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【令和8年度改定】DPC準備病院の臨時募集案、受付は5月31日まで
2026-09-26 05:51

【令和8年度改定】DPC準備病院の臨時募集案、受付は5月31日まで

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令和8年度診療報酬改定で新設された「急性期病院一般入院基本料」と「急性期病院精神病棟入院基本料」は、DPC対象病院であることを算定要件としています。しかし、DPC制度に参加していない病院は、通常のスケジュールでは令和9年9月までDPC準備病院の届出ができず、この要件を当面満たせません。この問題に対応するため、令和8年4月8日の中央社会保険医療協議会(中医協)総会(第649回)で、臨時的なDPC準備病院の募集案が示されました。本号では、臨時募集の背景、内容、医療機関が確認すべき点を解説します。

臨時募集案の要点は、新設の2つの入院基本料の算定を希望する医療機関のために、令和8年4月13日から5月31日までDPC準備病院の届出を受け付けることです。通常、DPC制度に参加するには、改定前年度の9月に限って受け付けるDPC準備病院の届出が最初に必要です。新設の2つの入院基本料の経過措置は、令和8年5月31日時点でDPC準備病院である医療機関に限って適用されます。臨時募集でDPC準備病院になった医療機関は、令和10年6月1日までにDPC制度へ参加する予定であれば、令和10年5月31日まで「DPC対象病院であること」という要件を満たすものと扱われます。

DPC制度への参加は「DPC準備病院」から始まる

DPC制度への参加は、「DPC準備病院の届出」「参加基準の達成状況の確認」「DPC対象病院への移行」の3段階で進みます。この3段階のうち最初のDPC準備病院の届出は、受付期間が改定前年度の9月1か月間に限られています。

DPC制度(DPC/PDPS)は、入院医療の診療報酬を、診断群分類(DPC)ごとの1日当たり定額の包括評価部分と、出来高評価部分とを組み合わせて算定する仕組みです。この仕組みで診療報酬を算定する病院を「DPC対象病院」と呼びます。DPC対象病院になる前に、参加基準の達成状況を確認する段階の病院を「DPC準備病院」と呼びます。

DPC準備病院という段階は、DPC制度を安定的に運用するために設けられています。DPC準備病院は、次期診療報酬改定までの間、DPC制度への参加基準をどの程度達成しているかを確認されます。この確認を経ずに、病院がいきなりDPC対象病院になることはできません。

DPC対象病院への移行は、診療報酬改定時に限って行われます(令和6年11月29日付け保医発1129第11号、以下「参加通知」)。移行の届出をする時点で、病院はDPC準備病院であり、かつDPC対象病院の基準を全て満たしている必要があります。基準の一部は、参加する前々年度の10月から前年度の9月までの当該病院のデータにより、厚生労働省保険局医療課が判断します。

DPC準備病院の届出は、従前から改定前年度の9月1日から9月末日までの期間に受け付けられています。この受付期間の大枠は、参加通知が定める「直近の診療報酬改定の6か月前まで」という期限です。この期限の範囲内で、厚生労働省が受付期間を設定し、ホームページで周知します。令和8年度改定分の届出は、令和7年9月1日から9月30日(必着)まで受け付けられました。なお、DPC制度への参加・退出の届出についても、医療機関群別係数の設定などの集計作業期間を確保するため、改定前年度の9月1日から1か月間とする案が令和7年8月6日の中医協総会で示されています。

この通常ルールに従うと、現時点でDPC制度に参加していない病院は、次に令和9年9月まで届出の機会がありません。つまり、DPC対象病院でもDPC準備病院でもない病院は、令和9年9月にDPC準備病院の届出をした後、一定の期間を経てDPC対象病院へ移行することになります。

新設の2つの入院基本料は「DPC対象病院」が要件

令和8年度改定で新設された2つの入院基本料は、DPC対象病院であることを算定要件としています。この要件には経過措置がありますが、経過措置の対象は令和8年5月31日時点のDPC準備病院に限られます。

新設された2つの入院基本料とは、「急性期病院一般入院基本料」と「急性期病院精神病棟入院基本料」です。2つの入院基本料は、いずれもDPC対象病院であることを算定要件としています。したがって、DPC制度に参加していない病院は、原則としてこれらを算定できません。

この算定要件には、DPC準備病院を対象とした経過措置が設けられています。経過措置を受けるには、2つの条件を満たす必要があります。1つ目の条件は、令和8年5月31日において現にDPC準備病院であることです。2つ目の条件は、令和10年6月1日までにDPC制度へ参加する予定であることです。2つの条件を満たす医療機関は、令和10年5月31日までの間に限り、DPC対象病院であるという要件を満たすものと扱われます。

経過措置の基準日である令和8年5月31日は、DPC未参加の病院にとって大きな壁になります。通常ルールでは、DPC未参加の病院が次にDPC準備病院の届出をできるのは令和9年9月です。そのため、DPC未参加の病院は、令和8年5月31日時点でDPC準備病院になれず、経過措置の対象から外れてしまいます。

臨時募集は令和8年4月13日から5月31日まで

厚生労働省は、この壁を解消する特例として、令和8年4月13日から5月31日まで臨時にDPC準備病院を募集する案を示しました。この臨時募集は、新設の2つの入院基本料の算定を希望する医療機関を対象としています。

臨時募集の対象は、「急性期病院一般入院基本料」または「急性期病院精神病棟入院基本料」の算定を希望する医療機関です。資料は、この臨時募集を、これらの医療機関に対する「特例的な対応」と位置づけています。なお、資料には、届出できる医療機関をこれ以外に制限するかどうかの記載はありません。

臨時募集の受付期間の終了日は、経過措置の基準日と同じ令和8年5月31日です。この日付の一致により、臨時募集で届出をした医療機関は、基準日の時点でDPC準備病院となる道が開かれます。その結果、令和10年6月1日までにDPC制度へ参加する予定であれば、令和10年5月31日まで「DPC対象病院であること」という要件を満たすものと扱われます。ただし、この扱いはDPCに関する要件に限られます。新設の2つの入院基本料のその他の施設基準は、別に満たす必要があります。

通常の募集と臨時募集の違いは、次のとおりです。

通常の募集

* 受付期間:改定前年度の9月1日から1か月間

* 対象:DPC準備病院を希望する病院

* 根拠:参加通知(改定の6か月前までに届出)

臨時の募集(案)

* 受付期間:令和8年4月13日から5月31日まで

* 対象:新設の2つの入院基本料の算定を希望する医療機関

* 根拠:令和8年4月8日の中医協総会で示された対応方針(案)

医療機関が確認すべき3つの点

臨時募集を検討する医療機関は、「届出の様式と経路」「DPC対象病院への移行時期」「対応方針の確定状況」の3点を確認する必要があります。

届出の様式と経路について、通常の手続きでは「DPC準備病院届出書」(別紙13)を提出します。必要に応じて、「DPC準備病院届出書(別紙)」(別紙14)も併せて提出します。提出先は、地方厚生(支)局医療課長を経由した厚生労働省保険局医療課長です。臨時募集の様式と経路は、厚生労働省の周知で確認してください。

DPC対象病院への移行時期について、経過措置を受けるには令和10年6月1日までにDPC制度へ参加する予定であることが条件です。令和8年度改定分と同じ扱いが続けば、令和10年度改定時に参加するための「DPC制度への参加に係る届出書」(別紙1)は、令和9年9月1日から1か月間に提出することになります。また、参加通知に沿えば、参加基準の一部は、参加する前々年度の10月から前年度の9月まで、つまり令和8年10月から令和9年9月までのデータで判断されます。したがって、DPC準備病院になった直後から、参加基準の達成状況を管理する体制づくりが欠かせません。

対応方針の確定状況について、臨時募集の対応方針(総-8)は「〜としてはどうか」という「案」の形で示されています。受付期間や手続きの詳細は、中医協での了承を経て、厚生労働省の事務連絡やホームページで正式に周知されます。届出の際は、必ず最新の公式情報を確認してください。

まとめ:新設入院基本料を算定するなら、5月31日までにDPC準備病院へ

厚生労働省は、新設の2つの入院基本料の算定を希望する医療機関のために、令和8年4月13日から5月31日まで臨時にDPC準備病院を募集する案を示しました。通常、DPC制度への参加は、改定前年度の9月に限って受け付けるDPC準備病院の届出から始まります。新設の2つの入院基本料の経過措置は、令和8年5月31日時点でDPC準備病院である医療機関に限って適用されます。臨時募集でDPC準備病院になった医療機関は、令和10年6月1日までの参加予定を条件に、令和10年5月31日まで「DPC対象病院であること」という要件を満たすものと扱われます。

参考資料:

* 中医協 総-8「令和8年度診療報酬改定における臨時的なDPC準備病院の募集について」(令和8年4月8日)

* 中医協 総-8参考1「DPC制度への参加等への手続きについて」の一部改正について(抜粋)

* 中医協 総-8参考2 事務連絡「DPC制度への参加又はDPC制度からの退出に係る届出について」(令和7年8月27日)

* 中医協 総-8参考3「令和8年度診療報酬改定におけるDPC制度への参加又はDPC制度からの退出に係る届出の受付期間について」(令和7年8月6日 中医協 総-6)



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サマリー

令和8年度診療報酬改定で新設された入院基本料は、DPC対象病院であることを要件とする一方、DPC準備病院の届出は原則として改定前年度の9月に限られます。そこで中医協は、令和8年4月13日から5月31日まで臨時募集を行う特例措置を示しました。臨時募集で届出をした医療機関は、令和10年6月までのDPC参加予定を条件に、令和10年5月末まで要件を満たすものと扱われます。ただし、令和8年10月からのデータ管理に備え、電子カルテ改修やコーディング教育、スタッフ確保を短期間で進める必要があります。

新設入院基本料とDPC対象病院の要件
あの、ちょっと突然なんですけど、リスナーのあなたに想像してみて欲しいんです。
はい、なんでしょうか。
今、あなたが5月末の駅の改札の前に立っているとしますよね。
ええ、5月末ですね。
そこで駅員さんに、「この特急列車に乗るには特別な定期券が必要です。」って止められるんです。
でも、その定期券、実は年に1回、9月にしか発行されないんですよ。
いや、それじゃ絶対に乗れないじゃないですか。
ですよね。いやいや、今5月だよってなりますよね。
実はこれ、今回の徹底調査のテーマに直結する話なんです。
なるほど、あの件ですね。
はい。厚労省の最新通知とか、医療行政の専門書を紐解いていくと、
令和8年度の診療報酬改定で、日本の多くの病院が、まさにこの絶対に通過できない改札に直面したことがわかるんです。
本当にその通りで、制度上完全に矛盾が生じてしまっていたんですよね。
そうなんです。
なので今日は、リスナーのあなたと一緒に、この複雑な制度変更の裏にある壁と、
政府が慌てて用意した異例の救済措置について、サクッと深掘りしていこうと思います。
よろしくお願いします。
まずはその改札の正体なんですが、令和8年度に新設された旧正規病院一般入院基本料と精神病棟の基本料ですね。
はいはい、新しい基本料ですね。
これを算定するには、DPC対象病院であることが必須要件になったんです。
でもそもそもDPCって何だかピンときますか?
患者さんのデータを使うすごく複雑な制度っていうくらいのイメージなんですけど。
ざっくり言うと、従来の治療行為ごとの出来高払いから、病名ごとの定額払いに移行する仕組みなんです。
なるほど、定額払いなんですね。
ただこれに参加するには、病院側が膨大な診療データを細かいルールに従って分類して、正確にコーディングして国に提出するという能力を証明しないといけないんです。
ということは、今日からやりますって手を挙げて、明日からすぐできるようなものじゃないですよね。
DPC準備病院の届出時期と臨時募集
そうなんですよ。専用のシステム改修とか専門スタッフがどうしても必要になります。
だからこそ、まずはDPC準備病院として届出をして準備期間を減るルールになっています。
なるほど、準備期間がいると。
しかもその届出ができるのは原則として、改定前年度の9月の1ヶ月間だけに限定されているんです。
ちょっと待ってください。今回の改定って令和8年度ですよね。ということは、前の年の令和7年の9月はもうとっくに過ぎちゃってますよね。
そうなんです。
じゃあ次に、通常の届出ができるのは令和9年の9月になりますけど、新しい基本料をもらうための条件ってどうなってるんですか。
それが、令和8年5月31日の時点でDPC準備病院であることと設定されてしまったんです。
いやいや、つまり5月末の時点で9月にしか手に入らない定期券を持っていなさいって要求されてるってことですよね。
まさに先ほどの駅の改札の話と同じで、未参加の病院からしたら完全に積んでいる状態でした。
そんな無茶な話ありますか。
さすがに中医協、つまり中央社会保健医療協議会もこの矛盾は放置できなくて、異例の特例措置を出したんです。
救済措置があったんですね。
はい。令和8年4月13日から5月31日までの極めて短い期間に限って、臨時のDPC準備病院の募集を行うことになりました。
なるほど。5月末の改札の横にたった1ヶ月半だけ開く臨時チケット売り場ができたわけですね。
そういう見方もできますね。
じゃあ、とりあえずそこに駆け込んで届出を出せばハッピーエンドってことですか。現場はなんでそんなに焦ってるんでしょうか。
実は本当の地獄はそこからなんです。
え、どういうことですか。
この臨時窓口で届出をして、令和10年6月までに正式にDPCに参加する予定なら当面は要件をクリアしたとみなされるんですが。
はいはい。猶予があるんですね。
DPC参加に向けた短期の院内体制整備
ただ、令和10年に正式参加するためには、なんと令和8年の10月からのデータ提出基準を満たして実績を作らないといけないんです。
ちょっと待ってください。5月末にギリギリ滑り込んで、そのわずか数ヶ月後の10月にはもうデータ管理を完璧に回し始めなきゃいけないってことですか。
そういうことになります。先ほども言ったように、DPCのデータ管理はスイッチ一つで切り替わるものじゃありません。
確かに、システム回収とかスタッフの育成が必要って言ってましたよね。
ええ。電子カルテのシステムを大幅に回収して、医師たちに新しいコーディング基準を徹底させて、医療事務スタッフを急いで採用して育成する。
これを数ヶ月でゼロから構築するなんて、現場からしたら信じられないプレッシャーですよ。
うわあ、それはパニックになりますね。
本当に厳しいスケジュールだと思います。
つまり、新規本領を狙う医療機関にとって、この5月31日っていうデッドラインは絶対に失手しなきゃいけないだけじゃなくて、その後に続く過酷なタイムアタックのスタートラインでもあるってことですよね。
臨時募集の手続きとか届出様式とか、とにかく最新の公式情報を一刻も早く確認して動かないといけないですね。
まさにその通りです。情報収集と院内体制の構築をハイスピードで同時に進めることが求められます。
いやあ、本当に怒涛の展開ですね。最後にリスナーのあなたにも少し考えてみてほしいんです。
何でしょうか。
もし、このわずか1ヶ月半の臨時窓口の存在に気づけなかったり、膨大なシステム回収の壁に尻込みして、この臨時チケットを買い逃してしまった病院って一体どうなってしまうんでしょうか。
非常に重い問いですね。
この短期間の特例措置という名の改札口が将来の地域医療において、どの病院が救世機を担い、どの病院が生き残るかを決定づける最初の大きな分岐点になるんじゃないでしょうか。ぜひあなたも考えてみてください。
05:51

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