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2023-10-03 13:31

#127 AIで設計すればいいじゃん

この資料をAIに読み込ませたら、それで設計できちゃうね! と言われてもモヤモヤした話

サマリー

ある会社のベテラン技術者が作成した設計資料について、AIで設計を行うことができるかについて考察しています。また、ムカつくと感じた理由やAIの定義についても分析しています。話はAIについての誤解や専門性のない人のアイディアを否定することへの懸念についても触れられています。さらに、アイディアの大切さや正しい発言の重要性についても話されています。

00:08
建コンのアレこれの建コンのアレです。こんばんは。
今日はですね、ちょっとAIについて考えてみたいと思います。
というのは、ちょっときっかけになる出来事がありまして、
ある、私が所属している会社の退職したベテラン技術者、設計の技術者が、
そのかんどころですね、設計のかんどころをまとめたような資料、
かんどころというか、注意点とか、こういうこと気をつけるべきだよということをまとめた資料がありまして、
ページにして500ページくらいあるような、結構膨大なものなんですよね。
で、それはダムについての設計の資料なんですけど、ちょっといろいろわけがありまして詳しく言えないんですけど、
私ちょっとそのダムの設計というものを学ぶ、学ぶと言っても私が設計をするというわけではないんですけど、
日本のダムの設計ってどういう風になっているのかっていうのを理解を深めなければいけないという、
理解を深めなければいけないというちょっと事情があって、そんなことをやっているときにそういうものを見つけて、
これはすごく勉強になるなと思って見ていたわけです。
そしたらあるときそれを、ファイナンス系を専門にしている計画屋さんがいまして、
その人にこんなのあったんで、これでちょっと今勉強しているんですよとかって見せたら、
これあれさん、これすごいね、これAIに読み込ませたらこれで設計できちゃうじゃんってその人が言ったんですよ、その計画屋さんが。
そのAIにベテランの子の志願書を読ませたら設計できちゃうじゃんっていう発言に対して私がもやもやしたっていう話を今日はしたいと思います。
で、私はその計画屋さんの発言に感じた、私が感じた感情、主観ですね、主観としての感情と、
それを客観的に分析をするっていう二段構えで、今日はですね、話をしていきたいと思います。
それでは参ります。
ムカつくと感じた理由
まず感情編、私が感じた感情です。
あれさん、これすごいねこの資料。
これ読ましたらもうAIで設計できちゃうじゃんの発言に対して私はぶっちゃけムカつきました。
何言ってんねんと。
感情編はここで終わりです。
私の感情として説明することは以上。
ムカついたっていう。
この後に分析をしていきます。
分析をしていった後に、最後にもう一回このムカついたという感情を振り返りますんで。
分析の後、この感情を振り返ったらどんなことが見えてくるかという話をしたいと思います。
じゃあ早速分析編に行きます。
分析編はちょっと何段階かに分けます。
一つは感情の分析。
私はなぜムカついたのか。
ここ行ってみますね。
この後発言の分析とか色々やっていきますけど。
まず感情の分析。
私はなぜムカついたか。
私も設計屋なんでですね。
私は機械の専門なんですけど、機械の設計を日頃やってますんで。
AI使えば設計の仕事なんてAIにやらせればいいじゃんと。
あなたの仕事いらないよね。
いらなくなっちゃうよねって言われた感じがしたんですよね。
これがもうほぼメインのムカついた理由ですね。
もう一つは、これも大事なところで、500ページあるんですよその資料。
それをパーッと見て、ベテランが作った試乱書だってことだけを理解して
これすごいねって言ってるところにもちょっとイヤラッとしたんですよね。
何が書いてあるか読んでないじゃん。
中身を理解もちろんしてないし、
それがどうすごくてどんな風に設計に生きるかなんて
理解もしないで言わないで。
そういうことを思いましたね。
というのが私のムカついた感情の分析です。
AIの定義と設計の可能性
次、発言の分析。
じゃあ読み込ませたら設計ができるのかどうか。
これはですね、まず、ご存じの人もいるかもしれないですけど
AIにもいろいろあるわけですね。
AIって概念のあるじゃない。
で、いろんな条件に対して正しい設計を行うことができる。
正しい設計を行うことができるAIができるかできないかって話今回しようと思います。
これはいわゆる汎用性をある程度有してるっていうような言い方もできると思うんですけど
つまりどういうことかっていうと
あるADAMの設計を学習して
ADAMだけ設計ができるAIってものができたとします。
これは意味ないですね。
人間がADAMも1回設計してますんで
それの真似だけできるAIっていうものができても意味がある。
で、また一方で計算式を覚えさせて
その計算式通りにいろんな設計できますよと。
これもね、今一般的にそれをAIとは呼ばないはずなんですね。
これはプログラミングコードで十分なんで
AIでやる必要はない。計算式通りに答えを出すだけだったら。
それによっていろんな計算、汎用性をある程度できるにしてもそれはAIとは言わない。
で、実際にはだから設計っていうのはシンプルじゃなくていろんな例外もあるし
判断基準がファジーっていうか曖昧な部分もあるわけですね。
地質をどう評価するかとかいう話もあるし
単純な計算式でモノごと設計できない。
インフラの構造物自体は設計できない。
で、じゃあAIって何かと。
汎用性をある程度有するAIとは何かと言うと
最近のAIのほぼ定義のようなものになってると思うんですけど
深層学習、ディープラーニングっていうものを行って
たくさんのデータを読み込むことで
汎用性を獲得するというのが
今言われてるAIの典型パターンだと思うんですね。
ちょっと私の理解、違いますよってことだったら指摘してください。
で、今大事なポイントは
AIの限界と発言の分析
ディープラーニングっていうのはたくさんのデータを読み込んで
その結果いろんなことができるようになるわけですね。
だからたくさんのデータをベースにして
誰も設計したことないXDAMってものが
計画されてバーンと出てきたときに
XDAMじゃないいろんなデータをインプットされているAIは
XDAMっていう設計ができるかもしれない。
誰も設計していない、人間も誰も設計していないXDAMを
そのAIが設計できるかもしれない。
ただそのためには、それが本当に実現するかわかりませんよ。
そういうものも考え方としてはあり得る。
アイディアとしてはあり得るわけですけど
ただそのためには
たくさんのデータを読み込む必要があるわけなんですね。
で、今私が向き合った出来事は何かというと
素晴らしい一例がありました。
これも設計の内容ではなくて
設計計算とかね、図面とかではなくて
設計するときこんなこと気を付けた方がいいよ
っていう指南書なわけですね。
で、それが一つあるだけなわけです。
これは要は教師データにならないんで
今言ったような真相学習をベースにしたAIを作る
一つのエッセンスにはなるにしても
素晴らしい指南書が一つあるだけでは
AIっていうのは出来ないんですよ。
何が言いたいかというと
AIがどういうものか分かってねえだろっていう
そういう突っ込みなわけなんですけど
そこが分析の意味。
要は発言の分析です。
あ、これ読み込ましてAI作ったら設計できるじゃん
という発言が正しいかどうかで言うと
それはちょっと正しくないと思います。
AIを誤解してると思いますという発言です。
AIについての誤解とアイディアの重要性
AIを誤解してると思いますという話ですね。
で、三つ目
全体像の分析をします。
そういう感じで
あのーだいたいね
よく分かってない人ってのは
アイディアがたくさん出てくるんです。
そして、あのーちょこっと知ってる人は
それを瞬時に否定できるんです。
何言ってんすか。
AIってそういうもんじゃないですよ。
何言ってんすか。
500ページの書類
読んでないでしょ。2、3ページめくったでしょ。
こんなふうに
今私が何分間か話したように
否定を、頭ごなしに否定ができるわけです。
そしてその否定というのはだいたい正しいわけです。
アイディアの否定と正しい発言の重要性
ただ、こうやって
ある程度専門性を持ってる人が
専門性のない人のアイディアを
潰すっていうことは
あのー世の中たくさん起きてるはずだと思うんですよ。
で、これをやりすぎると
アイディアが出にくくなったり
イノベーションが起きにくくなったり
新しいことにチャレンジできなくなったり
すると思うんですよね。
で、私もまあこんな
ポッドキャストなんかやるタイプなんで
ベラベラと口をたくさん動かすタイプでですね。
今もう15年目になりましたけど
入社して早い頃なんかは
専門性ももう今より全然ないですからね。
逆にいろんなアイディアが浮かんでたなー
なんて思い出すわけですよ。
まあそれをポロッと言ってみて
何言ってんのあれ君とかって言って
まあ否定されたこともあったかなかったか
ちょっとあんまり詳しく覚えてないですけど
立場としては若かった私というのは
アイディア出す側だったような気がする。
けど、まあ今
15年目になって
アイディアをそろそろ潰す側に
なっちゃってるなーと思って
ちなみにその人との会話は
ああこれAIに設計させられちゃうねって言われて
私はああまあそうかもしれないですね
って言ってこうさらっと流したわけなんですけど
あのねー
そこで若かった私はね
何言ってんすか違いますよって否定したかもしれないし
まあどう動いたかわからないんだけど
何が言いたいかというと
その発言にモヤモヤした自分が
ムカついたんですけどね
だけどそのムカつくその発言を
大事にしなきゃいけないのかもしれないなーって
実は思ってるんですよ
今日はですね、そういう話なんです
ムカついたことは確かなんだけど
そのアイディアを
吟味せず潰すって良くないのかなーと思って
何がハードルで何を超えれば実現するのかとか
設計をやってる詳しい人こそがね
その気にならなければ
イノベーションって起きないのかもしれないから
それはね、その人の発言を無限にしないというか
無視しない心がけが必要だなと思いました
はい、最後にそういう感じで
ムカついた私の感情に戻っていきたいと思います
今のように分析をしますとですね
AIによっては
設計できるんじゃないかっていう
発言そのものは
あんまり今のところ正しくはないと思われます
その真相学習、データがたくさん必要だっていう
技術的背景を考えると
それは正しくない発言だと思える
ただ、私は技術側の人間として
そういう発想を
否定してはいけなくて
その言葉は大事にした方が
多分会社にとっても
多分自分の人生にとってもいいんだろうなと思って
そういう一見口頭向けな発言を
大事にできる技術者になりたいと
そう思っています
その一方で
そのね
価値あるアイディアの発言は
私をムカつかせたことは確かなんで
ムカつかせたことは確かなんで
これは大事なんです
そのアイディアは大事かもしれないけど
言い方一つでね、やっぱりね
簡単に人をムカつかせ売るんですね
正しいことかもしれないんだけど
正しいことこそ人の気分を害したりね
正しい発言こそ信頼関係を損ねる場合もあるんで
今日、私の感情はちょっと
矛盾した感情を複数今内包してるんですけどね
やっぱ正しさはね、上手に伝えましょうっていう
そういう話でちょっと全然
綺麗に着地しないんですけど
一つは
無茶苦茶なアイディアも大事にしようということと
あともう一つは
相手をムカつかせないような言い方を
皆さん心、私も心がけたいと思います
ということで、ふわっとしていますがそんな話でした
最後まで聞いていただきありがとうございました
13:31

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