そうなんですよ。
すごい喋れるのかなと思ってました。
そうなんです。逆に日本語が母国語なんですよね。
なるほど。
私は心理学はアメリカとイギリスの大学院で学び、
その後、民間企業で働いた後に、早稲田大学院で立証心理師を学んで、
そこから医療でしたり、大学だったり、
というところで、カウンセリングだったり、心理検査というのをやらせていただいて、
今は個人の方、カップルの方と大学生を対象にカウンセリングをさせてもらっています。
わかりました。ありがとうございます。
お二人とも今はカップル向けのセラピーを、カウンセリングをやられているということですよね。
はい。ちょっといろいろお伺いしていきたいんですけど、
僕がお二人にちょっとお話をお伺いしたいなと思ったのが2つありまして、
1つはカップルセラピーってそもそもどういうものなのかっていうのをちょっとお聞きしたいなって思ってたのと、
あとこちらのオフィスと言いますか、お二人に共通する感情焦点化療法ですよね。
エモーショナリー効果セラピーというセラピーをやられている。
この2つについてちょっと中心にお話をお伺いしていきたいなと思ってまして、
そもそもカップルセラピーっていうのはどういったものなんですか。
あまりこう馴染みがないんですよね。
僕も行ったことがなくてどういった場所なのかな、どういったことをするのかなとか知りたいなと思ってまして。
そうですね。大きな質問ですよね。
私も仲間に聞くんですけど、
日本の大学院にはカップルカウンセリングを専門にした心理師の方が学べるコースというのがまだなくて、
どういうふうに聞いたことがあるんですけれど、
一方で私が学んだアメリカの西部、東部とかもそうだと思うんですが、
カップルカウンセリングと個人のメンタルヘルスの学部っていうのは必ずと言って過言ではないほど、
カップルがないところもあるかもしれないですが、
家族両方、カップル両方、どちらかというと家族とカップルが一緒になっていて、
それと個人のコースというのがある大学院がほとんどで、
なのでそのカップルカウンセリングを受けたいと思われるクライアントさんも、
割と一般的にいらっしゃるという感じなんですよね。
日本だと心理学部という学部しか僕はよく知らないんですけど、
海外だと心理両方専門の学部が存在するんですか?
そうですね。カップルとか家族専門の学部と個人のメンタルヘルスの学部と、
もちろん大学院によって違うと思うんですけど、学科の名前とかは。
なのでそのセラピストの人たちも自分の専門エリアとして確立して持っている分野ですね。
実際カップルカウンセリングを受けるにあたってどういうことが行われるかというと、
個人カウンセリングは1対1でセラピストと自分の課題とか困ってらっしゃることについてお話しいただいて、
セラピストと一緒にゴールを設定して、そこに向かって一緒に解決策を探していく。
あと自己理解を深めたりするということを行っていきますけれども、
カップルカウンセリングはお二人でセラピストと一緒に座っていただいて、
お二人ずつの問題というのはもちろん、問題というか課題って私言いたいんですけども、
出てくるかと思うんですが、基本的にはカップルとしてのお互いの関わり方とか、
あとお二人の間で起きている課題に取り組む、どうやったら取り組んでいけるかというようなことを話し合うセッションですかね。
お答えになっていますでしょうか。
なっています。ありがとうございます。
曽美さんとしてはいかがですか。カップルセラピストと言われたときは。
そうですね。まず、個人の場合って当たり前ですけど、
一人で来て、ご自身のいろんな職場の悩みとか、パートナーの悩みとかって話すと思うんですけども、
やっぱりカップル、付き合っている人との悩みって、一人じゃどうしようもないことってあると思うんですね。
私がこう言ったとしても、彼女はわかってくれない。
カップルセラピストの場合は、じゃあ二人で来てもらって、
二人でどうにかしようよっていうところのスタートラインが違うのかなと思います。
そうですよね。一人だと、例えば夫婦だと、僕の場合だと、僕と妻がいて、
うまくいってないと、喧嘩ばっかりだと、どうしようとか、なんかイライラするとか、なんか大切にされてないと感じるとか、
で、僕一人が何とかしようと思っても、どうにもならないですもんね。
手がいて起こっている現象ですもんね。
それを解決させようとするのが、カップルセラピー。
その課題に二人立ち向かっていくのが、カップルセラピーみたいな感じ。
そうですね。なので、解決っていうことに必ずしもつながるかは、ちょっとわからないですけど、
でも、二人で一緒に、じゃあなんでそんなにイライラしちゃうのかとか、
なんでそんな態度になっちゃうのかっていうところを、お互いに、その場で一緒にセラピストを交えて、
三人で理解するっていう感じですかね。
そこで行われていることって、話しにくいこととか、ちょっとこれ話せないとかあったら、
止めていただいていいんですけど、うまくいってない夫婦二人がこの場に来て、
いきなりうまくいかないと思うんですよ。
自分の思っていることを、パーンとぶつけてしまったりとか、
相手の言っていることを受け止められなかったりとかすると思うんですけど、
どうやってその三人が、セラピストを交えて三人が、それぞれの思いとかを、
受け止め合ったり、理解し合えたりするようになるんですか。
すごい良い質問ですね。
まさしく知りたいところですよね。
私たちもそれが知りたくて、勉強しているっていうところなんですよね。
どうなんでしょう、難しいなって思って。
あの、いろいろちょっと、私たちがやっているエモーショナリーフォーカスセラピーっていうのは、
個人もやってるんですけど、カップルに焦点を当てたセラピーでもあるので、
結構こう、最初にフォーカスすることとか、やり方っていうのも結構確立されているんですよね。
なるほど。
なので最初に来た時に、やっぱり変わっていくのって、すごくこう、時間がかかって当然だと思うんですよね。
だって今までね、10年も20年も、多分同じように喧嘩して、なかなか理解し合えないっていうところがあったのかなと思うと。
なので、そこにある思いだったり経験だったりっていう話しながら、
ご自身の個人の昔の体験だったりとか、どんなふうにご両親と付き合ってきたのかっていうところを理解するとこからも始めるのかなと思うんですけれども。
そうですよね、私がまずお二人がいらっしゃった時に、必ずお伝えするようにしているのは、お二人の体験というのは、お一人ずつ違うかもしれないけれども、
両方ともその一人ずつの体験というのは、とてもそれぞれに理にかなっていて、
それぞれの方が感じられる感情とか思いっていうのは、そういうふうに感じられて当然ですよね。
確かに感情の表出の仕方、行動、傾向によって相手を傷つけてしまったり、
もしくはその動きがとても大きく出てしまったり、逆にむしろ相手を拒絶するような態度で出てしまったりと、人によって違うかと思うんですが、
それはすべて今まで学んできた、その方が取ってこられた対処方法であって、
その方が悪いとか、そういうことじゃないですよねと、
ぜひ今苦しんでいらっしゃるそれぞれの体験に耳を傾けさせてくださいというふうにお伝えするようにしていますね。
どっちが正しい間違っているは私が決める立場にありませんというふうにお伝えしています。
私の場でやってきたお二人が自分の気持ちをセラピストの方から促されて、
気持ちを話し出して、それでその場にいるお二人は初めて聞く話もあったりするわけですか?
パートとか今まで言ってくれなかったことだったりとか。
そうです。ありますよね。そんなふうに考えてたんだって。
何年もしてたけど全然知らなかったってこともよくありますよね。
家庭の中でそれが語られないのはなぜだと思いますか?その素直な気持ちが。
やっぱり皆さんお仕事している方もいれば、お子様育てている方もいると思うんですけど、
なかなか二人で話し、こういうことを本当の自分の気持ちなんて話すのって、とっても難しいと思うんですよね。
私も家に帰ると、明日の食事どうする?ちょっと家が汚いから掃除しなきゃなとか、
次の日のやることで頭がいっぱいになって、なかなかその時間を、話したいことあるんだけど取れない。
でも別にいいかっていうふうに後回しにしちゃうかなと思うんですよね。
確かに。ゆっくりした時間とか、なかなかないですもんね。
疲れてることも多いし、考えることも多いし。
自分の本当にどんなことを感じてるのかっていう気持ちとかっていうのは、
やっぱり話すっていうのは、とても怖いし、
言われて拒絶されたらどうしようとか、傷ついちゃうかなとかって思うと、やっぱりすごく勇気がいりますよね。
確かに。そうですね。
じゃあこういった場では、それが安全に話せるようになるってことなんですね。
そのセラピストの声かけとかによって。
そこを目指して。
慣れればいいなと思って。
このエモーションリフォーカスセラピー、ドクタース・ジョンソンという人が開発したものですけれども、
このアプローチでは安全がもう第一というふうに考えているので、
安全感というのを確保した上で、無理やりもちろん心を開示することはお願いしないですし当然ですけれども、
安全感を感じいただいた上でという感じですかね。
それからあと、この国のカルチャーとしても、
その感情とかを積極的に開示していくことを奨励されるような感じでもないのかなと思いますし、
あと教育システムとかの中でも、私の限られた知識ですけど、
問題解決志向を磨くことはたくさん練習するけれども、
心を、自分がどう感じているのかというようなことを開いて、話してというようなことって、
なかなか学んでくる機会がない方も多いんじゃないかなと思いますよね。
なので、そうだとすると、戸惑われても当然だと思いますし、
なかなか話せなくても、特に日常生活で。
確かにそうですよね。
自分の気持ちを話す場って、思い返すとなかなかなかったなって思うんですよね。
小学校の時とか、中学高校とか、小学生時代、働いてからも、
その感情って我慢するものみたいな感覚がすごく強くあって、
抑えつけるものとか、そんなみやみやたいに表現するものじゃないみたいな感覚があって、
表現するのがすごく苦手だったんですよね。
つまり対して、自分が感じている素直な気持ちを話すのがすごく怖いんですよ、僕も。
いまだに怖くて、徐々にその恐怖は和らいでいってはいるんですけど、
それでも、初めて自分が思っている、例えば仕事の辛さとかもそうですし、
妻に対して感じている熱湯感だったりとか、
そういう気持ちを開示するときにすごく怖くて、
日本刀で切りつけられるような気がしたんですよ。
すごい怖くて、涙が出てきたこともあって、
今でも言葉に詰まりそうになるんですよ、妻と話を素直に気持ち話そうとすると。
だからすごく難しいなって思ってるんですけど、やっぱりそれは文化的なものが大きいんですかね。
美穂さんは海外で勉強されて、お二人ともそうだと思うんですけど、
アメリカとかと比べると文化的な、教育的なものが大きいと思います。
感情をうまく伝えられないことの原因って。
そこにお答えする前に、今熱湯の表現を伺っていて素晴らしいなって思うところがたくさんあって、
奥様に対してお話しするときに怖さを感じたり、日本刀で切りつけられるような感覚があるんだと。
あと言葉に詰まったりするって、お話しになりながら体の感覚が今どんな感じかなって想像しながら伺ってたんですけど、
そんなお話をパートナーの方とできてるっていうのは素晴らしいことだなって思いました。
またそれをね、今ここでポッドキャストでその話をしてくださるっていうのもね、すごく怖いことかもしれないですし、
それもね、素晴らしいですよね、そういうようなことを話せるっていうのはね。
多分、多くの人が同じような感覚が持ってると思うんですよ。
自分の妻に対して、自分の夫に対して、言いたいんだけど言えないとか、言わなくても我慢してるとか、
うまく心の通った会話ができないって言ってる背景には多分これもあると思うんですよ。
自分の妻の気持ちを開示するのが怖いっていう恐怖感って。
当然ですよね。
なのでその恐怖感の存在を知ることが大事なんじゃないかなと思ってて、
怖いもんだよっていうのが分かっていれば立ち向かいやすくなるし、聞く側としても、
ああそうだよな、これ気持ちを話すのって怖いことなんだよなと思って
辛抱強く話を聞こうとしたり促したりするんじゃないかなって思うんですよね。
だから僕は話していこうと思って、こういうことは。
で、ポッドキャスターも何とか話したりとかしてるんですよね。
大事だなと思ってて。
本当にそうですよね。
私の勝手な想像なので間違ってたら教えていただきたいと思うんですけど、
やっぱりアツさんがパートナーの方をすごく大切に思っていて、
信頼をされていて、
怖いけれども傷つくかもしれないけど聞いてもらえない時に、
でもリスクをとって心を開こうっていう試みを何度もされていらっしゃるっていう、
そのパートナーの方とつながりたいって思ってらっしゃる関係性の土台みたいなのは、
なんとなく推察されるかなと思って、素晴らしいなと思って今伺ってたんですけど、
これを聞いてる方々に届くといいですね、なんか怖くて。
一歩踏み出せない方に。
そうですね。
これができるのも多分妻がちゃんと受け止めてくれるからだと思うんですよね。
そうですね。
ちゃんと聞いてくれて待ってくれて、
僕が気持ちを出した時にちゃんとこう、
物理的にも抱きしめてくれて、話を聞いてくれる姿勢を常に持ってくれてるんで、
だから僕も怖いけど、一歩前に出ようって思えるんですよね。
僕の話になっちゃいましたけど。
いえいえ、ありがとうございます。
でもそこのところの話した後にどんな対応してもらってるか、
受け入れてもらって、話してよかったと思うと、
やっぱりそれが次も話してもいいのかなっていう、
安心感にちょっとずつまたつながっていきますよね、重ねると。
つながりますね。
言っても大丈夫なんだって思うと、すごい安心感を感じますよね。
そうですよね。
一方で私がお目にかかる方々は、
つながれなくて苦しい思いされてる方もたくさんいらっしゃるんですけれども、
それも苦しくて当然だなって思いますよね。
大事な人とつながれないって苦しいことじゃないですかね。
そうですね。
なので、もしかしたら今アツさんがパートナーの方がそこにいらして、
本当に物理的にも精神的にもそこにいてくださって抱きしめてくださるっていう、
それはものすごい安心感につながってるんだろうなと想像してるんですけれども、
そういう反応がもしかしてできない方っていうのは、
当然その方なりの事情がわれたと思うので、
どっちが悪いとかっていうことではもちろんないし、
その方がじゃあなんでそういうふうに反応することができないのか、
できなくなったのはどこに理由があったのか、
できないときにその人はどんな体験をしてるのかみたいなところ、
そういうところも耳を傾けていく作業をしていくかなと思いますね。
どうですかソンさん。
そうですね。やっぱり自分のことを考える時間って、
なかなか忙しい人そんなにないかなと思うんですよね。