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2024-02-07 12:28

AdobeのFigma買収断念とXDの今後について(第725回)

AdobeがFigmaの買収を断念したことで、どうなるかと注目されていたAdobe XDですが、さらなる投資の計画はないと発表されました。買収発表からの出来事を振り返ってみました。

=== 目次 ===
AdobeがFigmaの買収を断念
XDにさらなる投資の計画はない
AdobeのFigma買収を振り返る
XDの新機能開発と個別販売を停止
Figmaの開発者モードが正式版に
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アドビのFigma買収の話は、以前このポッドキャストでしました。
FigmaはウェブデザインやUI、UXデザインに主に使われるグラフィックツールです。
ツールの名前であり、会社の名前でもあるということですね。
会社としてのFigmaは、Figma以外にFigJamというオンラインホワイトボードのツールも出しています。
ツールとしてのFigmaは、Adobeが提供しているAdobe XDというツールと競合するものになっています。
Figmaはオンラインのツールで、Adobe XDはパソコンにインストールして使うツールという違いがあります。
Figmaは、一からデザインしていくための機能、ツールも豊富なんですが、
XDは素材を用意しておいて、それを配置してレイアウトしてプロトタイプを作っていくことに特化している印象です。
AdobeがFigmaを買収するということで、Figmaと競合するAdobe XDはどうなるんだろうということに関しては、
その後いろいろ動きがあったんですが、最近大きな動きがあって、
昨年末、2023年の12月に、AdobeがFigmaの買収を断念すると発表したんですね。
これは、AdobeかFigmaかどっちかが嫌になったとか、そういう話ではなくて、
EU、欧州連合とイギリスにこの買収が認められないと独占禁止法にあたるということで、
いろいろと条件を出したりとか交渉していたみたいなんですが、これはちょっと無理だとAdobeが判断したようで、
2022年の9月に買収を発表してから、1年3ヶ月後にまさかの買収を断念と諦めますという結果になってしまいました。
個人的にはとても驚いたんですが、残念とも思わないですし、良かったなとも思わないですね。
そうなんだ、じゃあ今まで通りだねというくらいの感想ですね。
ただ、AdobeがFigmaを買収することで、今後こういう風になっていくだろうという予想をして発表していたので、
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その発表した通りになることはなくなったのがちょっと残念だなとは思いました。
そしてつい最近、1月の末にAdobeの広報担当者が、
Adobe XDにさらなる投資の計画はないと発言したということが記事になっていました。
海外の記事ですね。ブルームバーグというメディアの記事がネタ元だと思います。
AdobeはもうXDの開発を進めませんよということで、やはりAdobe XDは終了するということが決定的になりましたよということですね。
ここでもう一度AdobeがFigmaを買収するというところから、
Adobe XDにどういう動きがあったのかを時系列で振り返っていきたいと思います。
まず2022年9月、AdobeがFigmaの買収を発表と。
買収額は200億ドル。約2.9兆円ですね。
で、この時には競合潰しみたいな感じで、Figmaを終了してAdobe XDを残すんじゃないかと。
自社の商品を残すんじゃないかという心配の声も上がっていました。
というのも以前Adobeはライバル企業だったマクロメディアを買収して、競合しているツールをどんどん開発終了していったという過去があるからですね。
ウェブデザインのツールとしては、マクロメディアがFireworksというツールを持っていて、
Adobe買収後はAdobe Fireworksとしてしばらく存続していたんですが、
AdobeはあまりFireworksに力を入れていなかった印象があって、
だんだん時代遅れのツールになっていって、自然消滅みたいな感じで開発終了になっていったと私は記憶しています。
私はツールとしての寿命みたいなものを感じたんですが、
ウェブデザイン界隈ではAdobeがFireworksを潰したという印象を持っている人もいると思います。
私もマクロメディアの頃のFireworksはウェブデザインのときのメインのツールとして使っていて気に入っていました。
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ベクターグラフィックスとビットマップのグラフィックスをうまく組み合わせて使えるツールで、
その後出てくるSketchとかFigmaの先祖のような、元祖のようなツールですよね。
そして2023年1月にAdobeがXDをメンテナンスモードとしたことが発覚します。
もう新機能は開発しないと、バグの修正とかそういうことしかしませんよというのがメンテナンスモードということらしいです。
そして単体での販売が終了されていました。
Adobe Creative Cloud Completeプランという、いろんなツールが使えるプランの中には入っていて、
新たにインストールして使うことはできるんですが、Adobe XDだけを契約するプランはなくなりました。
ということで、この時は日本のウェブデザイン界隈では結構大きな騒ぎになっていました。
日本では世界に比べてAdobe XDのユーザーが多い印象なんですね。
ウェブデザイン用のグラフィックツールとして、世界的には一時期スタンダードな業界標準な存在だったスケッチというツールが
英語版しかなくてMac版しかなかったので、日本ではいまいち普及していなかったんですね。
その後、そのウェブデザインのスタンダードの位置にFigmaが入ってくるんですが、
Figmaも日本語化されていなかったので、スケッチFigmaという流れに乗っかっていない人が日本には多かったと。
で、Adobe XDはAdobeのツールなんで、いきなり日本語化された状態で出てきたので、
XDから使い始めて、これは良いツールじゃないかと気に入って使ってる人が多いという状況だと私は認識しています。
ところがそこから約1年、2023年の12月にAdobeがFigmaの買収を断念すると発表したので、
じゃあもしかするとまたAdobe XDが存続されるかもと期待するユーザーもいたはずですね。
ところがそこから1ヶ月くらい、2024年の1月にAdobeの正式のリリースではないですが、
広報担当者がXDを今後開発することがないと発表したという流れになっています。
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ということは今後Figmaの独り勝ち状態。
WebデザインやUI、UXデザインではFigmaの独占状態なのかと。
じゃあ独占禁止法どうなのとか思うかもしれませんが、
そういうわけでもなさそうです。
最近Figmaは開発者モードという機能を正式リリースしたんですね。
それまではベータ版ということで無料ユーザーでも開発者モードが使えていたんですが、
有料版のユーザーでないと使えなくなりました。
それに伴いFigmaをチームで使うビジネスプラン、エンタープライズプランに
開発者モードだけを使う時の料金体系というのが登場しました。
ビジネスプランはワンユーザー6750円なんですが、開発者モードのみの場合3750円です。
どういうことかというと、チームで作業をする時にデザイナーがデザインするユーザーは
すべての機能を使うので6750円のプランなんですが、
そのデータを受け取って開発をするエンジニア側の人、
ウェブデザインの場合だとコーディングをする人、
そういう人も1ユーザーあたり3750円必要になるということですね。
もちろんただファイルを開くために月額3750円という意味ではなくて、
その受け取ったデザインの要素のサイズとかマージンとかパッディングとか
周りの要素と何ピクセル離れているかとか、
さらにCSSのコードを取得するとか、
いろんな高度な開発者向けの機能があってのこの値段なんですが、
会社でチームで使うという時には結構コストかかってくるよねという感じになっています。
ちなみにビジネスプランよりも下の月額1800円のプロフェッショナルプランというのがあって、
このプランでも開発者モードは使えます。
ただビジネスプラン、その上のエンタープライズプランの方が会社でチームで作業をする上で便利な機能があるよということですね。
で、それちょっとコスト高いよねということで、じゃあスケッチを使ったらいいじゃんと。
フィグマに逆転されて抜かれた感じのスケッチですが、
スケッチもまだ存続して機能を強化していっているので、またスケッチが注目されることもありそうですし、
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ペンポットという無料で使えてオープンソースのツールもありますので、
XDがなくなってもフィグマに競合するツールはいろいろあるということですね。
今回は以上です。アシカガコウジがお届けしました。
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