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田村
コース管理の現場。この番組は、トーナメントコースをはじめ、様々なゴルフ場を渡り歩いた元キーパーの畑さんと、現場を支える事務員の私、田村が、ゴルフコース管理の現場で見えること、感じることを語り合う番組です。
畑
はい、よろしくお願いします。 はい、よろしくお願いします。
田村
はぁ、寒い。
畑
今年は本当に、あれだよね。雨も降らなかったし。
田村
そうだよね。え?何だっけ?1月、宮崎。
畑
観測史上、1月に雨が降らなかったのが初、みたいな。宮崎はね。他の都道府県も結構あったみたいだよね。1月全く降ってないっていうのはね。
田村
そうだね。こっちも降ってないもん、ほんと。カピカピだった。
畑
ほんとにね、2月の上旬に降ったんだよね。
あ、なんか42日ぶりとか43日ぶりとか、それぐらいに降ったって言ってた。
明らかに、降る前から湿度が上がって、快適だった。
ほんと、こんなに感じるんだなと思って。ほんとほんと、ほこりっぽかったしね。最悪やった。
田村
あ、そうか。
畑
後半、やっぱり手が荒れて荒れて赤切れして、ひどいことなってた。
田村
そうだよね、畑さん、結構こっちにいた時から、体に乾燥が出るタイプだよね。
畑
そう、敏感に感じるよね。
あ、今は何パーセント以下だな、とか言って。
それをどこで感じるかって言ったら、脇腹とかさ。
田村
脇腹が痒いから、みたいな。
畑
そういうなんで感じる。
人間湿度計ってやつ。
いや、これね、多分ね、芝生も同じこと考えとんねんね、これ。
田村
まあ、そうだよね。なんかさ、ここのところも三冠腫温っていうのは本当に、もう春に向かってるな、みたいな感じもすごくするから、多分そういうのを感じてるんだと。
畑
絶対感じてる。
あの自分の芝生をメンテする基準の中に、私が感じる乾燥度合いとか、私が感じる体調の変化とかっていうのを、芝生に置き換えて観察してるもんね、実際。
絶対同じじゃないと思うけど。
けども、都合のいいように考えてるよ。
芝生メンテのバロメーターですよ、私の体は。
田村
このエピソードはね、3月の終わりの方、配信予定になりますけれども、その時には多分もっとあったかくて、ぽかぽか。
畑
これ3月に入るとね、やっぱり啓蟄っていう暦の上で。
03:03
田村
この前話した。
畑
そうそう、二十四節季の。やっぱりそこが植物全般において、活動の開始時期みたいなところなんだと思うよね。
コース管理もやっぱり、そういうところのタイミングを図りながらね、何ができるのかっていうことを、私は考えるよね。
そこでアプローチすることっていうのは、絶対に3月の後半、それから4月の上旬に生きてくるって、私は信じてるよね。
例えばそれがどういったものが、3月の後半から4月にかけて、それから4月以降にかけてね、芝生に良い影響を及ぼすことができるのかっていうのを色々模索してやっていく中でね。
地域性もあるとは思うんだけど、ここの宮崎で言えばね、例えばもうコアリングをね、やってもいいんじゃないかなとか。
田村
この前もなんか細いのでコアリングすることもあるみたいな話してた気がする。
畑
芝生にどういう状況を持っていく?4月に向けての環境を整備していくのには、例えばコアリング一つにしても、何ミリのコアリングが今の状況においては妥当なのかなとか、色々やっぱり考えてやってるよね。
で、1つ3月でそのコアリングに入る前に、一昨年の秋に大体秋のコアリングをどこのコースもすると思うんだけど、エアレーションって言われるものをね。
コアリングをする穴の大きさは大体8ミリ前後っていうのが大体多いんじゃないかな。どのコースもね。
ところによっては11月にする場合は穴の大きさをもう少し細くしてね、やるケースもあったりするけど、いずれにせよ1回秋の更新作業は行いますと。
で、その時って穴を開けるんだけど、秋っていうのはお日様の日射量が弱くなってくるよね。
田村
まあそうだね。
畑
それと気温もある程度低くなってくる。
で、芝生の根の活動も緩やかになってくる。
そうなってくるとどういう現象が起こるかっていうと今まで夏場グリーンが乾燥状態に置かれてたものが今度は一転結構ウエットな状態を保つようになってくるよね。
田村
雨もあるしね。
畑
秋雨前線が来たりね。
グリーンがある程度水分を持ってベタつくっていうのかウエットな状態でコアリングをするとどうしてもコアの抜けが悪くなってくる。
田村
なるほど。
畑
穴開けをしてそのコアを取るんだけど取ったものが残った状態になる。
お日様に天日干しして取ればいいっていうものなんだけどコースで営業してるからお客様が来る前にはちゃんと仕上げておかないと。
ワングリーンのやり方だけど。
06:02
畑
だからコアを取らざるを得ない。
それを完全に乾いていればいいんだけど乾かない状態で除去するとどうなるかっていうと穴の表面を蓋をしてしまうね。
その土が残ってしまって。
田村
私あれくり抜くの大好き。
なんか角栓取ってるみたいな感じ。
畑
そうよね。
ほんとそうよね。
なんかこう癖になってくるよね。
没頭して。
田村
没頭する。
畑
穴を開けて砂柱、砂の柱を作るって言うんだけどコアリングをした後に砂柱を作るために穴が開いていないと砂が入らないから。
田村
そうだね。
畑
良くないよね。目的を達成できないよね。
だからどうするかっていうと手取りをするなりスイパーをかけるなりそれからブロワーで飛ばすなりして何とかその穴が見えるように確保しようとするよね。
ところが思った以上に湿り気が強くってなかなか除去ができないケースも出てくる。
営業もあるし日の入りも早くなってしまってるからちょっとこう急ぎがちになってくる。
まあいいかって思いながら砂を撒く。
そうすると穴が100個あったらそのうちの60%ぐらいが表面にコアが残った状態。
穴の表面が塞がった状態で目砂をすることになるから砂が入る場所は40%しかないと。
例えばね。
そうすると60%っていうのは砂が入ってない状況だと。
でその状態で秋の仕上げをしていく。
そうすると芝生が活性化してきて表面が塞がってしまう。
だからそれで仕上がったような感じになるんだけど結局よくよく考えてみるとその60%の部分は穴に砂が入ってない状況で表面が詰まってしまってる状況になってる。
田村
そのコアが抜けてなければいいけど半分だけ抜けた状態とかで蓋が閉まった状態で砂が入らないっていうとその下の部分が空洞になっちゃってる。
畑
空洞になる。
結局コアリングの目的をコアの入れ替え、グリーンの作り替えっていう意味からすると取るべきものは取って取った穴に新しい砂を入れるっていうのが本来の目的だから
その目的が半分ぐらい達成できないような状況のグリーンのまま仕上がってしまってる。
植物のことをよく考えてみたときに砂がしっかり入ってる部分っていうのは成長とともにそこに差し込んでくる。
砂の部分に根が入ってきて横にも張ってくる。
ところが砂柱のない空洞化の状態のところで根が刺そうと思うと多分横には刺さないよね。
田村
空洞だもんね。
畑
だからどうなるかっていうとその空洞の縁を沿いながら下に入っていく現象が起こるよね。
09:02
畑
そこをサンプラーで採って観ると下に下に根が入っていく。
その空洞の縁を覆うように下に真っ白な根が刺している状況が見受けられる。
そういうところって毛細根が張り巡らされてないのよね。
下に行って到達したところから先には毛細根が出て栄養分が据えたりっていう準備ができるんだけど
どうしても表層の例えば6センチから7センチ層っていうのは空洞化が起こってしまっているから
根が横に刺さなくて下に降りてしまって毛細根がない。
そこが柔らかい状況が生まれてしまってるよね。
田村
そうだね。
畑
だからグリーンって結局踏圧がかかったり上からボールが落ちてきたりして
コンパクションって言われるものがあるんだけど上からの衝撃に耐えられなくなるよね。
空洞だと。
しかも毛細根が張ってないからどうしても横との繋がりができないから表面が柔らかくなってしまって
上からの衝撃を支えてやることができなくなっていく。
そうなるとどうなるかっていうと凹みができる。凹凸ができていく。
田村
そうだよね。
畑
グリーンのフェイスを良くしたいがためにやっているのに
秋の空洞化を助長してしまっているもんだから逆にデコボコなグリーンを作ってしまった。
っていう現象が往々にしてあるんじゃないかなと。
田村
空洞化があるとさ、春になると空洞の減りを沿って長く深く根が入っていくから
他のところより芝の葉っぱが高く伸びるのかなあれ。
なんかプツプツプツプツって緑が見えるようになるよね。
畑
だからその空洞になっている部分と空洞じゃない隣の部分
コアリングとコアリングの穴と穴の間の部分とのバランスが取れなくなってくるよね。
田村
そうだね。明らかに分かるよね。
畑
肥大化する。ある意味なんか解放されちゃうから。
やっぱり本来コアリングとコアリングの間の目っていうのは
3センチから4センチぐらいの浅い位置で毛細根が横に張り巡らされて
お互いグリップし合いながら表面をガチッと固めてあるんだけど
空洞の部分って表層に毛細根が張ることはできないから
どうしても下に下に入るから上もその部分大きくなるんだね。
田村
そうだね。春になって
あ、やばい。秋のコアリングで砂が入ってないっていうのに気づいたらどうしたらいいの?
畑
それを今まではほったらかしな状態で春を迎えて
春は春でまた仕上げをしていってたわけなんだけど
どうしても目のバラつきがあったり
表層のデコボコが出てしまって
12:00
畑
グリンモアの刈り上がりが悪くなってしまって
そういうことをより細かく調べていくと
気づいてくるよね。じゃあどうすればいいのか
田村
一番は秋にしっかり砂を入れること。もちろんね。
畑
ところが秋ってどうしても表層がウエットの状態なんでコアが取りづらい。
それが出た時にじゃあどうして解消することができるのかっていろいろ考えたよね。
じゃあその穴と端の両端をちょっと太いムク刃で突いてエアレーションしてやることによって
その空洞になっている部分が両方から土が寄るんじゃないかと
いろいろ実験やったよね。やっぱり寸胴のムク刃、
ストレートのムク刃でついてもあまり効果がない。
それっていうのは穴をついて一旦その時は横に土が押されるんだけど
穴から棒を抜いて上からグッと転圧をしてやると元に戻ってしまうよね。
だから空洞化しているところが元に詰まるっていうのではなくて
それを詰めるために横に穴を開けた部分が元に戻っちゃう。
だからもう一個やったのが十字タインっていってちょっと十字型のタインがあるよね。
それでやったら結構戻りがなかったよね。
だからその十字タインを使って3月の頭にエアレーションした。
そうすることによって今まで秋の空洞化が出ているところがある程度解消された。
田村
それは葉っぱの色とか見ても分からない?
畑
うん。それはまだ動きがないから。結果はもっと後に出るんだけど、
サンプラーで構造を見た時に結構空洞が少なくなって薄くなったよね、と。
その後からのメンテナンスは、コアリングをやります。
ある程度頑張って砂は入れる努力をするけど多分空洞があるだろう。
だから春先のこれから根が動きますっていう
啓蟄の前ぐらいを目処にエアレーションで空洞化しているところを解消するような更新作業をする。
その準備をしておくことによってやっぱり地面も緩んでるし
空洞化もある程度解消されてるんで、啓蟄以降に根が差し出した時に
より表層に毛細根が張る状況が生み出せたよね。
田村
じゃあ今はそのプツプツ色が変わってるっていうのを待たずに
もうきっと空洞化してるだろうって思って先にやっちゃうんだ
畑
やっちゃう
田村
まあ確かにその方がねわざわざ待つ必要ないもんね
畑
そうそう。だからね、本当はね、手間かける気があるんであれば、秋のコアリングの後にもう1回やったらいいんだけど。
田村
何を?
畑
エアレーションを
田村
エアレーションをね
畑
その場でやっちゃったらいいんだけどけど、やっぱり仕上げたいからね、ちょっと秋はね。
15:00
畑
で、秋の期間って短いからどうしてもそこがおろそがになっちゃう、っていうかね。
なかなかできないことも多いよね
かといって2月とか1月にもやったらいいんだけど、なかなか表層の突いた後が回復しづらい。
収まらないっていうか。だから、一番いいのは3月の1日ぐらいめどにやることによって
啓蟄を迎えられる
それの状態を作っておいて4月の上旬中旬までかけて植物が健全に根の張りを作ってくれたら
いいグリーンができるんじゃないかな
田村
このエピソード出るの3月の後半の予定だからさもう3月1日過ぎちゃってるんだけど
畑
そうね。これ聞いた人でやりたいなと思ったら、今年の秋から来年の春にかけてやってみてください
田村
そうか。この後はそういうのはもうやる時期じゃないの?
畑
時期じゃないね
田村
時期じゃないのか
畑
時期じゃないし、それを早く解消しておかないと上の芝生が暴れてしまう
田村
聞いた人がさ、「なるほど」と思って、「じゃあ明日やる」って言って、明日やったとしたらどう?
畑
いや、それでもいいよ。空洞が解消されるから。
ただ既存の芝生の部分に毛細根がぐっと張り出すと、突いても横に動かないから
田村
あー。そうなのか。なるほど。そういうことか。
畑
そうそう。そうそう。やっぱりそれもあるから。
田村
なるほど。じゃあ場所によっては、もう本当それこそ宮崎とかそういう暖かいところだったら、もう今更やってもっていうことか
畑
可能性あるけどやらないよりはやった方がいい
で、自分で見てみることだよね。何ホールもやる必要ないじゃん。一筋でもいいから
田村
うん。やってみて。
畑
やってみて、で、まず空洞化しているところを特定しておいて、その上をムク刃で突いてみたらいいよね。
田村
空洞化しているところを特定するっていうのはさ、まだ動き始める前とかはどうやったらわかる?
畑
わかるわかる。もう見た目でわかるよ
多少色の違いがあったりして、パッと見た時にプツプツプツプツプツ見える
田村
えーえーえー
畑
いや何でかというと、秋の仕上げのためにコアリングするよね。残暑終わった時点で。
秋の仕上げにかかるじゃん。肥料を撒いたり、目砂撒いたりしていくじゃん。
そしたら、その空洞化のままで植物を育てていることになるから、どうしたってバラつきが出てくるから、
その状態で1月2月、その冬を迎えた時に明らかに見えるようになってくる
田村
そうなんだ
畑
そう
田村
8ミリの穴が見える
畑
見える
で、こう棒でも持っていってね、こうやってキュッキュッとついたらわかるよ。スコーンと入ったり。そういうとこ特定してね
あとはなんか、サンプラーで一回そこを断面を取ってみたらいいじゃん
そしたら根っこがまっすぐ下に白いのがいっぱい重なって入っているのがわかるよ
田村
サンプラーっていうのはみんな持ってるもの?
畑
持ってないかな?けども、だいたい普通工夫して何か作ったりするよね、自分で。
田村
売ってるの?
畑
売ってる。売ってる。いろんなものが売ってる
18:00
畑
僕らは自分で作るけど
田村
どうやって?
畑
ホームセンターでパイプを買ってきたり
田村
2センチぐらいのパイプ?
畑
直径?
直径
で言ったら
そうよね
2センチから4センチとか
様々用途に分けて
田村
その、何?
空洞があるかどうかを見たいっていう目的だったら2センチぐらいの細い?
畑
細いやつで
田村
それを10センチぐらいに。10センチもないか?あれ
畑
だいたい6センチぐらいコアリングって入るから
例えばさ秋に8ミリのタインで開けました
そしたらサンプラー取る時に、自分なんかは20ミリぐらいのやつでやるよね
だから2センチのやつで
田村
直径ね
畑
そのままそこを取っちゃうの。キュって
で、取って、指でこうキュッキュッキュッと割っていく
田村
パイプをさ、切るだけじゃダメじゃん。
そしたら土取れないでしょ
畑
取れない
田村
どういう工夫をしてるの
畑
側面はグラインダーっていう、こうハンディサンダーっていうのがあったり
末置き式のグラインダーっていうのがあるんだけど
刃を研いだりする砥石がぐるぐるぐるぐる回ってる機械があるんだね
それの角を当てながら切っていく
田村
それは普通のコース管理の人だったらみんなできるの
畑
やろうと思ったらできるよ
自分はその管理にある機械でやったから
田村
でもそういうのやったことないんだったら売ってるのね
サンプラーっていうのが売ってるのね
畑
サンプラー売ってる
田村
それ買った方がなんか簡単そうだな
畑
簡単っていうのは一番早いし楽やろ
自分なんかいっぱい作っておいてね
行くとこ行くとこであげるの
田村
そうだよね。あげてたね
畑
あげるの
ああいうものでやっぱり観察するっていうのが大事だし
まず空洞になってると良くないよねって思うことが大事だよね
田村
そうだね
畑
それを思わない人って見ないじゃん、そんなに
田村
そういうことがあるんだっていうのをこれ聞いて知ったら
そういう目で見れるからね
畑
やっぱりね、トーナメント受けるよね
例えばね選手がボールが落下してくるじゃん
その空洞になってるところに落下した時と
空洞じゃない場所に落下する時と
それから砂柱が作ってあるところに落下するの、全然違うんよ
田村
アンフェアだね
畑
アンフェアなの。厳密に言えばね
だからその厳密に言えばの部分を
キーパーは職人として解消しておくべきだと
芽の大きさもルーペで見たら全然違うから
田村
そうだね。解消する方法があって良かった
畑
解消したら後は本当にキーパーの腕一つやわ後は
田村
分かりました
畑
まあ楽しんでますよ私は
田村
いつもそれと同じ
畑
田村さんこれを言語化しておいてね
頼む
田村
分かりました
21:01
田村
終わりますよ
この番組は波多さんの経験をもとにお話ししています
芝草学的には誤りや異なる解釈があるかもしれませんが
こういう考え方もあるんだなと
一つの現場の声として聞いていただけたら嬉しいです
感想や質問はxやインスタグラムで
ハッシュタグコース管理の現場をつけて投稿していただくか
概要欄のお問い合わせフォームからも送っていただけます
そういえばこの前初めてねお問い合わせフォームから
お便りが来ました
番組楽しんでます
畑
良かった
田村
嬉しいです
畑
嬉しい
田村
やる気が出ました
畑
感動やね感動や
田村
感動
もし番組を気に入っていただけたら
是非フォローやレビューもよろしくお願いします
また波多さんは現在コース管理のアドバイザーとして活動しています
番組を聞いて一度話を聞いてみたい
うちのコースも見てもらいたいと感じた方は
概要欄のお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください
以上です
畑
ありがとうございました