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2025-05-21 25:48

EP01|感動の震動

私の中の文学性/震動ネーム『ポインティ』/なんで本の帯に『泣ける』って書くんですか?/タイタニックで笑うズレ/生体反応として排泄させるズルさ/”共感”と3回発言したら断る/社会化が異常に発達した動物/煮物食べてるシーンで泣いちゃう/目の前でクソされたらイヤじゃん

あなたが感じ取った『震える』事象を、本谷有希子が読み解きます。

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本谷有希子 X | @motoya_yukiko
1979年、石川県生れ。2000年「劇団、本谷有希子」を旗揚げし、主宰として作・演出を手がける。主な戯曲に『遭難、』(第10回鶴屋南北戯曲賞)、『幸せ最高ありがとうマジで!』(第53回岸田國士戯曲賞)などがある。2002年より小説家としても活動。主な小説に『ぬるい毒』(第33回野間文芸新人賞)、『嵐のピクニック』(第7回大江健三郎賞)、『自分を好きになる方法』(第27回三島由紀夫賞)、『異類婚姻譚』(第154回芥川龍之介賞)、『セルフィの死』など。近年、著作が海外でも盛んに翻訳され始め、『異類婚姻譚』、『嵐のピクニック』をはじめ、世界12言語で出版されている。

プロデューサー:佐伯ポインティ @saekipointy

ディレクター:メチクロ @maticlog

製作・配信:密談 @mitsudan_net

サマリー

ポッドキャスト『振動』の第一回では、本谷有希子が感情の震えや共感について語っている。特に「震える」ことの深い意味に迫っている。シンポジウムでの出会いや自身の創作における震えの重要性を通じて、リスナーと共に考えを深める内容になっている。このエピソードでは、社会的な共感や個人の内面についても触れ、フィクションとの関わりや感情の揺れ動きについて考察している。また、過去の映画や日常の出来事から涙を誘う瞬間についても探求している。

ポッドキャストの始まり
こんばんは、本谷有希子です。震動第一回始まりました。このポッドキャストでは、あなたが感じ取った震える事象を、私、本谷有希子が音やなりに読み解いていこうと思っています。
はい、というわけで、ポッドキャストというものを始めてみるんですけども、ちょっとその、一応、始めるにあたって、経緯というか、なんでこれを始めることにしたのか、なったのかっていうのを
ちょっと説明しとくね。あのさ、私なんか、人に医療種のシンポジウムみたいなのを呼ばれて、そこでいろんな、本当に学者さんとか、実業家さんとか、研究している方とか、いろんな人と集まって話す機会があって
で、そのシンポジウム自体は終わった後の打ち上げで、みんなと飲むことになって、その席で私がたまたま話してた席に
佐伯ポインティ君っていう、あれは何なんだろう、彼は。知ってる?あの、ワイダン系YouTuberっていうものらしいんだけど
その彼と話してた時に、今小説と演劇を基本的に私作っているんだけれど、それ以外の場所も作りたいって話をしていた時に、ポインティ君が
じゃあポッドキャストっていうのありますよって教えてくれて、何それって聞いてて。で、私酔っ払ってたかよく覚えてないんだけど、とにかくモッタヤさんはめちゃ合ってると思うって言われたのはすごい印象に、記憶に残ってて
で、じゃあやってみようって思ったのが、ざっくりした経緯
で、今彼がプロデューサーという肩書きで、私に今ディレクションをしてもらっているんだけれど
で、この番組のタイトル、振動って言うんですけど、これも結構不思議なタイトルでしょ?何だろう振動っていう感じでしょ?
で、こうやってまあ普通に振動って震えるっていうのが振動っていうことなんだけれど、これになったのも一応説明しておくと
ポインティ君がさ、ポインティ君っていうの?彼。あの、ポインティ?ポインティね。ポインティがさ、なんか気になってる言葉とかあります?って言われて
で、私はずっと最近、えっとね、私セルフィーの詩っていう最新作の小説を書いた時に、その文章の中で出てきた
さっきから何かがずっと震えていた。スマホの振動なのかもしれないし、自分の体がブルブルしているだけなのかもしれなかったっていう文章を書いた時に
なんかこれ自分の中ですごいサラッと、あまり深い意味を持たずに感覚的に書いた割にはずっと引っかかってて
これ別に小説の中ですごい大事なシーンとかでもないんだけれど、そのこの文章に私が思う
これが文学だって思う何かがあったんですよね。これ文学って全然その、いわゆるみんなが思うような共通する文学性じゃなくて
私が思う私の中の文学性なんだけれど、これがすごいあるような気がして
なんでかはわからない。なんでかわからないから、この間の2月に私、芝居も作ろうと思って。芝居も作っているんだけど
もうカフェを借りて3日間だけの芝居をバッと作った。それのタイトルも同じ、こっから撮っていて
さっきから何かがずっと震えていた。スマホの振動なのかもしれないし、私の体がブルブルしているだけなのかもしれなかったっていう
これをタイトルに据えて、で、演劇作った。で、その演劇の中でもセリフとして、なんで生まれた時からこんなずっとブルブルしてるんだろうっていうセリフとか書いて
で、終わったんだけど、なんかまだ気になるんですよね。私の中でこの震えるっていう
なんていうのか、身体の反応っていうのかな、っていうのがずっとまだ気になっていて
これってもしかして、私が物作っていく上でというか、私にとって意味のある重要なモチーフなのでは?っていう感覚が残ってて
あ、じゃあ震えるがそんなに気になるんだったら、じゃあもう振動でいきましょうってなったんですよ
で、これ何がいいねってなったかっていうと
震えることって、まず真っ先にじゃあ最近震えたことを教えてって、私聞いていこうと思っているんだけど
多分まあ真っ先に怖いとか恐怖で震えましたが上がるとするじゃん
あとは普通に寒さで震えた経験とかもあると思うし
でもそれだけじゃなくて、多分その感動して心が動いた時にも人って震えるし
あとなんだろうな、すごい興奮した時も人ってブルブル震えるし
それこそすごい快感を得た時もブルブル震えるし
かと思ったら、すごい多分全て失って呆然とした時もブルブル震えるし
あと単純に通電、電気流された時もブルブル震えるじゃん、感情とは別に
っていう、なんかそのあらゆる感情に対してこの一つの震えるっていう状態で
いろいろなんか出てきてしまうのがすごいなぁと思って
これってなんか私たちの震えるものってすごいたくさんあるんじゃないかなって思ったのと
あとこうビジュアルのイメージで、なんか震えてるものってすごい切実だけど
私の中ではめちゃ面白いと思っていて
なんか切実だけど面白いっていうのって私が作ってる作品に共通してる
まぁテーマではないけどそれこそモチーフで
あとほら、これは声を聞くものでしょ
声ってさ、鼓膜を震えさせて伝わったりとか、まぁとにかくタギ語だなと思って
なんかそういう経緯で今一応こう、振動っていうね
全くポッドキャストが全く分かってない人をつけたような
心が震える瞬間
かっこいいと、かっこいいのこれ?
かっこいいからちょっとみんな笑うやつだよねって思ってるんだけど
そう、それでこれは振動っていうラジオで、ポッドキャストで始めようと思っています
じゃあここで1回目の振動したお便りがポインティーから来てるので
4ね
振動ネームポインティー
先日とある劇団の演劇を見て心が震えました
自分はエンタメが好きで、映画、漫画、小説、演劇と色々な種類の作品を広く見るのが趣味なのですが
普段あまり作品に共感するキャラクターを見つけられないことが大半です
冒頭の演劇は、念に一つあるかないかの、この感情は自分だという感覚で、とても心が震えたのですが
一体なぜ共感して感動して心が震えると涙が出るのでしょうか
嬉し涙でしょうか
もてあさんは心が震えて涙することはありますか
この振動について聞かせてください
あー、すごい、振動、早速、振動について
これはじゃああれだね、感激して感動した時の振動ですね
なるほど、えーと
私さ、まぁわかると思うけど、基本泣かないのよ
泣かなくて、結構その、いつ泣くの?みたいなことめちゃくちゃ聞かれるんだけど
泣きはするはずなんだけど、何かそのフィクションのものを見て
泣いた記憶がマジで全然ないわ
だから、まず泣こうとはしてないよね、少なくともフィクション
なんかさ、昔帯で、なんで本の帯ってこんなにね、泣けるとか
最後の数ページでとか、まぁあるじゃん、帯でこれがこうだみたいな
なんで泣けるって書くんですかってあれ聞いたことあって、編集者さんに
したら、やっぱ泣きたい人がいるんだって
泣きたい勢がいるから、その人たちに向けて打った方がいいんだよって言われて
私なんかこう、フィクションを見て泣きたいっていう欲望というか欲求が
マジでわからなくて、で多分
私なりに考えたんだけど、多分気持ちいいんだよね、泣けてしまうことが
だからまぁ、大きく言うとさ、排泄行為と一緒じゃん
だから、排泄したくて涙を流すんだって思うから
例えば自分も作品を作ってるから、それ目当てで見られると嫌だなって思ったりするし
あと、あのさぁ、私
中学生か高校生の時に、タイタニックっていう映画あるじゃないですか
あったんだよ。で、あれを見に行って映画館で、で、多分言っていいのかな
その最後のシーンでさ、誰だっけあれ
デカプリオか。デカプリオがさ、板みたいなのに乗って
女優か、一緒に落ちた人の犠牲?身代わりになって、彼が冷たい海に沈んでいくシーンあったの、覚えている?
覚えている?あそこで映画館でさ、めちゃくちゃ笑ったんだよ、私
でさ、あれ私本気で、あの、笑うシーンだと思ったの
笑うシーンとして、その誰が作ったんだっけあれ
ジェームス・キャメロンが作ったんだなぁって思って、結構大きい声で笑ってて
で、パッて周り見たら誰も笑ってなくて、それが結構、結構衝撃だったの
泣くシーンで笑っちゃうことに対しての気づきではなくて
みんなが笑うって思ってたところが、誰も笑ってなかったっていうことを知った時に、結構びっくりして
ズレもはなはだしいじゃん、その 泣いてるシーンで笑っちゃったんじゃない?全員笑うと思ったの
ゆっくり海の中に沈んでいくデカプリオのビジュアルが多分、ごめん
ゆっくり沈んでいく感じが面白かったんじゃないかな、当時のCG技術も合わせて
なんか多分そこまですごい、結構リアリティを持って作ってたのかなぁ
でもあれって、おそらくだけど、なんかやっぱり他のシーンに比べて明らかにCGだったんだと思うんだよ
その沈んでいくシーンが。その楽さというか、その一番良いところが意外とちゃんとできてないっていうことに笑って
でももちろんみんな笑うって、ジェームス・ケムの分かってて作ったよなって思ってみたら違ったっていう
ごめん全然違う話だけど、まぁそういうことがあって、そこからことごとくやっぱり人が泣くであろうシーンで
基本的には泣くことはなくて、でもなんかね、別の映画を見た時に、その時泣いたんだよ私。号泣したんだよね
なんだろうな、でもそれはおそらく難病者とか、そうそうそう難病者だったと思う
基本的に難病者とかも見に行かないけど、その時はなんか評判が良くて
で見に行ったら、そしたらすっごい泣いちゃった。でもやっぱり泣きながらずるってずっと思ってて
あれさ、だから完全に私の中では涙は出ているが、その脳の中切られて、その脳のなんか神経を押されてる
ボールペンがなんかでカチッと押されてるっていう感覚でしかなくて
だから、生体反応として涙を排泄させられているだけで、これは違うって思っちゃう
あと鳥肌立ったりもするけど、鳥肌立ったりもするけど、なんかただ音楽がいい感じの音楽が鳴ってるだけで
単純に鳥肌立ったりするじゃん。だからあれも違うって、違うって思っちゃうんだよな
これは本当に動いてないっていうのと、あとやっぱ自分が狙うところは、泣かれたら負け
自分が作品作る時に泣かれちゃったら、排泄されちゃったってなるから
違うよ、違うよって、その表面の眼球に水分が溜まるギリがベスト、理想
共感と社会適応
それを涙流されると、あ、排泄されちゃったって、あの、あーやっちゃった、やりすぎちゃったみたいな
そこのギリを狙いたいですよねっていう、なんかあんまり感情移入して見てほしくないのかも
結局、心が本当に動く場合と、心が動かされている場合があると思っていて
そう、ポインティーがさ、共感っていう言葉を出したじゃん。この感情は自分だっていう感覚、共感で心が震えたっていうことなんだけど
やっぱり人って共感したいのか
共感…お、共感したいっていうか、共感できると物語がめっちゃ面白く見えるから、共感できた方がいいよねっていうこと?
なんかこれもごめん飛ぶんだけどさ、私、仕事で割とドラマの仕事とかは映画のシナリオを書きませんかっていう話とかも今まであって
で、一応お会いしてお話し聞いたりするんだけど、結構なそのプロデューサーの方が共感は大事だって
で、それを私に頼んでることがちょっと意味がわかんなくて、あの、よくわからないから
それは共感って、それ一時期共感って3回プロデューサーが出したらその話断るっていうことに決めてて
はい、共感出た。もうごめんなさい、わかんないって言って。で、私共感って別にみんなわかってると思うけど、すごい怖い意識だなーって思っていて
あれって結局は仲間だよねって、共感できたら仲間だよね、じゃあ共感できなかったらその結構排除とか除外対象だよねっていう
線引きなような気がしていて、で、みんな共感するためにすごい自分をカスタムして共感本当はあんまできてないけど共感しに行くみたいな流れがあるような気もしていて
それって結局、こう持つことへのちょっとした否定でもあると思っていて、自分の考えを持った時にそれが人と違った時に
それってじゃああなたって私たちのこと共感しないってことですか?みたいな風になった時に、それってじゃあこうどんどん持てなくなっていくよねって思っているんだけど
でさ、そうだ私、だから、いい?今すごい人がすごい社会化してってるなーっていうのは、すごい加速してってるなーって思っていて
社会にコミットするため、てかもともとその社会的な動物ではあるけど、その社会の適応力が異常に発達した生き物になりつつあるなっていう感覚はあって
社会化の探求
でさ、あ、そう、このポッドキャストをじゃあ何でしようかなって考えるじゃん、一応やるからにはさ。で何が私できるのかなと思った時に
その、社会化していく中で人間が私も含めめっちゃ社会化してってるんだけど、そのせめて社会化してない部分
自分たちが社会化してない部分を言葉にしていく場所がこっそりあったらいいなってちょっと思ったんだよね
多分社会化してない部分って結構怒られたりとか、それこそ炎上とかするかもしれないけど、絶対そう、社会化されてない部分をいかに持つかっていうことが
割とその小説とか演劇とか、芸術に限らずやっていくことだと思ってて、いかに社会化しないかっていう
なんかそれって多分でも一人で言うのって結構勇気がいるから、なんかこっそり言っていい場所があったらいいな、いいのにって思って
それはちょっと、これ言ったら社会的にアウトだろうとか、社会的に怒られるだろうみたいな言葉をわかってるけど
こっそり言うっていうね。それって結局自分なりに世界をこう見ているんだよっていうことを言語化していくっていうこと、行為なんだけど
単純に、社会化されてない言葉を吐ける場所が欲しいよねってそういうのを思ったなっていうね
で、それは共感。共感だからされなくてもいいし、共感してるフリをしていることを、いや実は共感できてないんですっていうことだったりするなと思っていて
だから、なんだっけポインティーの質問が。共感して心が震えるのはいいことだと思う
え、いいんじゃない?でも私共感と思わなくて、なんかフィクションを見てる時に、この人共感するわと思わなくて
それよりは、ある登場人物一人に対しての共感ではなくて、もっと大きな、そこにある、そこでされているフィクションが
自分に関係があるかどうか。これって私の、めっちゃ面白いけど、このフィクションって私の実人生にどういう関係とどういう影響があるんだろうかっていう感じで見ちゃう
だから、登場人物誰かにじゃないんだよな。この、めっちゃ面白いけど、これって私に関係あるのかなって思った時にスッと引く
もしくは、全然感情移入とか自分に近しい人が出ないけど、それでもこれって私の実人生に関係あることが描かれてるなって思ったら、それは面白いみたいな
感じかな。なんか、あの
問答無用に私、泣いちゃうシチュエーションがすればあって、それ、なんか子供の時に
なんだっけな、なんだっけな。ショートサーキットっていう映画わかる?
ショートサーキットっていう、めっちゃ子供の時に金曜ロードショーでやってて、ロボットが子供と一緒になんか暮らし始めるっていう
すっごい昔のSF映画なんだけど、めっちゃしょぼい。で、その中で、そのロボットが
子供たちが不良かにラストシーンの方でめちゃくちゃ叩き壊されるの。集団のヤンキーみたいなのに。なんか、多分アメリカ人の男の子だったのかな。
で、彼がそのロボット見つかって、みんなにそのロボットが叩き壊されるっていうシーンがあって、そのロボットが私の記憶では
なんで?なんで?って言いながら叩き壊されて動かなくなる、みたいなシーンだったんだけど。それと同じで、私なんかこう
一体集団でボコボコにされるシーン見ると、なんかね、おじいちゃんがボコボコにされるシーン見ると絶対泣く。100%泣く。
おじいちゃんボコボコにされるシーンってあんまないけどね。集団で。でも絶対泣いてしまう。それはもう私の中のスイッチが
ここをされたらごめん、無理ですっていうスイッチがあって、その時ボロボロ泣くけどっていうのがあって。あと、あれか、なんだっけ、エレファントマンもなかったかな。
なんかデビッドリンチでエレファントマンが石投げられるとか、なんか別に悪いことしてない人が集団にボコボコにされるっていうシーン、確かエレファントマンもあった気がするんだけど、あれもやっぱり泣いて
あれは弱い。あれは弱い。なんか、あるよね、そのもう、その性癖じゃないけど、これ絶対興奮するみたいなシチュエーションと同様に
これ絶対泣くっていう。それ以外は意外とドキュメンタリーで、60歳ぐらいのゲイのおじいちゃんに、初老に差し掛かるゲイの人がお化粧をしながら、台所、自分ちのちっちゃい台所で、その煮しめた煮物食べてるとか、そういうシーンで泣いちゃう。
なんかあんまり歯が、歯もあんまり硬いもん食べられなくなったから、あのマニキュアとか塗りながら、すごい助走しながら、その煮物食べてるシーンとかはすごい弱い。泣いちゃうと思うんだけど、なんでかな。だから私多分、その人のバックボーンというか、その人がこれまで生きてきた時間の蓄積とかを想像して勝手に泣くんですよ。
で、それが本人はただ生きてるだけ、みたいな。本人は何で泣かれてるかもわかんないし、ただの日常。だけれど、そのここに至るまでの時間を自分の中で多分、ブワーって想像して、今このガンもどき美味しいって言って食べてる感じとかに、なんかもうすごく感情が高まってしまう。自分の中の。
だからドラマとかいらないんですよね。勝手にそんな時間を想像して泣くみたいなことが。でも気持ちいいのかもね。確かにちょっとその、あ、泣いてる気持ちいいっていう感じと、あ、私もやっぱり泣けるんだっていう確認作業みたいな。やっぱ、あ、泣けるって思うとちょっと嬉しい。別に泣きたくないわけじゃないから。
涙の瞬間
だから、排泄といえば排泄だからね。でも排泄ってでも、まあそういう意味では大事だよね。だから人の作品でみんなが排泄してるのは全然いい。でも私の、私の作ったもので、あ、でもいいかも、排泄。でもなんか、でもな、目の前でさ、クソされたら嫌じゃん。
目の前でクソされたら嫌だなって思うから、ちょっと隠してほしいなっていう。でも泣きましたって言われたら、実際1対1で泣きましたって言われたら、あ、なんか、あ、そうか。私の作品で泣いてるんじゃないって思う。それは普通に。
自分、それこそ私が勝手に、その時間を想像して逆算して泣いたのと一緒で、おそらく一人一人、個人の持つ事情とか、それまでの生き方とかがリンクして泣いてるんだろうなって。だから装置に過ぎない。こっちが与えてるのってきっかけに過ぎず、何か自分の中でヒットした時に、まあ泣くんだろうなって。
だからなんかこう、人が泣いてない時に泣いてるとかは、ちょっと拝説と違うのかなっていう感じはあるかな。
どうですか、これは。私はちゃんと、ポインティーのお話に応えられているのかわかんないですけど。でもとりあえずそんな感じです。
いや、振動しましたね。以上です。
はい、というわけで1回目を終えたんだけれど、どうだった?
なんか昨日すごい明日やるんだと思って、ずっとドキドキしてたんだけど、自分ではなんかうまく喋れたのか全然わからないから、だからちょっとどうだったのかをさ、感想をね、教えてほしい。
Twitterとかコメント欄に書き込んだら、なんか私が読めるらしいから、どうだったかぜひ教えてください。
あと、ネタもね、募集していきたくって、みんなが思っている震える事象を、ぜひ寒くて震えたとかでももちろんいいし、感情が高ぶって震えたとか、もう興奮して震えたとか、悲しくて震えたとか、なんでもいいから、
ちょっとこういうので最近振動しましたっていうお便りを、ぜひ、こっちは概要欄のリンクっていうところからどんどん送ってください。
そしたら私が読んでいって考えようと思いますので、よろしくお願いします。
はい、というわけで本日はこの辺で、またね。
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