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2024-10-11 40:45

#9 好きな研究を語るのは楽しい!【短期留学を終えた横山優花さん 前編】

今回は、今年9月末までカリフォルニア大学バークレー校に短期留学されていた「横山優花」さん(@yuka_y_mech)に研究のことや博士取得までの話について伺いました。


この回では、

  • SFの日本人コミュニティ(BAS)のBBQ大会
  • 横山さんの大学院進学を目指した訳
  • 骨の力学研究 - 工学系xバイオ
  • 大学院での思い出

などをお話ししています★


詳しくは横山さんのHPへ!

https://yokoyamayuka75e.wixsite.com/home



本配信は個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません。


★番組のX ⁠⁠@ANG_2024⁠⁠

⁠⁠メッセージはこちら⁠⁠

★パーソナリティ ⁠NAKAMURA ⁠

★雑務 ⁠おニューのわら人形⁠

★オープニング

⁠⁠Trick style(まんぼう二等兵様)⁠⁠

★エンディング

⁠⁠Night trip(Make a field Music様)⁠⁠

★ジングル

⁠⁠ハードロック・ジングル(shimtone様)

00:00
アメリカンナイトゴールド
アメリカからこんばんは、中村です。
このポッドキャストは、アメリカで生活する私、中村が、私の日常についてだったり、
アメリカ生活を経験した、または今楽しんでいる方を招きして、
人生におけるアメリカ留学の意味を掘り下げていきます。
今収録が9月の後半なんですけど、だいたい1ヶ月前に、
我々サンフランシスコの日本人団体があって、
それの僕らが幹事としてになっているんですけども、
その団体主催としてバーベキュー大会をこの前行いました。
去年も行って、去年70人ぐらい、今年も70人、80人ぐらい来て大盛況だったんですけど、
その大盛況に至るまでに、僕らの買い出しという裏話がありまして、
僕と裏方さんともう一人、車を持っている方で3人で、
バーベキューの開始自体は12時からだったんですけど、
買い出し自体は9時半ぐらいからやっていて、
どこの国行っても買い出し行くところは一緒なんですけど、
コストコにまず行って、肉を大量に買って、
お酒も大量に、何本ぐらい買ったのかな、100本近く買って、
それで会計しているときに、個人的に嬉しかったのか嬉しくなかったのか、
ちょっとよくわかんないんですけど、
お酒買うときにIDってパスポートを見せないといけないんですけど、
そのパスポートを見せるときに店員さんが、
本当にお前30歳なのかって言われて、
21歳だめだぞ、こんなの。
何て言われたっけな、本当に30歳か、
21歳に見えんけどなというふうに言われて、
昔25歳ぐらいのときにそれを言われて嬉しかったんですけど、
30になって21歳に見えないって、
なんかすげー微妙な気持ちになったんですよ。
そのときは嬉しいと思ったんですけど、後々考えたら、
30歳なのに21歳に見えんってどんだけ幼く見えてんじゃんって思って、
アジア人はそうやって若く見えられるってことは結構こっちではありますし、
結構あるあるなんかなっていうふうに思いました。
その後にまた違うスーパーに行って、
ちょこっとした野菜を買ったんですけど、
何回も喋ってるようにサンフランシスコ物価が高いんですけど、
ある一つの野菜だけ異常に安いものがあって、
トウモロコシが異常に安いんですよね。
トウモロコシだけ6本で1ドル。
6本140円とか。
クオリティも結構うまいトウモロコシで、
なぜかトウモロコシだけ安いっていうのが、
アメリカの一つの魅力だろうかなっていうふうに思うので、
ぜひアメリカに来た人はトウモロコシスーパーで買って、
たくさん食べてもらえればなというふうに思います。
03:00
そのバーベキューっていうのは、
日本人、サンフランシスコに住んでいたり、
たまたま訪れていたりする日本人が集まって交流といいますか、
バーベキューしながらお話ししたりするっていう、
単純に遊びの場だったり、話の場を提供するっていう目的でやってるんですけども、
そこでいろんな人がいて、
僕らみたいに研究者の人もいたり、
東大から1週間たまたま来てる人たちだったり、
今回ゲストでお呼びする2ヶ月間たまたま来てる人だったり、
いろんな人がいて、
バックグラウンドも僕らみたいに研究やってたり、
お医者さんとかもいますし、
いろんな分野の人がいて、
非常に楽しかったなというふうな、
楽しかったし、人脈も比較的広げたのかなっていう感じで、
たぶん来年も僕らはいるはずで主催すると思うので、
もしサンフランシスコに若干興味があるよっていう方は、
そこをめがけて来てもいいかもしれないですね。
というわけで、今回そのバーベキューでお会いした方に来ていただいています。
この配信ではゲストの方が博士課程に至るところまでと、
その研究についてお話ししたいと思います。
アメリカンナイトゴールド。
それでは今回のゲスト、横山優香さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。横山優香です。
今回は来ていただいてありがとうございます。
こちらこそありがとうございます。
それからバーベキューでは大変お世話になりました。
肉おいしかったですか?
お肉おいしかったです。
おいしかったですし、本当にいろんな方とお話ができてすごく楽しかったですし、
アメリカでのアカデミアの情報ですとか、地理的な情報ですとかも、
すごいいろんなことが、自分で調べてもわからなかったことがたくさん情報が入ってきて、
すごくありがたが一回でした。
よかったです。確かに西海岸だとスタンフォードだったり、
UCバークレーだったり、比較的近いですけど、
若干遠いみたいな場所ではあるんで、いろんな人がいましたよね。
そうですね。いろんな大学の情報ですとか、
このポスト区の雇用形態の話ですとか、
すごく本当に勉強になりました。
よかったです。たぶん一人だけUCLAとかの人も結構遠くから来てる人もいたんで、
そうでしたね。
毎年いろんなところから来る人がいて、
そうなんですね。すごく大人気のイベントなんですね。
意外とたまたま来てる人が飛び入り参加したりする感じですね。
そうだったんですね。本当に参加できて嬉しかったです。
ぜひまた来ても。
そうですね、アメリカに。
秘書地みたいな感じですからね。
それはすごくいいですね。
毎年バーベキューの時期にこっちへ来て、
06:01
とてもいい生活だなと思いますね。
本当にそう思います。
日本で本当バカみたいに暑い日に、
こっちだと25℃とかそんぐらいで。
本当にずっと長袖を着ていますもんね。
本当ですか?
それがすごく驚きでした。こちらに来て。
全然暑い日がないなっていう。
夏でも朝晩は寒いしっていうのが衝撃でした。
そうですね、確かに。
俺もずっと半袖長ズボンですね。
そうなんですね。
2月とかになると1枚上に上着羽織るぐらいの感じ。
年中それなんですね。すごいですね。
年中もう子供買いしなくていいんで楽ですね。
それはすごく楽ですね。
私はこの短期で来て荷物もあんまり増やせなかったんで、
半袖と1枚長袖とあとダウンぐらいしかなくて、
すごい極端な服装で日々を過ごしてしまっています。
ダウン、ダウンたまにいるか。
ダウン、最近でも朝は寒くて、
駅とか風がすごい吹いているところだと、
もうダウン着ちゃったりしますね。
浦和さんは毎日ダウン着てるらしいです。
そうなんですか。それもそれでハードですね。
けど、やっぱりチャリとか恋で通勤する人はちょっと寒いかもしれないですね。
確かに。
僕も家からラボ見えるんで、
それはすごい良いですね。
良いのか悪いのかちょっとわかんないですけど、
だから最悪も半袖半ズボンで駆け抜ければ1分もかからず着くっていう。
なるほど。
まあけど基本は安定してるんで、
もし今後ポスト区に選ぶときには西海岸、西海岸というかベイエリアですね。
いや本当に気候の面ではここは最高ですよね。
そう思います。
そう思います。
じゃあこの今ポスト区を探してるっていう話ですけど、
まずそもそも横山さんのその基本情報って言いますか、
自己紹介を簡単にお願いしてもいいですかね。
はい、そうですね。
私は横山裕香と言うんですけれども、
生まれは奈良県でして、
地元の公立中高に通って、
大学で京都大学に入りました。
4回生で今の研究室に配属されまして、
そこから修士博士と進んで、
この前の3月に学位を、
博士工学の学位を取得しました。
現在は京都大学の同じラボで、
学進PDとしてご所属をしております。
アメリカに来たのが7月の末ですね。
なのでさっきおっしゃっていただいたように、
2ヶ月間だけここにいさせてもらってまして、
今月の末にも9月末に日本に帰るという予定になっております。
いい夏休みでしたね。
09:00
本当に良かったですね。
時期が最高でした。
そう思います。
最悪の時期から最高の時期へ来たわけですからね。
そうですね。
奈良から京大に行って、大学院に行ったわけなんですけど、
多分結構多くの人、京大はどうかわかんないですけど、
多分学部卒業して就職する人が多分半分ぐらいですかね。
半分が多分大学院ぐらいに行くと思うんですけど。
私は入ったのが工学部でして、
工学部物理工学科というところです。
なので結構就職に行く人が多いんですよね。
多分7、8割は就職に行って、
そこから就職2年で卒業して就職というパターンが一番多いと思います。
やっぱり京大でも就職で終わっちゃう人が結構多いんですね。
はい、多いです。
横山さん大学院で就職もそうですけど、そこから博士って行こうと思ったんですか。
そうですね。
私ももともとは就職しようと思っていたんです。
というかあんまりやりたいこととかがはっきりしてるわけではなかったので、
普通にそうなるだろうなと思っていたんですけど、
M1の時に初めて学会に行くことがありまして、
その学会で会った人たちがすごく面白くてといいますか、
その学会の場で私がまだ1年ぐらいしかやっていない、
まだまだ未熟な研究の話も色々聞いていただけたりとか、
あとは先生方同士でしゃべっておられる時にもすごく面白い話をされていたり、
議論の場もそうなんですけれども、
飲み会とかでもすごくそれぞれの研究を面白がってやっておられるような感じを、
そうですね、少し感じまして、
その空気がすごくいいなと思ってGCを考え始めたところがあります。
独単の人とか先生とかに全体にそういう雰囲気に憧れて
やってみようっていう感じになったって感じですかね。
はい、そうですね。
しゃべっている中でもそれぞれ専門がちょっとずつ違うので、
分からないことの方が多いじゃないですか。
そういうことを聞く、分からないことがたくさんあるっていうのがすごく当たり前で、
新しいことをどんどん知れるっていうこともすごくいいところだなと思いましたし、
やっぱりそうですね、皆さん楽しそうにお話しされているのがすごく印象的でした。
たぶんそれは横山さんも自分がやっている分野が好きだからこそ、
その好きな人、それ同じものを好きな人に紛れて話すのが楽しかったっていうのがあったんですかね、たぶん。
12:06
そうかもしれないですね。
学会といっても、私が工学出身でバイオをやっているんですけれども、
例えば同じように工学をやっていて、そこからバイオに出しておられる先生方とか、
似たような視点で、だけど新しい発見がいっぱいあるというような、
そういうのもすごく大きかったのかもしれないですね。
M1で学会って結構早いイメージがあるんですけど、
そうですかね。
そういうサポート体制とかってあるんですか?
ラボがそういうサポートなのか、大学自体がそういうどんどん学会に行けみたいな感じなのか。
ラボかもしれないですね。
うちのラボは結構M1、M2で2、3回学会に行くっていうのが基本になってまして、
ただ周り聞いていると本当にラボによると思います。
もっと多く行くラボもあれば、全然学会に行くことは想定していないみたいなラボもあるみたいですし、
その分野とかラボによるのかもしれませんね。
それだいぶいいサポート体制ですね。
そうかもしれないですね。
いや、それは結構いいと思います。
やっぱり視野も広がりますし、研究せてもモチベーションにもなりますし、
それは行けてよかったなとは本当に思いますね。
特にそうですね、M1で行かないともうその後決まっちゃいますもんね。
M2で就活始まっちゃうから。
そうですね。
今まだ学部生とかの人たち、もし機会があったらM1では絶対学会行った方がいいって感じですか?
行くチャンスがあんなら。
おすすめはしたいですね。
ぜひM1。
やっぱりM2ぐらいになって成果が出てやっと学会に行くというパターンもあるかなと思うんですけど、
その進路の視野を広げるという意味では、機会があるならぜひM1とかでも行くのがすごいいいかなと思いますね。
そういうサポート体制は多分どこの大学もあると思うんで、行ったほうがいいですね。
そうですね。
行けてよかったなとは思います。
そこから修士から博士に行ったわけじゃないですか。
博士、今D.C.Ⅱを取られたんですよね。
そうですね。これがちょっとややこしいんですけども、博士の3年生からD.C.Ⅱに採用していただいてまして、
そのD.C.Ⅱ1年分が終わった段階で学位を取得したので、1年余っていたという状況で、
それをD.C.ⅡからP.D.に切り替えるっていうのが最近はできるようになっているので、
その分の1年間だけ京都大学でP.D.をしているという状態です。
なるほど。その修士から博士といってD.C.Ⅱって今P.D.やってるわけですけど、
15:04
今ずっと同じラボじゃないですか。
はい。
ラボを選んだ、そもそも選んだ理由と、そこから出て違うラボに行くこともできたと思うんですけど、
ここでちょっと頑張ってみようと思った理由っていうのは何かあるんですか。
そうですね。まず今のラボを選んだのは、学部の4回生に上がるときの研究室配属なんですけども、
その時は私は工学の物理系、機械系だったので、15とか20とか研究室がある中から選ぶんですね。
その時に私が興味を持ったのは、今のラボが骨の力学をやってたからなんですね。
骨の力学というのは、例えば宇宙飛行士の人が宇宙に行って体重が骨にかからなくなったりすると、
骨ってどんどん溶かされて弱くなってしまうんですね。
そういうふうに力がかかるかからないかで、どんどん骨の構造って変わっていくというのがまず面白いのと、
あと、例えば大腿骨とか見ると、端っこの方には海面骨っていうんですけども、スポンジ状の構造が中にありまして、
その構造も力学的に面白い、例えば力のかかる方向に対して一番強いような構造をしているということが知られてまして、
そういうふうに生物の中の力学的に面白いところを見ているという研究室だったので、それは面白いなと思って入りました。
私、もともと力学の中では歯車が噛み合わさって機械ができているとか、
あとはピタグラスイッチのように噛み合って動くとか、そういうところがすごく好きだったんですけども、
それを例えば一から自分で思いついて新しいものを生み出すっていうことが自分にできるかって思うとあんまり自信がなかったんですね。
でも、なんかそういう面白い構造とか仕組みがすでに生物の中にあると思ったら、
それを深掘りしていくのはすごい面白いし、自分では思いつかない新しいというか面白い構造みたいなものを見れるんじゃないかと思って、こういう研究室を選びました。
なるほど、なんか僕の大学にはそういう分野があまりなかったので、正直初めて聞く分野では、その知ってはいますけど、あまりその身近にいなかった分野なんで。
そうなんですね、確かに。
面白いですよね、なんか。
はい、融合分野なので。
なんかその学会的にその分野で力学、生物物理学って言うんですかね、なんていうの?
18:00
生物物理の方行くこともあるんですけど、今主に私たちが行っているのは日本機械学会のバイオエンジニアリング部門というところです。
バイオエンジニアリングなんで、生態工学とか生態力学とかそういう感じのところですね。
それは結構人数いるんですか?
いるって言っていいと思いますね。
分からないんですけど、例えばバイオエンジニアリング部門で国内学会が年に2つあるんですけども、どちらも300人くらい参加するような規模の学会ですかね。
結構いますね、確かになんかバイオエンジニアリングって聞くと、今横山さんがいらっしゃるUCバークレーでもそういう学部ありますもんね。
そうですね、結構、すごく最近というわけではないかもしれないですけども、かなり増えているところじゃないかなと思いますね。
なんか今すごい、なんか自分の中で腑に落ちました。バイオエンジニアリングって聞くとなんかすごい身近に感じます。
本当ですか。なんか多分力学の側から生物に行っている人たちと、生物の側から力学を考えようとしている人たちとっていう2種類の流れもあって、いろんな、なんて言うんでしょう、集まりがあるのかもしれないですね。
全部がつながっているかどうか分からないですけど。
横山さんは力学から生物にアプローチする。生物を材料として力学、なんて言うんだろうな、力学を使って生物を表現するって感じですかね。
そうですね、そんな感じです。もともとのバックグラウンドが力学にあって、でも生物もちゃんとやっていきたいというような感じですね。
なんか新しい感じがしますね。
なんか実際結構増えてきていると思うのは、うちの京都大学のマイクロエンジニアリング専攻っていうところなんですけど、そこでもバイオとの融合分野をやる研究室が最近でも増えてきているような感じがしますね。
それはなんか生物、例えば病気とかそういうのも力学で説明つけるから、やっぱりそういうのがどんどんホットになってきてるんですか。
そうですね、例えばうちの研究室だと骨粗小症の薬を臨床試験の前の段階として力学的なシミュレーションの中でどういう作用があるかっていうのを予測しようという研究もありますし、
他の研究室だと例えば細胞を何て言うでしょう、計測したり加工したりとかする技術として工学を使うというようなパターンもあるかなと思いますね。
じゃあもう結構何でもできちゃう感じなんですね。自分がこれ何で起こってるんだろうとか、メカニズムを知りたいときに力学を当てはめて、それである程度説明できちゃうっていう。
21:08
そうですね、どんな現象にも力はかかっているので、例えば化学的な意味で何かと何かが反応して何かができますっていうふうに言ったときも、その反応するの中に力学的な引力が働いていますですとか、
こういうふうに噛み合うと力学的に安定な状態になりますとか、そういうふうに力学の言葉で説明できる部分っていうのは多々あるので、どんな現象にも関わってくるものであると思いますね。
確かにそうですね、何かタンパク質とタンパク質がくっつくときに、くっつくっていう力学が働くわけですもんね、そこに。
はい、まさにそうですね。今私がバークレーでお世話になっているラボは、まさしくそのタンパク質とタンパク質の構造ですとか、その安定性をMDっていう分子通り比較シミュレーションを使いまして、そのタンパク質同士の関係性とかをシミュレーションするような研究をされているラボにおります。
シミュレーションって聞くと、今どきAIとかそういうのもできそうな気がするんですけど、そのAIのシミュレーションとその力学を使ったシミュレーションって何が違うんですか?
例えばですね、その分子通り力学シミュレーションだと、よく知られているハンデルアールス力とかですね、そういう基地のと言いますか、モデルとして確立しているものとものとの力学的関係を元に結果を予測するっていうのがそのシミュレーション、力学シミュレーションですね。
分子通り力学シミュレーションです。対してAIとかを使うと、私全てに関して詳しいわけではないですが、基本的にインプットとアウトプットを大量に学習させて、そこの関係性を見出して、それを元に何かを予測するっていうことになるものだと思います。
なので、AIで例えばタンパク質同士の関係性を予測しろって言った場合には、そのインプットとアウトプットの間はブラックボックスになっていて、そこに例えば基地の運動方程式とか、そういう法則は直接は絡んでいないというところが違いかなと思います。
なるほど。力学を使った方がより今まで分かっているもので安定して良い結果が得られるって感じなんですかね。
それが良いかどうかはちょっと難しいんですけども、説明がしやすいっていうのは事実だと思いますね。
なるほど。
我々が知っている知識から出てきたものだよということが素直に言える。
24:01
こういうことだからこういう結果になるんですよっていう、全部説明できちゃって、それって結局その理論を立てるわけじゃないですか。
はい。
それを証明するんですか。例えばその生物を使って、試験管内でタンパク質とタンパク質をくっつけて、それがどのぐらい安定するかっていうのは、そういうのは実際その評価をしていくものなんですか、その分野は。
場合によると思うんですけど、例えば結構マクロなシミュレーションとかをやることもあるんですけど、そういう場合に良いモデル、モデルって言うとあれですね、
分かりやすい実験的な事実が得られるような対象であれば、それとシミュレーション結果と商合してシミュレーションの正しさを確かめるっていうことをまずやるっていうことが多いですね。
で、その上で実験的に再現するのが難しいようなシチュエーションをシミュレーションの中で作ってあげて、その時にどうなるかっていうことは、実験で見れないようなことをシミュレーションで予測するっていうのがよくあるパターンですね。
なるほど。
ただ、例えばMDとかで分子通り比較シミュレーションとかでやることが多いのは、おそらく実験的には見るのが難しいからシミュレーションでわざわざやっているっていう、そういうパターンも多いかなと思います。
シミュレーションの確かさっていうのは、マーキュラシーって正確性っていうのが重要だと思うんですけど、どのぐらいその正確性が担保されるものなんですか。
それは本当にものによりますね。あと、どれくらいの正確性が欲しいかによってどういうモデルを使うかが変わってくるっていう、そういう順番が本当は王道かなと思います。
モデルにするってことは、全部が正しいわけではなくて、どういう側面を取っていきたいかですとか、そういうところが大事なところを抽出してみることで、書くとなる知りたいものを浮かび上がらせるというか、そういうのが一つ重要な役割になってくるので、何を見たいか次第という感じですかね。
アメリカンナイトゴールド。
横山さんにインタビューするにあたって、一応最新の論文を見た、読んだんですけども。
ありがとうございます。
最初から数列がバババババって並んでいて、何かお前のことやってるんだなっていうのは何となくはわかったんですけど、実際に日本でどういう研究をされてきたかって、なるべく簡単に教えてもらっていいですか。
私は、研究の対象がまず発生過程の骨の形でして、例えばマウスとか人の胎児がですね、母親のお腹の中にいるときに骨ができてくるわけですけれども、そのときって、まず最初は骨は細胞のただの集まりの状態なんですけれども、
27:19
それが分化したり増殖肥大化したりアポトリスしたりして、だんだんと石灰化して、よく皆さんがイメージするような硬い白い骨を作っていくわけなんですね。
そのときに骨にかかる力がすごく大事な要素であるということがわかってまして、例えば麻痺をさせて筋力を働かないようにすると骨が短くなってしまったり関節がくっついてしまったりと、かなり面白い違った形の骨ができてくるということが知られています。
なので、そういった骨にかかる力が骨の形を決める上でどういうふうな影響を及ぼしているか、特に細胞の活動を介してですね、どういうふうに骨の形を制御しているのかっていうのを明らかにしたいというのが私の研究の目的でした。
たくさん数列が並んでいるとおっしゃってくださったのは、力学的なシミュレーションを使ってそれを明らかにしたいと思っているからですね。
実際やっていることは細胞が増えたり大きくなったりアポトーシスしたりっていうのをそういう数式で書いたりモデル化して、そのモデルを組み合わせることによって個々の細胞の活動の結果として組織全体が形を変えていくというのの力学的な形の変化を計算してシミュレーションで予測するということをしているからですね。
僕の理解が正しくなかったら手伝ってほしいんですけど、読んだ理解の中では骨を作るにあたって細胞が分裂したり細胞が増えたり細胞が死んだり細胞が移動したりっていう一つの現象について一つの数式だったりモデルを立ててそれを合体させて全部を網羅しようっていう理解であってますか。
はい、そうですね。骨ができてくるときに必要な細胞の活動を一個一個そういうふうにおっしゃる通りモデル化しています。
なんか数式を合体させるってなるとなんかどう合体させてるんですか、あれは。
私の研究では結構単純に増殖をする細胞は増殖のモデルに従って増えたりすると。
で、分化は分化でまた別のモデルが入ってるんですけども、分化した結果肥大する細胞になりましたってなると、その細胞は単純に肥大のモデルに従うと、そういうふうに住み分けてるというような感じですかね。
30:05
特に私の解析では1細胞を1粒子で表現しているんです。で、この細胞の粒々の集まりとして骨の組織全体をシミュレーションの中では表しているので、
単純にその1つの粒に関して1つの細胞を割り当てて細胞活動を割り当ててということをすると組み合わせることができるという感じですね。
なるほど、今やっと力学の魅力っていうのが何となく分かった気がして、結局自分たちで動画を回っても見れないような、顕微鏡を使っても見れないし、どういう方法を使っても見れないような現象に対して、それを見よう、無理矢理見ようとして見ようとすることができるのが力学ってことだったんですか。
そうですね、まさにその通りだと思います。力学を考えることで、その細胞同士がどういう働きをしているかって見えますし、そもそも力、見えないけど絶対に大事なもので細胞が感じているものなので、それがどういうふうになっているのかっていうのを明らかにできるのが、力学シミュレーションとかの重要な点かなと思います。
横浜さんにとっての魅力は、その見えない力に魅力を感じているという感じですか。
そうですね、私は力が影響するっていうのがすごく面白いなと思っていますね。特に力に応じて形が変わって、例えば強い力がかかった時にはそれに耐えるような構造を作るっていうのが、適用っていうんですけれども、その仕組みがすごく面白いなと思いますね。
確かに、なんか分かった気にはなりましたけど。
私、陸上競技もやってたんですけど、例えば筋トレをして、一旦筋肉を壊すと、壊すみたいな感じですけど、強くなって再生されるっていうことがあるじゃないですか。
そういうふうに、必要に応じて構造を変えることによって強さを変えるみたいな、その機能性の高さみたいなところにすごく魅力を感じますね。
確かに。力って、今特に力は僕の場合だと分子生物学なんで、力をレセプターで見たりとかするのもありますけど、それを確かに数学で力学とか数学で表したりするっていうのは自分にない発想だったんで。
そうですね。レセプターとか使って本当に実際の力を見るっていう技術もすごい発展してきているのをちょっと見ていてすごく面白いなと私も思ってるんですけど、シミュレーションを使うとそれはもうここが見たいって言ったらもう全部どこでも見れるっていうのがすごく魅力ですかね。
そうですね。やっぱ分子生物学だとリミテーションがあるんで、限界がやっぱりどう頑張ってもあるんで、そこがほぼないっていうのが面白いですね。
33:08
そうですね。シミュレーションにもリミテーションがあるとすれば、まあ所詮モデルなので、ある程度の我々が設定した前提条件の上でしか成り立たないものなので、その前提条件が正しいかっていうのと、自分が見たいものを見る上で、それでその前提条件が十分であるかっていうところですね。
絶対にモデルを作るときって、例えば完成後を無視しますですとか、卑怯なというか単純な例で言えば入試問題で摩擦力はないものとしますみたいな、そういうことが結構いろんなところでやられているんですね。
なので、本物ではないでしょうっていうのが一番のリミテーションではありますね。シミュレーションに関して言えば。
なるほど。じゃあその今後、横山さんが今までやってきたことをどう活かすかっていうのはまた次回の回で聞かせてもらえればなというふうに思うんですけども。
アメリカンナイトゴールド。
なんか横山さん結構論文も3本出されてますよね。
はい。
DCに通って今PDで結構なんかサクセスストーリーだなと僕的には思うんですけど、大学でなんかもちろん楽しかったこともそうですし、逆に苦労をして、その苦労を元に今もし聞いてる後輩の方たちに何かアドバイスがあったりっていうのはありますかね。
まず楽しかったことからいきましょう。
はい。楽しかったことはやっぱり学会でいろんなところに行っていろんな人と知り合えたことですかね。いろんな面白い研究をしている方がいっぱいいたりとか、あとは私と同じ対象について研究をしているのにバックグラウンドが全然、
ケミカルだったり、会社さんだったりお医者さんだったりすることによって全然違うとか、そういう人たちと議論するとすごい新しい視点がいっぱいあって、とっても面白いなという、そういうのがすごく面白かったことですね。
結構学会行って飲み会参加したり、
はい。
ってのがやっぱ楽しかったっていう。
アルコール好きなので結構そこも、はい。
あといろんな、例えば鹿児島の学会で焼酎を飲んだりとか、そういうのもすごく楽しかったですね。
学会はそういうとこが楽しいですよね。なんか自分が好きなものが好きな人たちと話せて、おいしいもの食べれるし飲めるし、
はい、最高ですね。
なんかこんな楽しい話のあとあるですけど、苦労したこととか、逆に後悔とかなんかありますか?
苦労したのは、申請書をいっぱい書かなきゃいけなかったところですね。
36:04
それがやっぱり、私あのDC2に3年目で通ったので、3回学審の申請書を書いてるんですね。
それがもうとってもストレスフルというかプレッシャーが大きいですよね、あれは。
わかります。
なので、それがはい、しんどかったなと思います。
特に1回目が大変でしたね。
僕は3回出して3回ダメだったんで。
そうですか。
逆に良かったなと思います。
そこで最初に1回目に通っちゃうと、1回しか書く機会がないじゃないですか。
それはありますね。
誘惑みたいな感じですくなっちゃいますけど、3回書くことによって、
自分が伝えたいことをどうやって分野外の人に分かりやすく魅力的に伝えるのかっていうのが、
多少なんかトレーニングになったのかなと、今となっては思いますね。
けどやっぱりその時はやっぱストレスするですね。
でもすごくわかりますね。
やっぱり1回目と2回目、3回目では全然違いますし、労力も違いますけど、完成度も違うなと思いますし、
アカデミアにいるんだったら、申請書はずっと書かなきゃいけないものだとは思うので、
その技術をいろいろ学べたっていうのはすごく大きな経験ではありましたね。
そうですね。特にDC1って一番最初に書くやつはM2の春に提出するんですよね、確か。
そうですね。
そこで結構、就活かそれかっていう感じで苦労しますね。
苦労しましたね。そこが一番の山場でしたね、ほとんど。
なんかそのDCとか含めて、後輩になんかアドバイスする。
博士を今取られたわけじゃないですか。
はい。
博士行こうとしてる子たちだったり、今ちょっといる子たちに対してなんかやっといたほうがいいよみたいな。
どうですかね。今の学生にアドバイスというか、そういう申請書みたいなストレスフルなこともいっぱいありますけど、
できるだけ健康に自由にやるのが一番いいんじゃないかなと思っています。
いや、ごもっともだと思います。
僕が一ついい例と言っちゃうあれですけど、
DC、DCが取れなくても、こうやってアメリカでやっていけてるっていうのは、やっていけてるかどうかまだわかんないですけど、
少なくともアメリカでジョブを得られるので、
夢がありますね。
楽しんで健康にやるっていうのは大事ですね。
そうですね。
あとは3年間学生としていろいろせっかくやれる時期ではあるので、
いろんなちょっと違う分野の学会とか、興味の持てるところにはいろんなところに行くといいんじゃないかなと思います。
これは私がいろんな人の話聞くのが好きだからっていうところもあるんですけど、
39:00
そんな感じですかね。
じゃあ、ぜひ聞いてる人たちは健康に楽しんで研究をして、いろんなところに足を伸ばしていって、
とにかく楽しむっていうのは大事ですね。
そうですね。
というわけで今回はここまでとさせていただきます。
今回は横山優香さんが博発的家庭を取るまで、そして研究について伺ってきました。
今回の感想はどうでしたか。
そうですね。ちょっとたくさんいろいろ聞いていただけて、面白かったです。
いろんなここに来て、また工学をバックグラウンドとしない人としゃべれるっていうのもすごく面白いことだなと思いながらしゃべらせていただきました。
ありがとうございます。
僕も新しい分野を知れてよかったです。
いつか自分の研究分野に応用できるかどうかわかんないですけど、そういうことがあったらもしかしたらコラボレーションできたらなというふうに思います。
ぜひよろしくお願いします。
お願いします。
さて、アメリカンナイトゴールド、Apple Podcasts、Spotify、Amazon Musicにて気が向いた金曜日に配信を行っていく予定です。
番組のご意見・ご感想は、Xの番組アカウント、atmarkangunderbar2024や、メールフォームにてお越しください。
ここまでのお相手は中村と
横山でした。
また次回もお楽しみに。
40:45

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