も違うため、外部と安全に接続する環境を作るには単にアプリを入れるだけじゃダメなんです。
インフラの見直しや厳格なルール作りが必要になります。
つまり事務手続やシステムの壁が予想以上に高かったと。
良かれと思った作ったルールが実務のリアルな壁にぶつかって現場の首を絞めていたわけですね。
まさにそういうことです。
令和8年度改定によるカンファレンス頻度の大幅緩和
それで今回の令和8年度改定ではそこがどう軌道修正されたんでしょうか。
今回は非常に現実的な解決策が取られました。
まずICTを活用できる場合、カンファレンスは年3回以上から年1回以上に大幅に緩和されました。
一気に減りましたね。
そうなんです。そしてICTがない場合でも毎月から原則年3回以上へと減りました。
さらに画期的なのは年2件以上の往診や入院の受け入れ実績があればですね。
はい、実績があれば。
ICTがなくても年1回で済むようになったんです。
連携の実態評価と柔軟な運用:会議の兼用
いやあえてちょっと意地悪な聞き方をしますけど、いくら負担軽減とはいえ年1回で本当に連携と言えるんでしょうか。
おー鋭いですね。
それでいざという時の関係性って維持できるんですか。
実はそこがこの改定のよく練られている点なんです。
ポイントは実績がある施設という条件なんですよ。
実績がある、つまり実際に動いているということですか。
その通りです。実際に往診に行ったり、急返時に患者さんを受け入れたりしているということは、すでに現場同士でその都度密なコミュニケーションを取っているわけです。
あーなるほど。実務の中で生きた連携ができているなら、わざわざ連携のための形式的な会議を何度も開く必要はないってことですね。
ええ、非常に合理的な判断ですよね。会議の回数という形式ではなく、実際の行動という実態を評価するようになったんです。
素晴らしいですね。しかも資料を読んでいて気づいたんですが、もう一つ見事な工夫がありますよね。
お気づきになりましたか。
はい。このカンファレンスって、入隊員支援課さんワンの連携機関との会議と兼用していいことになっていますよね。
そうなんです。
どうせ集まるなら別の会議の要件も一緒に満たしていいよっていうこの柔軟さ、これ現場の事務負担を一気に減らすブレイクスルーじゃないですか。
ええ、まさに現場が求めていたものです。既存の会議と統合できるようになったことで、医療機関が施設基準をクリアするハードルは劇的に下がりました。
制度改定の意義と普遍的な教訓
なるほど。
形式的な集まりを減らして現場の疲弊を防ぎつつ、本当に必要な時にさっと動ける体制を整える。これでようやく制度が本来の目的に立ち返ったと言えます。
いやーすごく納得しました。では、リスナーのあなかにとってこのルールの変更がどう関係してくるのか、少し考えてみましょう。
そうですね。
つまり、医療現場から無駄な事務作業や形だけの会議が減るということは、医師やスタッフの時間が、より多くの患者さんに対する実際のケアに還元されるということです。
ええ、直接的なメリットになりますね。
はい。現場の時間が守られることは、巡り巡って社会全体の医療の質が向上することに直結するわけです。
これをより大きな視点に結びつけると、実は私たちの日常にも通じる重要な問題を提起しているんですよね。
と言いますと?
良かれと思って作られたルールが、現場を疲弊させて、それを見直すことでようやく本来の目的が進み始めた、というこのプロセスです。
ええ、確かに。
リスナーの皆さんが働いている職場や業界にも、目的を見失ってやること自体が目的化しているルールが進んでいませんか?
ああ、耳が痛い話ですね。万が一に備えるはずが、ただ現場の首を絞めているだけの定例会議とか。
そうです。もし思い当たるものがあるなら、今こそ本当に必要なのかを問い直す時期が来ているのかもしれません。
素晴らしい視点ですね。皆さんもぜひ、ご自身の周りのルールを見直すきっかけにしてみてください。
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