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2023-12-10 23:02

令和五年師走の回「朔人一首5」2

今回は師走、12月。年の瀬といえば紅白歌合戦!

ということで、昔の歌合戦「歌合」を敢行いたしました。

テーマに沿った二首ずつを紹介し、どちらの歌が好みかで優劣を決めていただきました。

当然判者(判定をする人)は、らい堂さんです♪


二週目の今回は、秋の歌を2回戦。四首のご紹介です!

ぜひお好きな歌を選んでみてくださいね。

00:14
はい、では2周目に参ります。
はい。
はい。2周目は4首とも秋の歌を持ってきました。
あ、4首とも秋。はい。
ただ、1首は秋ではなく、秋の季節を読んだ歌ではあるのです。
で、本来で分け方で言うと旅の歌。
ああ、そうなんだ。
なんですけど、背景が秋なので、今回秋に入れさせていただきました。
秋に入れてる。
はい。
では、秋1戦目です。
はい。
ふんやのあさやす。
ん?ごめんなさい。もう一回お名前いいですか?
はい。ふんやのあさやす。
うん、わかりました。
はい。ふんやのやすひでの方が有名な人かなと思います。
うーん。
はい。の息子さんになります。
あさやすって読むんですね。
はい。
なんか、よりとものともなんで、ともやすとか読みそうに。
なるほど、確かに。
感じますけど。
はい。
はい。
はい。
しらつゆに、風の吹きしく秋の野は、
つらぬき止めぬ玉ぞ散りける。
です。えーと、直訳をすると。
うん。
草の葉の上に乗って光っている梅雨の玉に、風がしきりに吹きつける秋の野原は、
まるでひもに通して止めていない真珠が、散り乱れて吹き飛んでいるようだったよ。
おー、はい。
はい。という歌になります。
えーと、秋はこの、この風は野明といってちょっと台風に近い。
うーん。
秋の台風の激しい風のことです。
うーん。
で、そんな風の中なんですけれども、それに梅雨が飛ばされていくのを、
あの真珠が飛び去って、飛び散っていくようだと。
うーん。
表現をしています。
なるほどね。
はい。
平安時代のアクセサリーとして、真珠の玉に穴を開けて、
ひもを、をですよね。
うーん。
あの、一書の書、糸編にもので書。
はいはいはい。
あれを尾って読むんですけど、尾を通して輪にして、
身につけるっていうのが好まれていたそうで。
えー、いわゆる真珠のネックレスみたいな状態ですね。
そうですね。はい。
へー。
これが、あの、ばらけてしまった真珠って。
あー、はいはいはい。
っていうのが美しさを感じます。
なんか、深読み、その、何ですか。
03:00
あの、プレゼント的な要素とかもあるものだとすると、
はい。
なんか深読みの要素もありそうですよね。
そうですね。
それがこう、なんか、えー、比練というか、
覇曲的なニュアンスも含まれそうな。
あー、なるほどー。
うん。
そう、受け取れますね。
うん、面白いですね。
はい。
えー、百人朱の戦者、藤原の帝下もこの歌が気に入っていたそうです。
へー。
はい。
では、二書目です。
はいはい。
えー、大名言、常信。
また、そういう言い方なのね。
そうなんです。
はいはいはい。
えーと、お名前としては、源の常信。
あー、源氏なんだ。
はい、源氏の方です。
有されば、門田の稲葉訪れて、
足の間ろ屋に秋風ぞ吹く。
うーん。
こちらも風の歌ですね。
うんうんうん。
はい。
で、直訳しますと、
夕方になると、家の門前にある田んぼの稲の葉にさわさわと音を立てさせ、
かやぶきの木の山荘に秋風が吹き渡ってきた。
うーん。
えー。
なるほど。
これはですね、源家のある人が歌合わせをしまして、歌会をしまして、
いろんな貴族たちが招かれたときに、
この常信も一緒に行って、そこで読んだ歌なのだそうです。
で、あらかじめテーマが決まっていまして、
あー。
はい。
えー、これちょっと読み方がね、私もわからないんですけど、
田んぼの谷、いえ、たいえなのか、わからないんですが、
うーん。
たいえの秋風というテーマが決まっていたそうで、それについて読んだ歌です。
その読み方が気になりますね。
ちょっとね、私も調べ損ねましたが。
えっと、田んぼの近くにある家みたいなイメージなんですかね。
田んぼのためにある家みたいな意味かもしれないですけど。
そうですね。
えーと、角田っていうのが、角の真ん中の田んぼと表現されるんですけど、
家が近くて仕事がしやすく一番大事にされていた田んぼのことなんだそうです。
あー、なるほど。
はい。
足の丸屋、えーと、こっちは粗末な仮住まいの小屋。
あー、はい。
なんですけど、なんか、かかっているのはどうもこの招いてくれた
源家の貴族様のお家のことなのだそうで。
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貴族の別荘なのに足の丸屋なんて言っていいのかなってちょっと思いながら。
あー。
たや調べてみたら、殿下と出てきましたね。
殿下、あー、ありがとうございます。
ただ、この言葉の意味で出てくるのが、田舎の家とか田舎屋または田舎みたいな意味で出てきてますね。
そうです。
田んぼ直接そのものと絡めてではなくて、その田の字に田舎ね、もちろん意味があるんですけど。
ただ、もうちょっと調べると殿下、農家という意味も出てくるので、田んぼと全く無関係でもなさそうですね。
えーと、この別荘、三荘があったのが、現在の京都市宇京区、梅津という地名なのだそうで。
山の方ですよね。宇京区なので。
田舎といえば田舎だったのかもしれません。
そうですね。京都の都の中心の方にいる人から見れば田舎でしょうし、あまり遠出をそんなにされない人たちが多いから。
そうですね。
田舎っていう表現になってもおかしくはないですね。
という秋の風を読んだ風景の歌に種ですね。
そうですね。また似た感じ、秋とか。秋が風っていうのもちょっとわかりやすいですけどね。
そうですね。
よく節月下って言葉とか長風月って言葉があるじゃないですか。
風は長風月の方に入ってくるわけなんですけど。
やっぱり日本のいろんなケースがあるわびさびの場合もあるだろうし、みやびな場合もあるかもしれませんけれども、
美しさとか自然っていうようなところで風っていう要素は大きいんですよね。きっとね。
そうですね。
はい、じゃあね。この2集は、
ふんやのあさやすにします。
なんかこう、春のところからずっとそうなんですけど、割とやっぱりダイレクトな表現は多いなとは思ってるんですよ。
時代がくだると込み入った話というか、
この言葉にはこういう意味があってみたいなものがいろいろ含まれているとか、より複雑な歌とかも多くなってくるのかななんて気もするんですけど、
割とそれなりにそういうのもあるんでしょうけど、割とダイレクトだし風景的にも想像がつく。
だって朝露みたいなものですよね、その白露にっていう。
ああ、そうですね。
風が吹いて、要するに草の表面についている水滴が風に飛ばされてキラキラしてるみたいなことですね。
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それが身近にある真珠の首飾り的なものの糸が切れてバーっと飛び散ったのと似てるっていうことですよね、歌としてはね。
さっき言ったみたいな悲憐とかみたいなのがあるような深読みもしようと思えばできるけど、歌そのものは割とシンプルなので、
そのシンプルさの中でこっちのほうが情景として好きかなみたいな感じかな、どちらかといえば。
あと言葉がわかりやすいっていうのもあるかもしれないですね。
現代的な感覚でもあまりこの言葉に違いがないというか。
白露って普段言葉としてはつかないけど、白も露もイメージが全然、秋の野とかも全然ひねりのある言葉ではないから普通に今の日本語としてもわかるし。
たまずちりけるも、読んだ時点で白露って白って言葉が出てくるからかもしれないですけど、これ多分真珠的なことだよなっていうのは普通に読み取れたので、
現代感覚として読みやすいみたいな部分はあったかもしれませんね、その評価の要素としては。
でも似てる感じというかその風っていうところがまた共通したなっていうのもちょっと面白いところでしたけどね。
ちょっと似た歌は集めていますね。
では2戦目に行きます。
作者は春道のつらきです。
研究者だったようですね。門上生とありますので、今で言う大学院の研究者ぐらいの方ですね。
耳慣れない苗字というか。
そうですね、水本さんや藤原さんではありませんね。
名前の読み方もなかなかあれですよ。
そうですね。
列に樹木の樹でつらきです。
面白い名前だな。
山側に風のかけたるしがらみは流れもあえぬもみじなりけり。
山の中の川に風がかけた流れ止めのしがらみ、柵ですね、がある。
それは流れ切れないでいるもみじの集まりだったよ。
状況としては柵にもみじが引っかかって止まっちゃってるよってことですよね。
柵って書いてしがらみって読むんですけど、川の流れをせき止めるために川の中に杭を打って竹を横に張ったものです。
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今でもしがらみって使いますよね。
言葉は使いますよね。
意味は違いますけど。
もう少し抽象的というか観念的な意味で使うことが多いですね。
そういう感じで邪魔をするものとか、せき止めるものっていう意味合いでは今でも使っています。
流れもあえぬのところは流れ抜けることができなかったみたいな意味でいいんですかね。
流れようとしても流れ切れないになります。
そのしがらみのところで流れが止められてしまったもみじだということですね。
ビジュアルが浮かんでくる歌ですね。
そうですね。
偽人法が当時最新のテクニックとしてもてはやされていた時代なんだそうです。
古今集の歌なのでちょっと古いんですね。
920年に亡くなった方ですので。
古今集には言葉書きっていうのが、説明書きみたいなのがあるんですけど、この時はしがの山越えにて読めるとあります。
今の滋賀県に向かって銀角寺の北から比叡山とか与野畑を抜けて今の滋賀県の大津の方に行く道があって、それをしが越えの道と言っていたそうです。
そこで見た情景の歌だったようです。
しがの山並みに読める。
しがの山越えにて読める。
なるほど。だからしがらみって入れてるんですかね。
あーなるほど。
確かにそれはあるかもしれませんね。
だとするとポイント高いような気がしますけどね。
本当ですね。
これに対して次の一種は、名前としては関家です。
関家。
菅産地ってことですね。
菅家みたいな意味ですね。菅っていう苗字の家っていうような雰囲気ですね。
正体は有名人です。菅原道真です。
あーってことですね。有名人と言われればその人しか思いつかない。
そうですね。
この旅は、草も取り合えず田向山。もみじの日式、神のまにまに。
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今回の旅は急なことで道祖神に捧げる草も用意することができませんでした。
田向の山のもみじを捧げるので、神よ御心のままにお受け取りください。
という現代語訳になるでしょうか。
この旅は草も取り合えず。
この旅、旅行の旅と。
この旅か。
今回のこの旅との掛け言葉です。
この旅はっていう意味になります。
草っていうのは色とりどりの木綿とか日式とか紙を細く切ったもので、
旅の途中で道祖神にお参りをするときに捧げたものなのだそうです。
それをそれすら用意する暇がなく急に旅立ってしまったと。
だけどこの代わりにこの美しいもみじを草として田向けましょうということですね。
田向山っていうのはどういう役の中ではどういう形になっているんですか。
今の京都府山城の国から奈良大和の国へ行くときに越す山の峠を指しているようで、
さらに神に草を捧げるという意味の田向けと掛けています。
神のマニマニっていうのは。
ごめんなさいマニマニがちゃんとわかってないですけど。
間々に受け取られてしまうんですけど、神の御心のままという感じの意味になるようです。
音が印象で子供が覚えやすい歌なんですよ。
もみじの認識っていうのは自然のものでしょうけれども、
このもみじを捧げるやつ。
ぬさ。
ぬさの代わりに捧げます。
ときて神のマニマニってなるってことは、
こちらとしてはそういうつもりでお送りします。
そちらがどうするかはご自由にってことですかね。
そうですね。お受け取りください。どうぞお受け取りくださいという感じです。
なるほどね。
これちなみにちょっと余談ですけど、
18:03
関係ってなってるのは何か事情があってのことですか?
どうなんでしょうね。
この方の地に流されるというか、
左線みたいなことになるはずなんですよね。
尊敬を込めて関家とか関公と呼ばれます。
なるほどね。確かにそういう言い方しますよね。
くすのきまさしげは大難公とか。
そうですね。
そういうニュアンス。どちらかというとあれですね。
たたえている方ですね。
座ですね。座みたいな感じですね。
定関詞をつけて関といえば、
そうですね。
みじざりのことですよねみたいな感じですね。
悩ましいですね。
本当にこれも迷いますが、関家にしますかね。
これは割と偽行評価です。
かけ言葉が多いみたいな意味での評価です。
もう一個の。
春道のつらき。
春道のつらきもかなり僕はよかったと思います。
さっきの滋賀っていうのが、この滋賀の山越えだから、
山で始まっているしね。
滋賀の山越えて両方入っているみたいな感じになっているので、
偽行としてはこちらも高いなという気はしたんですけど、
単純に手数の多さっていうか、掛かっている数が多いような気がしたのが大きいかな。
これ、秋の4週。
今回の秋の4週の対戦カードが違ったら、もしかしたらちょっと変わっているかもしれないっていうのもありますね。
そうですね。
2戦目はもみじで揃えたんですけど。
そうですよね。
風の2つともみじの2つみたいな感じになっているんですよね。
カードとして組むのはそれで全然妥当だと思うんですけど、
そのほうがちゃんとメリハリがついてていいなと思うんですけど。
もしかしたらですよ。
もしかしたらってあんまり深く考えていないで言ってますけど、
春道のつらきとふんやのアサヤスだったら、もしかしたら春道のつらきが勝ったかもしれないなとかあります。
21:01
僕の個人の好みとしてはね。
そういう意味でどっちに転ぶかわかんない面白さ。
あれですよ。
1回戦が事実上の決勝戦みたいなことがあったじゃないですか。
そういうのと近い組み合わせの妙での結果かなとは思いますね。
でも楽しい。そういう意味も含めて楽しいですけどね。
よかったです。
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