1. LISTEN to me!
  2. #13 LISTEN to What?

LISTEN to What?

このポッドキャストを聞くことによって、人々はそれぞれ異なる意味を見出しています。声の質や感情、気分、話し方、周りのノイズなど、さまざまな要素が影響を与えています。このエピソードでは、聞くという体験について考えています。

reference

4'33"

 

presented by Camp@Us

Hosted by LISTEN 

サマリー

このポッドキャストを聞くことによって、人々はそれぞれ異なる意味を見出しています。声の質や感情、気分、話し方、周りのノイズなど、さまざまな要素が影響を与えています。このエピソードでは、聞くという体験について考えています。

ポッドキャストの聞く体験
LISTEN to me! Presented by Camp@Us
LISTEN to me!の13個目のエピソードになります。
今日はですね、LISTEN to what?
LISTEN to what?ですね。
一体何を聞いているの?という、まあそんな話なんですけども、
ちょっと考えたいのは、今までちょっと言葉とかね、それから音声配信のこととかね、
ライブで聞くとは、オンデマンドで聞くとは、そして文字を書く、読むってどういうことかなっていうね、
まあそんな話をしてきたんですが、このLISTEN to me!ですけど、カテゴリーを哲学にしました。
いろいろ考えたんですけど、結局哲学的なことをしゃべっていくことになるのかなと思って、哲学にしました。
まあそれはいいとして、今日は結局我々はポッドキャストを聞くことで何を聞いているのかというね、やや哲学的なテーマをしゃべってみようかなと思ってるんですね。
まあそれはね、ポッドキャストを聞いているんだから、ポッドキャストを聞いているに決まっているんだろうと思うかもしれないんですが、
でもそこにはいろんな要素があるわけですよね。
例えば、このLISTENでは文字起こししてくれているわけですから、音声聞かなくても文字を読めば同じ情報は手に入るわけですよね。文字面の情報は手に入る。
だけど文字を読むだけで入る情報と音声を聞いた時に入る情報ってやっぱり違うんですよね。
これ一体何が違うのかっていう、そんな哲学的な問いかけをちょっとしてみようかなと。
一個ちょっとね、ご存知の方はご存知ですけど、ジョン・ケージという作曲家がいまして、有名な人なんで知らない人は少ないかと思うんですけど、ジョン・ケージという。
まあいろんな面で有名な方なんですが、一番有名なのは4分33秒っていう曲を書いた、1952年ですか、に発表された曲なんですけどね。
4分33秒っていう曲があって、これ指揮者も出てきてオーケストラもいるんだけども、演奏しないんですね。
三楽章からなって、三楽章それぞれ演奏しないんです。
時間が経ったら終わりと。指揮者はストップウォッチだけ持ってきて、時間測って一楽章終わり、二楽章終わり、三楽章終わり。
これ最初初演した時は怒って帰っちゃうお客さんもいたわけですよね。
なんで演奏しねえんだよ。しかも賛否両論が巻き起こるわけですよ。
何考えてるんだと。かなり批判も受けるわけだし、敵対的な批判も浴びるわけですよね。
一方でこれは今、だけどこの4分33秒っていうのは音楽史に残る傑作になってるわけですよね。
なんだそりゃあということなんですが、演奏しない曲、ただ舞台に4分33秒演奏者も指揮者も壇上にはいると。
何が起きるかっていうと、咳払いとかね、ホールの外の音とかね、いろんな音が聞こえてくる。
つまり無音ではないわけですよね。いろんな環境音が聞こえてくるわけですね。
これをノイズミュージックの先駆けだなんていう人たちもいるんですけども、
これ結局ジョン・ケージは何がしたかったのかっていうね。
しかもなんで演奏しないのに音楽史に残る傑作になってしまったのかっていう、ここですよね。
結局我々はこれに何を聞くのかっていう、4分33秒に何を聞いてるのか。
聞いてるものは聴衆一人一人にとって違うものを聞いてる。
ある程度全体としては共通したものを聞いてるんだけど、実は一人一人が聞いてるものってやっぱり違うものだったりするわけだよね。
ホールの外のノイズだったり、あるいは隣の人の息遣いだったり、
演奏者のちょっとした立てる音だったりね。何かを聞いてる。
けどみんなが同じ音を聞いてるわけでもない。
それぞれがそれぞれに勝手な解釈をして満足したり怒ってみたりしながら帰っていったというね。
で、批評もいろいろ巻き起こる。そんなことが起きるわけですよね。
いきなりポッドキャストに戻るわけですけども、一体ポッドキャストで我々は何を聞いてるのか。
ジョン・ケージの4分33秒
一つは内容を聞いてるんだと。だけど内容だけだったらそれこそ文字起こしされた文字を読めば済むかもしれない。
でも話し言葉だから、必ずしも内容を読み取りにくいわけね。
これはやっぱり語る言葉を聞かないと読み取りにくい。
特に文字面だけではどういうニュアンスで、どういう意味で言ってるのかわからない時もあるわけだよね。
つまり文字の言葉っていうのはいろんな解釈が可能だから、まだ声で語った言葉の方が解釈は狭まるんですよね。
こういう気分でこういう使い方してんのかと。これは否定の意味じゃなくて肯定の意味なんだとかね。
そういうことは声の情報が入ることでわかったりするわけですよね。
だから文字面だけでは実は伝わらない内容があるという。
単なる言葉、文字の羅列ではないということだったりするわけね。
あるいはこの人声がいいから、この人声悪いから聞きたくないとかね。
声を聞いてるっていう内容だけじゃなくてね。これも聞いてるんだよね。
あるいは話のトーンとか調子とかね、すごい攻撃的なしゃべり方をしてたりすごくイライラしたしゃべり方をしてたりしたらその感情とか気分というものも情報として伝わるわけですよね。
あるいはそれこそマイクの性能とか含めてね。あるいは周りのノイズ。
そういうのが気になっちゃってもう聞いてられないということで、単なる内容だけじゃなくていろんな周りの音とか音質とかね、含めて聞いてるわけですよね。
だからすごくこのポッドキャストっていうのは単なる文字起こしされたブログとは違って、あるいは文字だけのブログとは違って、すごく豊かな情報を伝えてる。
だからそこにプラス、肯定的な評価も出れば否定的な評価も出れば、聞く人によって内容を評価する人もいれば、
これはちょっと喋り方も嫌だし、中身がいいのかもしれないけど、と思っている場合もあれば、逆に中身はないのに聞いてて気分がいいというものもあったりとか、いろいろあると思うんですよね。
結局それって何なの?って。
で、ちょっとジョン・ケージに戻るんですけど、ジョン・ケージの4分33秒に、やっぱり一人一人未だにそれはやっぱり無意味だという人だっているわけだし、あれはもう本当にすごい考え抜いた作品なんだっていう人もいるし、
そこにいた人はあれはもう忘れられない体験だったという人もいれば、よくわからなかったわという人もいるわけで。
で、そういう、なんていうのかな、そこは無音の空間でいろんなそれ以外の音が聞こえる空間だったんだけども、それは極端な例だけど、例えばポッドキャストで誰かが喋っている。
そこに付きまとういろんな要素があるわけですよね。声質から感情、気分、内容、喋り方、周りのノイズ、そんなものが全部ひっくるまって、いろんなやっぱり、聴衆、リスナーにいろんな解釈とか、いろんな意味とか、いろんな気分とか、
いろんな捉え方がされるわけだよね。だから、ここで好みも出てくるわけですよね。別にジョン・ケージの4分33秒なんか聞きたくもねえやっていうね、いう人もいれば、いややっぱりこの体験してみたいという人もいれば、これはもうしょうがない。
で、最初の問いに戻って、一体我々は何を聞いているのか。
これ、僕の答えは、やっぱり一人一人がそこにそれぞれの意味を見出している。
で、これは意味ってのは、いろんな意味での意味なんですけど、一人一人がやっぱりいろんな意味を見出しているんですよね。そこにね。内容に意味を見出しているのか、主にね。
音楽の聞く体験
あるいはまあ、やっぱり声がいいなとかね、完成度で見ている人もいるし、まあやっぱりこの辺はいろんな意味の捉え方によって評価も違ってくるのかなと思ったりするんですよね。
で、ちょっと話は飛んで、私、音楽大学というところに21年間勤めてまして、私の専門は政治学、音楽全く専門外なんですよね。
だけど当然のようにクラシック音楽中心にいろんな音楽を聞く機会に恵まれて、本当にもういっぱい聞きました。
最初わからなかったんですよね。何をどう聞いていいのか。
まあこの話またいずれするんですけど、でもある人が、ある人って結構有名な作曲家の先生なんですが、
こうやって聞きゃいいんだよみたいなことを言ってくれた。それがヒントになってね、ああそうかと思って、結構自由に聞いていいんだなっていうのがわかった。
経験があってね。
で、これが1個。でもう1個の話が、例えばその、それこそウィーンフィルとかベルリンフィルとかね、いう演奏、これやっぱ感動するんですけど、
一方で私は学生オケとかまだ成長途中の未熟な演奏とかも聞く機会多かったわけだけど、それはそれで非常に面白いんだよね。
もっと言うと完成されたオーケストラよりそちらの方が、僕は好んで聞いたんですよね。
それはなぜかっていうね。そんな話もちょっとこの後してこうかなと。
つまり我々はリッスン、いろんな聞くという体験をするんだけど、ポッドキャストも含めてね。音楽もそうだけども、
この聞くっていう体験って何なんだろうってね。そんなことをこのリッスントゥーミーではね、ちょっとこの先何回かに分けてね、考えてみようかなと思ってます。
ということで、また。
12:50

このエピソードに言及しているエピソード

コメント

スクロール