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2020-10-16 15:00

WebデザインはもともとWindowsが主流だった(第341回)

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デザイナーだけとWindowsという人の興味深いツイートの話題から、WebデザインってもともとはWindows使ってる人が主流だったよなという昔話をしました。

=== 目次 ===
オープニング by ムスメ
TwitterでデザイナーだけとWindowsという人の興味深いツイート
印刷物を作るにはMacが安全かも
Webデザインで今本当にMacが主流なのか?
なぜWebデザインはWindowsが主流だったのか
Shockwaveの登場でWebデザインが仕事に
そして、Flashが誕生
その後MacがWebデザインの主流になった理由
しめの言葉
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デザイナーだけど、Windowsを使ってますという人のツイートを目にしまして、
それに対して、うちのチームもそうですよと返事をしている人がいて、一連のスレッドが興味深い内容でした。
Macがいいとか、Windowsがいいとか、そういう話、よくしますけども、
Macがいいと言ってる人は、Macにすごく詳しい、習熟している、精通している人が多くて、
Windowsがいいと言ってる人は、Windowsにすごく詳しいと、それだけのケースが結構多いんではないかと言ってる人がいて、
確かにそうだなと思いました。
MacもWindowsも両方にすごく詳しくて、精通していて、客観的にどっちがどうとか言ってる人っていうのは、そうそういないよねと。
これは本当にそうだと思います。
その上で、Macだからいいデザインができるとか、そういうことはないんじゃないかと。
優秀なデザイナーでもWindowsを使ってるという人はいますよと書いてました。
そしてその人がWindowsを選択する理由になりそうなことを書いていたんですが、
チームで作業をするには環境が統一されてた方がいいよねと。
そしてその上で、クライアントとお客さんと近い環境の方が便利な面は多いよねと。
だったらお客さんの環境としては多いWindowsに揃えておいた方がいいんじゃないのということを書いていました。
経済合理性があるという言葉を使っていましたね。
で、ここで言っているデザインは印刷物を作るデザインではなくて、
web媒体だったりデジタルで再生されるデザインですと。
印刷物を作るということであればMacの方がいいということはあるのかもしれないですねというようなことも書いていました。
まあそう考えると確かにwebサイトを見るのがWindowsで見ているとしたら、
そのお客さんの環境に近いもので作った方がいいですよね。
Macでwebサイトを作ってWindows環境で表示のチェックをするとか、
そういう手間が少なくなりそうですよね。
確かにそうだなと一旦納得したんですが、
よくよく考えるとエンドユーザーはwebサイトをスマホで見てるじゃないかと。
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だったらスマホでの表示の方を気にするべきで、
OSのシェアとしてはAndroidの方が多いでしょうが、
単体の端末で見るとiPhoneの方が断然多いので、
iPhoneをターゲットとして考えると。
そしたらiPhoneと親和性の高いMacで作る方が経済合理性は高いんじゃないかと思ったりもしました。
まあ最も社内システムみたいなものだったり、
そこの会社の人たちが見るのが最終ゴールの場合は、
社内の人たちがWindowsを使ってるんだったらWindowsで作るというのがいいというのは間違いないですよね。
なお印刷物を作る上において、
昔はMacじゃないとダメだという点がいろいろあったんですが、
今は多分ほとんどの問題はクリアされてるんだと思います。
とはいえ印刷の場合はデザインができて、
その後の印刷に至る後工程があるわけで、
そこはMacが多いと。
Macでデータをもらうことを前提としたワークフローになっているところもいまだに多いと思うので、
データを作る上でもMacでやっておいた方が間違いが少ない、安全ということはあるはずです。
とはいえプリントパックみたいなネット印刷では、
当然Windowsのデータとかも受けていて、
ノウハウもたまってるはずなので、
そういうレベルでは今はもう印刷物を作る場合でもWindowsでも大丈夫なんじゃないかなと思います。
で、ここまでが話したかった内容の前振りなんですが、
ウェブデザインってもともとWindowsが主流だったよねということを思い出したので、
その辺の話をしたいなと思ったんですよ。
じゃあ今ウェブデザインにおいてMacが本当に主流なのかなということですが、
uxtools.coというところが世界の3000人のデザイナー、
UXデザイナーやウェブデザイナーに対して取ったアンケートがあるんですね。
それを見ると圧倒的にMacが多数派でした。
Macが2539人、Windowsが366人でした。
Macでしか使えないSketchというウェブサイトやアプリのUIを作ったりするグラフィックツールがあるんですが、
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そのアンケートの中でもSketchがいろんな分野でシェア1位になっていました。
いろんな分野というのはUIデザインに使っているツール、プロトタイプに使っているツールとかそういう分野のことですね。
ただこのSketch、日本ではそこまで人気じゃないんですね。
日本ではAdobe XDのシェアが高くて、最近はFigmaも人気上昇中です。
どちらもWindowsでも使えます。
なので日本では世界に比べてWindowsをウェブデザインに使っている人多いのかもしれないですが、
そもそも最初に紹介したツイートの人もデザイナーなのにWindowsなんだと珍しがられると書いていましたし、
私がツイッターとかネットで見てる感じでもやっぱりウェブデザインはMacでやってる人が多いように感じています。
なかなか本題に行き着きませんでしたが、じゃあなんで昔はウェブデザインはWindowsが主流だったのかという話です。
これは一つはもともとデザイナー、グラフィックデザインとかをしているデザイナーの人がウェブのデザインもするという流れになったのは、
ずっとずっと後の話で、ウェブの初期の頃はほとんどデザインといったデザインもできないですし、
htmlをコーディングする人がそのままデザイン的なこともやるぐらいのことだったので、
エンジニア的な人がだんだんウェブデザイン的なこともやるようになってきたという流れだったから、
使ってるのもMacではなくてWindowsが主流だったということだと思います。
そしてまともにデザイン的なことができなかったウェブの世界に大きな転換期が訪れるんですが、それがショックウェブの登場です。
フラッシュもショックウェブの流れを組むもので、ウェブ上で使われるフラッシュはショックウェブフラッシュという名前だったんですが、
ショックウェブシリーズの第2弾といった感じのものでした。
で第1弾のショックウェブというのがショックウェブディレクターというものです。
マクロメディアという会社のディレクターというフォーサリングツールがありました。
CD-ROMタイトルやKiosk端末で使われるようなムービーを作るものです。
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ここでのムービーというのはただの動画ではなくてインタラクティブ性があるもの。
ボタンを押したら場面が変わるとか、右か左かどっちかのボタンを選んで選んだものによってその後の展開が変わるとか、
そういうものですね。
Kiosk端末というのは、例えば回転寿司の注文するタブレット、ああいうのを想像してもらえばいいと思います。
寿司とかデザートとかカテゴリーを選ぶとそこに含まれている商品のリストが出てきて、
一画面に収まらない場合は次へ次へみたいに表示できたりとか、そういうのがインタラクティブ性ということですね。
例えばああいう感じのものを作るソフトウェアがディレクターでインタラクティブ性のあるものを組み立てることをフォーサリングと呼んでいるんですね。
でこのディレクターで作ったインタラクティブ性のあるムービーをそのままウェブサイトとして使えないかと、使えるようにしようということでできたのがショックウェーブ。
ショックウェーブディレクターなんですね。
でこのディレクターを使ってのフォーサリングという作業もやっぱりもともとデザイナーをやってた人がやるというよりは、
どっちかというと開発者寄りの人だったり若い新しい人たちだったりしたのでマックじゃなくウィンドウズを使っている人が多かったんですね。
あと当時はCD-ROMにしてもウェブにしてもウィンドウズで見ている人がほとんどだったので、ウィンドウズの方が開発しやすいテストもしやすいということもありました。
もともとディレクターを使っていた人がウィンドウズが多かったのでディレクターで作ったムービーがウェブサイトで使えるぞとなってもウィンドウズで開発する人が多かった。
しかも決定的だったのはショックウェーブは最初ウィンドウズしか対応してなかったんですよ。結構長い期間。
ショックウェーブはブラウザのプラグインとして動くんですがしばらくはウィンドウズにしか対応してませんでした。
そしたらもうウィンドウズで開発するしかないですよね。ディレクターでムービーを作れればそれがウェブサイトに使えると。
じゃあウェブ製作を仕事にしていこうという会社がその頃から出てきたと思うんですが、そこでスタッフがどんどん増えていっても環境としては当然ウィンドウズを使うことになると思うので
ウェブデザインをやる人たちはウィンドウズを使うというのが当たり前という感じになっていったんじゃないかと思います。
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なおディレクターは扱っている素材がビットマップベースのグラフィックだったのでファイル容量的に重たくなりがちだったんですね。
当時はネットの回線の速度も遅いですし読み込みにすごく時間がかかるというのがネックだったんですね。
そこでディレクターの開発元のマクロメディアが目をつけたのがフューチャースプラッシュというベクターベースのアニメーションのツールなんですよ。
ベクターベースだとビットマップと違って中身はテキストのデータなので処理が早いんですね。
なのでマクロメディアがフューチャースプラッシュを買い取ってウェブ上で再生できてインタラクティブ性も持たせたものがフラッシュなんですね。
フォーサリングするための作るためのツールがマクロメディアフラッシュでウェブブラウザにショックウェブフラッシュというプラグインを入れることでブラウザ上でもフラッシュムービーが動くようにしました。
このフラッシュがウェブの世界で一世を風靡したのは知ってる人は多いと思います。
マクロメディア社は後にアドビに買収されてマクロメディアフラッシュもアドビフラッシュになりましたね。
フラッシュのオーサリングももちろんwindowsでやってる人が多かったです。
結局ほとんどの人がそのフラッシュのムービーをwindowsのインターネットエクスプローラーで見てたわけですからね。
なおその後長い期間をかけてウェブデザインにmacを使う人が増えたわけですが
macがmacOS10でUNIXベースのOSになったことによって開発者の人たちがmacを使うようになったということの影響が大きかったんじゃないのかなと私は思っています。
ということで非常に長くなってしまったので今回も特別編ですかね。
もともとウェブデザインはwindowsで行うというのが主流だったという話でした。
最後まで聞いていただきありがとうございます。感想ご意見なども随時募集中です。
Twitterの場合はハッシュタグアシカガキャスト。カタカナのアシカガにCASTでツイートしていただくと見つけに行きます。
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