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はい、みなさんこんばんは、こんにちは。元公立高校理科教授のちょぼ先生です。ちょぼっとサイエンスのお時間となりました。
ちょぼっとサイエンスでは、みなさんにちょこっとちょぼっとサイエンスに触れていただいて、科学的思考力を身につけて理系頭になっていこうということを目的に配信しております。
ということで、めっきり寒くなりまして、12月になりましたね。今年あと1か月なんやと思うと、非常に時が進むのは早いなということと、寒くなってきました。
山を見ますと、紅葉が美しいんですが、今日は紅葉についてお話ししたいと思います。
秋に紅葉をする代表的なカエデの紅葉を取り上げてお話したいと思います。
カエデの葉っぱの色づきは、年ごとに違うことを聞いたことがありません。
今年の色づきは綺麗とか、昨年は色づきが良くなかったけど、今年は良いねとか、今年は微妙やなとか言われますよね。
あそこのカエデが綺麗とか、あそこの渓谷のカエデは綺麗やなとか、あそこのカエデの色づき良くないなとか、場所ごとによっても違いがあると言われてますよね。
紅葉の名所と言われるところであっても、色づきは年によって、場所によって異なりますよね。
この理由は何かと言いますと、カエデは緑色の葉っぱの時に赤い色素を持っていないんですね。
赤色になるためには、葉っぱの緑色がなくなるにつれて、アントシアニンという赤い色素が新たに作られなければならないんですね。
アントシアニンが作られても、綺麗に紅葉するためには、葉っぱの緑色の色素であるクロロフィルが消えないといけないんですね。
もしうまく消えなければ、赤色と緑色が混じった紅葉になっちゃって、透き通ったような真っ赤な紅葉にはならないんですね。
なので、秋に緑色の色素が消えることは、綺麗な紅葉のためには大切なんですけども、これだけでは葉っぱは赤く色づかないんですね。
赤い色素であるアントシアニンが多く作られて、その色素が保持されなければ綺麗な紅葉にはならないということなんですね。
この葉っぱが綺麗に紅葉するための条件が、大切な条件が3つありますので、この条件を皆さんにシェアしたいなと思うんですが、
1つ目は、1日の温度の変化があって、昼は暖かくて、夜は冷える。この温度の変化が大事なんですね。
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クロロフィルが消えるためには低い温度が必要で、アントシアニンが作られるためには暖かい温度が必要なわけなんですね。
2つ目は、太陽の光、特に紫外線が強く当たることが重要なんですね。
アントシアニンは紫外線が当たると作られる物質なので、紫外線が大事なんですね。
このクロロフィルが消えて、アントシアニンが作られると綺麗な紅葉になるということなんですね。
都市によって、昼の暖かさと夜の冷え込み具合が違いますよね。
そのため色づきが、年ごとに早いとか遅いとかいう違いが生じて、
年ごとに色づきが良いとか良くないということに繋がっているということなんですね。
また、場所によって昼の暖かさと夜の冷え込み具合は違いますので、紫外線の当たり具合も場所によって違うので、
そのため紅葉の加減は、場所によって異なるということなんですね。
そもそも、何で紅葉をするのかという、何で色づくのかという話なんですけど、
落葉樹、葉っぱを落とす木々は、葉っぱを付けていると蒸散ということで、水がどんどん出ちゃっていくわけなんですね。
せっかく根から吸い上げたのに、葉っぱを付けていると水が出てくるんだけどというところで、
クロロフィルを交互接しないようにして、蒸散を働きをしないようにして、
その分消えちゃったから、赤色の色素がどんどん葉っぱの中に増えてきたので、赤色になるというところなんですね。
考えずにポンと落とせばいいという話なんですけど、
枯れてとか紅葉する木々のところには芽があるんですよね。これは新芽と呼ばれるもので、
芽が出て、葉っぱが付いて、成長に役立てる芽があるんだけども、
すぐに葉っぱを落としちゃうと、秋になると紫外線が非常に強いんですよね。
紫外線って非常に有害なものだから、細胞が変化しちゃうから、それを防がないといけないということなんですね。
この紫外線が当たる、クロロフィルを殺す紫外線が当たるアントシアニンが作られる。
紫外線を守るためにアントシアニンが作られて、赤色が色づいて、
芽に有害な紫外線が当たらないようにして、赤くして吸収しているわけなんですよ。
日差しが弱くなった冬に落とすと、紫外線が弱くなりますから、芽も守られるということで、
新芽にそこまで悪影響がない、光の強さが弱まる冬までの間、
紫外線を守るためにアントシアニンを作るということなんですね。
紅葉って、木々の断末魔みたいなものなんですね。そういうことで防いでいるというところなんですね。
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最後の条件は湿度なんですね。紅葉では赤い色素が新しく生まれてきますよね。
新しく生まれてくると言っても、紅葉は葉っぱが老化していく現象の表れなんですね。
紅葉は葉が老いていきつつ、最後に美しく装い姿を輝かせる現象なんです。
綺麗に言い方をすればね。葉っぱの老化は、湿度が低い乾燥した条件で急速に進むんですね。
そのため、ゆっくりと綺麗に紅葉を保持しながら老化していくためには、高い湿度が必要なわけなんですね。
カエデは霧がかかるような湿度の高い谷間の斜面で、綺麗な紅葉が見られると言ったところなんですね。
この三つの条件をもう一度おさらいすると、紅葉するのに大切なのは、昼と夜の温度の変化、強い紫外線、高い湿度という三つの条件を満たすのが紅葉の名所と呼ばれるところなんですね。
なので、この三つの条件を満たす紅葉の名所と言われる場所の多くは、穂高い山の中腹にある斜面というところになるわけなんですね。
このような場所で、昼間には太陽の光がよく当たって、夜は冷え込むと、昼と夜の寒暖の差がはっきりとしていると、空気が綺麗に澄んでいるので紫外線がよく当たると、谷間に霧が発生するように高い湿度が保たれるというところで、
この日本三大紅葉の里と呼ばれる京都府の嵐山、栃木県の日光、大分県の矢場系などは、川が流れ、寒暖の差が激しく、空気が綺麗で、紫外線がよく当たる場所なんですね。
家の庭や公園にある一本の楓の木でも、太陽の光がよく当たり、夜に冷たい風が当たる高いところにある外側の葉っぱから先に赤くなりますから、
日本三大紅葉の里に行かなくても、高さによって、場所によって、お近くの海でとか、市場も含めて、そういったところの変化を楽しめますから、
そういった条件に当てはまる場所を見つけるとか、そういった条件に当てはまる一本の木でも、高さによっても違いますから、
そういった色づきの違いとか、この3つの条件がここは満たしているなという風に見ると、今年の紅葉は、科学的な目で見ると、より楽しめるかなといったところですね。
ということで、今日はこの辺にしたいと思います。それではみなさん、さようなら。バイバイ。