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この時間はZoom Up。毎週水曜日は九州経済です。
長崎県立大学教授でエコノミストの鳥丸聡さんです。
鳥丸さん、おはようございます。
よろしくお願いします。
今回のニュースは、漬物業界がピンチを迎えているっていうことでしょうか。
日曜日の西日本新聞の長官が一面で伝えてるんですけれども、
手作り漬物販売ピンチっていう記事ですね。
これは、改正食品衛生法で、衛生基準が厳格化されることによって、
農産物直売所に出荷しておられる大手さんだとか中堅企業は大丈夫なんですけど、
個人店が立っていらっしゃるような高齢者の方々ですね。
こちらが廃業の危機を迎えているっていうことです。
5月末までに一部の業者を除いて、かなりの方が生産をやめるんじゃないかと見られていて、
この崩壊性による現象ですから、九州・福岡だけの問題じゃなくて、
全国的に大きな問題になっていて、
一部で漬物クライシスとも呼ばれたりしているところです。
穏やかじゃないですね。好きで結構買うんですよ。
そうなんですよ。相当九州人も食べているなっていう感じなんですけど、
漬物の生産量を遡って調べてみました。
生産量全国では1991年、バブル経済の時がピーク。
その後減少してたんですけれども、2000年から2002年にかけてちょっと盛り上がるんですよね。
これはキムチブームになった時。
ちょうど日韓の交流も盛り上がったぐらいですよね。
その頃ですよね。小泉政権によって。
その後また再び大きく減少し始めたんですけど、
2020年から22年、つい最近ですけれども、
20年ぶりにやや盛り返したんですね。
これはコロナ禍のすご盛り重要な影響。
お家の中でご飯を炊いて、そしてお漬物を食べるっていうんですね。
ただその後はやっぱりまたちょっと減少してて、
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今の生産量っていうのはピーク時の3分の2の水準まで落ちています。
1人1年あたりの漬物の購入金額っていうのはどうなのかっていうと、
こちらは40年前の1983年を100とすると、
2022年が65っていうことになってて、
やっぱり生産量同様にピーク時の3分の2まで減少しているっていうところですね。
昨日家計調査が発表になりまして、
宮崎餃子3連覇ならずっていうことなんですけれども、
あの統計を昨日見てみまして、
1世帯あたりの漬物消費支出額っていうのを地域別に見てみると、
九州はどうなんだろうって。
見てみると大根漬けの全国平均の支出額は1083円。
それに対して九州は1004円。
その他のお野菜の漬物は全国平均5019円に対して、
九州は3871円。
すごいですね。
意外と九州の人はお漬物ってなんだろう。
北高南低なんですよ。漬物の消費支出額って。
理由はいろんなのがありますけど、
一つは北国では寒いっていうことで、
冬場に野菜の生産が難しいので、
古くから保存食として漬物が重要視されてきたっていうことですね。
それに対して南国の方は暖かいので、
野菜が一年中豊富に収穫できるので、
保存食としての漬物の需要は低かったと。
食文化の面で言っても、
北国では塩辛い味わいやちょっと酸味があるのが好まれるんですけど、
南の方でやっぱり甘いものが好まれたり、
生の野菜が好まれるっていうことですね。
あとは食事のバリエーションとしても、
北国だとご飯のお供として漬物を食べるっていう、
これが習慣づいてるんですけれども、
やっぱり南の方になると他のおかずも料理が豊富で、
漬物に依存する割合が低いっていう。
だから消費金が意外とですね、
九州人これだけ食べてるよねって思うんだけど、
全国平均は下回っているっていうのが、家計調査からわかります。
先ほどの今の漬物クライシスなんですけれども、
何も今年始まったことじゃないんですよね。
3年前から実はわかってたことで、
2021年の6月に改正食品衛生法が施行されて、
漬物にも食品衛生管理のグローバル基準、
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HACCP、またはハセップって言いますけど、
国際基準に適合した衛生管理が義務付けられたっていうところから始まってるんですね。
このHACCPって何なのっていうことなんですけれども、
グローバル基準ですけれども、
製造過程ごとに管理ポイントを設定して、
手洗いは下か、ゴミは指定された場所に置かれているか、
タオルは紙タオルを使っているか、
工場の出入り口は二重扉になっているかとかですね、
やかましいチェック項目が並ぶんですよね。
そうすると実施状況も記録しなければなりませんので、
導入には手間と費用がかかると。
3年前からもその法律はスタートしてたんですけど、
今は経過措置期間、猶予期間なんですよね。
今年6月からはもう保健所の営業許可が必要となると。
それに冷裁な漬物業者さんはちょっと耐えられないんじゃないかと。
私も九州の中小の食品加工業者が、
いろいろ国の農商工連携事業なんかの認定を受ける事業計画のお手伝いをしたことが
20社ぐらいあるんですけれども、
中小企業庁から言われるのは、
一番最初に工場に行った時に、
売れるか売れないかとか、うまいかとかまずいかとか、
販路があるかどうかとかそんなことよりも、
まずは衛生管理をチェックしろっていうので、
数十項目あるチェックリストに従ってチェックすることから始める。
だから多分国の補助金をもらったことがあったり、
国の事業計画の認定を受けられたところっていうのは、
おそらくこのハスアップ対応できてると思うんですけれども、
さすがに家内製食工業っていうか、
お料理レベルでこれに対応するっていうのは、
少なくとも数十万円。
ちっちゃいところでもかかりますので大変だろうと。
おばあちゃんが作る昔ながらの
ふるさとの味にグローバルスタンダードを適用するとは
いかがなもんかとかですね。
そもそもそんな世界に向けて売ろうとしてないわけじゃないですか。
今まででもそんなに問題はなかったんじゃないの?
今までもそれやってきたわけですよ。
お漬物になるのは野菜の規格外品が漬物になる場合が多くてですね。
だから無駄にしないっていう意味でも。
SDGsを知らんのかっていう感じですけど。
あるいは朝漬けっていうのは漬物じゃなくてサラダじゃないか
っていう声もあったりするんですけれども。
これやっぱり人の口に入るもので
崩壊性のきっかけになったのは12年前。
札幌でO157の食中毒事件があって
8人の方が亡くなられてるんですよね。
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さんもやっぱり監督省庁としては規制強化していざるを得ない
っていうので届出制じゃなくて許可制っていう風になっちゃって
福岡市以内だと漬物生産者の4割が既に廃業方針と
見られているっていうことですよね。
道の駅なんかではお漬物っていうのは目玉商品なんですけれども
姿を消すっていうのは寂しくて何とかせんといかんと。
全国見渡すとですね。
ハスアップの導入に助成金出しているところもあるんですけれども
数年経ったらまた設備投資の更新投資をしなきゃいけない。
この間に生産者の高齢化を考えると
果たしてどこまで手を貸すべきかっていうのがあるのと
あと道の駅なんかに共同作業場を設けて
そこに持ってきてもらってやるって言ってもあるんですけど
共通のものを作るってなるとやっぱり数千万かかるってことになってですね。
その原子どうすんだっていう。
なかなか難しいと。
だけど食料供給基地吸収ですから
何とか事業承継とかM&Aとかですね。
あるいは家庭内でこっそり作り続けながら
クラウドファンディングでお金集めて
次のチャンスを伺うってですね。
もうおばあちゃんも今はクラウドファンディングの時代でやってもらうとか
なんか伝統的な食文化の継承に向けて
みんなでなんか知恵を絞りたいっていう感じですね。
わかりました。
鳥原さんありがとうございました。
ありがとうございました。
まさに今朝の食卓で漬物食べてるっていう方もいるかもしれませんけどね。
まさかのクライシス。
有識自体です。
長崎県立大学教授鳥丸佐藤さんでした。
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