1. 岡大徳のポッドキャスト
  2. 令和8年度改定 歯科デジタル化..
令和8年度改定 歯科デジタル化の要点|CAD/CAM冠の大臼歯要件が原則撤廃へ
2026-08-19 05:18

令和8年度改定 歯科デジタル化の要点|CAD/CAM冠の大臼歯要件が原則撤廃へ

spotify apple_podcasts youtube

歯科用貴金属材料の価格は、近年大きく変動しています。この価格変動を受けにくいCAD/CAM冠やCAD/CAMインレーは、大臼歯の咬合支持や金属アレルギーの有無といった細かな要件に縛られ、使える場面が限られてきました。本稿では、令和8年度診療報酬改定の個別改定項目「⑩ 歯科治療のデジタル化等の推進」を、日常業務で判断に使える形に整理します。

今回の見直しは、大きく3つです。第一に、CAD/CAM冠とCAD/CAMインレーの算定要件が簡素化され、クラウン・ブリッジ維持管理料の対象範囲も広がります。第二に、局部義歯のクラスプやバーは、原則として歯科用貴金属材料以外を使う運用に変わります。第三に、光学印象の対象がCAD/CAMインレーからCAD/CAM冠へ拡充されます。

1. CAD/CAM冠・インレーは要件が簡素化される

CAD/CAM冠とCAD/CAMインレーの見直しは、「大臼歯の条件撤廃」「乳歯への適応追加」「インレーの評価引き上げ」「材料選択時の参照要件」「維持管理料の対象拡大」の5点に整理できます。前半の3点は算定できる場面を広げ、後半の2点は運用の前提を定める改定です。

大臼歯の要件は、咬合支持の条件が撤廃されます。現行では、第一大臼歯または第二大臼歯にCAD/CAM冠用材料(Ⅲ)を使う場合に限り、対側や同側の大臼歯による咬合支持、対合歯の欠損状況などを確認する必要がありました(材料(Ⅴ)には、現行でもこの条件はありません)。改定案では、この条件が削除され、「大臼歯にCAD/CAM冠用材料(Ⅲ)又は(Ⅴ)を使用する場合」に一本化されます。金属アレルギー患者に材料(Ⅲ)を使う際に医科との診療情報提供を求めていた現行の規定も削除されますが、これは対象が狭まるためではありません。金属アレルギー患者も、大臼歯を対象とする上記の規定で算定できるため、医科との連携要件が不要になったという整理です。

乳歯への適応は、新たに追加されます。改定案では、「後継永久歯が先天的に欠如している乳歯に使用する場合」がCAD/CAM冠およびCAD/CAMインレーの算定対象に加わります。この場合のCAD/CAM冠用材料は、永久歯に準じて算定します。

CAD/CAMインレーは、評価も引き上げられます。点数は1歯につき750点から770点へ見直されます。あわせて大臼歯の要件も、咬合支持や金属アレルギーの条件が外れ、「大臼歯に使用する場合」へ簡素化されます。

適応拡大の一方で、材料選択の判断根拠を示す要件が新設されます。大臼歯および乳歯に使用する場合は、その他の歯冠補綴物・歯冠修復物との選択について、日本歯科医学会が令和8年3月に示す「CAD/CAM冠に関する基本的な考え方」および「CAD/CAMインレーに関する基本的な考え方」を参考とすることが求められます。中医協の議論では、CAD/CAM冠は金属と比べて耐久性が低く、破損の増加を懸念する意見も出ていました。適応が広がるほど、症例ごとの選択理由を説明できる体制が重要になります。

クラウン・ブリッジ維持管理料は、対象範囲が広がります。現行では、金属アレルギー患者に対する非金属歯冠修復とCAD/CAM冠が対象外とされていましたが、改定案ではこの除外が削除されます。除外が残るのは、金属アレルギー患者に対する高強度硬質レジンブリッジです。また、支台歯とポンティックの合計が5歯以下の区分には、チタンブリッジが新たに含まれます。

2. クラスプ・バーは非貴金属材料が原則になる

局部義歯に附属するクラスプやバーは、製作の実態に合わせ、原則として歯科用貴金属材料以外を使う運用へ見直されます。対象は、鋳造鉤・線鉤・コンビネーション鉤・大連結子の4つです。共通するのは、「基本的に使う材料を定めたうえで、例外を使うなら理由を診療録に記載する」という枠組みです。

鋳造鉤は、鋳造用コバルトクロム合金が基本になります。14カラット金合金や金銀パラジウム合金を使う特段の理由がある場合は、その理由を診療録に記載します。あわせて、「14カラット金合金による鋳造鉤は2歯欠損までの有床義歯に限る」という現行の制限は削除されます。

線鉤は、不銹鋼および特殊鋼が基本になります。14カラット金合金を使う特段の理由がある場合は、その理由を診療録に記載します。線鉤についても、2歯欠損までとする現行の制限は削除されます。

コンビネーション鉤は、鋳造鉤やレストに用いる材料が鋳造用コバルトクロム合金を基本とします。金銀パラジウム合金を使う特段の理由がある場合は、その理由を診療録に記載します。

大連結子は、名称と定義が明確化されます。現行の「バー」は「大連結子」へ改められ、「離れた位置にある義歯床同士、または義歯床と間接支台装置を連結する鋳造バーまたは屈曲バー」と定義されます。「1 鋳造バー」は鋳造用コバルトクロム合金を基本とし、金銀パラジウム合金を使う特段の理由がある場合は、その理由を診療録に記載します。

3. 光学印象はCAD/CAM冠にも算定できる

光学印象は、算定対象がCAD/CAMインレーからCAD/CAM冠へ拡充されます。クラウン形状の印象精度がインレー形状と同等以上であるという報告が、拡充の根拠です(この報告は中医協資料「歯科医療(その2)」で示されたものであり、個別改定項目には記載されていません)。

算定できる医療機関は、これまでと同じく届出を行った保険医療機関に限られます。施設基準に適合するものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関が、デジタル印象採得装置を用いて直接法により印象採得と咬合採得を行った場合に算定します。算定は製作物ごとに行い、印象採得・咬合印象・咬合採得は別に算定できません。

光学印象の拡充は、診療時間の短縮にも直結します。中医協に示された研究では、光学印象は従来の印象法に比べ、当該行為に係る時間が6分程度短くなったと報告されています。CAD/CAM冠の適応拡大と組み合わせれば、口腔内スキャナーを導入した医療機関ほど効果を実感しやすい改定といえます。

まとめ:3つの見直しを自院の運用に落とし込む

令和8年度改定の「歯科治療のデジタル化等の推進」は、貴金属価格に左右されない補綴治療を広げる改定です。CAD/CAM冠とCAD/CAMインレーは大臼歯の咬合支持要件が撤廃され、乳歯にも適応が広がり、クラウン・ブリッジ維持管理料の対象も拡大します。クラスプやバーは非貴金属材料が原則となり、例外を選ぶ場合は診療録への理由記載が必要です。光学印象はCAD/CAM冠にも算定できるようになります。まずは、日本歯科医学会の「基本的な考え方」を確認し、材料選択の判断基準と診療録の記載ルールを院内で共有しておきましょう。



Get full access to 岡大徳のメルマガ at www.daitoku0110.news/subscribe

感想

まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!

サマリー

令和8年度の歯科診療報酬改定では、高騰する金属価格に対応するため、歯科治療のデジタル化が推進されます。CAD/CAM冠の大臼歯への適用要件が緩和され、乳歯にも拡大、さらに光学印象がCAD/CAM冠にも適用されることで、患者の負担軽減と治療時間の短縮が期待されます。一方で、非貴金属材料の使用が原則化され、歯科医師には材料選択におけるより厳格な判断とカルテ記載の責任が求められます。

導入と金属価格の高騰
あの最近ニュースでよく見る金とかパラジウムの異常な高騰 本当にすごい値段になってますよね
ですよねなんかこれが実はあのリスナーのあなたの次回の歯科治療を劇的に変えるかもしれない ってお気づきでしたか
いやーこれ本当に大きな波なんですよね ということで今回の深掘りテーマはまさにそこです
はい今回はですね令和8年度改定しか デジタル化の要点という資料を徹底解剖していきます
お願いしますこの深掘りの目的はですねその 高騰する高価な金属からデジタル技術とか代替材料への移行が私たちの治療をどう変えるのか
そこを読み解くことですなるほどで資料を見てまず目を引くのが あのキャドキャム間のルール撤廃ですよね
CAD/CAM冠・インレーの要件緩和と歯科医の責任
そうですね応急死つまり一番多くの歯への適応条件が変わります これまでってその
上下の歯がしっかり噛み合っているかみたいな厳しい条件があったじゃないですか はいそれが撤廃されるってことですよねそうなんです
さらに後継永久死のない入試にも使えるようになりまして a 陰霊あの詰め物ですね
これの評価点数も750点から770点へ引き上げられますし 維持管理量の対象も拡大するんですよ
なるほどってことは例えるならガラ系からスマホへの移行みたいに誰でも手軽に 白い歯を選べるようになるってことですか
うーんそこがですね単純に手放しで喜べる話でもないんですよ そうなんですかなんかいいことづくめに見えますけど実はキャドキャム間ってどうしても金属に
比べると耐久性が低くて破損の懸念があるんです 割れやすいんですね一番噛む力がかかる奥歯の条件がなくなるって
歯医者さんたちは怖がらないんですかまさにそこです非常に鋭いご指摘ですね だからこそ単純な規制緩和じゃないんですと言いますと
方に基づいた運用が求められまして つまり割れるリスクがあってもなぜその材料を選んだのかっていう理由をですね
a 司会がより慎重に判断してカルテに記す責任が生じるんです なるほど手軽になる一方でプロとしての材料選びの見聞きがより厳しく問われる
わけですねおっしゃる通りです いやー現場にはしっかり見極めて責任を持てとバトンが渡されたわけですね
局部義歯の非貴金属化と例外規定
となると被せものよりももっと大量に金属を使う 入れ歯はどうなるんですか
まさにそこが釣りのドミノ倒しですね材料を選びの責任が増える中 入れ歯つまり局部医師の分野でも大きな変化が起きます
はい入れ歯を支えるクラスプという止め具とか 今回名称が応連結子とに明確化されたバーなどのパーツもですね
今後は受蔵用コバルトクローム合金や不周平などの いわゆる非金属を基本とする運用に変わるんです
えっとじゃあもし金属アレルギーとかの理由でどうしても今までみたいな 金合金を使いたい場合はどうなるんですか
もちろん使えるんですがここでもハードルが上がります どういうことですか14カラット金合金や金銀パラジウム合金を例外的に使う場合は
ですね その特段の理由をカルテに記載することが義務化されるんです
へーめちゃくちゃ厳格なルールになるんですね そうなんですよデフォルトを非金属にして例外には厳しい理由づけを求める構造ですね
光学印象の適用拡大と患者メリット
なるほど使う素材が変わるのはわかりました でもそもそもブロックを削り出すためのあの型を取るかっていうプロセス自体が変わらないと
現場のデジタル化って完結しないんじゃないですか そこで登場するのが広角印象つまり3 d スキャナーです
今回の改定でこのスキャナーの算定対象がこれまでのインレイだけでなく キャドキャム間にも拡大されるんですよ
待っててことはですよあの歯医者さんでピンク色の冷たい粘土みたいなやつを口 いっぱいに詰められてはいおえってなりながら何分も耐える
あの地獄の時訓がなくなるってことですか あれ患者としては本当に辛いんですよ
a あの不快感からついに解放される人が増えますよ いやー嬉しいです最新の研究結果によるとですね
スキャナーを使えばあの年度のような型取りに比べて 作業時間が約6分短縮するというデータが出ています6分はでかいですよ
患者の負担が減るだけじゃなくて実用的なメリットも大きいですね そうですね材料の適用拡大とスキャナー導入がセットになることであなたの負担が
デジタル化推進の全体像と未来
本当に減ります なるほどなぁ今回の令和8年の改定って単に高い金属をやめようっていう話じゃ
なくて 基金属価格に左右されないデジタル補給治療を広げるためのものだったんですね
まさにその通りですいやーすごい時代になりましたよね このまま3 d スキャンとか新素材の普及が進んだら将来あの銀玉っていう言葉自体が歴史の
教科書に乗る日が来るのかもしれないですね 十分にありますねリスナーのあなたも次に歯医者さんに行って
あーんと口を開けるとき あのあなたのその口の中で進むこのデジタルの波をぜひ想像してみてください
05:18

コメント

スクロール