1. Cra出しRADIO 工芸とカルチャー
  2. S2 ep19 ヒトの歴史はヒモの歴..
2023-04-04 50:41

S2 ep19 ヒトの歴史はヒモの歴史~組紐の過去と未来 ゲスト:昇苑くみひも・八田俊(後編)

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京都宇治の昇苑くみひも・八田俊さんゲスト回の最終回は、常に人類の歴史とともにあり、今もあらゆる場面で利用されている割りにはあまり深く研究されてこなかった「ひも」という存在の可能性について考えます。
本編で観ながら話している動画こちら↓
Welcome to Project Jacquard
https://youtu.be/qObSFfdfe7I
八田さんによるTシャツをギターストラップにアップサイクルした事例のプロセスは、以下ConCraストーリーページで紹介しています。
https://concra.jp/stories/detail1

【番組の感想・質問・リクエストなどはこちらから】
https://onl.bz/RjZRMXc
#concra でも感想お待ちしています!

【今回の話題の関連リンク】
昇苑くみひも
https://www.showen.co.jp/

蘇嶐窯×昇苑くみひも「飾る縄文」
https://twitter.com/soryugama/status/1302007192967667712

"Apple Watch Ultra"「アルパインループ」は福井の職人技とアップルのコラボの結晶
https://www.elle.com/jp/decor/decor-interior-design/a42290914/apple-watch-ultra-with-tim-cook-20221220/

【ConCra Information】
ConCra公式サイト
https://concra.jp

誰でも参加できる実験場 ConCra Collective(コンクラコレクティブ)https://basic.motion-gallery.net/community/concra/

パーソナリティ:岩田篤 蔡海 福原志保
00:01
クラ出しラジオは、使わなくなった大切なものを、様々な手法で生まれ変わらせるコレクティブ、コンクラのメンバーが、工芸を軸に、物とヒトとの関係、物を作ることについて、皆さんと一緒に考えていく番組です。コンクラのしほです。
うみです。
岩田です。
はい、そして今日もこの方をお招きしております。
昇苑くみひもの八田です。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
すごいいろんな話がここまで盛り上がってきて、商品、すぐにいろんな相談をしたく、もう私の頭の中でいろんな相談をしたいなって思ってしまって。
ちょっとオフレコの商品開発会議も続いておりましたが。
休憩時間中に飛び出してしまう。
ちょっとくみひものこれからの可能性みたいなこともね、この回で話せると。
なんかさっき一部二部でも出てきたキーワードでそのひもとかくみひもとは何たるものやみたいなのがやっぱりすごいあるなと思ってて。
私あの仕事で実はくみひもに関わってたんです。結構7年8年ぐらい関わってるんですけど、それを最初くみひもの存在すら知らなかったんですよ。
だけどなんか身の前を見ていると靴紐だったり、あとこの携帯のなんか充電ケーブルとかもくみひもで中にワイヤーが入ってたりとか、
あとあの釣り具屋さんででっかい魚、なんかマグロみたいな。
カジキとか。
ああいうの釣るときの糸ってくみひも状なんですよ。
なんかそういうのを知ったんですけど、なんでそのことを知ったかというとすごく引っ張りに強い、ねじれと引っ張りに強い糸の構造を探さなきゃいけないというミッションがあったんだよね。
それなんでかというと電気を通る糸を作らなきゃいけなかったんですよ、グーグルで。
その電気が通る糸をデニムに織り込んで、そのデニムジャケットは触ると携帯がコントロールできるよっていうのを商品化したんですけど、
デニムジャケットってあんま洗わないけれど、やっぱり作る工程がすごく糸とかテキスタに負担が多いから、
引っ張りと曲げに強いのじゃないと洗濯機のって小宇宙だから、いろんな服がぐしゃぐしゃにねじれて普通の地球上の重力と違うGがかかってるから。
03:15
探してたらその釣り具の糸は組紐だし、私の母は着物のスタイリストやってたんですけど、
やっぱり帯の引っ張る、帯締めもパーンって引っ張るのに強くなきゃいけないから組紐ちょうどいいとか、
あとなんか鷹章、鷹を飼ってる人がいて、あの人は鷹も紐でくくられてるわけですよ。そうしないと自由にどっか行っちゃったら困る大変なことになる。
それをまっすぐ飛ばして軽くて、なんかあった時に引っ張ってピンってやれる。でも糸が切れないっていうので、鷹章の鷹につけたやつも組紐だったと。
あとトザのザイルとかもね、ヨレたりとか、そういう弦に強いとかもやっぱり組紐でできてる。
そうだよね。しかも中がさっき渡谷さんが言ってたけど、機械の構造上、中が空洞にできるんだよね。
そういうことはさ、なんか入れられるじゃんって思うんですよ。実はその携帯ケーブルが組紐で中にワイヤーが入ってて、これが私の発想の納得感だった。
電気通す糸というよりは普通に細いワイヤー作って、そのワイヤーももちろん構造上切れにくい、ねじれに強いっていうのはまたそれは別の話じゃなくて、すごいいろいろ大変だったんだけど。
あってそれを組紐がさらにカバーしたらめちゃめちゃ最強の細いワイヤーができるぞみたいな。
それを私は糸と呼んだんですね。それを織り込んでデニムを作って、携帯のマルチタッチスクリーンになる、
ジェスチャーといって携帯みたいに手を動かす、ちゃんと指を追随して動きをセンサーしてくれるっていうやつを作りました。
音声メディアだから、でもこれ公開情報なの?
Google、Welcome to Projector Cardっていう。
これはじゃあ概要欄にリンク貼れる動画ですね。
動画ですね。
これがいわゆる岩田さんにお目にかけたい青虫期というやつですよね。
もう多分見ましたよね。
見てます、青虫期は。
これが、
これスタート、ビデオが世界に初めてこのプロジェクトについて公開した記念的ビデオですごい昔なんです、7年前なんですけど、
06:08
でも私それこっそりやらなきゃいけなくて、この7年前っていうよりはもうそこから1年半以上、
誰にも言えず公開ができないからやってたんですけど、
ビデオのスタート、糸を作るところからにしたんですね。
なぜかと言ったら、このプロジェクトはただ技術を作るだけじゃなくて物語を紡ぐ、
新しい伝統と工芸と新しい技術がガチャって、
あ、これ原田さん、この人です。
音声メディア。
音声メディア出てる。
動画見ながら喋ってます。
そうです。
そういったガチャって言った何かが生まれるっていう、
7年前の私が痩せてた時の私、恥ずかしい。
そういうのを起こすにはそれも物語だから、
イノベーションっていうのは、
繋がらなかった点と点が結ぶ線を作らねばならぬということで、
ストーリーが糸化っていうビデオ構成になっております。
ぜひ見ていただきたい。
っていうのが概要欄にあります。
なのでこの技術って実は最初アメリカの会社なので、
アメリカでやろうみたいな話になるじゃないですか。
普通に考えたら。
でもね、やっぱり日本でしかこれできなかったっていうところが、
やっぱり大きかったなっていう。
たまたま自分が東京に住んでたから、
東京の近いところで作ったんですけど、
もしもその時私は大阪とか京都住んでたら、
松原くみひもさんにすいませんって言って、
この難題を切れない洗濯機でガリガリにやっても、
ゼニムで信じてて焼くんですけど、
焼いても切れない糸を作ってくださいとか。
これも無茶ぶりですね。
でも多分やってたと思います。
いろんなところから糸預かってやったことがあるんですけど、
一番ひどかったというか、
一番難しかったのは体内で解ける、
手術用の縫合する糸があるんですけど、
あれでひも組んでほしいって言われて、
組んでる最中からも、
専門のクリーンルームとかでもないですし、
温度管理されてるわけでもないので、
09:01
常温の時点でややとろけ気味の糸を、
洗濯機で組むっていう結構な難題もありましたし、
あとカーボンとか、
カーボンの糸も組んでる最中から、
ウール状に結構、
ささくれていって、
毛羽だったりとか、
いろいろ試行錯誤をやりながら、
結構いろんな素材でひも組んだことがあるので、
多分その話が来てたら、
むちゃくちゃ飛びついて挑戦してたと思います。
銅電子みたいなことは、
別にジャタードプロジェクトじゃなくてもある技術だと思うんだけど、
そういう話って、
ハッタさんのほうでこれまであったりしたんですか?
そうですね、そういうのもありましたね。
僕はその案件は直接受けて、
担当してなかったんですけど、
別のものが受けてて、
やっぱり電気を流すことによって、
電気を流すというか、
信号の向きが変わることによって、
何かアクションが生まれたりとか、
そういうことにひもって柔軟性がすごくあるので、
使えるんじゃないかっていう、
研究されてるところからのご相談で、
うちも別に、もちろんそれを最終的に量産できるとは全く思ってないんですけど、
単純にそれが組紐で実現できたら、
むちゃくちゃ面白いと思うので、
そういう実験だったら喜んで協力してやってますね。
まさにそのコラボレーションできそうな気がする。
言うようなことは今くらいでは全部言えない。
そうだ、これ聞いとかなと思って忘れそうだった。
あのコラボレーションで思い出したんですけど、
今最先端の技術にどういうふうに組紐がかかるかみたいな話でしたけど、
逆にめちゃくちゃ古代にいくんですけど、
ハッタさんゲストにお迎えする前のゲスト回、
ソリュウガマさんをお招きしてお話したんですけど、
実はその中でもチラッとハッタさんの名前も出てて、
火炎型土器の川を組紐で作った、
ソリュウガマさんと松原組紐さんのコラボ作品ですか。
これまたビジュアルは概要欄に貼っておきますけど、
これの話ちょっと聞きたかったなと思って、
どっちからお話があってどんなふうにあれができたのかみたいなと。
そうですね、僕、野島さんの回とかでも、
12:03
野島さんも結構神社とかが好きっていう話があったと思うんですけど、
僕も結構今の会社に入ってから、
いろんな神社に行ったりとかよくしてたんですけど、
どんどんどんどんさらに源流をたどるようなことをしていくうちに、
なんとなく遺跡とか古墳とかにたどり着いて、
さらに縄文時代とかまでいろいろ深掘りして、
今ずっと博物館を全国巡るのが結構好きで、
いろんなところに行くんですけど、
やっぱり僕の個人的なその中に紐もキーワードとして入ってて、
ほとんど紐、昔というかもう天然の繊維で作られた紐ってほぼ残らないんですよね。
風化しちゃうので、ほぼほぼ残らないんですけど、
奇跡的に刀の束のところに巻かれている紐が現存しているとか、
鳥取県とかの博物館にあったりするんですけど、
そういうのがセットになってて、
僕はそれが結構興味深いと思って見に行って、
当時どんな組み方の紐が出てたんだろうとかっていうのを、
自分一人でそれをぼーっと見てたりするんですけど、
それをそれ岩間のくなみさんとかにも熱く語って、
縄文時代の魅力とかをいろいろ伝えてて、
向こうもやっぱり息子さんをきっかけに、
縄文時代に興味が湧いてっていう話が出たので、
現代的な縄文時みたいなのを新しく作れたら面白いですよねとか、
元々は向こうが縄文のモチーフを、チャームを作るので、
紐をぶら下げる紐を作ってほしいっていう話も向こうからしてもらえたりとかしてたんで、
リアルに紐を張ってみて、
リアル縄文開演時みたいなのを作ったら面白いんじゃないですかねっていうのを言って、
お互いに、ベースはもちろん僕が陶器作れないので、
作ってもらったものに、僕は僕なりのイメージで張るっていうやり方をして、
枠並みさんも枠並みさんなりのイメージで張るっていうやり方をしてもらって、
できたアイテムですね、コラボ作品というか。
まだいろいろ今からやりたいと思っていることもあるので、
次の枠並みさんの企画展の時に、今いろいろアイデアを考えているところです。
これは楽しみです。
ソリュウガマさん会で息子さんが火炎型土器を作られて、
そこから縄文シリーズが生まれたっていう話があったので、
てっきり完全にソリュウガマさんからの依頼で、
松原くみひもさんが作ったみたいなふうに思ってたので、
15:02
まさか葉田さんが先にも古代への関心が広がっていったという。
僕は勝手に、枠並みさんの縄文の師匠だと勝手に自分で言ってるんですけど、
僕がどれだけ縄文土器の魅力を説明していっても全然響かなくて、
ふんふんみたいな、陶芸の技術リスペクトはすごいけどみたいな感じであったんで、
あんまり僕が言いたいロマン的なところを響いてくれなかったんですけど、
息子さんのかえんがた土器をきっかけにちょっと意識が変わったのか、
熱心に話を聞いてくれるようになって、
ひもの模様がついてるとかそういうところにも結構関心を持ってくれるようになったので、
僕が勝手に縄文の世界を広げたと思って一方的に言ってます。
でもやっぱり縄文に興味が向いたのも、
ひもっていう数百年はなかなか残りにくいものが、
陶器っていう残るものに姿形だけ記録されてるみたいなところにあったんでしょうか?
そうですね、でも単純に古代が好きだったっていうのが、
いろんな想像ができるので自分なりの解釈ができたりとか、
きっとこうだったに違いないとか、
自分なりのいろんな仮説が立てられるっていうのがすごく好きな年代で、
その中にちゃんと縄文時代はひもも使われてましたし、
そこからの目線で僕も組紐のことをいろいろ考えたことがあって、
生まれてから多分ひもを結んだことないっていう人って今はもう多分いないと思うんですけど、
それぐらい原始的な道具なのに、
誰もひものことをちゃんと調べないとか興味持たないとかっていう謎なところも、
それぐらい原始的な道具なんだよっていうのを、
ひもは当然縄文時代からあるっていうのを何となくキーワードとして自分の中には持ってて、
走ったり歩いたりする動作と同じぐらいひもを結ぶとかひもを使うっていうのは、
多分人間にとって結構原理的な動作なんじゃないかなって思って、
それがその当時のものをいろいろ掘り下げる、
別の目線で掘り下げるきっかけにもなりましたね。
それ聞いて思い出したのが、
そのテキスタルの織の工場行った時に、
すごいその折ってる間に糸が切れちゃうんですよ。
そうすると職人さんがバーって走ってて、機械が止まるから、
糸でまた結んで、また何事もなかったように折りがまた続くんですよね。
18:00
あとシルクから絹をおかゆ粉からピーって取る時も、
やっぱり引っ張って紡ぐんですけど、
単に切れるからそれもやっぱり手でやらなきゃいけない。
そこまでは全部機械化されてるのに、
切れた糸を結ぶっていう行為自体って機械化できない。
らしいっすね。仕事からロボティックスの話も聞くんですけど、
サーボモーターとかありとあらゆるものが複雑になってるんですけど、
どんだけ頑張ってもまだちょうちょ結びができないって言ってますね。
やろうとしたらすごい大掛かりな機械になっちゃうから、
そこに折ってある細い糸の間にサーボモーターみたいなガシャッとかできない。
それは物理的にやっぱりできないから。
原始的でもあり、まだ追いついてもういないっていうふうに思いましたね。
今の葉田さんの話を聞いて。
結構複雑な動きですよね。
幼稚園の子供にさ、やっぱりちょうちょ結びを教えてさ、
できたときすごい嬉しそうじゃん。
下手くそだからちょうちょ結びが縦になっちゃったりとかしてるんだけどさ、
まあできたって感じですね。
あれが人間の成長の段階の肩結びができて、その後ちょうちょ結びができてとか。
それまで靴はマジックテープとか。
小学校、高学年になってきてやっとだんだんスニーカーが紐になってて。
紐だから結構憧れなんだよね。
お兄さんたちはかっこいい靴、紐の靴履いてるっていう感じがするんですよね。
松原組紐さんで、たぶんこの3エピソードの間でも、
いろいろ具体的な今のスマホのストラップの話とか出てきたものはあったんですけど、
今お話しできる中で新しく取り組まれてるジャンルとか、
組紐の技術の応用先みたいなのって、今この3エピソードで出てない話としてあったりしますか。
そうですね。最先端のっていうところでは、
うちがまず自分たちから積極的に開発をするっていうのはあまりないので、
いろんな研究機関さんから相談をもらって、実験的な取り組みをさせてもらうっていうことはあるんですけど、
組紐の今後のためにっていう意味では、
21:05
本当にいろんなアイテムを作っていろんな紐の使い方っていうのをどんどん提案していくっていうのが、
やっぱり会社の使命だとは思っているので、
あまり具体的にっていうのは難しいんですけど、
その紐の使われ方、使い方の用途みたいなのをいろいろ開発するために、
新しい素材を使った素材の方で何か機能をプラスできないかとか、
常にそういうことは考えながら動いてはいますね。
そういえばなんかすごい、3エピソード目の最後の方で今更な質問なんですけど、
松原組紐さんって1948年創業っていうことですけど、
これ戦後からスタートされてますよね。
そうですね。
いわゆる伝統工芸みたいなことでいうと、比較的若い会社というか、
そうだと思います。
っていうことになるのかなと思うんですけど、
そもそもの成り立ちというか、
京都の組紐の伝統っていうところに、
どんなふうに関わってるのかみたいなところって聞いてなかったなと思って。
でも創業は、もちろん僕は経営者とかじゃないので、
創業者か親戚に組紐をやってる人がいて、
当時はやっぱり帯締めとか和装の需要がすごい多かったので、
組紐を教えてもらって、
初めは和装の帯締めを作る、本当に手で作って、
家内製糸工業みたいな感じで、職人さん会社に寝泊まりしてっていうような感じの、
組紐工場を立ち上げて、
そこから製糸機っていうものがそもそも世の中に出てきて、
機械と手の手組を使った和装を、
その時はまた帯締めだけだと思いますけど、
帯締めをずっと作っていたんですけど、
だんだん和装の需要が下火になってきた時に、
自分たちで紐をいろいろ結んだりして、
紙飾り作るとか和装小物みたいなのをいろいろ作るような会社として、
シフトしていったみたいな感じですね。
今は和装自体はそんなにメインではやってなくて、
むしろもう本当に雑貨品みたいなのをいろいろ作る中で、
組紐とはどういうものに今後使っていけるかとか、
年代年代でそれぞれいろんな使われ方をしてきたと思うんですけど、
24:01
もちろんそれが衣装的に使われたりとか、機能的に使われたりとか、
ちゃんと役割が当時、紐としての役割が縄文時代だったら何かシンプルに結ぶ、
何かを留めたりとか持つために使ったりとか、
平安時代に飾りになって機能面がプラスアルファになってとか、
いろんな組紐の目的が当時ずっとあったので、
和装っていうものが下目になってきて、
これからの昭和とか平成・令和みたいな時代を過ぎていく中で、
組紐が新しい、令和の組紐はこの使われ方だみたいなのとか、
そういうものを今後作っていけたらいいなとは漠然的に思ってますね。
そういうのを探すのが組紐の会社なので、役割仕事の一つかなとも思ってます。
昨日お話も伺ってて、まだ相当試されてないことが組紐の中にはあるってあった?
そうですね。研究自体やっぱりニッチな業界なので、研究自体あまりされてこなかったと思うんですよ。
日本で最近いろんな可能性が出てきたので着目されてきましたけど、
全然今まで本当にただの紐なので、話としてはあれかもしれないですけど、
昔、こたつのコードって赤いカラフルな被覆された、
あれ多分めっちゃ分かりやすい組紐の代表的な用途だと思うんですけど、
当たり前に使いすぎてて気づかない存在だったのが、
改めてこの構造を見直すとすごい強度を担保できたりとか、
しかも柔軟性があるとか、改めて着目されてきたから、
今後多分もっと面白い使われ方が出てくるんじゃないかなと個人的には思ってますし、
それはぜひいろいろやっていきたいなと思っている分野ですね。
NASAとかJAXAとコラボしたらいいんじゃない?
ヒモ理論とか。
宇宙飛行士が宇宙戦外活動する時に。
でも絶対ワイヤリングとかあるですからね。
もうすでに構造自体は使われてそうなイメージもあるけど、
そこからさらにみたいなところですよね。
重力のないところでのヒモ理論とか。
ヨレとか。
重力のないところでの糸づかりとかどうなんのよとか。
本当にそういう研究がいろいろもっと進んでいくと、
27:07
いろんなことが解決されるようになってくるんじゃないかなと思いますし、
あんまりヒモのことで生活で困っているようで困っていないことがたぶんいっぱいあると思うんですけど、
例えばホースをまとめるときに絡まってしまうとか、
そういうのもしかしたら研究が進むと、
どれだけバーって出して適当に巻いてもきれいにシュルって収まるようなホースができるとか、
可能性いろいろあるんじゃないかなと思ってます。
もうすでに携帯ケーブル、携帯の充電ケーブルでそれやってほしいよね。
あとヘッドホンとか絡むじゃん大体みんな。
最近みんなワイヤレスだって言ってるけど、
充電のやつはやっぱりヒモの方がね。
あとやっぱギターのシールドコードとか僕も組紐のやつを好んで使ってた時期ありましたね、確かに。
いいような気がするよね、ヨメとか。
確かに課題としては組紐、糸とかってやっぱり柔らかい素材だから、
私ハードウェアの部署にいるんで、
いつもハードなものを作ってるエンジニアと語ると話が合わない、合わない、大変なんですよ。
説明が難しい。
例えば製品作る時にテストをしなきゃいけないんですよね、品質管理の。
糸って柔らかいから場所によっては潰れてたり丸くなってたり、
あと6ヶ月ぐらい経つとシュリンクが始まって、3ヶ月とか場所によるけど、
管理をどれだけやったとしてもどうしても縮んじゃうと。
硬いプラスチックベースのデバイスを作ってる人にはもはや分かんない世界、
生きてるものだと思ってください。
それだから使わないっていうのはおかしい話だろうと思ってた。
ソフトマテリアルっていう、
今マテリアルサイエンスエンジニアリングとかマテリアルサイエンスっていうのが、
物理学と物理学のガチャっとしたようなもんなんだけど、
そこにデザインとか物語とかそういうのがガチャってなって、
絶対いろんな面白いものできるよなって思って、
そういう新しい分野を作っていきたいって私は企んでるんですよ。
そのためにはやっぱ大事なのが工場にある機械が結構使える人が減ってきて、
30:00
知識がどんどんなくなっていってる。
ちょうどやっぱり今そういう時期なんだよね。
その機械が開発されて使われてた時に活躍してた方たちでも、
大体60歳アバブになったりとかして、
自分の家がそういう会社だったらやってるんだろうけど、
働いてるから60歳で退職されちゃって、知識はなくなると。
もっと若い人が現場に行って学んでっていうのも、
もちろんやってるんだけど、まさにいい例なんだけど、
もうちょっとアカデミックの人たちもちゃんと研究として残して、
この踏み紐の機械はこうやってこういうのでできてるからとかいう本とか、
なんでもいい、YouTubeではないから残そうっていうのは絶対やった方がいいし、
やりたいと思ってます。
手でしかやれないパターンがまだ残ってますね。
そうそう。それも含めて機械だけじゃなくて、
手でしかやれないっていうことに対しても、
手でやるから古いもの、伝統なものにしなきゃいけないってわけでもないと思う。
今のところでも多分、導電子の扱い方とかの実験は手でやるところから始めない。
始めることで次の展望が開ける感じの感覚はありますけどね。
もう聞いてた時にやっぱりプロトタイピングとして、
それが本当に手で、何だろう、糸作りから手で寄って、
葉っぱから木の皮削ってこうやってやるとか、
まだちょっとそこまではアナログじゃなくていいですとか思うんだけど、
やっぱりファブ的なプロトタイピングと伝統工芸のちょうど中間みたいな。
これは別に批判ってことではないんですけど、
リボンとかテープの会社さんに、まずは手編みで試してみませんかって言えないじゃないですか。
言えない。断られるもんな。
言えない。
そういうところにやっぱり。
今聞いてもらったらあれですけど、
小縁組紐さんやったら、案件が入ってきたら、
じゃあそれ一回手でやってみましょうか、機械でやってみましょうかっていう選択肢があるっていうことがね。
依頼する側も分かってるから、それは頼みやすいですよね。
プロトタイピングっていう意味では。
なんかそれで言うと、組紐で言うと面白い話があって、
手踏みですらもう道具を使ってるので、
一定のパターン化されてしまってて、
それより前の、一応現存している紐でむちゃくちゃ複雑なものがあって、
33:05
それを復元しようと思った時に、
その時というか今手組で使っている道具を使って再現することすら難しいものがあって、
今ようやく作り方こうだったんじゃないかっていうのは紐解かれたんですけど、
結局道具すら使わずに手の指だけを使って入れ替えて作るっていう技術がどうやらその時あって。
それってどのくらいの年代のものですか?
多分奈良時代、もうちょっと後ですね。
鎌倉時代とかものすごい複雑な紐があるんですけど、
結局手組の道具ですらもうそういうフィルターがかかっちゃってるので、
その道具を使って再現しようとするので、
すごい複雑な工程になってしまって、
でも手でできることを機械化するのは多分現代の得意な方法だと思うので、
一回手でやってしまってやり方さえ分かれば機械化はできると思いますけど、
機械でできるかどうかっていうのを逆算するっていうのは多分なかなかその発想にいかないんでしょうね。
だから手でやってしまってうまくいったら機械を改めて投資して作るとか、
そういう方法の方が確実に進むような気がしますね。
本当そう。結局技術、テクノロジーの限界っていうのってそこだと思うんですよ。
その思考の限界。
これはさっきの紐、糸をちょうちょ結びするのは難しい。
なぜなら機械がでかくなっちゃってできませんみたいな。
できない理由をすごい探しがちになっちゃうんだけど、そうじゃないアプローチなんですよね。
さっきその手でやってからそれを機械にやってみるっていう。
そんな普通の今までの人間の営みから考えて普通のことを
私たちなんかすごいおざなりにしちゃってるよなと思ってて、
最近のものづくりだったりとか、テクノロジーの作り方って本当に限界なんじゃないかなと思ってて、
天井が見えてきてていろんな。
発想方法自体に手詰まり感が出てきてるかもしれない。
イノベーションの作り方とか相談を受けるんだけど、
まさに本当に手でやってみればみたいな話だと思うんですよ、最初は。
何だったらデザイナーが自分で組紐、商品組み込み、お前行ってこいみたいな感じの話だと思うし。
それもあってうちは結構工場を、一般の方にはもちろん機械とかがあるので危ないので案内はしないんですけど、
やっぱりデザインされる方とかものづくりされる方には工場を普通にフリーに見てもらって、
36:05
コートでもちろん説明もしますけど、それ以上にこういう機械だったらこういうことができるのかもしれないっていう、
僕ら以外の目線でものづくりを見てもらう方が多分いろんなもうちょっとクリエイティブなことができたりとか、
違うアイディアが出てきたりするので。
岩田さんもそれで会社の方を見に来てもらってというきっかけでしたし。
しかも普段テキスタイルを扱ってるわけではない岩田さんがこれを思いつくということはだいぶなってて、
Tシャツ紐にしたいです。
セレブティがだいぶ爆発してるから、
今どん詰まってる製造メーカーの会社のデザイナーさんも、
まず新入社員になった省エンクミヒョンにまず経験値ぐらいのした方がいいと思うね。
だってね、今危険な時代になっちゃってるのが、
お金を何十億って投資して機械を作り直して大量生産させるみたいなものなのか、
手でやるとかファブリケーション、3Dプリンターでやるみたいな、
その3択の中でほとんどの商品のマーケットはやっぱり大量生産のまんまなんだよね。
一人勝ちだけになっちゃって、結局やっぱり決まったものしかできないという時代になっちゃったじゃん。
そうするとイノベーションとかいう話もやめた方がいいぐらい話になってきちゃってる。
お金がないとイノベーションできませんって言ったら、なんでイノベーションやらなきゃいけないんだってなっちゃう。
ある人から聞いた話ですけど、工場とかに社員として就職したら、工場の扱いがどうかというよりは、
入社時にあなたの下にどれだけ人がつくかしか評価のポイントがありませんって言われちゃった場合に、
それって完全に資本の原理というか、一人でどのくらいの生産ができるかっていう話になっちゃうので、
それも結構、当面はいいかもしれないけど、イノベーションっていうところでだいぶ阻んでる考え方ですね。
たぶん理にはかなってるんでしょうけど、お金を稼ぐっていう。
資本ももちろん必要だけどね。
方法論としてね。
でもやっぱり日本でそういう資本力を持っている会社がどんどんなくなったなと思って、
だから余計そういうアプローチじゃやっていけないか、もしくはなんかすごい、
この前、林信幸さんという方が書いた記事があって、
39:03
ジャーナリストの。
ティム・クックさん、アメリカの会社の社長さんが、
福井のイノウエリボンっていうリボン工場の視察に行きましたと。
これは、私あの記事読んだとき本当に悔しかったんだけど、
それを置いといて。
僕も悔しかったです。
わかります。
もうね、このエピソードのびさんにお振り付けましょう、まずは。
よく聞いてもらって。
書いて悔しいとか、彼が悪いわけじゃない。
何が悔しかったかって、いろんな理由で悔しかったんだけど、
基本的にやっぱり関係性をちゃんと大企業と中小企業とか工場が、
今までってオーダーされて、言えなかったね、
僕の会社のアップルなんか作ってますとか、
言えないし、やってます。
言えたとしても、まさか社長が来るとか、
まさかそれがあんな素敵な記事になるとか、
社員がみんなで一緒に写真撮って。
機械の配置とかそういうのもすごくコンフィデンシャルだから、
普通写真が出ること自体が普通はないですよね。
でもやっぱりすごい投資したと思われる。
そこは記事に書いてないけど、勝手な想像だけど、
どう考えたらすごい投資をされてると思う。
10年もだよ。
あれ見た時に、こういうことができないとイノベーションできないってなっちゃうじゃんみたいな。
でも手でもいいんだよってことは私はすごい言いたい。
この回を通して。
英語でこれ全部撮り直して、チームクックさんに送りつけたいぐらい。
送りつける必要もないけど、
お前のゲリラのようにいろんな動きが出てくる。
商品クリームでアップルウォッチ版作ってくれるぐらい。
手でもすごいギグワークみたいになっちゃう。
すごい人数で手でこうやってやる。
年に数本しかできないみたいなものが商品クリームでできても、
僕はそれはそれで面白いなと思います。
結局、エルメスのバンドなんて近いよ。
と思いますね。
だってエルメス絶対機械化しないもん。
エルメスって革の革屋さん。
革商品をやってるところ。
スカーフも人気ですけど。
あそこの人気のポイントっていうか、
あそこのブランドってステッチなんですよ。
均等なステッチ。
まるで機械化やったぐらいのかっていうのを
手で全部職人さんがやってて、
42:01
そのエルメスの工場はもう社員も入れない。
決まった人しか入れない。
そういう精一気なんですよ。
アーティザンって呼んでて、職人のことを。
会社にとっては神様みたいな存在。
だからすごい大事にしようっていう感じなんですよね。
もともと馬に乗るためのバグっていう、
馬に乗るためのシートっていうのかな。
あれ作ってて、戦争時代だったから
車も出てきたし、馬も乗らなくなったから、
もううちはバグじゃもうやっていけないからって言って
鞄の方に、これからは戦争なくなるから旅行も行くよねってなって
鞄の方に行ったりとかして、
でもその時にやっぱりすごくラディカルな
バグ作ってたら働いてる人全部クビにするんじゃなくて、
そのステッチを、バグまで強いものができるんだから
そのステッチを活かした旅行鞄ができたら
やっていけるだよって発想。
これすごいフランスらしいなと思った。
働いてる人すごい大事に。
この話になるとまた私の退職の感傷の話になっちゃうけど。
でもそれこそ、帯地名を作っている会社が
和装業界を何とかしようっていうか、
いやなんか語弊があるな。
だから和装なんか忘れていきましょうってことではないですよね。
じゃなくて、紐っていうところに立ち返って
紐で何ができるのかっていうところの可能性を
今まさに、今までも探ってきたしこれから先も
そこをフォーカスしていくっていう
羽田さんのお話と、もうまさにつながる話だなと思いますよね。
確かそれ日本のエルメスなんじゃない?
むちゃくちゃ印象悪い。
可能性しか感じないですけどね。
でも本当にこのポッドキャストを
いろんな人に聞いてもらってね、
気づいてほしいですよね。
でもありますね。
紐かっていうね。
そうですね。
たぶん紐について一瞬でも考えると
身の回りにすごい溢れてるっていうことに
改めて気づくと思うので
一回一回紐がなくなったらっていう前提で
たぶん世界を見ると
むちゃくちゃ面白くなると思います。
それを一回考えることがあって
家出る時点でもう成立しないと思うので
むちゃくちゃ面白いですね、想像すると。
これを逆に、だけど紐じゃない会社に
それを問い直させると面白いかもしれないので
45:00
それはそれでまた
でも試行事件は面白いですよ。
疑問がないですよね。
例えばワイヤレスのデバイスばっかり作っている会社は
そんなのワイヤレスでやればいいじゃんと言うけど
それってちょっと見えてないものが多くて
やっぱワイヤレスじゃないものは
今ワイヤードにどうしても頼ってるけど
ワイヤレスはそういう
ちょっと充電遅くてもまあいいやみたいな
許されてるじゃん
でも今それワイヤードがあるからじゃん
それなくなったら
ワイヤレスの会社はもっと頑張らないといけないとなるでしょ
あとは、ネットゲームとかやる人とかは
優先の欄を
誇示し続けますよね
スピードとかね
スピードの安定性みたいな
実際本気のオーディオ会社とかは
やっぱさ
ワイヤードのケーブルにすごいこだわるもんね
それはそう思います
だからやっぱり何だかんだ言って
正直やっぱこのケーブル
充電器とかで携帯にポータブル充電とか
やっぱひも邪魔だなって思ったりする時もあるんだけど
やっぱまだ私たちの物理的世界って
ひもがないと生きていけないっていうのはすごい
どこまで立っても続いていく問題で
携帯のショルダーストラップの話に
一番目に戻っちゃうんですけど
これがオシャレになる前とかは
僕の友人とかが
その時はダサかったので首から下げることが
ダサいのを
自覚してまで僕はやっぱり酒飲んだ時に
無くすのでっていうので下げてた
当時は
でもそれもちょっと意味性が変わったな
意味性が変わるとひものあり方も変わるなっていうのを
すごい実感してます
だからこのせいで多分携帯の意味も変わっていくと思うんだよね
携帯がポシェットだっていう
そうするとここにいろんなマグネットとか付ける
パスモとかクレッカーとかどんどん付いてるけど
携帯が携帯でなくなってしまう現象がそのうち来るんだよね
ハードウェアというか物理の周りのものからだよね
それもそうだし
鞄みたいな携帯ができる
いずれこのひもで携帯を操作する時代が来るかもしれない
ことほど左右にですね
ごめんなさい
ひもについて話していくと広がり続けるということで
畳みましょう
今日これで3回のエピソード
いやいやいや面白かったです
ありがとうございます
48:01
本当にコンクラとしては
ハッタさんがいなければ
もうコンクラのプロジェクト始まらなかったぐらいの
かなりのやっぱりこういうことができるんだっていうことを
本当に最初に示していただけた方なので
引き続きコンクラとしても
また何か新しいものを生み出す時には
お手伝いいただきたいなと思ってますし
引き続きお聞きの皆さんも
松原組本さん一回行ってみていただいて
デザイナーとかの方は工場にも足を運んでいただいて
ぜひ新しいものを生み出し続けていただきたいなと思っております
畳さん3エピソードありがとうございました
ありがとうございました
黒田氏ラジオは来週以降もまだまだ続きますので
毎週火曜フォローしてお聞きください
そんなポッドキャストのネタにですね
場外乱闘でもないですけど
ディスコードで盛り上がっているコレクティブがあったりするので
コレクティブ自体に興味を持った人は
概要欄からチェックしてください
また他にもツイッターで
ハッシュタグCONCRAだと
あとはフォームもいろいろ意見とか感想とか
組紐の面白さとかお話皆さんとしたいので
ぜひともどしどし投稿お願いします
あとごめんなさい
あれで言うといいと思うんでしたっけ
フォローしてねを言ったほうがいい
一応言いましたけどね
軽く
変な動画とめてしまった
なんで一年慣れないんだろうね
一回に慣れたみたい
でもフォローしていただきたいんですよ
そうそうなんかあれですよ
とうとう僕らアンカーっていうサービスで
ずっとポッドキャスト配信してきたんですけど
アンカーがスポティファイに飲み込まれてですね
そうそうそう
スポティファイが配信元となって
アップルポッドキャストとかグーグルポッドキャストとか
他のプラットフォームでも聞けるという状況です今
とにかくいろんなとこで聞けるよということで
ぜひ多くの方に今回のエピソードを特に
聞いていただきたいと思いますので
じゃあ畑さんありがとうございました
ありがとうございました
50:41

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