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遠隔連携診療料の評価拡大とは|令和8年度改定で対象疾患・場面が大幅拡大
2026-06-21 06:04

遠隔連携診療料の評価拡大とは|令和8年度改定で対象疾患・場面が大幅拡大

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かかりつけ医と専門医をオンラインでつなぐ「D to P with D」が、専門医療へのアクセスを支える手段として期待されている。しかし、その評価である遠隔連携診療料は、これまで難病とてんかんの外来診療に対象が限られていた。本記事では、令和8年度診療報酬改定で行われた遠隔連携診療料の3つの拡大を、初めて学ぶ方にもわかるように解説する。

令和8年度改定では、遠隔連携診療料が対象疾患と算定場面の両面で大幅に拡大された。第一に、外来診療で対象疾患に希少がんや医療的ケア児(者)などが追加された。第二に、訪問診療における算定が新たに設けられた。第三に、入院診療における算定が新たに設けられた。あわせて点数も3つの場面それぞれで900点に見直された。

遠隔連携診療料とは|かかりつけ医と専門医をつなぐ「D to P with D」

遠隔連携診療料は、患者のそばにいるかかりつけ医を、専門医とオンラインでつなぐ評価である。この仕組みは「D to P with D」と呼ばれる。ここでは、D to P with Dの意味と、改定前の算定の枠組みを順に説明する。

D to P with Dとは、患者(Patient)が医師(Doctor)に付き添われながら、別の医師(Doctor)の診療を受ける形のオンライン診療である。この形では、患者の近くにいるかかりつけ医が、専門的な診療を行う他の医療機関の医師とビデオ通話でつながる。これにより、患者は遠方の専門医療機関まで足を運ばなくても、専門医の診療を受けられる。

改定前の遠隔連携診療料は、対象も場面も限られていた。対象疾患は、指定難病とてんかんの2つに限られていた。算定場面は外来診療のみで、点数は診断を目的とする場合が750点、その他の場合が500点であった。いずれの場合も、算定は3月に1回までに限られていた。

拡大1:外来診療の対象疾患が広がった

1つ目の拡大は、外来診療における対象疾患の追加である。改定前は指定難病とてんかんのみが対象であったが、改定後は対象疾患が大きく広がった。あわせて、点数も従来の枠組みから900点へと見直された。

外来診療の対象疾患には、希少がんと医療的ケア児(者)が新たに加わった。希少がんの患者は、診断を目的とする場合には疑いの段階の患者も含まれる。医療的ケア児(者)は、日常的に医療的なケアを必要とする子どもや成人を指す。これらに加え、小児慢性特定疾病の患者も対象に追加された。

人口の少ない地域では、さらに3つの疾患が対象に加わった。具体的には、治療中の悪性腫瘍、治療中の膠原病、慢性維持透析の3つである。これらは、対象地域に所在する医療機関を受診した患者に限って算定できる。専門医が不足しがちな地域でも、オンラインで専門的な診療を受けられるようにする狙いがある。

点数は、3つの算定場面に共通して900点に見直された。改定前は「診断目的750点・その他500点」と目的別に分かれていたが、改定後は「外来・訪問・入院」と場面別の区分に整理された。外来診療の場合は、このうち900点を3月に1回まで算定する。

拡大2:訪問診療での算定が新設された

2つ目の拡大は、訪問診療における算定の新設である。改定前は外来診療しか算定できなかったが、改定後は在宅で療養する患者にも対象が広がった。これにより、通院が困難な患者も自宅で専門医の診療を受けられるようになる。

訪問診療の対象は、在宅で療養し通院が困難な患者のうち、次の3つに該当する者である。1つ目は、主治医の医療機関が掲げていない診療科で、その診療科の医師でなければ難しい診療を要する者である。2つ目は、医療的ケア児(者)である。3つ目は、外来緩和ケア管理料の対象患者である。

訪問診療での算定は、主治医の求めを受けて行う点が特徴である。主治医が計画的な医学管理のもとで訪問して診療を行う際に、専門医とビデオ通話でつなぐ。この訪問診療の場合も、900点を3月に1回まで算定する。

拡大3:入院診療での算定が新設された

3つ目の拡大は、入院診療における算定の新設である。訪問診療と同じく、改定前にはなかった算定場面が新たに設けられた。これにより、入院中の患者も他の医療機関の専門医による診療(対診)をオンラインで受けられるようになる。

入院診療の対象は、入院中の患者のうち、次の5つに該当する者である。1つ目は指定難病の患者、2つ目は希少がんの患者、3つ目は小児慢性特定疾病医療支援の対象患者である。4つ目は臓器移植の希望者として登録された患者、5つ目は当該医療機関が掲げていない診療科で、その診療科の医師でなければ難しい診療を要する者である。

入院診療での算定は、入院中にビデオ通話で専門医と連携して行う。入院先の医療機関が事前に専門医へ診療情報を提供したうえで、入院中の患者の治療管理を目的として連携する。この入院診療の場合も、900点を3月に1回まで算定する。

算定にあたって共通する要件

3つの算定場面には、共通する要件がある。場面ごとに対象疾患や点数は異なるが、算定の進め方の基本は変わらない。ここでは、3つの場面に共通する主な要件を整理する。

算定には、患者の同意と、専門医への事前の診療情報提供が必要である。まず、患者の同意を得る。次に、専門的な診療を行う他の医療機関の医師へ、事前に診療情報を提供する。そのうえで、ビデオ通話が可能な情報通信機器を用いて、その専門医と連携して診療を行う。

連携先となる専門医療機関には、疾患ごとに満たすべき基準がある。たとえば、難病の患者では難病診療連携拠点病院などが、てんかんの患者ではてんかん診療拠点機関が連携先となる。希少がんでは特定機能病院や都道府県がん診療連携拠点病院が該当する。連携先の要件は対象疾患ごとに定められているため、算定前の確認が欠かせない。

まとめ:遠隔連携診療料は3つの拡大で活用場面が広がった

令和8年度改定では、遠隔連携診療料が対象疾患と算定場面の両面で大幅に拡大された。第一に、外来診療では対象疾患に希少がんや医療的ケア児(者)などが加わり、人口の少ない地域では悪性腫瘍・膠原病・透析も対象となった。第二に、訪問診療における算定が新設され、通院が困難な患者も自宅で専門医の診療を受けられるようになった。第三に、入院診療における算定が新設され、入院中の患者も専門医による対診を受けられるようになった。いずれの場面も900点を3月に1回まで算定でき、D to P with Dの活用がいっそう進むことが期待される。



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サマリー

令和8年度診療報酬改定で大幅に拡充された「遠隔連携診療料」と「D to P with D」の仕組みが解説されています。これは、かかりつけ医が遠方の専門医と連携し、患者のそばで専門的な診療を受けられるようにするものです。対象疾患が希少がんや医療的ケア児などに拡大され、外来だけでなく訪問診療や入院診療でも算定可能となり、医療の質を保ちつつ地理的制約を越えたアクセスが実現されると期待されています。

遠隔連携診療料とD to P with Dの概念
もし、あなたの抱える希少な病気を見てくれるトップクラスの専門医が、ですよ、飛行機で何時間もかかる遠方の病院じゃなくて、歩いていける近所のクリニックに座っていたらどうでしょう?
ああ、それはもう物理的な距離というこれまでの医療アクセスにおける最大の障壁が消滅するシナリオですよね?
岡田 ええ、まさにそうなんです。今回私たちが分析するテーマでは、その未来を現実のシステムに落とし込んでいる資料を読み解いていきます。令和8年度の診療方針改定で大幅に拡充された遠隔連携診療療のデータから、私たちの医療が根底からどう変わるのか、さでこれを紐解いていきましょう。
はい。今回の改定の核となるのが、D2P with D、つまりドクターとペーシェントウィズドクターという仕組みなんですね。
岡田 はいはい。
これ、患者のそばに普段から見てくれているかかりつけ医がいまして、その医師が遠方の専門医とビデオ通話などで連携しながら診察を行うというスタイルを指します。
岡田 なるほど。私以前この仕組みって、近所の行きつけのレストランで地元のシェフの横の画面から遠くの三越シェフが指示を出すような贅沢な状況なのかなって考えていたんですよ。
ええ。よくあるイメージですよね。わかりやすい例えだと思います。
岡田 でも資料を読み込むと、なんか本質は違うというか、単なる遠隔からの指示出しじゃなくて、これ完全なコラボレーションなんだなって。
おっしゃる通りです。そこが最大のポイントでして。
岡田 ですよね。地元の医師は患者の毎日の体調とかベースラインを完璧に把握していて、遠隔の専門医は希少疾患の最新の治療法を知っている。この二つの異なる知見が合わせることに最大の価値があるわけですよね。
ええ。ここで非常に興味深いのは、まさにじゃあなぜコラボが必要な疾患が新たに選ばれたのかという点なんです。
対象疾患と診療報酬の評価拡大
岡田 なるほど。以前は一部の指定難病とか転換とかに限られていましたよね。
そうなんですよ。それが今回、希少がんとか日常的なケアが必要な医療的ケア時、さらには人口減少地域における透析治療にまで対象が一気に拡大されたんです。
岡田 悪性腫瘍とか透析っていうと、かなり頻繁なケアが必要なイメージがありますけど。
ええ、その直感は正しいです。こういった疾患って、地元でのこまめなモニタリングと、専門医による高度な治療方針の微調整、この両方が常に不可欠なんですね。
岡田 ああ、だからこそ二人の医師のタッグが最も生きる領域と言えると。
まさにそういうことです。さらに制度面でも大きな動きがありまして、診療報酬の評価が3月に1回900点という高い水準にシンプルに統一られました。
岡田 ちょっと補足すると、この900点というのはクリニック側に入ってくる収入に直結する数字ですよね。
はい、非常に大きい数字です。
岡田 つまり、国がこの遠隔年系の仕組みを導入すれば、病院の経営的にもしっかり支えますよっていう強力な財政的インセンティブを出しているんだなって。
本気でこのシステムを全国に普及しようとする意図が伝わってきます。
訪問・入院診療への適用拡大と質の担保
ええ、そしてさらに今回、外来だけじゃなくて訪問診療や入院診療にもこの枠組みが新設されたんですよ。これが日本の医療システム全体への最大のインパクトになります。
岡田 ということは、外来でそれができるなら、そもそも病院に行けない人はどうなるのっていう話ですよね。
ええ、その通りです。
岡田 病院に通えない在宅療養中の人とか、専門医のいない地方病院に入院している臓器移植の待機患者なんかも、自宅や病室のベッドにいながら専門医の知見にアクセスできるということですか?
はい、どこにいても質の高い医療につながる道ができたわけです。
岡田 ただ、ここで一つちょっとシステムの実行性について疑問があるんですけど。
はい、なんでしょうか。
岡田 算定の共通ルールとして、事前の同意とか、電子カルテや検査データを詳細に共有するルールが厳格化されたのはわかるんです。
でも、いきなり画面越しに見て専門医は本当に的確な判断ができるんですか?
と言いますと?
岡田 おやって埋めて正確な診断を下すのかなってリスナーの方も不安に思うと思うんですよ。
でも、非常に鋭い視点です。視覚情報とか数値データだけでは絶対に埋まらない余白っていうのは確かにあります。
だからこそ、横にいる確率経緯が専門医の物理的な毛となり目となるんですよ。
岡田 ああ、なるほど。確率経緯が代わりに触診するわけですね。
そうです。専門医のリアルタイムの指示の下で地元の医師が直接触診して、関節の僅かな腫れとか呼吸音の微妙な変化といった感覚的データを瞬時に言語化して伝えるんです。
岡田 つまり高度な拠点病院の専門医が持つ分析力と、確率経緯が持つ物理的な感覚、そして患者の日常のコンテクストが完全に同期するわけですね。
ええ、連携先が厳しい基準をクリアした拠点病院なんかに限定されている理由もそこにあります。単なるアドバイスじゃなくて、プロ同士の高度なチーム医療の構築が前提なんですね。これで質の担保が行われているんです。
医療システムの変化と未来への展望
岡田 ふに落ちました。いやあ、外来、訪問、そして入院、この3のフェーズすべてにおいて地理的な制約を飛び越えて、トップクラスの医療知見がローカルな現場に直接デリバリーされると。
ええ、医療の質を担保したままアクセス権だけを拡張する非常に論理的なアプローチですよね。D2Pwith Dの活用がこれから一気に加速するはずです。
岡田 本当ですね。医療システム全体のアーキテクチャが、中央集圏的な巨大病院から分散型のネットワークへと完全にシフトしつつあるのを感じます。そこでリスナーの皆さんにもぜひ考えてみてほしいんです。
はい。
岡田 もし高度な医療のために都市部に住むという、そういう地理的な制約が完全に消滅したとしたらですよ。あなた自身の将来の住まい選びや、これからのまちづくりは一体どのように変わっていくと思いますか。
はい。
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