世界的なジブリフィケーション(AIでジブリ風画像を生成すること)のブームで思ったこと、気づいたことを話しました。顔出しや肖像権を気にせず人物写真をSNSに投稿する手段としてニーズがあるといった気づきもありました。
=== 目次 ===
ジブリにとって宣伝効果が大きかったのでは?
ジブリに使用料をというのは違うと思う
似てない似顔絵のニーズがあることに気づく
二次創作でしか面白いものを作れない人々
宮崎駿を反AIの代表に持ち上げるな
-------
#アシカガCAST
デジタル活用のヒントをスキマ時間で。
話題のサービス、注目のソフトウェアの紹介、デジタルツールの活用術など、テック系情報をわかりやすくお届けします。
月〜水 朝8時に更新
■アシカガCAST文字起こし要約|アシカガコウジ|note https://note.com/ashikagacast/m/mbc989fbedb84
■X(Twitter)アカウント
https://twitter.com/ashikagacast
Apple Podcast、Spotify、Google Podcastなどでも配信しています。
■アシカガCASTの聴き方
http://typebot.io/ashikagacast
■アシカガノオト
https://ashikaga.substack.com/
00:00
アシカガキャスト。
ChatGPTでスタジオジブリ風の画像を生成して、SNSなどに投稿することが世界的な流行になりました。
これについて思ったこと、気づいたことについて話したいと思います。
まずこれ、スタジオジブリにとってプラスなのかマイナスなのか関係ないのかですが、私はプラスなんじゃないかと思っています。
いろんなところでジブリの名前を目にしたり聞いたりして、宣伝効果が大きかったんじゃないかと思います。
海外ではネットフリックスでジブリ作品を見られるらしいので、再生数も増えたんじゃないかと想像しています。
ちなみに2020年の2月から日本、カナダ、アメリカを除く約190カ国のネットフリックスでジブリ作品の配信は始まったそうです。
結局それだけジブリが世界に浸透して、ジブリがすごいんだと世界中で話題になったんだから、日本人として嬉しいみたいなことを言うと、だから日本が舐められるんだと。
ジャングル大帝をパクったライオンキングをでもハリウッドからパクられるのはちょっと嬉しいみたいにありがたがったのと同じだと批判されちゃいそうですね。
でもじゃあジブリ風に写真をイラストに変換するお遊びがジブリに経済的な損失を与えているかというと、それはないと思うんですね。
そういうお遊びに日本のアニメ風じゃなくてジブリ風とアニメーションスタジオの名前が使われて世界の人がそれを認識しているというのはやっぱりすごいこと、誇らしいことだと思います。
ジブリ風というのはあってもディズニー風はできないし、日本は舐められてる的なことを言ってる人を見かけました。
でも生成AIが話題になり始めたぐらいの頃からピクサー風という言葉は使われていました。
画像生成AIにピクサー風と指示するとピクサー作品のような3Dっぽい絵柄が作れると。
なのでディズニー風はないじゃないかという批判もちょっと違う気がします。
先ほど言ったジブリの経済的損失の話ですが、AIでジブリ風の画像を作った人がこの機能がなかったらジブリに発注してお金を払って作ってもらったかというと、それはまずないですよね。
03:10
ただとはいえチャットGPTの有料プランを使ってる人がいるわけでサービスの一つとしてジブリ風の画像を作るという機能があるとしたらジブリに使用料が発生してもおかしくないんじゃないかという意見は納得はできますね。
ただやっぱりジブリは使用料を求めたりはしないと思います。
使用料をもらっちゃうとジブリ風の画像を作ることを認めることになってしまいますからね。
そうするとジブリ風の画像を作ってそれを広告に使おうとかそういう人も出てくると思うのでジブリ風画像にお墨付きを与えるようなことをしないで生還するのがジブリにとっては一番賢いやり方だと思います。
実際ジブリの公式コメントがバズフィードジャパンの記事に載っていてスタジオジブリの広報担当者から3月28日に回答をもらったそうですがその内容は弊社から特にコメントすることはございませんという内容でした。
まさにこれが正しい対応だと私も思います。
ジブリ風の絵柄を作ることを海外ではジブリフィケーションと呼んでいるらしいんですがこのジブリフィケーションの流れの中で私は似てない似顔絵のニーズがあるんだなと気づきました。
写真をジブリ風の絵柄に変換することでSNSに投稿しやすくなるんですね。
色んな人の作った写真からジブリ風にした画像を見ていてこれはジブリ風で面白いでしょというだけでなく顔出ししたくないとか肖像権とかを気にせずに人物の写真をSNSに投稿する手段としてニーズがあるんだなと気づきました。
その際に似顔絵としてそんなに似てる必要はないんだとむしろそんなに似てなくてもいいんだと気づいて自分の中では結構ハッとした気づきでした。
ジブリ風とはちょっと違いますが自分の子供の写真を3DっぽいイラストにGPTで変換してその後別なAIツールを使って3Dグラフィック化するみたいなことをやってる人を見ました。
06:13
これも多分似顔絵として顔がそこまで似てるかはそんなに重要じゃないと思うんですね。私は昔からイラストを描いてるんですが主に似顔絵を描いてきています。芸能人の似顔絵を描いてテレビ雑誌に連載していたことがあります。
なので似顔絵に関してはいろいろ思うところがあるんですがAIによってある意味機械的に変換したようなそんなに似てなくてもいいジブリ風の絵柄だったり何かしらの絵柄に近づけたような似顔絵というのは今後ニーズがあるんだろうなと思いました。
SNSのアイコンとして使うとか飲み会での集合写真とかそういうプライベートな写真をSNSに投稿するときの一つの手段になれるんじゃないかと感じています。
あともう一つジブリフィケーションで感じたのが一般の人にAIで画像生成できるツールを与えても二次創作的なものでしか面白いものを作れないんじゃないかということです。
ジブリ風というのは二次創作ではないと言えばないですけども純粋にAIが新しく生み出してくれるものではなく元々あるキャラクターとかブランドを利用したものじゃないと面白いものは作れないよねという人が圧倒的に多いはずだと感じました。
生成AIがどれだけ進化しても新しいものを生み出せる新しいキャラクターやブランドを生み出せる人間がやっぱり強いと言えると思います。
そしてすでにIPを持っているものすでに世の中に浸透しているキャラクターやブランドを持っているところがやっぱり強いどんどん強くなるとも言えるでしょう。
あと最後に宮崎駿を反AIの代表的なところに持ち上げるなよということも言いたいです。
ジビリフィケーションのブームに関連して宮崎駿が以前テレビのドキュメンタリーでAIを使った作品を告表したことがネット上で改めて話題になっています。
09:05
その時に宮崎駿が言った極めて不愉快とか生命に対する侮辱といった言葉が反AIを後押しする言葉のように使われているようです。
これには違和感しかないです。そもそもこの宮崎駿の発言は2016年のことなので、今の生成AIとは全然違うテクノロジーに対する言葉なんですね。
このNHKのドキュメンタリーは私も見ましたが、今でも宮崎駿極めて不愉快などで検索するとだいたい詳しい内容はわかると思います。
これはドワンゴの川上さんが宮崎駿に人工知能を使った3Dグラフィックスのデモ動画を見せた時の話なんですね。
川上さんが人工知能を使うと人間が想像できない気持ち悪い動きができますよと言って、全身銀色っぽいリアルな感じの人間の形をした物体が仰向けのまま変な動きをしている3Dグラフィックスの動画を見せたんですね。
これ本当に気持ち悪いものでした。で、それを見て宮崎駿は身体障害の友人のことを思い出したと言って、その後これを作った人は痛みとか考えたことはないんじゃないですかねと言ったんですね。
で、そこから極めて不愉快、生命に対する侮辱という言葉につながるわけです。なので、今の生成AIの技術を見て発言したわけではなく、全く違う文脈で発せられた言葉です。
とはいえ、確かに極めて不愉快とか生命に対する侮辱というのが今の生成AIに対して言ったとしても成立しそうですよね。なので、誤解している人も多いと思います。
その気持ち悪い3Dグラフィックスを見て、宮崎駿はそんなに気持ち悪いものをやりたいなら勝手にやっていればいいだけで、僕はこれを自分たちの仕事とつなげたいとは全然思わないと発言しています。
12:05
これも今の生成AIに対して言ったとしてもフィットしそうな内容ですよね。ただ、これは全然違う文脈で言ってる言葉ですし、今の生成AIに対して宮崎駿がどう思ってるかはわかりませんが、
これらの言葉とその気持ち悪い3Dグラフィックスを見て、2016年のテクノロジーで人工知能を使った3Dグラフィックスに発せられた言葉から宮崎駿を反AIの代表みたいに持ち上げるのは絶対違うと言っておきたいと思います。
今回は以上です。アシカガコウジがお届けしました。
キャストアシカガ〜♪
13:00
コメント
スクロール