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猫になったんだよ、にゃーん。にゃーん。にゃーん。
アシカガCAST
浦沢直樹の漫弁NEOという番組をNHKプラスでやっています。
漫画家が漫画を描いている現場をカメラで撮影したものを見られるという貴重な番組です。
漫弁はシリーズで何回かやってきてるんですが、今回から番組名にNEOとついて、
今回紹介する先日放送された杉村真一先生の絵画3回目でデジタルで描いているということで興味深く見ました。
30年以上漫画を描いているということでかなりベテランの方ですね。
その杉村さんがデジタルにしてから格段に遅くなったと、漫画を描くのが遅くなったと言っていたのが印象的でしたね。
これはいくらでもやり直しができるからということです。
デジタルで絵を描く人は線を一本引いてはundoでやり直して、引いてはundoって何回もやって気に入った線が描けるまでというのをよくやると思うんですけど、
それだけでもやっぱりアナログよりは時間かかるなというのがわかりますよね。
アナログでもペン入れした後でもホワイトと呼ばれる白いインクで上から塗って消すという手法も使うんですが、やっぱり限界がありますよね。
デジタルだったら下書きペン入れ関係なく気に入らないところはどんどん消せますからね。
私はデジタルになってイラストを描くのが格段に早くなったというタイプなんですが、もともと技術がある上にデジタル化してこだわって絵を作っているという人は時間がよりかかるようになってしまうという人も多いんでしょうね。
デジタルだとやめどきが難しい、ここが終わりというところを決めるのが難しいというのもありそうですね。
杉村先生の執筆の現場を見ていても最後これでいいかな、終わりにするかなみたいな感じだったんで、デジタルだといくらでもやり直しが効くので、ここでフィニッシュというところも決めにくい点もあると思います。
杉村先生は液タブじゃなくて板タブを使っていました。液タブは液晶タブレットのことで液晶画面に直接専用のペンを使って書き込んでいくものです。
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一方の板タブと呼ばれているのは板状のタブレットという意味でペンタブレットという言い方の方が正式だと思うんですが、板状のものの上に専用のペンで書いていくんですが、マウス操作と同じで目は画面を見ながら画面の中の動きを手元でコントロールしているという状態ですね。
杉村先生はペンタブレットなので目線はパソコンのモニターで書いているので姿勢がいいよねという話をしていました。それでもやっぱり肩は凝ると言っていたんですが、従来の紙に向かって書いていた時よりは姿勢が楽なようでしたね。
本人がツイートしていたんですがデジタルにしたきっかけは40歳ぐらいで老眼になって拡大して書けるというデジタルがいいなということでそうしたらしいです。その当時液晶タブレットがなくてペンタブレットだったのでそのままずっとペンタブレットを使っているということでした。
デジタル絡みの話として面白かったのが漫画を書き上げて仮眠するという時にok google6時半にデスメタルで起こしてとスマートスピーカーに声をかけてたことですね。
実際に音楽が流れて起きるところも放送されていました。音楽が大音量で流れて音楽を止めてと言ってもその音が認識してくれないという話も面白かったですね。
ペン入れした原稿はアシスタントの人にデータで送ってアシスタントの人がデジタルでトーンを張ったり背景とか小物とかを書いて仕上げるというやり方でしたね。
そしてアシスタントとのやりとりはチャットで行っていたんですがチャットの内容が自動で音声読み上げされるようにしてました。
目で文章を見てると見逃したりするから音声にしてるという風に言っていましたね。そういう工夫の部分だったりアシスタントとの仕事の仕方もデジタルでだいぶ変わってるんだなと。
30年以上書いてるようなベテランの人でもデジタルにシフトして変化してるんだなと感心しました。今回は以上です。