1. 真夜中の読書会〜おしゃべりな図書室〜
  2. 変わる日本のドラマ、バラエテ..
2021-04-28 12:06

変わる日本のドラマ、バラエティ。テレビなに見てる?【第56夜】

しばらくNetflixかYouTubeばかり見て、日本の地上波テレビから離れていたの視聴者の一人なのですが、今またテレビのバラエティやトークショー、ドラマが面白いなと思っています。今日ご紹介する『「テレビは見ない」というけれど エンタメコンテンツをフェミニズム・ジェンダーから』という本は、西森路代さん、清田隆之さん、松岡宗嗣さん、武田砂鉄さん、前川直哉さん、佐藤結さん、岩根彰子さん、鈴木みのりさんらが、日本のドラマとバラエティ番組を中心にジェンダーやフェミニズムの視点からどう変化してきたかを論じ、コンテンツを問い直す本です。


00:04
ミモレ真夜中の読書会、おしゃべりな図書室へようこそ。
こんばんは、KODANSHAウェブマガジン、ミモレ編集部のバタやんこと川端です。
おしゃべりな図書室では、水曜日の夜にホッとできて、明日が楽しみになる、をテーマに、皆様からのお便りをもとに、おすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介します。
さて、第56夜となりました。今日のお便りご紹介します。ペンネームピンチョスさんから頂きました。バタやんさん、こんばんは。
こんばんは。いつも水曜日の夜を楽しみにしています。でも正直に告白すると、じっくり集中して本を読むことが、最近はあまりできなくなってしまいました。
ステイホームなゴールデンウィークは、録画していたドラマを見ることを楽しみにしています。
バタやんさんはテレビドラマを見ますか?何がおすすめですか?私はちなみに大豆田とわこと三人の元夫を楽しみにしています。
と頂きました。ありがとうございます。
私、家にテレビがないんですよ、っていう人にちょっと憧れるんですけど、いや、すごくテレビあります。すごく見てます。テレビ好きですね。
私も見ています。大豆田とわこさん。あとはね、りこかつと着飾る恋庭も、恋はディープに、ドラゴン桜も、コントが始まるも見ていますね。
結構見てますね。今季は特に楽しみなものが多いです。
一番めっけもんと思っているのは、松坂トーリーさん主演の今ここにあるキキと僕の好感度についてっていうNHKのドラマですね。これが一押しですかね。
一時はネットフリックスとアマゾンプライムとYouTubeというのをiPadで見ていて、ソファに座ってテレビに向かって見るっていうことをあまりしてなかった時もあったんですけど、
でも最近またすごくテレビ、地上波のテレビを見ていますね。
一時期ほどテレビなんてバカバカしいみたいな気持ちではなくなったっていうのがあって、コンプライアンス的なことだったり、ドラマで言えば男女の描き方だったり、変わってきてるなぁと感じているところもあります。
そんなテレビ番組の特にドラマとバラエティ番組におけるジェンダー間の変化について論じられた本を今日はご紹介したいなと思っています。
ピンチョスさんのリクエストは本ではなかったんですけれども、勝手に貸し出しカードというシチュエーションになっているので、
03:02
今日の勝手に貸し出しカードは、テレビは見ないと言うけれど、エンタメコンテンツをフェミニズムジェンダーから読むという本を選びました。
バラエティ番組における男尊女卑みたいなムードだったり、お笑いの世界のセクハラパワハラなどについては、皆さんももしかしたら思うところがあったりするかもしれません。
お笑いの世界も結構この数年で変化していて、テレビの意識の変化は引いては私たちの意識の変化でもあるのかなと思わされる本でした。
どんな分析が書かれているのかご紹介していきたいと思います。
このテレビは見ないと言うけれどという本は、ライターの西森道夫さんを筆頭に、桃山翔二の清田孝行さんやライターの武田佐哲さんといった方々が、ドラマとバラエティをメインとして、ジェンダー問題の視点からテレビのダメなところ、面白いところ、変化しているところなどを解説した一冊なんですね。
まず西森さんが執筆を担当されているお笑いの話からいくと、お笑いについて私はそれほど詳しくはない上に、今の人たちにあまりキャッチアップできていないんですが、第7世代と言われる世代の人たちがいることはなんとなく知ってはいました。
第7世代と言われる若いお笑いのグループだったり、ピン芸人さんたちが今の仕様目を変えてきているという話が紹介されていて、非常に面白く読みました。
例えば先輩芸人は食事会というと、なぜすぐに女性を呼ぼうとするのかと、第7世代の芸人さんたちが、はかし屋さんまさん世代に苦言を呈したり、そういったことが番組上で展開されてくるようになったと。
そういうふうにお笑いの世界も力関係だったり、ありがちな展開に変化が生じているよという話が書かれているんですね。
あと興味深かったのは女性芸人の扱いについての章なんですが、一昔前だと容姿をいじる、デブとかブスとか、それを自虐的にだったり他者がいじったりということもありますし、
結婚してないとか彼氏がいないみたいなことをいじるとか、あるいはイケメン俳優にキャーという役を、そういうポジションが女性芸人に多かったわけですけれども、
ポックメイキングだったのは渡辺直美さんの登場で、その強い自己肯定のメッセージで流れが、世の中の流れが変わったことなどが書かれていました。
06:01
少し話がそれるんですけど、先日ね、お笑い脱出ゲームっていう番組を見てたんですよ。
人気芸人さんたちがたくさん出てる中で、NMB48の渋谷渚ちゃんっていう子が挑戦者の一人として出ていて、
彼女はもともとトークが得意な、上手な子として評価されてるからこそそこに選ばれてるっていうのはあるんですけど、
女の子扱いされてないっていうことにちょっと感動したと言いますか、
昔なら、昔って言ってもほんの数年前までは、お笑い番組とかそういうたくさんひな壇芸人みたいな人が出るようなバラエティ番組に一人アイドルや若手の女優さんが出るっていうと、
何言ってもかわいいね、かわいいねって見た目のことを言われて、
密かす扱いされるか、もしくはちょっとセクシーなことを言わされたり言われたり、
セクハラまがいのことがあって、嫌がったり困ったりしているのを笑うっていうパターンが結構多かったじゃないですか。
でも渋谷なぎさちゃんがあるコントで困り顔をしたときに、いい顔するなって、いい表情してるなって、バッカリズムさんかな、笑い飯の人だったかな、が言ったんですよね。
かわいいなとかじゃなくって、一挑戦者として敬意がこもっていていいなって思ったんですよね。
そんな風にバラエティーの世界も、女の子は女の子扱い、おばさんは容姿でいじっていいみたいな、そういうのも変わってきているのかなと思ったりしました。
今日はこの本から紙フレーズ、いいなと思った提案を引用して終わりたいと思います。
昨今はガチガチに構成し、コーナーやロケや再現ビデオがあり、それをスタジオで受けてと盛りだくさんで作り、
たくさん撮ってギチギチに詰め込んだ編集の番組は多く、それは時間や費用や労力をかけて作る側の達成感はあるのかもしれないが、
女性芸人や男性芸人も含めた新たな可能性として、たわいないおしゃべりというものにもっと注目されればいいのになと思っている。
これは西森さんの章で、阿佐ヶ谷姉妹の2人のルーティンを映した、日常のルーティンを映したゆるいYouTubeが人気だったという話から展開している、
たわいのないおしゃべりを楽しむという番組は、昔から人気もあったし、今またそういうYouTubeの流行りもあったりして、楽しみの一つとしてありなんじゃないかという話なんですけど、
09:11
このそうそう仲良しな平和なたわいない会話を見る楽しみ、癒されってすごくあるなと思っていて、
YouTubeを見ているとカップルチャンネルって呼ばれる、仲の良いカップルの日常を見るっていう配信しているチャンネルがすごくたくさんあるんですよね。
たくさんあるってことは人気があるってことだと思うんですけど、恋愛漫画でも最近は割と早い段階から2人がくっついて、
仲の良い2人をめでるっていうタイプの漫画が若い子に人気があるんですよって漫画の編集者の人が話していて、わかるなーってすごい思ったんですよね。
芸人さんも相方と仲良しなことを売りにしている人も増えたし、それが人気の一つの要因だったりするという話もこの本の中に出てくるんですけど、
仲の良いカップルだったり仲の良いコンビ、ペアを見るってなんだか癒し効果があるような気がしますね。
ネットフリックスとかリアリティショーと呼ばれるドキュメンタリーとバラエティとドラマの間みたいな、テラスハウスとかもそういう一つですけど、
そういうリアリティショーを熱心に見てた時期もあるんですけど、誰かと誰かがくっついたり別れたり、あるいは誰かが誰かに激怒して家を出て行っちゃうみたいなこととか、
予想を超えた波乱の展開の連続みたいなのが、なんとなく最近はそういうことに疲れてしまったのかもしれませんね。
みんなもずっと家にいるから、家の中であんまりギャンギャン喧嘩されるものを見るよりは、阿佐ヶ谷姉妹みたいなのを眺めていたいっていう気もしますよね。
皆さんはYouTubeでチェックしているそういうチャンネルはありますか?
癒されるチャンネルをシェアするっていうのもできたらいいなと思ったりしました。
今夜も最後までお付き合いいただきありがとうございます。
来週はゴールデンウィークで一週お休みをいただきまして、また5月12日に配信いたしますので、皆様からのリクエストをお待ちしております。
さて、そろそろお時間になってしまいました。
真夜中の読書会おしゃべりなと出出はこんな感じで、皆さんからのお便りをもとにしながら、いろいろなテーマでお話ししたり、本を紹介したりしています。
ミモレのサイトからお便り募集しているので、ぜひご投稿ください。
また来週水曜日の夜にお会いしましょう。
おやすみなさい。おやすみ。
12:06

コメント

スクロール