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デペモキマブ最適使用推進GL|4月15日適用の3つのポイント
2026-09-22 07:06

デペモキマブ最適使用推進GL|4月15日適用の3つのポイント

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令和8年4月8日、中央社会保険医療協議会(以下、「中医協」)総会(第649回)に、デペモキマブ(遺伝子組換え)の最適使用推進ガイドラインが報告されました。最適使用推進ガイドラインは、対象医薬品を使える施設と患者を限定するため、要件を満たさない投与は保険診療上の指摘を受けるおそれがあります。本稿は、デペモキマブの最適使用推進ガイドラインの要点と、医療機関に求められる実務対応を解説します。

今回報告されたガイドラインは、デペモキマブを扱う医療機関に、対象の確認、要件の確認、レセプト記載という3点の対応を求めます。第1に、対象となるデペモキマブは、26週間隔で投与する抗IL-5抗体であり、気管支喘息と鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎という2つの効能をもちます。第2に、施設要件と患者要件は、この2つの効能ごとに別々に定められています。第3に、保険適用上の留意事項通知は、令和8年4月14日に発出され、4月15日から適用されます。

1. 対象医薬品とガイドラインの枠組み

デペモキマブは、2つの効能をもつ26週間隔投与の抗IL-5抗体であり、最適使用推進ガイドラインの対象医薬品となりました。製造販売業者はグラクソ・スミスクライン株式会社で、販売名はエキシデンサー皮下注100mgペン及びエキシデンサー皮下注100mgシリンジです。用法・用量は、1回100mgを26週間ごとに皮下注射する方法です。効能・効果は、気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症又は難治の患者に限る)と、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(既存治療で効果不十分な患者に限る)の2つです。投与対象年齢は、気管支喘息では成人及び12歳以上の小児、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎では成人となります。

この26週間隔という投与間隔は、本剤の投与が年2回で済む点に特徴があります。ただし年2回の投与で治療が完結するわけではありません。臨床試験では、ベースライン時に受けていた標準治療を試験期間中も一定用量で継続することが規定されており、本剤は既存治療に上乗せして使う薬剤です。また投与の機会が年2回に限られることで、投与のたびに要件を確認する運用が成り立ちにくくなります。したがって、投与前の患者選択と、投与後の効果確認の時期を、あらかじめ設計しておく必要があります。

作用機序は、IL-5のシグナル伝達を阻害して好酸球を抑制する点で、2つの効能に共通します。気管支喘息では、IL-4やIL-5などのサイトカインが引き起こす2型炎症反応が病態に関与し、IL-5が好酸球の成熟、分化及び組織への浸潤を担います。鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎では、鼻茸組織中のIL-5及び好酸球数が正常鼻腔粘膜より増加し、好酸球数と鼻茸の重症度が相関すると報告されています。本剤は、この共通したIL-5経路を遮断することで、2つの疾患に治療効果を示すと期待されます。

臨床成績は、2つの効能のいずれにおいても、プラセボ群に対する統計学的に有意な差を示しました。気管支喘息では、国際共同第Ⅲ相試験(213744試験、380例、うち日本人59例)において、投与52週時までの年間喘息増悪発現率が本剤群0.56回/人・年、プラセボ群1.08回/人・年となり、群間比は0.52[95%信頼区間 0.36, 0.73]、p<0.001でした。鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎では、2つの国際共同第Ⅲ相試験(217095試験及び218079試験、528例、うち日本人54例)において、投与52週時の鼻茸スコアのベースラインからの変化量のプラセボ群との差が-0.7(p<0.001)及び-0.6(p=0.004)、投与49~52週時の鼻閉VRS症状スコアの平均値のベースラインからの変化量のプラセボ群との差が-0.23(p=0.047)及び-0.25(p=0.025)でした。

この鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の成績は、有意差の有無だけで評価しないよう注意が必要です。鼻茸スコアはベースライン値が約5.9であるのに対し、本剤群の投与52週時の変化量は-0.6及び-0.5にとどまります。鼻閉VRS症状スコアも、217095試験のプラセボ群との差は-0.23[95%信頼区間 -0.46, 0.00]、p=0.047であり、有意水準の境界に近い結果です。一方で気管支喘息では、投与前の血中好酸球数が多いほど増悪抑制効果が大きい傾向が認められており、患者選択が効果を左右します。

最適使用推進ガイドラインは、こうした新規作用機序の医薬品を真に必要な患者に届けるための仕組みです。この仕組みは、平成29年9月13日の中医協了承に基づき運用されています。対象医薬品は、投与対象となる患者数が非常に多く、多施設で使用される可能性が高い医薬品から選ばれます。手続としては、関係学会等と独立行政法人医薬品医療機器総合機構がガイドライン案を検討し、中医協総会での報告と了承を経て、薬価収載までに保険適用上の留意事項とあわせて通知されます。なお4月8日時点の資料ではガイドラインは案として示されており、正式な通知の発出は令和8年4月14日です。

2. 効能ごとに定められた施設要件と患者要件

施設要件と患者要件は、気管支喘息と鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎で別々に定められており、同一の医療機関でも効能ごとに確認が必要です。両効能に共通する要件は、院内の医薬品情報管理体制と、合併症及び副作用への対応体制の2つです。医薬品情報管理体制とは、製薬企業等からの薬学的情報を管理し、有害事象の発生時に適切な対応と報告を速やかに行える体制を指します。合併症及び副作用への対応体制とは、合併する他のアレルギー性疾患を担当する医師と連携して疾患管理の指導及び支援を受ける体制と、アナフィラキシー等に対して専門性を有する医師と連携し直ちに適切な処置ができる体制の2つを指します。以下では、効能ごとに責任医師の要件、患者選択の要件、効果確認の時期を順に整理します。

気管支喘息

気管支喘息の施設要件は、治療の責任者となる医師の臨床経験を、成人と小児で分けて定めています。成人患者に投与する場合、医師免許取得後2年の初期研修を終了した後に、3年以上の気管支喘息に関する呼吸器科診療の臨床研修、又は3年以上の気管支喘息に関するアレルギー診療の臨床研修を含む、4年以上の臨床経験が必要です。小児患者に投与する場合、同じく初期研修を終了した後に、3年以上の小児科診療の臨床研修と、3年以上の気管支喘息に関するアレルギー診療の臨床研修の両方を含む、4年以上の臨床経験が必要です。成人では2つの研修のいずれかで足りる一方、小児では2つの研修の両方が求められる点に注意してください。

気管支喘息の患者要件は、確定診断、コントロール不良の状態、血中好酸球数という3点をすべて満たすことです。第1に、喘息予防・管理ガイドライン又は小児気管支喘息治療・管理ガイドラインを参考に、気管支喘息の確定診断がなされていることが必要です。第2に、中用量又は高用量の吸入ステロイド薬(ICS)とその他の長期管理薬を併用してもコントロール不良であり、かつ全身性ステロイド薬の投与等が必要な喘息増悪を年に2回以上きたすことが必要です。第3に、投与開始時に血中好酸球数が150/µL以上、又は過去12カ月以内に血中好酸球数が300/µL以上であることが必要です。

この第2の要件には、成人と小児のそれぞれにただし書きが置かれています。成人では、中用量ICSとの併用は、ICSの高用量への増量が副作用等により困難と医師が判断した場合に限られます。小児では、中用量ICSを投与し、その他の長期管理薬として長時間作用性β2刺激薬(LABA)を併用していない患児への投与は、LABAの併用が副作用等により困難と医師が判断した場合に限られます。いずれのただし書きも、後述する診療報酬明細書の摘要欄への記載事項に対応します。

気管支喘息の効果確認は、投与開始後1年程度を目安に行います。この目安は、臨床試験における有効性評価期間が投与開始後52週間であったことを踏まえたものです。効果が認められない場合、漫然と投与を続けてはなりません。また投与の判断にあたっては、吸入ステロイド薬とその他の長期管理薬のアドヒアランス及び吸入手技が良好であることを、事前に確認する必要があります。

鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎

鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の施設要件は、治療の責任者となる医師の臨床経験を、投与開始時と投与継続時で分けて定めています。投与開始時は、医師免許取得後2年の初期研修を修了した後に、4年以上の耳鼻咽喉科診療の臨床研修を行った医師の配置が必要です。投与継続時は、この投与開始時の要件を満たす施設であるか、又は当該施設と連携できる施設であることが必要です。連携による場合、初期研修修了後に4年以上の臨床経験を有し、うち3年以上は鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎を含むアレルギー診療の臨床研修を行った医師の配置と、効果判定を定期的に行った上で投与継続の是非を適切に判断できる医師の所属が求められます。つまり投与開始時の要件を満たさない施設でも、当該要件を満たす施設と連携すれば、投与を継続できます。

鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の患者要件は、確定診断、手術又は全身性ステロイド薬に関する治療歴、既存治療下での症状という3点をすべて満たすことです。第1に、慢性副鼻腔炎の確定診断がなされていることが必要です。第2に、鼻茸に対する手術による治療歴があること、又は全身状態の問題等で手術が施行できない場合は、過去2年以内の全身性ステロイド薬による治療で効果不十分、同薬の禁忌に該当、同薬に対する忍容性が認められないのいずれかを満たすことが必要です。第3に、既存の治療によっても、内視鏡検査による鼻茸スコアが各鼻腔とも2点以上かつ両側合計5点以上であることなど、4つの症状要件をすべて満たすことが必要です。

鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の効果確認は、投与26週時までの適切な時期に行います。この時期は、臨床試験成績、すなわち鼻茸スコア及び各症状スコアの経時的推移を踏まえて設定されたものです。効果が認められない場合、気管支喘息と同様に、漫然と投与を続けてはなりません。効果判定を連携施設で行う場合には、投与開始時の要件を満たす施設と連携して実施する必要があります。

3. 診療報酬明細書の摘要欄に記載を求める事項

診療報酬明細書の摘要欄には、効能ごとに定められた事項の記載が求められ、この取扱いは令和8年4月15日から適用されます。基本的な考え方として、本剤を最適使用推進ガイドラインに従って使用する旨が、留意事項通知に明記されます。留意事項通知の発出日は令和8年4月14日、適用日はその翌日の令和8年4月15日です。記載事項は、気管支喘息では3項目、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎では投与開始時と継続時に分けて各2項目が示されています。

気管支喘息では、治療の責任者の要件、投与対象となる患者の要件、小児における判断理由の3項目を記載します。第1に、治療の責任者の要件のいずれに該当するかを記載します。第2に、投与対象となる患者の要件のいずれに該当するかを記載します。第3に、小児患者への使用において、併用するICSが中用量でLABAを併用していない場合は、LABAの併用が困難と判断した理由を、併用するICSが中用量の場合は、ICSを当該用量以上に増量することが不適切と判断した理由を記載します。

鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎では、投与開始時と継続時のそれぞれで2項目を記載します。投与開始時は、治療の責任者の要件に該当するかと、投与対象となる患者の要件に該当するかの2項目です。継続投与時は、治療の責任者の要件のいずれに該当するかと、投与継続の判断の2項目です。継続投与時に責任者の要件を「いずれに該当するか」と問う点は、投与継続時の施設要件が2つに分かれていることに対応します。

医療機関に求められる実務対応は、投与前の要件確認と、記載事項の院内共有の2点に集約されます。要件確認では、責任医師の経歴、患者の検査値及び治療歴を、投与前に診療録へ残しておくことが有効です。院内共有では、医師が記載すべき理由と、医事課が摘要欄へ転記する内容を、あらかじめ様式として整えておくことが有効です。年2回投与という特性上、確認の機会が限られる点にも留意してください。

まとめ:4月15日までに3点を確認する

令和8年4月8日の中医協総会(第649回)に報告されたデペモキマブの最適使用推進ガイドラインは、医療機関に3点の対応を求めます。第1に、対象となるデペモキマブは、26週間隔で投与する抗IL-5抗体であり、気管支喘息と鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の2つの効能をもちます。第2に、施設要件と患者要件は効能ごとに分かれ、気管支喘息では成人と小児で、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎では投与開始時と継続時で、責任医師の要件が異なります。第3に、診療報酬明細書の摘要欄への記載が求められ、この取扱いは令和8年4月15日から適用されます。本剤の採用を予定する医療機関は、適用日までに責任医師の要件充足と院内の記載様式を確認してください。

※本稿は令和8年4月8日開催の中医協総会(第649回)資料(総-4-1、総-4-2、総-4-3、総-4参考)に基づき作成しています。実際の運用にあたっては、令和8年4月14日発出の留意事項通知及び最終版のガイドラインをご確認ください。



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サマリー

デペモキマブは、気管支喘息や鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎に対して26週間隔で投与する薬です。IL-5を遮断して好酸球を抑えますが、毎日の標準治療を置き換えるものではなく、上乗せして使います。効果には個人差があるため、血液検査などで適応を見極めるガイドラインが設けられています。4月15日以降は、施設や患者の要件確認に加えてレセプトへの投与理由の記載が必要で、病院全体のチェック体制が求められます。投与頻度が減る医療で、医師と患者のコミュニケーションをどう保つかという課題も示されました。

デペモキマブの特徴と作用機序
あのー、年に2回だけ充電すれば済むスマートフォンがあったら、すごい夢のようですよね。
ええ、絶対に欲しいですね。そんなスマホがあれば。
ですよね。でも、もしその充電に特別な資格とか、ものすごく分厚いマニュアルが必要だとしたらどうでしょう?
うーん、ちょっと戸惑いますね。
実は、今回の深掘りのテーマがまさにそんなお話なんです。 学ぶ意欲にあふれる皆さん、こんにちは。
今回取り上げるのは、厚生労働省から発表されて、令和8年の4月15日から適用される新薬ですね。
はい。デペモキマブの最適使用推進ガイドラインについてです。
これ、気管死前足とか、鼻だけへと呼ばれるポリープを伴う、慢性腹鼻空炎の新しい治療薬なんですよね。
そうなんです。何と言っても最大の特徴が、年2回、つまり26週間間隔の投与で済むっていうところなんですよね。
はい。たった2回でいいんです。
すごいイノベーションですよね。
でも、ガイドラインをじっくり読んでみると、驚くほど厳密で複雑なルールが課されていて、
そうですね。
なんでこんなに便利な新薬に、ここまで高いハードルが設定されているのか、今日はその謎を解き明かしていきたいんです。
なかなか鋭い視点ですね。
その謎を解くには、まずこの薬が体の中で半年間どうやって働いているのかを理解する必要があるかなと。
はい。資料にはIL-5という経路を遮断して、抗酸球を抑え込むって書いてありましたけど、これって具体的にどういうことなんでしょうか。
すごく分かりやすく言うとですね、抗酸球っていうのは、体の中で不必要な炎症を起こしてしまう、ちょっと暴走気味の白血球なんですよ。
暴走気味の白血球。なるほど。
はい。で、IL-5っていうのは、その暴走した白血球を呼び寄せてしまう科学的な警報器みたいなものなんです。
警報器ですか?
そうです。このデペモキマブという抗体薬は、体の中で分解されにくくなるように特殊な設計がされていて、
その警報器を半年間ずっと鳴らさないようにしてくれるというわけなんです。
標準治療との併用と効果の個人差
あーなるほど。じゃあ警報器を半年間強制的にオフにする、超強力なシステムアップデートみたいな感じですね。
まさにそのイメージです。
でもちょっと待ってください。年に2回の注射でシステムの暴走を防げるなら、患者さんとしては、
はい。
もう毎日の吸入薬とか飲み薬はやらなくていいやってなりませんか?
そこがですね、一番の落とし穴なんですよ。
落とし穴?
ですか?ええ。この薬は、これさえ打てば全て完結するという魔法の薬ではないんです。
違うんですね。
はい。実は臨床試験の段階から日々の標準的な治療はそのまま続けるということが大前提になっています。
じゃあ毎日のメンテナンスは引き継ぎ絶対に必要ってことですね?
ええ。あくまで既存の治療への上乗せとして機能するものなんですよ。
そうなんですね。でも既存の治療に上乗せするだけなら、
もっとたくさんの人が簡単に使えるようにすればいいじゃないですか?
そう思われますよね。
はい。なのに、なんで疾患が喘息か鼻竹かとか、大人か子供か、
それに医師の研修歴まで細かく分けてわざわざ処方のハードルを上げているんですか?
それはですね、この薬が誰にでも同じように劇的な効果をもたらすわけではないからなんです。
そうなんですか?
ええ。ちょっとここで鼻竹の臨床試験のデータを見てみましょうか。
あ、はい。資料にありましたね。
ベースラインのスコアが約5.9なのに対して、改善が-0.6にとどまっているっていう部分ですよね?
そうです。
でもこのスコアって、そもそも何を測っている数値なんですか?
これはですね、鼻詰まりの酷さとかポリープの大きさを数値化したものなんですね。
ということは5.9というのは結構重いってことですか?
ええ。平均して5.9という重い症状があったのに、この薬を使っても0.6程度しか改善しなかったというかなり控えめな結果も実際に出ているんです。
ああ、そういうことなんですね。じゃあ現場の医師からするとちょっとハードルが高いというか。
適正使用の要件と医療機関の運用
だからこそのガイドラインなんですよ。一方で全息の場合は、事前の血液検査で抗酸球の数が多い人ほど、発作を抑える効果が高いことがはっきりとわかっています。
なるほど。つまり事前に効く人と効かない人を確実に見分ける必要があるってことですね。
その通りです。本当に必要な患者さん、つまり確実に効果が期待できる患者さんだけを選び出す、安全網としてこの一見複雑すぎるルールが設定されているんです。
いやー、でもこれ現場の病院からしたら相当なプレッシャーじゃないですか。
まあおっしゃる通りですね。
だって4月15日以降はこれらの要件を全部クリアした上で、レセプト、いわゆる診療報酬明細書に詳細な理由を書かないといけないんですよね。
はい。なぜこの患者に投与したのかというのをきっちり記載する必要があります。
少しでもそこから外れたら保健診療として指摘を受けちゃうかもしれないってことですよね。病院の現場パンクしませんか?
そうですね。もはやお医者さん個人の記憶力とか努力だけで対応できるレベルは完全に超えてしまっています。
なんかこれ飛行機が飛ぶ前のチェックリストに似てる気がしました。
フライト前のチェックリストですか?
はい。年に2回しか飛ばない特別なフライトだからこそ確認書類に1つでも不備があったら絶対に離陸させないぞみたいな厳しさというか。
あーすごくいい例えですね。まさにその通りで、個人の努力ではなく病院全体での仕組み作りが不可欠になってきます。
病院全体での仕組み作りですか?
はい。投与の度に要件を確認して医師の記載理由と医師科の天気内容をあらかじめフォーマット化しておくような組織力が求められるんです。
なるほど。これってこれを聞いている皆さん、つまり私たち患者にとっても全然無関係な話じゃないですよね?
はい。患者さん側にも大きく関わってきます。
だって、もし病院側がそのチェックリスト体制を作れていなかったら、せっかく年に2回の夢の薬を打ちに行ったのに、うちの病院では要件を満たせないから打てません。なんてことになりかねないですよね?
低頻度投与時代の医師と患者の関係
本当にその通りです。医療のイノベーション、今回で言えば年2回の投与という画期的な仕組みの裏には、それを安全かつ適切に運用するための緻密なオペレーションが必要なんです。
現場の情報管理体制が必ずセットになっているということですね?
そうでないと絵に描いた餅になってしまいますから。
薬が進化すればするほど裏側の仕組みはより成功で厳格になる必要があるわけですね。すごく腑に落ちました。
よかったです。
さて、最後にこれを聞いているあなたに少し考えてみてほしいことがあります。
何でしょう?
今回のように、薬の投与が年に勝った数回で済むようになった未来、これまでのように頻繁に病院に通って診察を受けることを前提としてきた医師とあなたの関係性は、これからどう進化していくわけなのでしょうか?
それは非常に深いテーマですね。
はい。頻度が減るからこそ、1回1回のコミュニケーションの質が問われるのかもしれません。
ぜひ次回の通院の時にでも思い巡らせてみてください。
今回の深掘りはここまでです。
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