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2023-11-16 04:07

#609 Westwood One調査「デジタルオーディオ広告は、単語数を減らすことで広告効果が向上する」

Cumulus MediaのWestwood OneとColourtextが、デジタルオーディオ広告のクリエイティブの単語数を減らすことで広告効果を向上させるという興味深いレポートを発表しました。今日はこのレポートを紹介したいと思います。

サマリー

キュムラスメディアのWestwood OneとColor Textは、デジタルオーディオ広告のクリエイティブの単語数を減らすことで広告効果を向上させるという興味深いレポートが発表されています。

デジタルオーディオ広告のクリエイティブ
オーディオスタートニュースへようこそ。ロボットスタートによる音声業界の最新情報をお伝えする番組です。
キュムラスメディアのWestwood OneとColor Textが、デジタルオーディオ広告のクリエイティブの単語数を減らすことで広告効果を向上させるという興味深いレポートを発表しました。
今日はこのレポートを紹介したいと思います。
この調査は、イギリスで2019年から2021年の間に配信された1万件以上のデジタルオーディオ広告キャンペーン、
22の広告主カテゴリー、615のブランドの70%をテキストに書き起こして分析対象とした調査結果となっています。
デジタルオーディオ広告1分あたりの平均単語数、
全ブランド平均では1分あたりの広告クリエイティブに含まれる単語数は平均169となっています。
広告主のジャンルによって金融が180、食品が155と若干の幅があることがわかります。
平均単語数とキャンペーンの効果。
広告クリエイティブで使われる単語数が少ないほど、より目立ち効果的になることが明らかとなりました。
1分あたり10単語が削除されるごとに、クリエイティブスタンドアウト指標が1%向上するとのこと。
単語数が増えれば、スタンドアウト指標は低下していく傾向が見られます。
ここで示されるクリエイティブスタンドアウトは、リスナーがこの広告は際立っているという観点で1から10段階で評価し、
8以上と評価された場合にカウントされる指標です。
クリエイティブスタンドアウト指標とウェブ応答率。
クリエイティブスタンドアウトが1%上昇すると、ウェブでの応答率は0.25%増加することが明らかとなりました。
単語数分析結果。
1分あたりの単語数を軽度147語、中程度171語、重度195語で分類すると、
単語数が多いキャンペーンでは、利用規約や面積事項に触れる可能性が高くなる傾向が見られたそうです。
単語数が多い広告のパフォーマンスとウェブ応答率。
1分あたり147語の広告と比較して、195語を超える広告では、
クリエイティブスタンドアウトの平均スコアが39.6%から32.9%に低下し、
結果ウェブ応答率が1.8%から1.3%に低下しています。
具体的には、60秒の広告スクリプトから48語を削除すると、
クリエイティブスタンドアウトの平均スコアが20%増加し、
ウェブ応答率が38%増加するとのこと。
逆に30秒の広告に24単語を追加しただけで、
リーチが3300万のキャンペーンでは、ウェブ訪問者が16万人減少すると予想されるとのこと。
これは広告レスポンスの27%減に相当し、
広告費と収益機会の損失となる可能性があると指摘しています。
伝えるメッセージを増やしたいと言って無理やり単語を詰め込んでしまうと、
むしろ効果が減ってしまうことは、マーケティング担当者は理解しておく必要があります。
メッセージ数とメッセージ総起率、
4つのメッセージを含む広告のメッセージ総起率は、
メッセージ1つだけの広告に比べて、
24%から43%に過ぎないことが分かりました。
広告が伝えようとするメッセージが増えるほど、
単一のメッセージが伝えられる可能性は低くなる傾向は明らかと言えます。
アドバイス
レポートのまとめとして、デジタルオーディオ広告のクリエイティブにおいて、
広告枠をすべて言葉や音楽で埋める必要はなく、
沈黙も要素の1つであると考えるべきとしています。
また1つのクリエイティブに複数のメッセージを入れると、
総起率が低下するため、
1つのメッセージを適切に伝えることにフォーカスした方が効果的としています。
日本語の広告において、
今回のレポートの単語数という概念は全く同じという結果になるとは言えないかもしれませんが、
傾向として無駄な言葉は省き、
シンプルに1つの訴求ポイントをメッセージとして伝えることが効果的だと考えられます。
ではまた。
04:07

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