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令和8年度改定|入院基本料の患者割合計算が明確化|3つのポイント解説
2026-06-13 05:55

令和8年度改定|入院基本料の患者割合計算が明確化|3つのポイント解説

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入院基本料や特定入院料の施設基準は、平均在院日数や在宅復帰率などの基準の達成を求めます。このうち在宅復帰率などの患者割合は、病棟から退院した患者を分母と分子に振り分けて算出します。しかし、ひとつの病棟で複数の入院料を算定する場合、どの患者を計算対象に含めるかが曖昧でした。そこで令和8年度診療報酬改定は、患者割合の計算方法を明確化しました。本稿では、その明確化の内容を3つのポイントで解説します。

今回の明確化は、患者割合の計算ルールを統一し、現場の解釈のばらつきを解消します。第一に、在宅復帰率の計算で、他の入院料を算定する患者を計算対象から除外します。第二に、特定入院料の患者割合の計算でも、同様の除外を通則として明文化します。第三に、1病棟で届け出られる特定入院料を2種類までに制限します。

1. 在宅復帰率の計算対象を明確化する

在宅復帰率の計算では、他の入院料を算定する患者を計算対象から除外します。除外の対象は、病床単位で算定する特定入院料や、短期滞在手術等基本料を算定する患者です。この除外は、急性期一般入院料1などの自宅等退院割合と、療養病棟の在宅復帰機能強化加算の両方に適用されます。

在宅復帰率は、病棟から退院した患者のうち、自宅などに退院した患者の割合です。急性期一般入院料1などの施設基準は、この割合が一定以上であることを求めます。計算では、直近6か月間に退院した患者数を分母とし、自宅等に退院した患者数を分子とします。

この計算から除外する患者が、今回の改定で追加されました。従来から、再入院患者や転棟患者、救急患者連携搬送料を算定して転院した患者、死亡退院した患者などが計算対象外とされてきました。ここに、退院時に他の入院料を届け出ている病床・病室の患者と、短期滞在手術等基本料を算定する患者が加わります。

療養病棟入院基本料の在宅復帰機能強化加算でも、同じ除外が適用されます。この加算は、在宅に退院した患者の割合が5割以上であることを求めます。改定後は、他の入院料を届け出ている病床・病室の患者と、短期滞在手術等基本料を算定する患者を、分子と分母の双方から除きます。

2. 特定入院料の計算方法を通則で統一する

特定入院料の患者割合の計算でも、他の特定入院料や短期滞在手術等基本料を算定する患者を除外します。この除外は、個々の入院料ごとではなく、特定入院料に共通する「通則」として規定されます。通則化により、すべての特定入院料で計算ルールが統一されます。

特定入院料とは、回復期リハビリテーション病棟入院料などの、特定の機能を持つ病棟・病室の入院料です。これらの施設基準は、それぞれ患者割合などの要件を定めます。同じ病棟内に別の特定入院料や短期滞在手術等基本料を算定する病床があると、計算対象が複雑になっていました。

改定後は、これらの患者を計算対象から除く扱いが通則に明記されます。通則とは、個々の入院料に共通して適用される基本ルールです。通則に規定することで、入院料ごとに同じ除外規定を繰り返す必要がなくなります。

3. 1病棟あたりの特定入院料を2種類までに制限する

1病棟で届け出られる特定入院料は、2種類までに制限されます。この制限は、患者割合などの要件が過度に複雑になることを防ぎます。背景には、病棟が1つの看護単位として機能すべきという考え方があります。

従来は、1病棟で届け出られる特定入院料の種類数に明確な上限がありませんでした。種類が増えるほど、病床ごとに異なる患者割合を管理する必要が生じます。この管理は、病棟を1看護単位として運営するうえで過度な負担となっていました。

改定後は、この種類数を2つまでとする規定が新設されます。規定は、特定入院料の施設基準の通則に置かれます。上限を設けることで、病棟ごとの管理が簡素になります。

4. 経過措置を確認する

今回の明確化には、2つの経過措置が設けられます。在宅復帰率と在宅復帰機能強化加算については、令和9年5月31日まで従前の例によることができます。特定入院料の種類数の制限については、当分の間、新基準に該当するものとみなされます。

在宅復帰率の計算は、一定期間、従来のルールを使い続けられます。対象は、令和8年3月31日時点で急性期一般入院料1などの届出を行っている病棟です。これらの病棟は、令和9年5月31日まで従前の例によることができます。

特定入院料の種類数の制限には、別の経過措置が適用されます。対象は、令和8年3月31日時点で特定入院料の届出を行っている病棟・病室です。これらは、当分の間、2種類までの基準に該当するものとみなされます。

まとめ

令和8年度改定は、患者割合の計算方法を3つの点で明確化しました。第一に、在宅復帰率の計算から、他の入院料や短期滞在手術等基本料を算定する患者を除外します。第二に、特定入院料の計算でも、同じ除外を通則として明文化します。第三に、1病棟の特定入院料を2種類までに制限します。これらの明確化は、現場の解釈のばらつきを解消し、病棟管理の事務負担を軽減します。経過措置を活用しながら、自院の届出状況を早めに確認しておきましょう。



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サマリー

令和8年度診療報酬改定では、病院の入院基本料における患者割合計算の複雑さを解消するため、3つの主要な変更が導入されます。まず、在宅復帰率の計算から短期滞在手術等基本料を算定する患者を除外することで、病棟の真の機能評価を可能にします。次に、特定入院料の計算方法を通則として統一し、さらに1病棟で届け出られる特定入院料を2種類までに制限することで、現場の事務負担を大幅に軽減します。これらの明確化は、医療現場が患者ケアに集中できる環境を整えることを目指しています。

複雑な計算の現状と改定の目的
あなたもちょっと想像してみて欲しいんですけど、大人数でレストランに行って、それぞれが全く違う複雑なコース料理を頼んだとしますよね。
はい。よくある漢字なかせの状況ですね。 そうなんです。しかも途中で買える人もいれば、デザートだけ後から追加する人もいて、それを政府が定めた謎の数式に基づいて、一円の狂いもなく割り勘しなきゃいけないとしたら、どうですか?
いやー、それはもうカオス以外の何物でもないですよね。
ですよね。でも実はこれ、今の病院の事務スタッフが病棟の患者さんのデータを計算するときに直面しているカオスそのものなんです。
えー、本当にその通りでして。このお会計ルールの複雑さが、これまで医療現場の首をかなり締めてきたんですよね。
なるほど。というわけで今回の深掘りへようこそ。今日は、令和8年度の診療報酬改定から、この複雑怪奇な入院基本料の患者割合計算がどう変わるのか、その裏側を紐解いていきます。
在宅復帰率計算の明確化
はい、よろしくお願いします。今回の改定の最大の顔面はですね、ルールの解釈のブレをなくして、計算のノイズを徹底的に排除することにあるんです。
そのノイズの排除という部分なんですけど、真っ先に変わるのが在宅復帰率の計算ですよね。
ええ、そうです。
あの、重症患者さんを治療する病棟の評価において、短期滞在手術と基本料っていうのを算定する患者さんを計算から完全に除外すると。
はい、それが非常に大きなポイントですね。
これって要するに、野球の打率計算からフォアボールを除外して、バッターの純粋な打力を測るみたいなことですか?
あー、フォアボールというよりはですね、なんか監督とかコーチまで打率の計算に入れちゃってたみたいな状態を正す感覚に近いかもしれないです。
えっと、監督まで。それはだいぶ数字が歪みますね。
そうなんですよ。短期滞在手術っていうのは、白内障とかポリープ切除とか、そもそも一泊とか二泊で帰るのが前提のルーティン手術なので。
なるほど。すぐに退院して当たり前の方々ですね。
そういう患者さんのデータを重症患者さん向けの病棟の在宅復帰率に混ぜちゃうと、本来の実力以上に数字が底上げされてしまうんですよね。
あー、なるほど。じゃあ病院側からすると、短期入院の患者さんを入れれば入れるほど成績がよく見えるっていうある種の抜け道になっていたと。
はい。病院ごとにこの患者さんは計算に入れるべきかみたいな解釈がバラバラだったので、そこを明確にして公平に評価しようというのが今回の意図です。
特定入院料のルール統一と病棟制限
でも、数字の計算式を直すだけでは根本的な解決にはなりませんよね。ここからが本当に面白いところだと思うんですけど。
A、空間のルールですね。
そうです。物理的な行動という空間自体のルールにも今回は制限がかかるんですよね。除外ルールが通則化されて、さらに一つの病棟で届け出られる特定入院料が2種類までに制限されると。
はい、その通りです。
ちょっと待ってください。2種類に制限しちゃうと、病院側が柔軟にいろんな患者さんを受け入れる余地を奪っちゃいませんか?
一見そう見えるんですけど、ちょっと現場の一つの看護単位という視点で考えてみてほしいんです。
一つの看護単位ですか?
ええ。同じ病棟の廊下で寝ている患者さんたちなのに、ペットごとに全く異なる4種類のルールとか評価基準が適用されている状況って想像できますか?
それは看護師さんも事務の方も患者さんごとに違うマニュアルを見ながら管理しなきゃいけないってことですよね。
そうなんです。多様な患者さんを受け入れる柔軟性という名目で、実は現場に膨大な確認作業と事務負担を敷いていたんですよ。
それは確かにパニックになりますね。
ですから、上限を2種類に絞ることで、病棟の役割を明確化して、現場の管理コストを劇的に下げる狙いがあるんです。
円滑な移行のための経過措置
とはいえ、今現在そういうカオスな混合病棟を運営している病院の経営陣からすると、明日から2種類に絞れって言われても対応できないですよね。
ええ、もちろんすぐには無理です。走りながらエンジンを乗せ替えるような難題ですからね。
ですよね。急に新しいルールができたからって、高速道路を走りながら車線変等しろというのは無理がある気がして。
なので、現実的な経過措置がちゃんと用意されています。
お、有余期間ですね。
はい。令和8年3月末の時点で届出済みの病棟なら、在宅復帰率の計算は令和9年5月末まで、2種類の制限に立っては当分の間、旧ルールの適用が認められます。
出ました。当分の間。これお役所言葉の典型ですよね。
まあ、そう言われてしまう部分もありますが。
つまり、いきなり病人を倒産させたり、医療崩壊を起こさせたりはしないから、今のうちに長期的な病棟戦略を練り直しなさいよということですよね。
そういうことです。現場を混乱させずに、時間をかけて本来あるべきスッキリとした体制へ軟着陸させる、非常に合理的な仕組みだと言えます。
医療現場への影響と将来展望
なるほど。興味得てきたのは、これが単なる丘対事務ルールの変更じゃないってことですね。
ええ、全く違います。
計算のノイズを吐き出して、病棟という空間をキメラ状態から開放してあげる。このプロセスこそが、医療現場の目に見えない負担を剥がし取るための大手術なんだなと。
本当におっしゃる通りです。誰のどのデータを使うかで頭を悩ませる時間って、本来の医療とは無関係ですからね。
そうですよね。あなたも次に病院の病棟を通りかかったときは、ぜひちょっと想像してみてください。
はい。
病院のスタッフが、この難解なお背景の割り勘計算から開放されたとき、その浮いた時間とエネルギーは、実際のあなたへのケアにどう還元されていくのか。
確実に現場の余裕につながりますからね。
そして、数字の管理から開放されたそのエネルギーが、今度はどんな新しい医療技術の導入や、根本的なケアの質の向上に向けられていくのか。
ぜひそんな視点で、これからの医療現場の風景を眺めてみてください。
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