2024-07-15 17:59

#45 「システム」と「プロセス」は交換可能か?

システムとプロセスは同じではないかという仮説から出発して話しました。 

・システムとプロセスって実は同じではないかという仮説 ・ISOの定義を読み替えても違和感はない ・研究会の議論の場で、この仮説をぶつけてみた結果は7:3に分かれた
・換金システムと換金プロセスって何が違う?

・自然物と人工物の観点から、システムとプロセスの違いを考えてみる

------- 堀のTwitter
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サマリー

プロセスとシステムについての議論が行われ、同じものを別の見方で見ているかもしれないという結論が出されています。しかし、シンポジウムの会場や堀さんも含め、違和感や混乱を感じる方もいます。プロセスを扱う際には、自然物と人工物の両方を扱うことができますが、自然物を扱う場合は、その対象物を理解するためにプロセスを見る方もいます。システムとプロセスは同じと言えますが、どちらも目的があるため、プロセス的な理解をすることで、目的との関連性を見出すことができます。

議論の始まり
CS Harmony Radioです。よろしくお願いします。
今日は、ヤギさんからテーマがまたあるということで、何でしょうか。
何が起こるかわからないテーマをちょっと。
えっと、ちょっととある、これもう研究者としてなんですけど、プロセスを考える研究者として、
とある研究会でそういう議論も今してて、これちょっと堀さんがどう思うかっていうのも含めてちょっと議論したくて。
なので、聴衆を置いてけぼりパターンかもしれないんですけど。
かなりどっぷり深い話と。
深いなのか、何にも得られないかもしれないんですけど、ちょっとこういうことを今考えてやってるんですっていう話なんですけど。
何ですか。
プロセスって我々よく扱って、業務プロセスを扱ってますけど、一方でシステムっていうのも扱うんですよ。
システム開発とか、結果プロセス改善するのにITシステム要るよねとかっていう話もそうですし、システム思考で考えるとか。
システムって言葉は我々の中でも結構よく使う言葉の一つとしてあって、
プロセスいろいろやってる研究会で議論してるときにふと思いついたのが、
あれシステムとプロセスって同じじゃねってちょっと思いまして。
実はこの間ちょっと学会というかシンポジウムでそんな話をちょっとぶん投げてみたんです。
どういう値段かというと単純にそれだけじゃないんですけど、プロセスとシステムが同じだよねだけで議論ができない。
その叩きにするためにシステムの品質特性っていうのがISOで定義されてるんですけど、
システムとプロセスが同じなんだとすれば仮説として、
システムのところプロセスって置き換えても意味通じるんじゃねえのと思って、
ちょっとそれを作ってみて話してきたんです。
なるほど。
一応結論で言うと意外なほどにすごく当てはまります。
プロセスの品質特性っていうのは。
例えばですけどシステムの品質特性って機能合理性とか適合性とかあるんですよ。
機能適合性はそのまま読み上げると。
ISOが実化したやつで、明示された条件下で使用するとき、
システムとプロセスの定義
明示的ニーズ及び暗黙のニーズを満足させる機能を製品またはシステムが提供する度合い。
なんですけど、ここを製品またはシステムってところをプロセスって置き換えると、
明示された条件下で実行または活用するとき、
明示的ニーズ及び暗黙的ニーズを満足させる機能をプロセスが提供する度合い。
違和感はあるけど、今の話は置き換えてもおかしくないですね、確かに。
例えば別のですけど、リスク回避性っていうのはあるんですけど、システムのリスク。
製品またはシステムが経済状況、人間の生活または環境に対する潜在的なリスクを緩和する度合い。
っていう特性があるんですけど、これをプロセスって置き換えると、
プロセスが経済状況、人間の生活または環境に対する潜在的なリスクを緩和する度合い。
あり得ますよねって。
まあ確かに。
なんかあるよね。
あり得るなあ。あり得ます話ですね。
で、立ち返ってみると、やっぱり同じなんじゃないのってちょっと議論をしてみたんですけど。
面白いですね、確かに。今のところ、違和感を覚えていますけど、こう違いますよねってうまく言えない自分がいますね。
で、実はそこのシンポジウムの発表したときも40分くらいかな、ちょっと議論するようなセッションを1個任せてもらってそこでやったんですけど、
ちょっと会場何人くらいだったかな、50人くらいだったかな。
なんかそこの中で手を挙げてもらって、どう思いますかっていう、なんか違和感ない人とある人がやっぱりいて。
で、ちょっと手を挙げてもらうと2割か3割くらいは私と同じ感覚、同じだよねって思ってくれてる。
逆に言うと7割か8割くらいはうんってやっぱり思ってて。
で、そのうんって思うとこどこですかっていうのを少しお聞きしたりもして何人か答えていただいたんですけど。
システムがそもそもITシステムの印象になるので、システムはやっぱり個体だよね、実体がある物体だよねみたいな。
ソフトは実体あるかどうか怪しいですけど、でもなんか実体があるとパソコンがあるみたいなことだと思うんですけど、
なんかプロセスってやっぱり目に見えなくて動いてて動的なものだよねっていう、なんとなくそういうのの違いがあって違和感をすごく感じるっていうところはご意見としてもいただいて。
それも理解するんですよな、そう思うなと思うんですけど。
ただなんかよくよくちゃんと考えてみても、なんかそんなに差はないよねと思ってて。
で、同じっていうことそのものがちょっとやりすぎかもしれないんですけど、
ただなんか同じものを別の見方で見てるものなのかもしれないし、分かんないんですけど、ただ一個だけ言うのは超近いよねっていうのは言えるなと思ってて。
確かに。
なんかそんな話をちょっとしてきたんですけど、堀さんどう思いますか、まずこの件について。
プロセスとシステムの見方の違い
むずいですけど、最初の話で言うと違和感を感じる側ですね。
会場で言うと7割ぐらいの感覚に近いんですが、ちょっと今言われて少し考えてるのが、システムとプロセスを言い換えるの具体例で今ちょっと考えてみたんですよ。
何言ってるかというと、例えば監禁システムみたいなのとか、監禁プロセス。
プロセスはありますね。
あるなと思って。
しかも監禁システムと監禁プロセスってどう違いますかって言われたら、あれ?なんか指してることって違いがあまりないかもしれないって今ちょっと思ってるんですよね。
監禁システムでやりたいことって、お札入れて、例えば監禁なんで料買いみたいなものとしたら、例えば1ドルみたいなものがインプットとしてあって、そしたら2本円で何円に150円ぐらいのものに変わりますっていうシステムじゃないですか。
監禁プロセスって、1ドル入れて150円もらえるプロセスだよね。あれ?どう違うみたいな話になってて、改めて問われて、具体のなんか話の普段使う言葉で言ったときに考えると、ちょっと違和感がないのが違和感というか、あれ?
僕はこの2つの言葉をどういう意図で使い分けていたのだろうかって、逆に今ちょっと混乱してますねっていう感じ。
それもなんとなく実はシンポジウムの会場もそんな感じも若干あって、混乱してますって人もやっぱりいて。急に投げかけられた。
一緒だけど一緒って言っていいのかなみたいな感じなんですよね、今の率直な感覚は。
例えばですけど、システムってISOで1位に決まって、ISOばっかり出して申し訳ないですけど、みんなが考えてちゃんとした言葉になってる、言語化されたしっかりしたものなのでちょっと取り上げますけど。
システムの定義って、1つ以上の明記された目的を達成するために組織された相互に作用する要素の組み合わせのことなんですよ、システムって。
これを例えばプロセスの定義を、プロセスの定義も実はISOの中にはいるんですけど、ちょっとずれてて、ものによるんです。
なのでちょっとこれは我々研究会の中でもう一度ちゃんと定義しようねと言ってるんですけど、このシステムにもし対比させて書くなら、
1つ以上の目的を達成するために組織された活動を含む相互に作用する要素の組み合わせがプロセス。
おだしょー もう一回言ってもらっていいですか、もう一回。
しばやん プロセスのほう。1つ以上の目的を達成するために組織された活動を含む相互に作用する要素の組み合わせ。
おだしょー そうですね、確かに。
しばやん ここちょっと変えてるのは、システムのほうは明記された目的っていうのが明記されたっていうのが必ず入るんですけど、
プロセスは明記されないかもしれないので、そこだけちょっと取り除いてます。
おだしょー それで明記されないプロセスって例えばどんなやつがあるんですか。
しばやん これは研究会とかでもやってるんですけど、プロセスって実はあらゆるものに存在していて、
例えば人体プロセスって別に人が作ったわけじゃないですよね。システムもある意味そうなんですけど。
システムってなんとなく明記された目的に基づいて作られる、人間が作っていればそうなんです。
人工物と自然物ってのが多分あって、人工物に関して目的を持ってプロセスが設計されたり作られたりするんですけど、
人工物に関していうと目的があるかどうかは人間は知らんし明記はしてないので。
おだしょー 自然物のほうですか。
しばやん 自然物のほう。
おだしょー 人工物は目的があるから人が作る。自然物は自然にあるものだから目的があるかないか分からないってことですね。
しばやん そういう意味で明記されたほうが覗いてみる。これちょっと案でしかないんで。
おだしょー あー。
しばやん 研究会の中でも合意してないこれは。
おだしょー なるほど。ということはシステムっていうのはある種人工的なものだっていう見方がある。
しばやん 多分見方がありますね。そういう意味で。だから本当は人体システムっていう言い方、実はもしかしたら違うのかもしれないんですけど。
おだしょー 確かに人体システムって違和感あるんですよ。人体プロセスってなんかよく分かんない。でもそれって生体系とか循環系とか何か系ってまた違う言葉で表しますよね。
しばやん システムを日本語にすると系ですよ。
おだしょー あ、そうなんですか。そうすると循環システムはありますよね。
しばやん そうですね。
おだしょー だから人体システムと言うと違和感ありますけど、循環システムとは言いますね。
しばやん そうですね。
おだしょー でも循環システムって体のことっていうよりはパイプとか水道配管の循環とかなんかそっちのイメージをしてしまいますね、僕は。
人工物の引っ張られてるのかな。
プロセスの理解と目的
しばやん プロセスを扱うときに自然物と人工物両方扱えるんですけど、自然物を扱うときのプロセスは何をしてるかっていうと、その対象物をプロセスを通して理解するためにプロセスを見てるんですよ。
どういう処理がなされているから、これはこういう意味があるんじゃないのっていうふうに捉えるためにプロセスを見てる人は。
おだしょー 例えばホタルが発光するのはどうしてかとかそういうことですか。
しばやん そうですね。交配するために。
そういうのは目的があるのを、動いてる処理みたいなもの、実際の起こってることのプロセスを確認して目的的にどういうプロセスなんだって理解するためにプロセスを用いている人は。
プロセス的理解をまずして、それって何かの目的があるよね。だから目的とのひも付けをプロセスを通して見ているっていう理解の仕方の話なんですけど。
おだしょー リバースエンジニアリングをしてるような。
しばやん そういうことですよ。
おだしょー なるほどですね。
しばやん 目的はあるんですよ。プロセスには基本的には目的があって、何かのために処理されていくんで、それは必ずある状態なんですけど。
その意味合いで言うと、ちょっとだけ違うけどまあまあ同じって。プロセスとシステムは表裏。
おだしょー 違うようで一緒な感じですもんね。だから。
しばやん ちょっと表現がしきれないんですけど、もう乱暴に同じって言ってみたんですよ、このこないだは。
おだしょー 確かに、でも同じっぽいですけど、同一感はやっぱりちょっと違和感を感じますよね。
しばやん それはあります。
おだしょー どっか差異はありそうで、やっぱりさっきの話もそうですけど、身体システムって言うと違和感感じるんですけど、循環システムって言うと違和感感じない。
しばやん なるほど、なんか目的的用語が入ってるからでしょうね。循環するっていう。
おだしょー それってあれかもしれないですよね。医療的にそれを対して解き明かそうとかっていう時の対象としての循環系とかっていう表現するんで、
それはシステムであり、プロセスの話もなんかあるって言われるのかもしれないなって話してて、超思いつきで話してますけどこれ。
しばやん これさっきの話じゃないですけど、自然物に対して言うとプロセスを通して人間を理解しようとするので、循環っていうプロセスを見た時に、
これは例えば血液を回してるんだとか、酸素を取り入れて活動してるんだとかっていう理解をするわけです。
心臓とか肺とかっていうのを単体で見るんじゃなくて、多分それの経営の中で見ているから、だから経営って言われるんですけど、経営で見て、
それが全体として相互作用して何をしてるのっていうふうに理解するから、これは循環させてるんだって理解するから循環系っていう名前がついてて。
システムとプロセスの関連性
おだしょー ということで、それがシステムってことですね。
心体システムだとなんだかぼやっとしてるのは目的がよくわかんないから。
大平 そうですよね。その身体の何かみたいなことであれば、たぶんそこって今みたいな発想で言ったときにプロセスなりシステムの文脈で語れるようになるかもしれないですよね。
おだしょー そうですね。そんな感じになりますね。
大平 確かに、身体の中でも運動とか呼吸とかでも呼吸系と言いますし、結局それもどうして呼吸するのかっていう話ですもんね。
おだしょー 身体でなるとちょっとでかい、ただ存在することに対する話、確かにそうだな。ただあるものに対してプロセス的とかシステム的に捉えようとしてるかっていうと言わないかもしれないですね。
大平 自分の今のこれまでの経験則でしか語ってないんで、本当にそうなのかよくわかんないですけど、感覚的な話で言うと、確かにおっしゃる通りな気がしてきたな。
でもそうするとやっぱ気になるのは、ある種同じっていうところの話の出発点から、でもやっぱり差分があるっていうのが見えてきてるっていうことだから、なんか差分はありそうですよねっていう。
おだしょー それはあるんですけど、言葉でちゃんと説明まだできないっていうのは。
大平 まあできないってことですね。ちょっとその辺りももうちょっと話していくと、ひょっとしたら深まるかもしれないって感じですかね。
ちょっとここまでの話、もう一回整理してもらっていいですか。いろいろ消化不良な感じがあるんで、もう一回ちょっとまとめを話してもらって。
おだしょー 少なくともですよ。同じっていうのは、システムっていうものと、我々が扱ってるシステムっていう、ちょっと広義のシステムですね。ITシステムじゃなくて、もうちょっと広い範囲のシステムっていうのと、僕がやっているプロセスを設計するというのもプロセスっていうのは、同じっていうのはちょっとだいぶキャッチにするために言ったんですけど。
どちらかというとすごい関連が深いというか、ほとんど同じなんじゃないかっていうのが思いついたことであり、ISOというものにちょっと入れてみて、品質特性というのに入れてみて確認したら、まあまあ言えそうだと。つまり同じと見れるだろうというのがちょっとあって、それいろんな研究会でもそういう話をしていて。
なのでこれだいたい同じでいいんじゃないのって今ちょっと結論に今はなっているというお話を今共有した感じです。
そうですね。それに対して僕が違和感を覚えつつも、でもそうかなって思っている話で、あっちの話に行ったりこっちの話に行ったりしてたって感じですよね。
そうですね。
分かりました。じゃあやっぱりちょっと後編はもう少しそれを違う観点で掘った上で、このシステムとプロセスの同じからもうちょっと進めた話ができるといいなっていう感じですかね。
はい、そうですね。
ということで以上でしょうか。
はい、以上にしましょう。ありがとうございます。
はい、ありがとうございます。
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