そうですね、ちょっと私の感覚だけで言うと職人不足、要は多業員っていうか、
言われたことをやる人間っていうのはそれなりにまだ少なくなってきてるんですけど、いると思うんですけども、
自分でシールドマシンをコントロールまではいかないですけども、こういう山にはこういう釣りを入れて掘ろうとか、
このシールドマシンちょっと右に行く癖があるから、若干左に向けて掘った方がまっすぐ行くよとか、
そういった感覚を持った職員、職人がいなくなってきてるっていうのがちょっと最近感じてることで、
昔シールドって安全な工法で事故が起きないって言われてたんですけども、
ここ最近でちょっと大きなニュースになるような事故が多いのは、そういったことが原因であるのかなっていう感じは個人的にはしてます。
だからそういう技術を持った作業をしていただいた方々のノウハウみたいな、本当にシステムに置き換えるみたいなのが一つの方法だと思ってますし、
あともう一つはやっぱり魅力のある業界にして若い優秀な方に来ていただくという、
2つの解決策があるかなと思ってて、これはどこの会社かも同じだと思います。
なので、本年なんかではそういうマシンの癖も含めて自動制御するみたいなところっていう、それをDXかと言っていいのかどうかちょっと私あれですけど、
AIに置き換えるとか、そういうのはまず一つ取り組みやすいところかなとは思います。
あと話は変わるんですけど、そういった意味で割とやっぱり、私も人手不足というかの問題だというふうに思っているので、
それに対してやっぱり、いかに我々の土木の現場から情報発信するかっていうのもやっぱり大事だと思う。
イメージアップという点もありますので、そのあたり実は現場の、よく現場の周りに囲いがあって、
そこにいろんな掲示板を貼ってあるのを皆さんも街中でご覧になると思うんですけど、
ああいった情報発信はもうちょっとなんとかならんもんかなみたいなところっていうのは非常にありますね。
もっと言うと、ただ単に安全でやってますっていうだけじゃなくて、
やはり年々実際にデータで開示してくださいみたいな、透明度を高めるIRじゃないですけど、
透明度を高める方向に行ってるので、そういうのも含めてね、こういう今データですよとか、
環境の騒音とか振動の値を現場の横で数字で出すのはずいぶん高くなってきましたけども、
そういったものがもうちょっとこう、流れとしては開示の方向に行くのかなっていう思いもあるので、
そのあたりの現場のイメージアップ兼データの開示みたいなところで、
こういう技術を持ちの皆さんだったら非常に面白いかなと思ったりして。
なるほど、分かりました。ありがとうございます。
なんかその、人手不足の中でもまたちょっと質の違った人手不足なのかなと、
要はシンプルに人の数自体が足りてないというよりかは、
多分できることをしっかり持った方の数が足りてないっていうお話だと思うんで、
また多分同じ人手不足でも中身がちょっと違うんだろうなっていうのは伺ってて感じたところだったんですけど、
なんか逆にその人手不足以外のところで、
いや実はこういうところもテーマであってねみたいなところとか、
逆に今々は顕在化してないんだけれども、
なんかこの先多分この論点ってみんな気にしてないかもだけど出てくるかもしれないよねみたいなところってなんかあられたりするんですか?
まずですね、環境配慮と言いましょうか。SDGsという言い方がいいのかわからないんですけど、
今はカーボンニュートラルが皆さん主戦場になってて、
どこの会社さんもカーボンニュートラルでCO2出さんで工事しましょうということで一生懸命やられているという状況の
次に何くるのかなっていうところはすごく考えているところで、
例えば同じように扱われることが生物多様性みたいなのが来るとしたときに、
じゃあそういうようなところまで我々施工が配慮する時代になるのかなみたいな、
ちょっと視野に届いてみるかなという気はしてます。
だからさっきの土と水の話で盛り上がりましたけど、
我々にとっての土って土木材料としての土なので、
命の源としての土ってあんまり考えないんですよね。
だけど本当の意味では土っていろんな面で向き合わなきゃいけない大事なものであって、
今は例えば屈策した土砂をきちんと再利用しましょうみたいな流れをやってたりするんですけど、
それやるときにじゃあ土木材料として受け入れますよっていうだけじゃなくて、
本当に環境としての土、命の源としての土みたいなところとか生物多様性っていうのが、
今までの歴史を見るとCO2が仮に解決する未来が100年後くらいに来るんだとしたら、
そういうのも視野に入れといても損はないかなっていう。
ちょっとこれ見られすぎましたかね。
いやいや全然。むしろありがとうございます。
そういうことに取り組んでるスタートアップも実際に、
まだ研究からちょっと抜け出し始めたっていうぐらいだったりもしてますけど、
そういうスタートアップもお会いすることが時々あったりするので、
まさにそういうテーマを狙ってる会社もあるなと思いながら伺ってました。
あとは、今日は建設の土木って切り口でお話しさせていただいてるんですけど、
人手不足ってのはもう日本全体の問題なので、
神話性が高い業界同士とか、
組み合わせるとバッチリパズルのように合わさるような業界同士が組んで、
やるみたいなのはすごい夢があっていいんじゃないかなと。
勝手なことだけ例えば言うと、やっぱ農業土木って、
そもそも農業土木ってあるんですけど、
そういうところの組み合わせ方でもうちょっとなんかあるんじゃないですかみたいなのがね。
田んぼ耕してツインナーに飛んでる頃みたいな、
そういうのを発信していく業界でどんどん注目してもらいたいなみたいな思いはありますし、
そういうシェアリングみたいなのもあると面白いなってよく思います。
例えば全然違う業界ですけど、航空の業界とかだと、
それこそ地方空港でANAとJALのアセットをお互いに貸し合うような形で同業界だけど、
それぞれがアセットを持って地方空港にアセットを貼り続けるのはなかなか難しいから、
地方空港においては職員を優遇しましょうみたいなことをやり始める雰囲気みたいなのが
少しずつ出てきてる業界もあるのかなと思ったりしてるんですけど、
建設業界ってそういうのってあったりするんですか?
ルールの中でできることできないことはあるんですけど、
私は大きな流れとしてはこっちだと思いますよ。
斉藤さんもご存じのとおり、技術開発なんかでも一緒のところは一緒にやりましょうかって動きがすでにありますんでね。
そういうのはやるべきだと思うし、
そのアセットの共通化っていう意味では、逆にゼネコンって今建設機械ってあんまり持ってなくて、
リースとかでやってるっていうのもある意味もうやってますっていう面もあるので、
これが加速するのは間違いないんじゃ、
てかすべきだと思います。
そうなると、じゃあ一つの現場に必ずその責任者が一人いなきゃいけないのか、
みたいなその建設業法に関わるようなところですね。
そういったところまでルールチェンジが必要なんで、
そこはまた違う議論になるんですけど、
共通のところは共通にしていく。
だけど施工の品質を担保するのはやっぱ各社持っときたい部分は持っとくよね、
みたいなところは健全な共通なんじゃないかなと思っています。
さっき平田さんと岩坂さんおっしゃってたところに非常に共感する部分があるんですけど、
スタートアップに期待する部分ってそこですよね。
ゼネコンで使うかもしれない道具だとかツールだとかいろいろあると思うんですけど、
そういったものを自社の中に持っておくっていうより外部化をしてですね、
トラ建設で使うものも前田建設さんで使うものも恐らく共通して必要なものだったと思うので、
そういったものをスタートアップさんがいろんなゼネコンさんに提供するっていうのが
まさにお二人がおっしゃっていたモデルに近い部分があって、
人は昔前はスタートアップを囲いに行くっていうか、
技術開発の要素の延長で、
こことべったりして他とは付き合ってほしくないみたいな、
そういった付き合い方をされる会社もありましたけど、
最近は逆に言うとそうではなくなってきてて、
みんなでこの会社を伸ばした方がいいよねみたいな、
そういった雰囲気になってきつつあるので、
まさにスタートアップに期待する部分がそこかなと思いました。
それで課題の部分をもう一度改めてまとめたいなと思うんですけど、
たぶん一番大きな課題みたいなところは基本的には、
実際に現場で自分で考えて現場を動かしていけるような職人の方が足りないよねっていうところが
まず一番大きく存在をしているっていうのと、
一方で入職の数が足りてないっていうところと両方あるんだろうなと思ってるんですけど、
こういった今出てきた課題に対して、
今現場でいうとどういうふうに取り組んでその課題解決をされているのかとか、
逆にこれに関してはノーアイデアすぎて何もできてないみたいなところも含めて
伺いたいなと思うんですけど、
職人さんのところだったりとか、土とか水の状況把握だったりとか、
そういったところって今現状どう取り組まれてるんですかね。
多分民間で取り組まれていることと国としてやられていることとかもあるんだろうと思うんですけど、
その辺りっていかがですか。
発注者サイドから危機感はあんまりないですね。
現場で危機感は持っていて、
それはシールドなんかでいうと、
さっき岩坂も言ったんですけども、
できる職人に学習させたAIを標準化して、
そのAIで押していくみたいな取り組みは、
今ちょうどやってるかなぐらいの状況になっています。
私も含めこういった状況に陥ったのは
一因があるのかなと思っているところがあって、
昔の職人は職人語りで背中で勉強して一人前になるみたいなところがあって、
私もちょうどその世代なんであってですね、
なかなかオープンにしてこなかったのもあるし、
見込める若手が絶対人数が少ないので、
自分の技術を広めていくということを積極的にしなかったのが一因なんで、
今後はそうならないように、
それを機械に頼っていくのか、
機械だけに頼っていくのがいいのかどうかわからないんですけども、
そういった技術をもっとオープンにするために、
ITをツールとして使っていくっていうのは、
今後そういう方向になるのかなとは個人的には思っています。
ありがとうございます。
発注者さん側にはあまり危機感はないけど、
現場危機感があるっていうお話の中で、
今までとはいえ背中で語るみたいな、見て覚えろみたいなイメージは、
確かに素人的にもそういうイメージがすごく強くあったんですけど、
逆に言うと現場の方たちが危機感を持ち始めてるっていうことは、
その辺りの今まさに技術を持たれている職人の方たちが、
技術を後輩たちに教えようみたいなことが、
徐々に動きとして出てきてるみたいな、そんな感じなんですか?
まず一つは、AIのおかげって言っちゃいけないんですけど、
まずAIに学習させるにあたっては何らかの形で体系化しなきゃいけないので、
改めて考えるとトンネルってどうだっけ?みたいな話がありました。
私はトンネルの自動化システムをやったときに、
やっぱりある程度のこれやっちゃダメだよねっていう、
バカよけのシステムはフローは入ってました。
それは林から習ったので、私が作ったんですけど。
そういうようなことが昔からあるものを改めて今、
本当に建設業の経験がない方とかに教えるにあたっては、
人がいない、AIとか出てきたっていう中で、
僕ら施工者側としてはやらなきゃいけないなと思ってます。
やっぱり人が足りなくなると、
今までであれば、ゼネコンである我々から協力会社の皆さんに、
こういう仕事あるからぜひやってくださいっていうことで、
分かりましたって受けていただけてたんですけど、
最近はいろんな仕事が、ゼネコンの仕事があるので、
まだ反応できませんみたいな話が出てきてます。
そういうのも含めて、働く方の働きやすさとか、
分かりやすさ、あるいは業界に来ていただきやすさみたいなのを、
いかに作っていくかっていうのは、さっき言った、
イメージ戦略も必要だし、実際入って後の、
そういう教育ツールにもなってるんだけど、
でも失敗はできないみたいな、この今の群聴の中で、
どうシステム化していくかってところが大事だと思います。
私一つ思ってるのは、建設業の技術開発って、
結局使うのはエンドユーザーじゃなくて、
また同じ現場の芸術者の方で、
ユーザーインターフェースとか、使いやすさとか、
取扱説明書って極めてプリミティブなんですね。
こここのままでいいのかみたいなのは、
すごく個人的には思ってまして、
場合によっちゃ現場の職員ですら分からんから、
じゃあ技術研究の人来てくださいみたいな話になって、
それってあれ?みたいな話があるので、
そういう、もうちょっと分かりやすいとか、
今林が言ってた背中を見ろみたいな時代が
もう終わってきたんだろうと思ってますんで、
その辺は僕らの課題かなと、そういったところで、
東田さんの現場って働きやすいよねとか、
前田の現場って働きやすいよねみたいなのって、
大事になるんじゃないかなって思ったりしてます。
すいません、ちょっとずれた答えになっちゃいましたけど。
めちゃめちゃ面白いお話だなと思っていて、
なんか一昔前にSaaSの業界とかで
同じような話があって、
昔は業務効率化っていうところが主なんで、
UI UXというよりかは、
もうシンプルにそのオペレーションを組めればよい
みたいな形で、UIは結構地獄のようなUIでも
お客さんは受け入れてくれていた。
普通に考えると使いにくいんだけどみたいな。
ただ一方で、年を追うごとに、
昔だったらガラケー。
モバイルの時代からスマホの時代に変わり、
スマホアプリのUIもすごくきれいになっていく中で、
一般の方だけではなくて、
当然どこかの業界に勤められている、
仕事をされている方も当然そういったUIのきれいなアプリを
触るようになってくる。
そうするとUIのひどい業界専用のSaaSなんて
使えるわけがないと思う。
自体のUI UXの追求みたいなところもすごく深く
入り始めるフェーズがやってきてみたいな形で、
SaaSも結構いろいろ進化してるんだみたいな話が聞いたことが
あったんですけど、まさにそれが建設業界だと
まだUI UXみたいなのをきれいに整えるっていうところが
進んでないっていうことなんだろうなっていうのは
すごく今のでよく理解できました。
今こっちでも林と私で大きく頷いてました。
私なんか勉強不足ですけど、
建設界で伸びてらっしゃるベンチャーさんって
いわゆる協力会社の皆さんにとって使いやすい
UIみたいなところを攻めてらっしゃるところが
割と伸びてるのかなっていうのを思いまして、
それこそ言わずにUIじゃねえかみたいなところは
すごく思って、それで建設業なんか
やっぱり行ってみて楽しそうだなとか
そんなに難しくないなっていうところって
大事じゃないかなって。
最後になるんですが、このポッドキャストを
聞いていただいている方たちっていうのは
比較的スタートアップ業界の方たちが多くて
まさに建設業界に絡むところでスタートアップを
やられている方もいれば、これから建設業界に向けて
スタートアップとしてチャレンジしたいっていう
まだテーマも決まってないっていう方もいらっしゃったりするんですけど
そういった方々に向けて土木の領域に
チャレンジするにあたってのアドバイスみたいなのを
お二方からいただいて、今回締めようかなと思っているので
ぜひアドバイスをいただければと思うんですが
いかがでしょうか。
なかなか難しいテーマですけども
まずですね、建設会社の