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みもれ。真夜中の読書会。おしゃべりな図書室へようこそ。
こんばんは、KODANSHAwebマガジンみもれ編集部のバタやんこと河童です。
おしゃべりな図書室では、「水曜日の夜にホッとできて明日が楽しみになる。」をテーマに、皆様からのお便りをもとに、おすすめの本や漫画・紙フレーズをご紹介します。
さて、第45夜をお届けします。
今夜は本屋大賞2021を勝手に大予想 ノミネート作品全作解説はと題しまして
今年の本屋大賞ノミネート作品について 語っていきたいと思います
本屋大賞は今年で18回を迎えるそうなんですけど 私本屋大賞はすごく好きなんですよ
いろんな文芸大賞もありますけれども 一番楽しみにしていますね
皆さんがこれを売りたい これをぜひ読んでほしいっていう作品を投票して
書店員さんの投票によって決まる賞っていうところもありますし
やっぱり書店の店頭に並んでいるものを見て 買っている私からすると
この賞が一番注目度が高い賞だなと思っています
そんな大好きな本屋大賞について勝手にベスト3を予測し
勝手に部門賞を設けて授与しようという趣旨です 今日は
じゃあまずノミネート作品をタイトルのあいあいを順にね ご紹介しながら解説していきたいと思います
まずはイブキユキさんの犬がいた季節です イブキさんご本人の出身でもある三重県の新学高校舞台に
18歳高3の子たちを主人公にした連作短編小説ですね ホウシロウという犬が見つめているというね
青春小説ですね ここで今年の傾向と対策今年の特徴なんですけど
青春小説多くないっていうね ウサミリンさんのおしもいを青春小説
青春小説また言えてないって言っていいかどうかはあれですけれども でも主人公のあかりちゃんは高校生ですからね
加藤重明さんのオルタネートは青春小説ですし 居坂幸太郎さんの逆ソクラテスは小学生が主人公だからもうちょっと若いですけれども
町田園子さんの52ヘルツのクジラたち 永浦悠さんの転びの前のシャングリラ
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みんな主人公がかなり若い ティーンが多いですよね
どうしてなんだろうと思ったりして 書店員さんは大人の世界の孫択とか何とか見たくないものを
見たくないって感じなんですかね 気分が若い方へ行っているっていうことがちょっと面白いなぁと思いました
わかる なんかすごく世の中がこんな風に先が見えない停滞ムードだと
すべてがこれからっていうキラキラした 悩むこともたくさん多いですけれどもこれからどうとでもなる
どうとでも変われるよねっていう 思春期とかティーンの世代の話を読みたいっていう気分なのかもしれないなぁと思いました
後半は2作目3作目をご紹介していきたいとおもいます 本屋大賞ノミネートの2作目の作品は青山道子さんの探し物は図書室まで
これは人生のいろいろに悩む人々がふと訪れる街のコミュニティハウスの図書室を舞台に そこにはちょっと変わった師匠の高松さんという方がいて
思いもよらない本のセレクトと可愛い付箋で彼ら彼女らの人生を後押ししますという 短編集ですね
あれなんかこんな 図書室ありましたよね
おしゃべりな図書室とコンセプトが一緒じゃないかと思ったりして ドラマ化きたー主演来るーってこないですわ絶対
なぜならこの師匠の高松さゆりさんはすごく背が高い女性なんですよ そこ可愛いっていうねそこだけじゃないと思うけど
それは重要なファクターで彼女の応用力みたいなのを想像させる 設定になっていると思うんですよね
誰だろうなぁアンちゃん アンさんとかにやってほしいですねアンさんの声で読み上げてほしいなぁって思いました
こちら短編集になっていて21歳婦人服の販売員とか 35歳家具メーカーの経理とか
読んだ人誰かは誰かに自分を重ね合わせるんじゃないかなというふうに思って読みました それぞれの人たちが悩んではいるけれどもすごく不幸とか何か可哀想っていうほどではないんですけど
みんなちょっと思ったのと違うっていうか なんか思ったのと違うって自分の人生に一抹の引っかかりを感じてるんですよね
この小説すごくいいなって思うのはこの一抹の引っかかりを 図書室の小松さんが貸し出す本が一挙解決するっていうストーリーにはなってないんですよ
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その本を紹介するくだりはすごくごく一部で物語の1シーンであって あとはその章の主人公の日常が描かれるんですけど
例えば起業を考えている主人公になんで植物の不思議の図鑑なのみたいなミスマッチの いい人を考える楽しさはあるものの決して大きな問題をその紹介してくれた一冊が解決してくれるって話になってなくて
そこに嘘がないというか本が気づきだったりきっかけにはもちろんなってはいるんですけれども 本当の解決はまたちょっと別なところにあるっていうところが
なんかこの本の深いところだなというふうに思いました そこが書店員さんとか図書館で働く方とか
本に携わるあらゆる方の金銭に触れるところかもしれないなと思いますし 本が好きだったりする人も決して本読むこと自体がいろんなことを解決するとまでは思ってなくて
そのあたりの絶妙な差し加減っていうのを感じましたね 続いて第3作目はこちらのポッドキャストでも激推し中の宇佐美凛さん
推しモビルです これはねアクターガーションを撮りましたけれども
世の中的に今やっぱり推しの時代だなって思うところと書店員さんもアシゲック本屋さんに 通う人たちも何らか推し気質があるんじゃないかなと思うんですよね
だから共感しやすいというか推したい気持ちにさせる小説ですよね この推しから認知されたいとか知られたいわけじゃないけど事実をブログに書いたりしている
主人公とかそういう気持ちはある種いろんな人たちにあるんじゃないかなと思ったりしました 宇佐美さんが今回アクターガーションを撮られたインタビューなど
いつか拝見したんですけれども まず頼もしいなっていう印象でしたね
21歳アクターガーションはみたいな周りの雰囲気に流されてないっていうか きっとこの人はこの先もすごい作品をどんどん生み出していってくれるんだろうっていう
未来しかないみたいな気持ちになりましたね 作風から
川上美恵子さんとか 本屋幸子さんみたいな未来も感じるけど女の子の女の人の自分自身のままならなさ
ままならなさみたいなことを この先も掘り下げていってほしいなっていう期待もしています
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推しもゆアクターガーションと本屋大賞のダブル受賞ありえるかなどうなんだろう 今次回作の期待も込めて上位に食い込むことは間違いなしと思っています
さて今日は青山美智子さんのお探し物は図書室までから紙フレーズをご紹介したいと思います さっき谷さんのメリーゴーランドに乗っているとこか
メリーゴーランドフフフッと水泳先生が口元をほころばせる これは秋山美智子さんのお探しは図書室までの3章目の40歳元編集者の話なんですね
私と自分が似てるからこの章にグッと来ちゃったのかもしれないんですけど 感情移入しすぎちゃって涙で先へ進めませんって感じだったんですけど
主人公の夏美は念願のファッション雑誌の編集部で働いていて 37歳で子供を授かって資料整理みたいな部署に移動になってしまうんですよ
雑誌の頃に演才を担当していた小説家の先生の新刊が出て 書店イベントで会いに行こうとするんですね
もうそんな時に限って子供が熱を出してお迎えに行かなくちゃいけなくなって 旦那は頼れなくってワンオペで
学んで私ばっかりってなるわけですよ で結局この小説家の先生と会うことができてその先生が夏美に言った言葉が先ほどの言葉なんですよ
メリーゴーランドっていう意味は よくあることよ独身の人が結婚している人をいいなって思って
結婚している人が子供のいる人をいいなって思って そして子供のいる人が独身の人をいいなって思うの
ぐるぐる回るメリーゴーランド面白いわよね それぞれの目の前にいる人のお尻だけを追いかけて
戦闘もビリもないのつまり幸せに優劣も完成権もないってことよっていう風に 先生がおっしゃってくれるわけですよ
この会ってくれたらご飯代をおごりますって 夏美は言うんですけどそれを制して小説家の先生は
夏美の誕生日が近かったっていうのもあってそれでおいくつになられますかと 40歳にって言ったらいいわね
やっとこれから本当にいろんなことがやれるわよ 楽しみなさい遊園地は広いのよっていうふうに
メリーゴーランドだけじゃないからっていうことを言ってくれるわけですよ なんたこの
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小説の中の図書室のさゆりさんは多くのことを本で救おうとはしていないのに こうして本に救われてしまったんじゃないかっていう
うますぎて悔しい気持ちになるようなそんな本でした ここまでであれもう結構な時間になってしまって3冊しか紹介できないじゃないですか
このペースだと2回で終わらないかもしれないですが じゃあ一旦ここまでの3冊で親対象の最有力候補の順位をつけるとしたら
暫定1推しも言う 2はお探し
ものは図書室までかな 次回は加藤重明さんのオルタネートから解説したいと思います
今夜も最後までお付き合いいただきありがとうございます さてそろそろ時間になってしまいました
真夜中の読書会おしゃべりな図書室はこんな感じで皆さんからのお便りをもとにしながら いろいろなテーマでお話ししたり本を紹介したりしています
ミモレのサイトからお便り募集しているのでぜひご投稿ください また来週水曜日の夜にお会いしましょう
おやすみなさい おやすみ