1. パリで学んだ「ブレない自分の作り方」
  2. Vol.189「自分らしさを追求し..
2019-11-07 35:08

Vol.189「自分らしさを追求して日本へ」

スペイン陶芸家 タイル作家の船戸あや子さんのインタビュー第2回目です。 
スペインで20年過ごしたのち、ターニングポイントを迎えたあや子さんの日本移住に対する決意の裏側や、日本での新しいアート活動について伺っています。 

オープニングでは、フランス発のエコなスニーカーブランドについてお話しています。

オフィシャルサイトは、http://projectsparis.com/


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こんにちは、あきです。今日もパリで学んだ「ブレない自分の作り方」の時間がやってまいりました。
今日もさゆみさん、どうぞよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
ちょっとスニーカーの話が先週出たので、スニーカーの話でちょっと広げていきたいなと思ったわけなんですが、
さゆみさんはスニーカーのメーカーで、ベジャーっていう英語読みするとVEJAっていうシューズメーカーをご存知ですか?
全然知らなかったんですよ。でもなんかね、その靴の情報を見た時に、あれなんか時々やっぱり履いてる人はいるなとは。
見たことはあるって感じですよね。
だけど全然気にしてなかった。
そう、何のブランドか私も全然興味がなくてっていう感じで、この靴が実はフランス人の2人が立ち上げた靴なんだけれども、
フランスではネットとかでしか売ってなくて、まあちょっとしたショップでもあるんですけどセレクトショップの中にあるくらいで、
基本的にはアメリカ市場がメインで売られている靴だから、案外フランス人にも知られていない。
だけれども、エコのスニーカーっていうか靴としてすごく有名で、エコロジーとかそういうのをもともとコンセプトにやったっていうこのフランス人の2人が立ち上げた、10年くらい前かな、立ち上げたメーカーなんですけども。
もうじゃあすでに立ってるんでしょうね。
でも別にフラン、なんか広告費とかそういうことには一切お金をかけないって決めてる人たちなので、
雑誌に取り上げられるわけもなく、ただやっぱりそういうインスタとかそういうおしゃれな人の中では話題になっているメーカーで、
さっきチャイムさんと見たら楽天にも入ってましたよね。
日本でもね。
入ってるので、ただショップがあるわけではないっていう感じなんでしょうね。
このスニーカーがさっき値段も見てもらったんですけど結構お高めなんですよね。
100とか200とか。
ユーロで言うと100ユーロ。
だから日本だと本当に1万3千円くらいから上っていう感じで、スニーカーにしてはちょっとお高い値段ですよね。
そこまで出したいかみたいな感じなんですけども、やっぱりこの流行りというか今ちょっと話題に取り上げられているサステナビリティという言われている企業っていうものを
いろいろ自分たちも見て、最終的には自分たちが立ち上げようと思い、そのきっかけはブラジルにあるらしく、
このベジャーっていうのもポルトガル語らしいんですよね。
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だからポルトガル語でブランドをし、ブラジルに行って普段の人たちが履いている普通のコットンの靴がすごく使いやすくて、
でもきちんとしたものなんだけども、労働力を搾取しているとか、ちょっと今のファーストファッションにありがちなね、
そういう部分が全くないあり方を目指して、だからゴムもそのアマゾンの天然ゴムをやっているそうなんですよね。
だから実際は普通の合成ゴムよりもすごく高いって聞いたんですよね。
で、フェアトレードの精神に則るとアジア製のブランドシューズの5倍から7倍だそうです。
やっぱり金額的にはなっちゃって、それはゴムとかもあと革とかも全部フェアトレードに則って、
生産者の生活を保証する形でやっているからなんだけれども、
実際はこれちょっとよかったら調べていただきたいんですけども、本当にシンプルといえばシンプルなスニーカーですよね。
普通のナイキとかああいうのが、ナイキはナイキとかでいろいろやっているみたいなんですけど、サスペナビリティが。
でも本当におしゃれな人が履くんですよ。
ことごとくおしゃれな人が履いているということに私は発見をしてしまい、
というのは実は私が旅行に行ったときにあるビストロでご飯を食べていたらリールだったんですけど、
うちの夫が隣の女の人が履いている靴を知っているかと聞いてきたんですよ。
知らないって言ったらこのベジャのことを、なんとファッションも夫に先に起こされてしまうという、
ちょっとあまりにも深くなることなんですけども、私はもちろん知らなくて当時は。
彼に聞いたらこれはすごくフランス人が作ったブランドで、サスペナビリティがあってすごいコンセプトが面白いんだけども、
広告とか一切やってないから本当に口コミだけで広がっているんだよっていう話をしてくれて、
おしゃれな人が結構履いてるんだっていうところを彼から聞き、
なんで彼が知ってるのにと思ったんですけども、
彼は元々おしゃれに興味があったわけじゃなくてビジネスモデルに興味があって知っていたっていうだけなんですけども、
そしたらその履いてる人もすごく綺麗っていうかすごくおしゃれな人で、
旅行でビールに来てる感じだったんだけども、
ちょっとモデルっぽい感じ、インスタに出てきそうな感じの素敵な女性だったんですよ。
それから結構このベジャっていうブランドをこまめにチェックするようになったわけですね、街中で。
そしたらことごとくそんな感じの人ばっかりが履いてるんです。
私が見るのは全部女性なんですけど、男の人が履いてるの見たことなくて、
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でもそういうおしゃれなモデルっぽい人たちが履いているおしゃれなスニーカー。
で、よく見たら最近YouTubeでちょこちょこビーガン系のご飯とかのレシピとか見たりしてるんですけど、
その人たちですらビーガンとかをちょっと今度いつか取り上げたいと思って、
ビーガンファッションとかをすごい言ってる人たちとかのおしゃれグッズに入ってるの。
ちょっとそのあたりをチェックしてみると面白いかもしれない。
だからそういうちょっとエコとかビーガンとか、あとちょっとミニマリズムとか、
そういうちょっとこうある思想のもとにやってる人たちが好むおしゃれ。
だからただダサいんじゃなくて、おしゃれなスニーカーっていうことで、
だからその高くても出すっていう、なんかそういう循環になっているっていうのが、
実はフランス人が作ったっていうところをね、よかったらちょっとチェックしていただきたいなと思いました。
はい、それでは本編スタートです。
今回も那戸彩子さんの2回目のインタビューです。
実は1回目の時には言わなかったんですけども、
私と彼女がみやけにフランクに話してるので、
普通のインタビューとちょっと違うなと思った方がいらっしゃるかなと思ったので、
ちょっと簡単に注釈をつけときたいなと思ったんですが、
実は私と彼女は大学の時の友人なんですよね。
ほぼ初期の時から仲良くなった友達で、
実は学科も全く違うし、
でも一般教育の時からずっと仲良かったので、
一緒にいたグループの一人だったんでしょう。
だけれども、変な話、1回目のインタビューであったように、
彼女ってすぐスペインに行っちゃったじゃないですか。
私自身も全然スペインに縁がなく、
で、私がフランスに行って、
ちょっと距離が近くなったなと思ったら、
彼女は今度日本に戻っちゃったので、
全然噂は風の便りとして聞いてたんですけども、
エンタイルをやっているとか陶芸をやっているとか、
いろいろ聞いてはいたんだけども、
詳しい情報全くなく、
日本に戻ってきたタイミングで、
多分フェイスブックで繋がったんじゃないかなと思ってたんですね。
その後、活動をいろいろ目にする中で、
ほぼ30年までは行かないけど、
20何年ぶりに再会。
すごいですね。
全然卒業してから会ってなかったっていう、
そういう意味で近況を聞きながら、
インタビューも聞いたので、
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めっちゃラフな感じで聞いてたので、
だから彼女のスペインに行くまでの学生時代の話は知ってるんですけど、
それ以降の話は全く知らなかったので、
そういう意味ではとても新鮮なスペインの生活を聞いていますので、
今回はスペインに限界を感じたところっていうターニングポイントと、
日本に戻ってきてからの話を聞いてますので、
ぜひ楽しんで聞いてください。
そういう中で、
ずっとスペインでやっていこうとその時は思ってた?
思ってた。一応思ってた。
コンクールとか出しながら、
教科もされていき、
一応やろうとは思ってた。
だけど子どもたちがだいぶ大きくなってきて、
これは本格的に作家活動を始めてもいいなっていうような風になってきて、
それでさっきも言ったけど、
日本のそういう活動から声がかかったりとかし始めて、
またちょっと私のターニングポイントに
差し掛かってきてるのかなっていうのはあったかな。
その時ってお子さんいくつといくつぐらいだったんですか?
娘が13、14ぐらいで、息子が10歳、11歳ぐらい。
まあ確かにちょっと落ち着いてはいますよね。
落ち着いてはきたの。
私もそろそろスペイン在住20年経ってる。
立つぐらいの時。
立つような時で。
それでね、そこでまた20年一区切りでちょっと。
で、私は旦那さんがすごく年上の人だったんですよ。
17歳ぐらいだった。
だから私が子育てを終えたタイミングっていうのは、
なんか旦那さんがもうそろそろお仕事終了。
何歴近いみたいな。
なんかそんな風な年でしょ。
そうすると旦那さんはこれからちょっとゆっくりしたいよみたいな。
引退生徒ですね。
家族でゆっくりしたいよみたいな。
そういうモードに入ってて。
私は全然そうじゃなくて、これから私が作りたいモード。
やっと子供が大きくなったから。
これからサッカーモードだからっていう。
そういうところがちょっとずれてた。
17歳離れてるとずれるよって考えたらね。
そうなの。
で、あれどうしようと思って。
私ゆっくりこれからできないんだけど。
これからが本番なんだけどと思って。
12:00
それで、そうですね。
第二の決断をするわけなんですけれども。
で、日本に帰ってくる決断をしたんです。
その時ってスペインに残ってサッカー活動続けるっていう選択肢は考えてなかったんですか?
そうね。
やっぱりね、いくつか理由はあるんだけれども。
あの頃スペインはヴィリシャとかも大仏教になってた時代だったでしょ。
あのタイミングですね。
あのタイミングだったので、アートはもう売れない。
それどころじゃないって感じ?
それどころじゃない。
一家のお父さん、パン買えないのにアート買ってる場合じゃないだろうみたいな時代だった。
アートがものすごく先が見えない時代だったっていうのと。
あと、やっぱりコンクールもね、もうこれぐらいでいいかなと思った。
まっくってたからね。
もう全部出したしね。
ほぼ出した。
ほぼ出したし。
スペインとかヨーロッパ近郊のコンクールはほぼ出したし。
全部もらったし。
もういいかなと。
あとやっぱり、最初にさっき言ったパブリックトークメッシュをいただいた。
やっぱり一般の人に届けたい気持ち。
一般の人に評価されるっていう感じね。
そうそうそう。
っていうような気持ちが出てきたのと、
あとやっぱりその夫婦関係もね、
もうやっぱりいろいろいろいろトラブルもあって、
そういうタイミングポイントの違いから意見の違いとかいろいろ出てきて、
まあこの人とはもしかしたらもうここまでかなと思ったの。
それも大きな原因。
日本に帰ろうと。
日本に帰ろうと。
もうすべてを。
置いてきた。
置いていく。
日本に帰ろうと。
その辺でもうバチッと切れた感じ。
切れた。
だからもうコンクールに出してきた作品も全部置いて、
もう旦那さんも置いて、
もう帰ろうと。
子供たちと帰ってきたっていう。
そう、子供たちと帰ってきた。
子供たちはね、一応ね、選択させて、
娘も東京、息子もママと日本って言ったんで、
一応3人で帰ってきた。
そう、そんな感じですね。
日本だからね、言葉の問題もないし、
住み慣れたあれだけど、
やっぱり20年ぶりに住むのとまた違うじゃないですか。
ただ一時帰国のと。
20年間スペインで生活した後、東京に戻ってきた、
逆カルチャーショップとかじゃないけど、
戸惑いとか全然ありませんでした?
それはね、意外とね、あっという間にやっぱりなじみましたね。
日本人だからね。
逆に東京のスピードが心地よかった。
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あんまりのスペインは、
ゆっくりすぎた?
そう、ダラダラしてる感じ。
だから逆にあっちに慣れちゃってるかと思ってたら。
いや、そうでもない。
やっぱりね、そこも帰ってきた理由にそこもあった。
向こうの感じのダラダラ感が許せなくなってきたっていうのもあるの。
なんかだってさ、大富豪でさ、頑張らないといけないのにさ、
昼からビール飲んでてさ、
これでいいのかみたいな。
これでいいのかって思っちゃったわけね。
それにさ、スペインって世界遺産もたくさんあって、観光資源もたくさんあって、
そんなことにみなさんなんかすごい大油をかいてるような、
なんかそんな、なんかこう、過去の栄光にすべってるじゃないですか。
歴史にもそういうことあったけどね。
なんかそんな風になる風に見えちゃった。
あと、やっぱりその、
旦那さんがゆっくりしたいのもあわせてなんだけれども、
結局土日とかもさ、
私はさ、結構もう仕事ができるようになっちゃったんで、
下の工房で仕事をしたいのに、
みなさんやっぱりダラダラ上でこうさ、
一日さ、同じような友達とかが来ると、
同じような話をさ、ダラダラ一日、
私そろそろ抜けて下行きたいんだけど、みたいなのが、
言いたいんだけど、なかなか言えなくて、
そういうモードじゃないじゃないの、女の子なんて。
だからもう土日はもう同じような話で、同じような話題で、
こうダラダラダラダラ過ごしてっていう、
そういうのがね、やっぱりダメになってきた。
20年の中でね。
で、行った頃はやっぱりそういうのがすごくゆっくり感で、
よく見えたっていうか、
まあね、人も年齢とともにいろいろ感じ方も変わってくるけれども、
なんかそういう、行った頃にはすごくよく見えたものが、
40くらいの自分にはちょっと、
これは生きすぎるんじゃないかみたいな。
で、だから60、70に、私この国に住んでいられるかなっていう不安も出てきた。
なんかダンサーさんの部分もあるんだけれども、
それ以上にスペインと自分というところにも向き合う。
70になった時にこの国で私はハッピーに笑ってられるかと思った時に、
笑ってられないんじゃないかと思ったの。
あと、これもあるね。笑いのギャップ。
笑いのギャップ?
そう、ユーモアのギャップ。
スペインのユーモアってどんな感じなんですか?
向こうって小話っていうシステムがある。
フランスもある?
なんかその、夕食とかランチの後に、
必ずそういう小話タイムがやってきて。
小話タイムはないかな。
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小話タイムがやってくるの。
で、お決まりの、小話っていうのは、
日本で言うとちょっと落語家が話すような、
そういうね、ちょっとした小話ですね。
あれをスペイン人というのは、
自分の中にインプットをたくさんしてる。
どんどん出してくる。
どんどん出してくる。
引き出しをね。
それで、うちの奈々さんなんかはすごく小話が得意な人なんで、
引き出しっぱなしの人。
ヒーロー、そう。いつもヒーローだよ。
補正って言うんだけど、
じゃあ補正、話して、話して。
すごい話し方が上手だから、面白いのよってみんな受けるしね。
本当にみんな、そんなことはたくさん頭に入ってるっていうぐらい、
小話をたくさん話してきて。
面白いのは面白いんだけど、
私には小話が全くオチがわからないものと、
普通に面白いものと、
わかるんだけれどもちょっと面白くないものがあって。
それで、みんなが笑える面白さが、
やっぱり私には笑えないものがある。
それはやっぱり、住んでる時間が20年とか、
関係ないの?
関係ないの。やっぱり感覚的な問題。
だからそれがもう明らかになっちゃったのね。
これは面白くないんだけどっていう。
私にはね。
そう。それでね、
日本の小話を話してくれよって。
話してくれよって。
日本って小話ないじゃん。
一般人が話す習慣もないのに。
私それ20年ぶりから日本には小話がないって言ってるのに、
20年経ってもまだ話してくれって。
ないって言ってるじゃんみたいな。
難しい。
なんなんだろう。
あとやっぱり小話もさ、
同じ小話もたくさん出てくる。
別にそれはいいみたいで、
あんまりそれ聞いた前ってみんな思わないみたいで。
分かってても聞くんでね。
分かってても聞いて分かってても笑う。
面白けりゃいいのねって。
まあいいんだけどさ、すごく安上がりの娯楽じゃん。
確かに。
みんな笑えるしね。
みんな笑えるし、すごくいいとは思うんだけれどもね。
でもそういうちょっと笑いのセンスがずれるところ、
ユーモアのセンスがずれることで、
私はもしかしてこの国では20年間笑ってられないかもしれないと思う。
あとやっぱりスペイン語を話してる自分って、
ちょっと自分らしくない自分を感じ始めた。
そうなんだ。
やっぱり日本語を話してる自分が一番自分らしくて、
スペイン語を話す自分はやけに白黒はっきりきっぱりした人になっちゃう。
それは分かるな。
分かるですよ。
そういうニュアンス的なところがないので、
自分らしさがスペイン語では伝わりきれないし、
ちょっとこんなふうな言い方をする人じゃないんだけど私。
本当はみたいな。
本当は。だけどスペイン語だとこういうしかないよねみたいな。
そこらへんがちょっときつくなってきた。
21:01
っていうのも帰ってきた理由の形では。
面白い。やっぱり20年間いろいろ感じ方がね、そうなってきたりするんですね。
だから自分らしくいられない、心から笑えないとなったら、
やっぱりこれは変えるしかないかなって。
それはやっぱり取り戻したの?日本に戻ってきて。
戻した。やっぱりこの私が一番楽だし、居心地いいし。
面白い。
それがきっと作品とかにもまた影響が出てくる。
そう思う。そう思う。
日本での活動って展示会とかやったりしてると思うんだけど、
やっぱりスペインの時とは全然作ってるものも変わってきました。
変わってきました。
やっぱり日本はそうやって百貨店にがろうがって、
一週間くらいの開催で、全国いろんなところでできるようになって、
やっぱりそうね、結構小さいアートみたいな感じのコンセプトで、
一般の人に普通に日々ちゃんときちんと働いてて、
そんなにお金持ちじゃないけれどもっていう人たちにも届けられる価格の小さな。
いわゆるお金に余裕のある方たちだけじゃなくて、
普通の人でも気軽に手に入れられる。
手に入れられるっていうような小さなアート。
まあ、動物オブジェなんかを買う方がすごく多いんだよね。
やっぱりヨゴトだけではなく、
あなたの作品ってすごく癒される、ほっこりしたあったかい気持ちになるの。
この子たちの顔を見てると。
そうやって言われることがすごくあって、
みんな忙しいのかな、日本の生活は。
本当にそういう風な癒し。
癒しの対象なんだ。
そうなの。
だから用途があるものの方が売れそうに見えるけど、
カップとか皿とか。
でも私の場合は一番売れるのはやっぱり動物オブジェ。
その動物っていうのもポイントなの。
そうなの、動物。
私はその動物たちにいろんなストーリーを載せてるんですよ。
よく出るのが、酔っ払っちゃったウサギっていうオブジェがあって、
首から自分の日本酒のマイクにぶら下げてて、
それでグテッとこう。
してる?
そう、グテッとしてて。
ウサギ型。
で、お耳も垂れちゃってて、っていうような。
もうダラーっとしちゃってる感じでね。
ギャルキーのない感じのウサギさん。
で、お隣にいつも心配タンキ君とかいて。
そういうのが一緒にセットになってるんだ。
そうそう、セットになってるんだけれども。
そういうのってすごくみんな、何だろうね。
それぞれ惹かれるには理由があるんだけれども、
そういうのに惹かれるんですよ。
あとはねむりシリーズって言って、
ねむりウサギって言って、
食べようと思った人参を膝に置いてこうやって寝てる猫が。
寝ちゃった。
ウサギか。ウサギや猫がいるんだけど。
そういう子もすごくね。
やっぱ癒されるんですよね。
24:00
すっごいちっちゃい。
もう本当に2万円しないぐらいのお店なんですけれども。
そういうの本当に、
この子を連れて帰るみたいな感じで選んでいただければ。
なんかやっぱりそういう直接、
人と人の声とか聞けるのって大きい?
そう、大きい大きい。
私は必ず個展は自分で会場に行って、
自分で作品の説明をして、
それでどんな方がどんなものを選ぶのかっていうところにすごく興味があって、
私もそれを作ったストーリーを話したりもする。
そんな交流の中で買っていただくんですけれども。
じゃあ基本行くんだ?
行きます。必ず行きます。
最近ネット販売とかはもう一切やめて、
それでやっぱり来て、
わざわざ時間を作って来ていただきたいと。
やっぱり実物を見ていただきたいと。
作ってる私がこんな人ですっていうのを分かってもらいたいということで、
ネット販売なんかは全部やめちゃって。
それはいつのタイミングだったの?
すぐ?
いや、2年ぐらい前から。
それまではネットはやってたんだ。
少しね。
でもなんか本当にこういう感じで全国行けるようになってて、
それでもうすっぱりやめて。
やっぱりネットでは良さは伝わらないなと。
やっぱ現物を見てもらった方がいいですね。
現物を見てもらう。
あとやっぱり展覧会というといろいろ見れるので、
その雰囲気を全員で見てもらって、
それで一つ選ぶ楽しみみたいなのも、
普通の人にそうやって、
アートを選ぶ楽しみみたいな。
そんなのも楽しんで。
もっと身近にそういうアートを置いてほしいなって。
アートは高い絵画ばっかりじゃないんだよっていうところを伝えたいですね。
伝えたいですね。
今後新しいことやってみたいとか、
チャレンジしたいこととかって考えてます?
一応私の作品にはいろんなストーリーがあるんですけど、
最近水彩画を描き始めたんですよ。
今2年前ぐらいから。
絵画?
そう、苦手だった絵画。
それが描けるんですよ。
それはやっぱり陶芸を通してずっとやってきたから?
多分。
私は頭にあったイメージをいきなり陶にしてたんだけれども、
画章さんに、頭のイメージをまず原画として絵にしてみたら?って言われて、
なるほどと思ってある日突然、
ゲッチブックと水彩画を描き始めたら、
それが描けるんですよ。
楽しいのそれが。
楽しくなったんだ。
焼き物って焼かないといけないんで、
焼きあがるまでに2週間ぐらいかかるんですよ。
水彩画はその場で出来上がっちゃってる。
私にとってはミラクルな。
確かに。
制作期間を考えるとね。
焼き物は鉱物の調合で、
27:00
調整前と調整後の色が変わったりするので、
後の色を想定して載せないといけないけど。
水彩画は絵の具の色そのままで出るの。
それは私にはミラクルなんですよ。
それで水彩画がどんどん楽しくなってきて、
結局お客さんたちには、
私が一番最初に抱いたイメージ、
その絵からそれを当番にしたものとか、
その当番から抜け出てきた立体のものとか、
その立体を壺に貼り付けたりとか、
そういういくつかの変遷を見ていただけるようになったんですよ。
そっかそっか、同じ作品でも。
ここからスタートしたこれが、
こういう風に発展していくんですよっていう。
そういうところを見ていただけるようになって、
あとやっぱり続きのお話があって、
冠のお話だったりして、
王女様の冠がね、
水彩画の冠をなくした王女という水彩画を描いたんだけど、
足元にあった冠がタイル画のところでなくなってしまって、
その冠が船のマストに引っかかってたり、
いろいろ冠が旅を進むストーリーがあるんですね。
そういうようなストーリー性のあるもの。
水彩画なんかを交えて展示していると、
絶対絵本にした方がいいよって言われるようになって、
いろんな声をいただくんで、
ちょっと絵本を作りたいなって。
それはじゃあまた、
焼き物から水彩画に中で出てきた新しい世界って感じでしょうね。
そうですね。
あとこの前、水彩を買ってくださった方が、
その水彩画をスカーブにしてくれたんですよ。
その柄をね。
私の水彩画って結構、上下左右よくわかんない水彩画もあるしね。
そういうデザイン的なスカーブの柄にちょうどいい感じなんだ。
そういうので自分でグラスとかを作ったりして、
お店の時に着たいなとか。
なるほどね。
確かにスカーブとかそういうのにも応用が可能ってことですよね。
この絵が自分の服の柄になったらまたちょっと違いますよね。
そうでしょ。
そういうのも楽しいかなと。
新しい展開が増します。
今日はどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
2回目のインタビューでした。
今回の日本に帰ることになったきっかけのこのターニングポイントっていうのは、
すごく彼女もすごく考えたんだろうなと思ったんですけども、
アートに関するスペイン危機の時の、スペイン・ギリシャ危機の時の経済状況の
そういう社会的な情勢っていうのもあり、
あとご夫婦関係もあり、
あとスペインっていうのと自分っていうのの関係もあり、
決めたという話でしたね。
私これは結構大変な決断じゃなかったかなと感じますよ。
30:06
ましてや20年いて、
お子様も大きくなってきて、
でも自分はこれからアーティストでもっと頑張っていきたいっていうタイミングで、
旦那様はもうのんびりしたいと。
引退してると。
我が家はどうなるかなと思っちゃいましたよ。
だからやっぱり年齢の差っていうのはあると思うんですよね。
やっぱりそのステージが、
彼女が彼と知り合った時は彼はバリバリ働き盛りの時で、
そこに合わせるかのように、
どちらかというと子供もついていったっていう感じの中で、
いよいよ自分っていった時に旦那さんの状態と全く違うっていうのは、
特に年齢差のあるカップルではある話かもしれないですよね。
だってね、女性にとっては子供、お子さんがちっちゃい時って、
100%フルに仕事できるわけじゃないんですよ。
じゃないですか。
どんなに頑張っても、やっぱり子育てにかなり時間取られますし、
エネルギーも倍増やさなきゃいけない。
そんな中で、子育て優先の時期があったわけですよね。
やっと自分のことが、自分の創作ができるみたいなところで、
のんびりしたいって言われたら、やっぱりちょっと私も考えるなぁ。
だらだらのんびりムードで小話タイムが始まる。
想像つきますよ。
いつとか私もスペインに行きましたから、こんな感じなんだろうねっていう。
特にね、例えばマドリッドとかバルセロナとか大都市に行ったらまたちょっと違ってるかもしれないけど、
彼女のいたエリアはそんなエリアではないから、
だからまたちょっと空気感とか雰囲気も違うと思うんですよね。
だから本当に毎回同じような小話をしててもみんな毎回笑うとか、
そういうのっていうのは田舎とかそっちではあるかなっていう。
フランスでもちょっとイメージはつくかなっていう感じは。
フランスでもある程度想像できますよね。
私もなんか思うんですけど、パリだからなんとかやっていけるかもっていうところは。
田舎はまた全然違うステージなので、何を求めてるかにもよると思うんですけども、
だから創作環境は悪くはなかったと思うんですけど、
ただそのご主人とのステージの違いとか、
あとコンクールを出しまくってた人だからコンクールもやりきっちゃったタイミングだったし、
33:00
これからアートの先が経済危機で見えないみたいな社会情勢も込みで変えるっていう方向に向いたってことですよね。
ある意味、流れの中で自然にそうなっていった感じもしますよね。
無理やりそう決めたというよりは、その流れに乗っていったっていう感じですよね。
だから彼女も言ってた言葉ですごい響いたのは、スペインにいると自分らしくないみたいな、
自分らしい自分でいられないみたいなところを言ってたのが、
まあそうだったらもう無理だよねっていう感じなんでしょうね。
だからスペインで学んだこととかやってきたことを逆に今度は日本で活かしていこうっていう。
そういう意味ではスペインに行くタイミングもターニングポイントだったと思うんですけど、
帰ってくる時もターニングポイントになったっていう感じなんですかね。
また来月も素敵なゲストをお迎えしたいと思いますので楽しみにしていてください。ありがとうございました。
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また次回もパリで学んだブレない自分の作り方をお楽しみに。
秋でした。
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