じゃあ仮に上げたとして、この上げたことで失敗しているというケースもあるのかなというふうに思います。
自分の経験を振り返ってみるとですね、私に関しては単価を上げたことですごい仕事が激減したかっていうことは、
実はあんまりなくて、うまくやってきた方かなとは思うんですけれども、とはいえ、全てのお客さんで同じように単価を上げられたわけではないんですよね。
いまだに昔のようなちょっとお安い価格でやっているところもありますし、ちょっとだけ上げてもらったお客さんもいるんですけど、
だんだん経験が上がっていくにつれ、それに伴って自然と単価を上げていけたかというと、やっぱりそこに関しては苦労してはいます。
これはですね、決して私の説明不足、価値が伝わっていないという話、もしかしたらあるかもしれないんですけど、
それだけではないというのがやっぱり結論になりました。
一つ今日、これだけは明確に思っていることは、同じお客さんに同じ仕事をより高い単価で継続するというのは難しいです。
ほぼ無理に近いです。なぜなら、相場感というのはすでに固まっているからですね。
物価高で仕入れをするから、その仕入れのコストが上がっているから、その分転嫁させてくださいよというのは今の世の中いっぱいありますので、
そこは仕方ないのかなと思うんですけど、それ以上に単価を上げれるかというと、それは難しいですよね。
なので、今までと同じようなことをやっているのに値段だけ変わると、やっぱり違和感が、相手の方が感じる違和感というのがものすごく先に立つということがあるかと思います。
ここでですね、よくあるのが、付加価値をつけていきましょうと。これもちろん大事なことです。
今までやってたお仕事に対して、もっともっと付加価値をつけてお客さんが求めている価値に合うようにしていきましょうと。
これものすごく大事なことなんですけど、じゃあ付加価値をつければ解決するのかというと、そんなこともないんですよね。
実際そこまで求めてないんだろうなというお客さんも多いと思うんです。
ちょっと考えてみてほしいんですけど、いつも会社の近くとかに行くランチのお店、定食屋さんがあるとします。
そこが、物価高だと50円ぐらい上がるとか、そんなイメージかなと思うんですけど、じゃなくて、
例えば500円ぐらい上がって、今まで1000円で食べてたランチが1500円とか2000円ぐらい上がって、品数増えてデザートまで付くようになりましたと。
前菜も付きます、みたいな感じに変わったとしますよね。
じゃあ、すごい、でもこれ見ると1500円とか2000円でこんだけ付くんだったら、いいよねって一見思うかもしれないんですけど、
じゃあ会社のランチで毎日行ってたお店が、じゃあそこを今まで通り毎日行きますかっていうと、それは多分違うと思うんですよ。
いくら価値があっても、会社の昼休みのランチで毎日2000円のランチは食べに行かないよねっていう、そういう話だと思うんですね。
だからそこの、実際にそのお店が実在するわけではないんですけど、今例に挙げた定食屋さんは、価格を上げただけではなくてターゲットを変えてるんですよ。
毎日その辺の会社の近くのお昼休みに来る人をターゲットしていたものを、じゃあ2000円の前菜とかデザートとかいっぱい作るランチにすることによって、
じゃなくてもう少し時間にゆとりのある、今日はちょっとおいしいランチ食べようっていう人たちをターゲットにするように、もう変わったというふうに考えられると思うんですよね。
これ例えなんですけど、ウェブ制作とかでも同じようなことが言えると思います。
単価が変わるっていうことは、顧客が変わるっていうことなんです。市場が変わるということです。
なので、値段が上がったまま、じゃあ今までと同じお客さんに、そのままアプローチしに行ってないですかっていうのをちょっと一度振り返って考えてみてほしいなと思います。
お客さんがここまでの値段でこういう価値が欲しいというふうに今まで思っていたところに、
このいきなり1000円から2000円に変えたランチのお店みたいな、そういうふうになってないですかという視点で見てみると、
例えばお見積もりを出しても検討しますか、先に進まないっていうことの説明もついてくる場合が結構あるのかなというふうに思いますね。
前に聞いたセミナーとかでも同じことを言ってた方がいたんですけども、値段を上げるんであれば、別のお客さんにその値段で提供しましょうと。
今までのお客さんにいきなり今までと違う価格で提供するっていうのは、まあまあ難しいですよというのをその時の登壇されていた方もおっしゃっていたので、値段が変わると市場が変わる。
これはもう本当に大原則かなと思います。
じゃあそこでですね、また単価アップの一つの切り口としてよく言われるのが専門特化をしましょうと。
これすごくよく言われるのかなと思います。
これ方向性としては間違ってないかなと思うんですけども、この中途半端な専門特化っていう罠にまたはまってしまうというケースもあるのかなというふうに思っています。
例えば私は誰でどんな付加価値を提供する人間なのかっていうのを定義するっていうのが結構マーケティングのセオリーとしてあるんですけども、
この定義するとあいみつもりになりにくくなる。
あなたにお願いしたいからもうこのあいみつとかじゃなくてもうあなたにお願いしますというふうになれば付加価値もつけやすいよというふうによく言われますけど、これは本当にその通りだなと思います。
ただですね、ここからちょっと悲しい話をするんですけれども、
労働集約型ビジネスであるこのウェブ製作業というものはですね、正直コモディティ市場というのにもすでになっております。
コモディティ市場というのは何かということなんですけれども、どこに頼んでもそんなに大きな違いはないよっていうふうに見なされるような市場だったり製品だったりします。
そうですね、例えばティッシュ。ティッシュの中でも花セレブとかはもう特別な価値を持っている、花に優しいティッシュということでちょっと高い値段でも売れると思うんですけど、
そうではない普通のティッシュ、あれもコモディティ製品というやつですね。
たくさん並んでいれば安いやつ買えますよというので、何枚入ってるとかいくらで売ってるとか、そこばっかりを見るのかなというふうに思いますね。
そういう結局そんなに差がないから結局値段だけで選びますよっていうようなものをコモディティ市場っていうふうに言うんですけれども、
このウェブ製作の業界っていうのもかなりもうコモディティ市場にもなってしまっているので、
例えばウェブ製作の中でもWordPressが得意でできますよというふうに2011年当時の私もこのWordPressができますよを武器にやってきたわけなんですけれども、
じゃあそこから15年経って今2026年WordPressできますよということはあんまり強みにはならないんですよね。
もうかなりコモディティ化していて、同じテーマコーディングで決まったデザインを作れますよということであれば、
いくら付加価値をつけて単価を上げようっていう話をしても、なかなか頭打ちになってしまうのかなと。
そういう現実がもうウェブ製作の業界にあるよっていうところの現実に目を向けないといけないなと思います。
本当に大手の大企業であればものすごく付加価値をつけて値段を上げてっていうのはできるかなと思うんですけど、なかなかそうではないよというところです。
それがずれた状態で単価だけ上げてもダメなんじゃないかなと思いますね。
やっぱり適切な市場価格っていうのにある程度沿わないといけない。
専門特化っていう風に歌っていても、その専門性自体がコモディティ化してないかっていうのをちゃんと考えた方がいいよっていうのは思うことがすごく多いですね。
この専門特化っていうところ、もし考えて高単価でやりたいという風に考えるのであれば、まずその高単価が成立する市場にちゃんと行きましょうということが言えると思います。
例えばですね、東京の大企業向けの案件をやっている制作会社さんとか代理店さんと組むっていうのは一つの選択肢になると思います。
やっぱりあの動いている案件の規模、単価全然違うので、高単価でやりたいんだったら地方の中小企業さん向けのビジネスのまま単価だけ上げるっていうのはもう絶対無理なんですよ。
だからその自分の戦っているフィールドと単価をいくら上げたいにしても、相場感っていうのがちゃんとあっているのがどうかというところを一つ冷静に考えてみてほしいなと思います。
ここまでが今日のまとめになるんですけども、コモディティ市場と専門特化の罠というタイトルを今日つけたんですが、今日のポイントの一つ目としては、同じ顧客、同じ市場のまま単価を上げるというのは実質不可能なので、単価が変わるということは市場が変わるということだよと。
これを抑えてほしいというのと、もう一つはウェブ製作の仕事というのはもうコモディティ市場であると。